2017/08/16

高尾

2017年8月13日

本当は蛭ヶ岳へ登ろうと思っていたんだ。久しく行ってないしさ。早戸大滝を経由して不動ノ峰から蛭ヶ岳の稜線散歩を楽しもうと思ってた。
早戸川林道へ向かうため、調布から中央高速に乗ったとたんに渋滞だった。そりゃそうか・・・お盆休みの最中だもんな。
のろのろ渋滞にイライラしながら遠く丹沢方面を見ると、黒い雲がかかっている。スマホで天気を調べると(本当はいけないよね。渋滞中とはいえ。)、雨予報に変わっている。
だんだんとモチベーションが下がる・・・
この渋滞では早戸川到着は何時になる事やら・・・。おまけに雨か。多少の雨は我慢したとしよう。問題は雨より、奴ら・・・ヤマビルだ。雨が降ると大喜びで湧き出てくる。
地面で踊っているヤマビルの事を想像したら、すっかり行く気が失せてしまった。
嫌だ。雨の日にヒルがいる所は絶対に嫌。
もう今日は引き返そう…とも思ったが、せっかく早起きしてきたんだ。目の前の高尾でも散歩してみるか・・・。もう八王子付近まで来ちゃってるし・・・。

というわけで、本当に久しぶりに高尾を歩いてきました。

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ケーブル駅の脇から稲荷山登山道に入ったのが8:15。
高尾に頻繁に通っていたのは、もう10年近く前くらいだろうか。まだミシュランの三つ星になる前の事だ。その頃はバリエーションなんかやってない頃だから、登山道しか歩いた事は無い。でも、登山道の線が引かれている所は、たいてい歩いているはずだ。
丹沢に通いだしてからはすっかり高尾から離れてしまったが、それでも数年に1度くらいは散歩しに来ている。なんたって野草が豊富だからね。散歩としては、とっても気持ち良い山だもの。
今日もバリをやる気は全く無い。地図だって持ってないしさ。散歩気分でぐるっと回るつもり。

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天気が良くないせいか、思ったよりも人が少ない。
気温もそれほど高くは無いけれど、湿度が高い。蒸し暑くて汗がダラダラと流れ落ちる。

高尾山をスルーして、城山を通過して、快調に飛ばす・・・と言いたいところだけれど、暑くて暑くてちょっとバテ気味。
景信山の茶店で『氷』の幟を見た時には、小躍りしたくなってしまった。

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普段、かき氷なんて滅多に食べないけどさ。「こりゃあ美味い!」と思ったね。

ところがだ・・・
普段食わない物を食ったせいか、身体を冷やしたせいか、あるいは氷と関係無くただの暑さバテか・・・
景信山を出発してから急に身体が重くなる。ペースを上げようとすると、身体が拒否する感じ。
まあ、のんびり歩けばいいさ。体調が良ければ飛ばすし、悪ければゆっくり歩くし、いつもそんなふうに歩いているから。

実は、歩きながら今日の目標を定めていたんだ。
景信山の先、明王峠の手前から北高尾山稜へ曲がって、八王子城山まで歩いてみようと。
高尾の登山道はほとんど歩いているけれど、北高尾山稜だけは途中までしか歩いていないんだ。

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ちょうど12時頃。北高尾山稜へ入って、堂所山を通過。標高731m。本日の最高点。
身体はなお重く、少しずつペースダウンしているのがわかる。

関場峠の手前辺りから、予報通り雨がポツポツと降り出す。

過去2回ほど、この北高尾山稜の縦走は試みている。が、1回目は日没迫り時間切れのため、途中で小下沢林道へ降りている。2回目は途中で気が変わり、夕焼け小焼け方面へ降りている。
今日は何としても最後まで歩こうと・・・この時点では思っていたんだけどね・・・。雨もポツポツだったし。

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黒ドッケ? そういう名前の山だったんだ。2回目の時には、ここから北側の『夕焼け小焼け』へ降りたんだった。
確か、10年前にはこんな立派な道標などなかったし、道もちゃんと整備されていなかった。あまり人が入ってこなかった北高尾も、歩く人が増えたんだろうね。
それにしても、ピークごとに山名板が立っていて、三本松山だとか大嵐山だとか杉の丸だとかの名前が付いていることにはびっくりした。メインコースの高尾~陣馬の山稜だって、こんな小さなピークごとに名前を付けていない。

この北高尾山稜、ナメちゃいけない。
けっこうキツイわ・・・。
小さなピークが連続しているのだけれど、一つ一つの傾斜がきつい。アップダウンが激しくて、ジワジワと身体にダメージを与えてくる。
バテが激しくなって、変な汗が出はじめる。
そして雨が本降りになってくる。

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狐塚峠14:15。
なんと、堂所山から4.4kmを2時間以上かかっている。八王子城山まであと3km。
もうバテバテだよ。そして雨。
ここで気持ちが折れてしまった・・・
1回目の時、時間切れで小下沢林道へ降りたのもこの地点だったはず。当時は立派な道標も無かったし、狐塚峠なんて名前も知らなかったけれど・・・。

今回は体力切れでリタイアします。
3回目の北高尾チャレンジも失敗です。
また、何年後になるかはわからないけれど、またチャレンジします。

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峠から10分ちょっと山道を下って、小下沢林道へ降り立ちました。
バス通りまで歩いて、バスで高尾駅まで戻ります。

 

最後はバテバテになってしまったけれど、それなりに楽しめました。
数年ぶりの高尾もなんだか新鮮だったしさ。

後で知ったのだが、この日の丹沢山地は昼から土砂降りだったとか。
それを聞いて、おもわずニンマリとしてしまう。「オイラの天気判断もなかなかじゃあないか」と。
いやいや、それは違うぜ。ただただヒルが大っ嫌いという理由で丹沢山行を中止したんだろ。
もしヒルのいない季節だったら、絶対に強行していたはずだ。そして、蛭ヶ岳山頂辺りで、土砂降りに途方に暮れていたはずだ。
今回はヒル嫌いが幸いしたね・・・って話でした。

いずれにしても、良かった良かった。丹沢ではあまり見かけない花達もたくさん咲いていたしね。

 

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ウバユリ

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ガンクビソウ

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オケラ

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ヒメヤブラン

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2017/08/08

法行沢~上法行沢

世附の大又沢の支流、法行沢は美渓です。気持ちよく歩けるいい沢です。
過去2回ほど行っていますが、ちょっと思うところを持っていたんです。
何故、みんな織戸峠へ上がってしまうのだろうと。
どの遡行記録を見ても、ガイドブックを見ても、まだまだ源頭部とは程遠い750m付近で右岸の支沢を詰めて織戸峠で遡行終了としています。(正確に言うと、織戸峠の一つ北側のコルになるわけですが、なぜだかそこを織戸峠と呼ぶ人が多い。この事について書き出すと、とっても長くなってしまうので、いずれ改めて…)
そういうオイラも、750m地点までしか遡行したことが無いのですが、法行沢はまだまだ北へ延び、上法行沢と名前を変えて大栂へ詰め上がっています。
この上法行沢の記録をネット上で探してみましたが、ドブ鼠さんが大栂から下降したという短い記録が一つ見つかっただけ。どうやらほとんど人が入っていない沢のようです。
これは行ってみにゃならん。
そう思っていたところ、前回土沢四ノ沢を探索した『世附の奥地探検隊(勝手に命名)』で行くことになりました。(残念ながらAYさんは都合で参加できませんでしたが・・・)

2017年8月6日

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メンバー:はっぴーさん M氏 レガーさん shiro

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7:10 浅瀬のゲート前に集合して出発します。

大又沢林道から法行沢林道と辿って、中流部の中法行橋から入渓するのが普通ですが、普通でないオイラ達は、当然、法行大滝を見物してからショートカットで法行林道へ上がります。
法行沢出合付近にかかる、大又沢林道の法行橋から入渓します。

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入渓してすぐにビックリした。いつもゴウゴウと水が流れる大滝の門番のミニゴルジュ。
ほとんど水が流れてません。
普段ならおっかなびっくりへつらなければならないゴルジュを、楽々と越えていきます。

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ありゃりゃ・・・
法行大滝が涸れ棚になってる!
いつも水しぶきを上げて流れ落ちてる大滝なのに、申し訳程度にチョロチョロと水が流れているだけ。
この大滝のすぐ上に発電所の取水口があるので、法行沢の水をすべて発電用に取水してしまっているのでしょう。
こんなこともあるんだねぇ・・・
これはこれで珍しい光景を見れた。
普段は絶対に直登できないはずの20m大滝ですが、今なら登るチャンスかも。
もちろんオイラはチャレンジしないけどね。クライマーじゃないし。

大滝の見物が終わったら、左岸のルンゼで30m上の林道へ上がります。
オイラ、このルートは何回も上り下りしているが、数年来ない間に上部の斜面が崩れてしまっていたようだ。いつも樹の根を掴んで這い上がっていた斜面がえぐれてしまって、ちょっと苦労する。
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なんとかかんとか這い上がったが、はっぴーさんをちょっと不機嫌にさせてしまった・・・

大滝の上流しばらくは、堰堤だらけになってしまうので、沢へは下りずに法行林道をテクテクと歩きますが・・・
とにかく暑いのなんの。まだアプローチなのにちょっとへばり気味です。

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9:05 出発してから2時間弱。ようやく中法行橋へ到着です。

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沢へ入ると空気が涼しい。気持ちイイ~~

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すぐに現れる小滝2~3mだが釜が深い。

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小滝の上はちょっとしたゴルジュ帯。

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4~5m。階段状の美瀑。

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小滝ながら深い淵を持っています。

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2mの上に3m。中段右岸には支沢が流れ込んでいます。

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右手から登って落ち口へ抜けるのですが、やや危うい。
『巻けるところは巻く』がモットーのオイラは右岸へ上がって旧経路で巻きながら高みの見物。

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2~3mだがちょっと厄介。ここは全員、右岸の旧経路で巻く。

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この法行沢は、右岸沿いに法行歩道という旧経路があるんです。ところどころ崩れてしまっていますが、水流を歩かなくても経路を辿って沢沿いに歩くこともできる。実際、織戸峠から登山靴で、経路を辿って下降してきたこともあります。
つまり、巻こうと思えば、右岸をちょっと登れば必ず経路痕があって簡単に巻けるんです。

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いったん沢へ降りて、4~5mの滝を見物。
これはこの沢一番の美滝。(個人的見解ですが)
今日は水流が少ないですが、普段はもっと見栄えがします。

この滝も直登は難しいので、右岸の旧経路で巻く。

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綺麗なナメ床が続きます。

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720m付近で石積堰堤が現れたら、法行沢のハイライト区間はおしまいです。
この後はしばらくゴーロ歩きが続く。

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堰堤のすぐ上は二又になっていて、ここは当然、本流の左へ進むのですが、右又の様子を見に、ちょっと寄り道。
出合のすぐ上は5~6mほどの滝。この沢は富士見峠へと詰め上がっていくはず。
いずれはこっちにも行ってみなければ。

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本流へ戻ると、河岸段丘ののどかな小川。

755mで、織戸峠(の北側コル)へ詰める支沢を通過して、さらに本流を遡行します。

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さあ、ここからはガイドブックにも無い未知の世界だ。

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富士見林道の上法行橋の下をくぐる。
どの地点で法行沢から上法行沢へと名前が変わるのか知りませんが、もうここは上法行沢なのだろうと思います。

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つまらない沢だとは思いませんが、ゴーロ歩きが続きます。
まあ、遡行する人がいないって事は、見どころの無い沢なのかもね・・・なんて事も思いながら歩いています。

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おおっ! 小滝が出てきたぞ。

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いいぞ、いいぞ! いい渓相じゃないか。

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ちょっとしたナメ滝もあります。

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小滝段々の向こうに一条の滝が見えます。

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標高870m付近。7~8mのスラブ滝です。
水流は細いながらに糸を引くような流れは、一見の価値はある。
これは良い滝を見つけた。

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滝を巻き上がったあたりから、ポツリポツリと雨が降り始め、あっと言う間に本降りになった。
木陰に逃げ込んでしばらく様子を見ていたが、降りはますます激しくなります。
10分も経つと、樹から滴る水も激しくなり、雨宿りしてても歩いてても同じだね・・・って事で歩き始めます。

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清流もあっと言う間に泥交じりの流れに。
が、歩き始めると降りも次第に弱まってきて、やがて止みました。

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920m二又。もう、ほぼ水流はありません。
本流は右なのでしょうが、この先傾斜が厳しくなる一方だろうという予想で、意見が一致する。ここは左へ入って、大栂の南稜線に詰め上がろうと。

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で、左の涸棚を這い上がる。
傾斜は厳しいが、ステップは豊富。

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涸棚を上がったら、左手の泥斜面を這い上がり、大栂の南1050m付近に詰め上げました。
時刻は11:55。

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ランチ休憩の後、椿丸へ向かって稜線歩き。
この尾根にも久しぶりに来たなぁ。とても気持ち良い尾根なんです。

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12:50 織戸峠を通過。

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13:30 椿丸に到着。

ここから悪沢へ降りてしまおうというM氏の意見に乗っかる。
稜線をアップダウンしながら降りるよりも、下り一方でラクチンなんじゃないの~という普通じゃない人達のおバカな考え。
M氏が見つけたという悪沢沿いの旧経路にも興味があるし。

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で、椿丸の南尾根を下降して・・・

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悪沢へ降り立ち、そのまま沢を下降する。

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山神沢の出合を通過して・・・

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悪沢を下降します。

標高480m付近で、右岸に経路痕。
かすかな痕跡だから、M氏に言われなきゃ気が付かなかったと思う。
ここから沢から離れて経路痕を辿ります。
途中でザレて危険な斜面の通過もあったけれど、くっきりとした経路が確かに続いていた。

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途中に山神様の祠がある。
ここが道であった確かな証拠だ。
M氏によれば、山神峠を越えて水ノ木集落へ続く道であったのだとか。
いつもながら、M氏の旧経路探索力には恐れ入ります。

久しぶりの長距離山行に最後はヘロヘロになりながら・・・15:50には無事に浅瀬のゲートへ戻ってきました。

さて。
上法行沢。
おススメです。いい渓相の沢でした。
せっかく法行沢まで行くのなら、755m地点で上がってしまうのはもったいないと思いました。
もう少し足を伸ばせば、ゴーロから再びナメと小滝の素敵な渓流になります。
何故みんな、途中で遡行終了してしまうのか不思議なくらいです。
法行沢を計画している人は、ぜひ上法行沢まで足を伸ばしてみいてください。

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2017/08/01

土沢一ノ沢

近年、梅雨が明けてからの方がジメジメとした天候が続くように思うが、気のせいか?
久しぶりに休みが取れた日曜なのに、天気予報では傘マークだ。
雨の中、山を歩いたって楽しくないし、普段だったら中止にしていたかもしれない。
でも、一ノ沢へ行きたい気持ちが止まらなかった。7/2に二ノ沢へ行った後、続けて一ノ沢をやっつけてしまうつもりだったが休みが取れず・・・
早いとこ一ノ沢をかたずけてしまわないと、次へ進めない・・・そんな気持ちになっていた。
このblogだって土沢四ノ沢、土沢三ノ沢、土沢二ノ沢と記事を続けて、次の記事が土沢一ノ沢でなければなんだか歯切れが悪いじゃない。

2017年7月30日

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朝起きたら、予報通り雨降りだった。止むことを信じて山へ向かう。
7時半頃、三国峠に付いたが、小雨が降り続いている。tenki.jpのピンポイント予報では7時には止むことになっている。もちろん、ふもとの山北町の天気予報だから、山の中ではまた別だろうさ。でも、きっと止むはずさ・・・と信じて車の中で待機する。

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8:20 霧雨になってきたので出発する。

三国林道をテクテク歩いているうちに雨は上がった。

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今日の下降尾根は二ノ沢の二又界尾根。ここにも東電の巡視路が付いていることは知っている。

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この尾根もまたなだらかで穏やかで、東電の巡視経路を気持ちよく歩けます。

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標高990m付近で鉄塔の下を通過。地形図の表記通りであることを確認する。

ところが、次の950m付近で鉄塔の下を通過するはずが、鉄塔が無い。
地形図には高圧線の表記がはっきりとある。しかもこの尾根の950m付近でカクンと曲がっているから、鉄塔が無いわけがない。しばしこの辺りをうろついて鉄塔を探したが、やはり見つからず・・・。
そういえば、隣の一ノ沢・二ノ沢界尾根を歩いている時にも、あるはずの鉄塔が無かった。あの時はただ見過ごしただけだと思っていたが・・・
この地形図に描かれている並行して走っている3本の高圧線。本当は2本しかないんじゃないの‥という疑念が沸き上がる。
こんど歩く時には、意識して高圧線に注意しながら歩こう。

鉄塔があるはずの950m付近で、東電の巡視経路は南側の二ノ沢本流方向へと下っていく。が、オイラはRFしながら尾根を直進し、820m二又地点へ下降する。

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9:30 二ノ沢橋の脇で水ノ木幹線林道に合流。ここからはしばしの林道歩き。

三ノ沢橋を通過して、林道からちらっとだけ見える二ノ沢大滝を通過してから降りやすそうな斜面を選んで沢へと降りていく。
もくろみ通り、一ノ沢と二ノ沢の出合地点近辺で沢に降り立った。

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軽い食事をとりながら一息入れていると、雨脚が強まる。
どうせ沢で濡れるんだからいいじゃん…という気にはなれず、木陰に逃げて様子を見る。
15分ほど待つと、雨脚が弱まってきたので出発。

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実はこの一ノ沢、4月にAYさんと歩いているんです。一ノ沢橋のやや下流地点から下降してきているので、お初ではない。でも、一ノ沢橋から上流は未踏だし、詰めまで通しで歩かなきゃと思っていた。

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歩きだしてすぐに、この滝にぶつかる。
そしてこの滝が厄介であることは、わかっていた。
3m有るか無いかの小さな滝だが、まず釜が深い。腰の上まではある。釜をじゃぶじゃぶ渡ったところで登れるか?水流右手にはホールド・スタンスがあるようには見えるが、最後落ち口へ抜ける自信が無い。その前にオイラは水濡れ嫌い。腰上まで水につかるなんて考えられない。そして両岸とも絶壁。
AYさんと下降してきた時には、右岸を高巻いて降りた。30mくらいは高巻いたかな。
今回も、そのルートを使えば巻ける事は知っているが、できるだけ小さく巻けないだろうか・・・。
左岸側から小さく巻けるかも・・・と、崖に取り付く。落ち口の5mほど上でトラバースを試みるも、怖くて踏み出せず。さらに5mほど上に登ってトラバースする。

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降りるポイントは、落ち口の真上しかない。が、最後の5mが絶壁。ロープを出して降りた。
降りた後でよく見たら、斜上するかすかなバンドに細いヒモがセットしてある。これが釣師が使うルートなのかもしれない。だけど、上からのぞいた感じ、あの斜めのバンドを降りるのは怖すぎる。足が滑ったら、滝つぼまで一気だ。

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良い渓相の沢だと思います。AYさんと下降した時は春先のまだ寒い時期だったので、水に濡れないようにへつりながら歩きましたが、「夏にジャブジャブと歩いてみたい沢だね。」と話していました。
オイラもひざ下までなら濡れてもOKなので、ジャブジャブと歩きます。けっこう気持ちのいい沢です。

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標高730m付近で右岸の支沢から滝が流れ込んでいる。7~8mくらいの姿の整った美滝だ。
地図を確認すると、明神峠沢だ。
ちょっと気まぐれを起こして、明神峠沢へ入ってみることにする。

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滝の上はすぐに二又。両又とも段々の滝で落ちてきている。
おおっ、これは当たりの沢かもしれない。と、期待しながら本流の右の段々滝を登る。

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滝の上は・・・ゲゲっ!ものすごい倒木。

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倒木をかき分けながら進むが・・・沢というより泥溝になってきた。

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標高790m付近の泥の中から水が湧き出している。
源流の湧水地点を確認したから、もうこの沢はいいや。
北側の斜面を登り、尾根を乗り越して一ノ沢へ降りる。

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一ノ沢へ戻ってきました。

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カッコいい二段堰堤を越えると・・・

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ほどなく一ノ沢橋です。

ここからいよいよ未踏域に入ります。

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少し歩くと巨大堰堤。

堰堤を越えたら830m二又地点です。
ここで休憩しながらエネルギー補給。

気温はたいして高くないと思うが、湿度が凄い。沢を歩いているのにムシムシ、ジトジトとして、なんだか体力の消耗が激しい感じ。
しばらく座り込んでボーっとしてしまった。
15~20分くらいボーっとしてただろうか。気を取り直してサア、出発。
が、この時に痛恨のミスを犯してしまった・・・

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やっぱりこの一ノ沢も倒木が激しい。

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3mの小滝。だが、しょぼい。
三ノ沢、二ノ沢に比べて、期待外れの沢だったな・・・なんて、この時点では思っている。

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なんか趣のある堰堤だね。

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標高920m地点で水は涸れ、源頭が近い雰囲気。
なんだかおかしい・・・さっきから、枝沢が地形図と一致していないんだ。コンパスの針も微妙にずれている。
地形図を眺めながら頭をひねる・・・。
あれ?もしかして・・・。830m二又で左へ入ってしまってないか?
だとしたら、枝沢のずれもコンパスのずれも説明が付く。
ザックからスマホを取り出して、GPSを確認する。
やっぱり・・・
だが、なぜ間違えたのかがわからない。二又を確認して、そこで休憩した。休憩後、右へ入ったのか左へ入ったのか、記憶にない。
何も考えずに左へ入ってしまったという事か・・・
なんていうバカだ・・・

身体も重いし、このまま詰めてしまおうか・・・とチラッと思いもしたが、このままでは悔いが残るだけだ。間違えた地点まで引き返すしかない。

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で、830m二又まで引き返す。
確かに右は倒木で見えづらい。はっきり見通せる左へ入ってしまったのだろう。
にしてもだ・・・。休憩前に二又を確認してるのにだ。
こういうミスは精神的にも体力的にもダメージが大きい。どっと疲れが出る。

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気を取り直して、本流を遡行する。
なかなかいい渓相になってきた。

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深い釜と2mクラスの小滝が連なっている。

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三ノ沢・二ノ沢と比べると、ナメ床は少ないけれど、ナメもあるにはある。

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やっぱり引き返してよかったな…と思った。
あのまま上がってしまったら、「一ノ沢橋から上流はただのヤブ沢」という評価を下してしまうところだった。

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沢歩きには十分楽しい沢だろうと思う。

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天気の良い日に来れば、もっと楽しかっただろう。
この渓相なら、日差しを浴びればキラキラと綺麗に違いない。
今日はガスがかかってジメジメとした空気なのが残念だ。

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三ノ沢・二ノ沢に比べると、倒木も少ないように思う。あるにはあるけどね。『だらけ』と言うほどではない。

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源頭が近づくと、お決まりの巨大堰堤。
巻き上がるしか手は無いが、決して簡単ではない。

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930m付近にゴミやトタン板が散乱していた。これは何の部品だろうと見ていたが、あ、洗濯機かもしれないと思った。
ここに飯場小屋でもあったのだろうか。

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この堰堤を乗り越えた所が、980m二又。
本流はどちらかわからない。地形図に水線が引かれた左又には水流は無い。一方、右又にはちょろちょろながら水流がある。

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こちらが右又の様子。水流にひかれて右へと入る。

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4~5mの滝。逆層だが、ステップになりそうな出っ張りがポツポツとある。

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3m滝。ぬめってやらしそうに見えるが、意外とフリクションがいい。

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石積堰堤だ。

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1080m付近。ずらずらっと堰堤が連なっているのがかすかに見える。
もうここまででいいや。
左手の小尾根に逃げる。

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小尾根に上がったらモノレールと作業経路があった。
おかげで急尾根を楽に登る事が出来た。

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14:40 三国林道へ詰め上がり、本日の山遊び終了です。

 

小雨とガスの中、一ノ沢探索を強行しました。
一ノ沢もなかなか良い沢でした。
でもやっぱり沢歩きは天気が良い日の方が気持ちが良いね。悪天の中では水歩きの面白さも半減だ。
今日は痛恨のミスもあったけれど、支沢の探索もできたって事でヨシとしとこう。
でも、ボーっとしてのルートミスはホントにダメだ。命取りになりかねない・・・

これで土沢上流部の一から四の沢まで、一通り探索できました。
が、まだまだ支流や尾根が残っているし、世附最奥山域の探索は尽きることがありません。

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2017/07/03

土沢二ノ沢

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数年愛用してきたけれど、TEVAのスニーカーで山を歩く事には限界を感じていた。
沢でのグリップはそこそこあるが、やはり“そこそこ”だ。もう少しグリップの良い靴が欲しい。
尾根でも登山道でも万能で使える便利さはあるが、やはりどれも“そこそこ”だ。
できれば泥斜面やザレ斜面でも平気で歩けるような靴が欲しい。
諸兄の意見なども聞いたうえで、「やっぱりファイブテンのステルスラバーだよなぁ・・・と思った。
が、しかし、かつて履いていたファイブテンのウォーターテニーには嫌な思いをした。足に合わず、歩くたびにつま先が痛くて仕方なかったんだ。
ウォーターテニー以外になんかないのかい。・・・とネットを探し回って目に留まったのがファイブテンのキャニオニア3という靴。キャニオニング用の靴だというから、水中でのグリップ性能は良い・・・はず。なによりもソールのブロックが深いのが気に入った。これなら泥斜面でもグリップが良い・・・はず。
試し履きもせずにネット通販で靴を買うのは冒険だが、ついついポチッとしてしまった。

そんなわけで、届いた新しい靴。さっそく試し履きがしたい。
行く場所はすでに決まっている。前回の予告通り、土沢二ノ沢だ。

2017年7月2日

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今日もすっかり定番となった三国峠からの周回です。

7:45 三国峠の駐車場から出発。

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今日は三国林道とは反対側の三国山の登山道へ入ります。
まだ三国山のピークを踏んでいない事に気が付いたので。

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おお、ここが三国山か。初めて来た。
丹沢山地の領域に関しては諸説あるだろうが、神奈川県内をテリトリーと決めているオイラにとってはここが西端という事になる。

三国山から登山道を辿り、明神峠を通過して湯船山稜へ入る。
靴は今のところいい調子。テニーと違って靴幅がワイドなので、つま先への負担がほとんどない。

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9:07 湯船山の西の名もないピークに到着。
ここから北側の尾根を下って、二ノ沢出合にピッタリ下降をする目論見だ。

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なんとなく経路の匂いを感じるのは、林業が盛んな時代の痕跡だろうか。

尾根分岐が複雑で、短いながらにRFを楽しめる尾根だった。
もちろんスマホのGPSはログをとるために使っているが、そんなのを見ながらのバリ尾根歩きなんて、どこが面白いんだろうと思ってしまう。地形図と実際の地形を見比べながら、謎解き感覚で、あるいはRPGゲームのように、RFしながら未知尾根を下降するのが大好きなんだ。(どうにも降参の時は、GPSを見ちゃうけどね・・・)

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尾根の末端はお決まりの崖状。でも、ロープ出さずに降りられた。

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一ノ沢二ノ沢出合にピッタリ下降、成功です。9:45。

一息ついて、二ノ沢の遡行開始です。
まずは靴のグリップを一歩一歩確かめながら、慎重に歩きます。
うんうん、さすがステルスラバーだ。TEVAよりもグリップする。

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少し歩くと、前方がゴルジュっぽくなってきました。
先日、一ノ沢二ノ沢界尾根を下降した時に、尾根上から二ノ沢にそこそこ大きな滝がある事を確認しています。ゴルジュの出口があの大滝だったら厄介だなぁ・・・と思いながら進む。

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予想通り! ゴルジュの出口は10mの大滝でした。

これは立派な滝だ。水量も多いし迫力がある。
・・・と感心しながら見物するのも束の間、どうやって越える?
のっぺりした岩壁の直瀑。登る手立ては無い。巻くったって両岸絶壁。
唯一弱点があるとしたら、右岸のガレルンゼ。10mほど這い上がれば、木の生えた小尾根に乗れそう。が、斜面をトラバースはできそうもないから、結局尾根の背まで30mほど追い上げられるだろう。
どうせ大高巻するなら左岸側で行きたい。30mほど上に林道がある事は知っているから、安全に巻ける。でも左岸を這い上がるのはとても無理。ゴルジュの入り口まで戻る事になるだろう。
なんて、あーだこーだとしばし思案をする。
結局、意を決して右岸側の大高巻にかかる。脆いガレルンゼを慎重に登り、小尾根の樹を掴んだらひたすら上に。一ノ沢二ノ沢界尾根の背まで上がって、今度は下降にかかる。ギリ、ロープ無しで下降できる斜度の斜面で沢へ戻れた。

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大滝の上は穏やかな沢。

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なかなか良い渓相の沢です。

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三ノ沢出合にはこんな遺構が。二ノ沢休泊所・・・だったかな。なんか聞いたことがあるけど、何する施設だったのかもよく知らないけど。

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この区間は左岸の脇を林道が走っていますので、別に林道を歩きながら沢を眺めても良いのですが、渓相が良いので沢の中を歩きます。
一か所堰堤を越えるために、林道へ上がりましたが。

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前方に見える二ノ沢橋で、林道並走区間はおしまいです。

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橋の下をくぐったら、すぐにコンクリート堰堤。

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堰堤の上は倒木が激しいヤブ沢の雰囲気。

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標高820mの二又を過ぎると、再び良い感じの渓相になってきました。

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おお!ナメ床がでてきた。

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前回の三ノ沢同様、極上の雰囲気になってきました。

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3mの滝。左岸を巻く。

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もう一つ3m。水流右手から取り付いて、途中で水流を横断して左手へ移る。
水の勢いが強く太ももまで濡れてしまったので、少しげんなりする。

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小滝と苔むす岩が織りなす景色。とてもいい感じ。

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いいナメ床だ。

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三ノ沢のナメも良かったが、こっちの二ノ沢の方が岩の色が明るくて綺麗。

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本当に綺麗な沢なのですが、倒木が多いのがちょっと・・・
倒木を避けながら歩くためのRFも必要です。

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ここもいいナメ滝なんですが、倒木に邪魔されてます。

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倒木の多さは差し引いてもいい渓相の沢です。
登攀対象の滝が無いから沢屋は来ないのだろうけど、沢歩きには極上の沢だ。

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標高980mで経路が横切っている。橋の傍らに電源開発の標識が立っているので、鉄塔巡視路だろう。

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標高1000mになると、水はチョロチョロになり、沢も荒れてくる。

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三ノ沢同様、源頭部に巨大コンクリート堰堤。堰堤の両側は切り立っているのがわかるので、早めに左岸の斜面を這い上がって巻きにかかる。

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左岸の斜面20mほど上に石積が見える。
昔、ここに経路があったのだろうか。石積みで補強する経路は、ただの杣道ではない。古道があったのか?例えば、三国峠と水ノ木を結ぶ道とか・・・

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巨大堰堤もういっちょ。

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1040m二又。どっちが本流だかわからない。が、前回、三国林道を歩きながら「ここが一番楽に詰められそうだ」と狙いを定めた地点は右又の方だ。

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その右又にはこんな滝。登れない事も無さそうだが、ヌメヌメしてやらしそう。
それに上部のチョックストーンが越えられるかどうか登ってみないとわからない。

無理することも無いので、界尾根から巻いた。

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滝の上はこんな感じ。このまま穏やかに詰める事を願う。

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願いが通じ、林道が見えた。狙っていた場所ぴったりだ。
画面左の尾根に上がって、楽々林道へ詰め上がりました。
時刻13:15。

あとはのんびり三国林道をテクテクと・・・

二ノ沢は良い沢でした。前回の三ノ沢が当たりだったので、二ノ沢にも期待していましたが、ナメ床の美しさは期待以上でした。
大滝も巻で苦労したが、一見の価値がある見事な滝でした。

そして、新しい靴ファイブテン・キャニオニア3。
これも当たりだった。沢でのグリップは抜群。今日は雨の後でヌメッた苔岩が無かったこともあるが、ストレスなく歩くことができました。
そして、泥斜面のグリップもなかなか。堰堤巻の急斜面這い上がりでも、トラバースでも、チェーンスパイクが欲しいとは思わなかった。
なによりも足が痛くならないのがいい。尾根歩きも楽ちんだ。
しいて難点を言えば、足首がもう少し締まるようにしてほしかった。砂利や泥が入りやすいんだ。オイラの足首が細すぎるのかもしれないが・・・

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バイケイソウ
梅に似た端正な花だが、人気が無いのは毒草だからだろうか。
確かに緑色の花は、葉っぱと同化して華やかさに欠けるよね。

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シモツケ
こちらはとても華やかです。お庭で育てている人も多いと思うが、山中で見る野生のシモツケはまた格別。

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バライチゴが咲き始めました。少し早いと思うが・・・
夏の山の花です。

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ヤマオダマキ
艶やかな花だよね。

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これは初めて見る花だ。
タツナミソウの仲間には違いないと思うが、タツナミソウとは違うし、オカタツナミソウとも違う。
ヤマタツナミソウってやつだろうか・・・

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2017/06/19

土沢三ノ沢

2017年6月18日

土沢の上流部の探索、前回は四ノ沢を歩いたので、次は三ノ沢、二ノ沢だと決めていました。
が、午後から雨の予報。
三国峠を起点としたコース設定が、体力的にも時間的にもかなり楽な事は前回経験済みなので、今回もそうすることにします。三ノ沢のみに的を絞れば、半日で周回できるはず。

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この西丹沢の西端の山域は、あまり歩いていないんです。
やっぱり遠すぎるので・・・
が、しかし、三国峠まで大井松田ICからの所用時間は、西丹沢自然教室へ行く時とあまり変わらないかもしれない。
6時過ぎに自宅を出て、三国峠に7:40に到着しました。

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支度を整え、7:50に出発です。標柱に『1168米』と表記されています。
こういうのありがたいよね。高度計を合わせるのに便利。
ところで5m刻みのプロトレック、この場合どちらに合わせる?1165か1170か。

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前回は一ノ沢・二ノ沢界尾根を下降したので、今日は二ノ沢・三ノ沢界尾根を下降する予定です。
三国林道を歩く事35分。尾根の下降点はすぐにわかりました。
ほら、東電の巡視路の標識が立っている。

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手入れされた巡視路を辿る。素敵な散歩道だ。

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尾根上の鉄塔の下にはサンショウバラが咲いていました。
鉄塔の下は草地になっていて、そこにサンショウバラが何本も。(自生しているのか東電が植えたのかはわからないが)
もし、『サンショウバラの下でランチを』なんて企画があったら、樹下の二人よりもこっちをお勧めするね。ハイカーがわさわさした湯船山稜よりも、秘境感を楽しめる素敵な広場だ。

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分岐の複雑な尾根ですが、なだらかで見通しが良いので、尾根分岐がわかりやすい。
前回の一ノ沢・二ノ沢界尾根もそうだったけど、地図読みの練習をしたい人にはいい山域だと思う。

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水ノ木幹線林道の三ノ沢橋の脇へピッタリと下降する。
この欄干もない小さな橋の下を流れるのが三ノ沢。
ショボ・・・これはちょっと期待薄か・・・

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9:25 橋の袂から入渓。
梅雨真っ只中とはいえ、雨が少ない今年。水量が少ないのは差し引いても細すぎる流れ。

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そしてすぐに表れる無粋なコンクリート堰堤。
これは期待外れの沢だったかも・・・とこの時点では思う。

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が、堰堤を越えたら渓相が一変。
ややっ! ナメが現れたぞ。

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橋の下よりも水量が増えている。なかなか素敵な沢じゃないか。

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1mクラスの小滝が連なる。釜は意外と深い。膝上・・もしかしたら腰くらいまであるかも。

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たいていの人はジャブジャブと釜を渡って、小滝登りを楽しむんだろう。それが沢歩きの醍醐味だからね。
だけど水濡れ嫌いのオイラは、もちろんそんな事はしない。釜が深けりゃ小滝といえど巻くのだ。
でもそんな人、他にもいるらしく、うっすらとだが巻きのトレースが付いている。

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おおっ!前方に黒光りする壁。ゴルジュだ!(小さいけれど・・・)
左岸の斜面を10mほど登れば安全に巻けそうだが、ゴルジュ奥の滝が気になったので、なるべく小さく巻く。

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ゴルジュの出口の滝。5~6mくらいか。
水流の右手を登る。ステップはあるが、ヌルヌル注意。

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またまた1mクラスの小滝が連なっている。

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直瀑・・・と言うと大げさか・・・2mくらい。釜が深くてこれ以上近づけない。と言うか近づかない。
もちろん巻く。

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標高800mふきんの二又。本流は右か・・・水量は1:2くらい。

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こっちが左又。ナメ床が続いている。

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で、こっちが本流右又。
左も気になるけど、やっぱり本流のこっちだろう。

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ああ・・・いい渓相だ。歩いていて本当に気持ちが良い。

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歩いていて飽きが来ない。

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おっと。またナメ床が始まった。

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ここのナメは圧巻だった。長くて広いナメ床が続いている。
くすんだ岩質のせいか腕前のせいか、写真だとそんなに綺麗に見えないかもしれないが、実際はとっても綺麗。

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ナメの出口はこんなナメ滝。
もちろん釜が深いから近寄らないけど。

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標高940m付近。この沢で一番の滝か。
・・・といっても3mくらい。そしてこの滝だけ不思議と釜が浅い。
ここは水流左手をよじ登る。1歩目2歩目がヌルヌルしていてちょっとビビったが・・・

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巨大コンクリート堰堤現る。
この堰堤を越えたら水流は無くなり、ゴーロの沢となった。

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標高955m二又。右は火燃峠へ向かう枝沢。4~5mの滝で出合っている。
地形図を確認して、本流の左へ進む。

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また堰堤だ。

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標高970m二又。
まるで林道のよう。右の枝沢には堰堤があるが、左の本流には無い。
堰堤越えにうんざりしていたので、ホッとする。

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と思ったら、本流にも堰堤があった。
しかも、こいつは巻くのが大変だった。堰堤直下左手のズルズル斜面を四つん這いで這い上がる。

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また堰堤だ・・・
堰堤の用途やら役割やらをよく知らないが、人里離れた源頭部に、こんな巨大な堰堤が必要なんだろうか。巻くのも大変なんだ。どうせ作るなら、階段も一緒に作っておいてくれ。

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この辺りの沢床はほとんど平らで、あまり標高を上げない。堰堤を越える度に10mづつ標高を上げていく感じだ。
で、またまた堰堤現る。
5つ目・・・いい加減にせいや・・・とつぶやく。

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林道まであと50mくらい・・・という地点で、傾斜が増し、V字が深くなってきた。
今までの経験からすると、こういうケースって最後の詰めが悪場だったりするんだ・・・と嫌な予感。

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が、予感は見事に外れ、パッと開けてなだらかな斜面。
おおっ、30mほど上には林道らしきラインが見える。

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11:25 最後は楽々、三国林道に詰め上がりました。

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12:15 ほぼ予定通り、三国峠に帰還しました。
空は曇天。いつ降り出してもおかしくない状態です。
ところが駐車スペースはほぼ満車(朝は1台も停まっていなかったのに)。団体さんなのか、マイクロバスも停まっている。
こんな日に山へ入る奴も意外と多いんだねぇ。オイラもそうだけどさ・・・。

 

三ノ沢は予想以上の美渓でした。
2時間ほどの短い遡行でしたが、充実感があります。
この土沢の上流部、ちょっとくまなく探索してみたくなりました。
次は二ノ沢かぁ?

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ムシカリの花が綺麗です。
山中で見かけると、ハッとするほど華やか。

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ムグラには違いないが、こんな葉っぱのムグラは初めて見た。
調べたらミヤマムグラらしいです。

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ヤマハタザオ。取り立てて珍しい花でもないが、丹沢山中ではあまり見かけたことが無いような気がする。むしろシコクハタザオの方がよく見るよね。

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2017/06/10

土沢四ノ沢

「6月には世附の奥深くを探検しましょう。」と約束していた。「オイラがルート案を考えときます。」と。
今日のメンバーはAYさん、はっぴーさん、レガーさん、MASAHIKOさん。丹沢を歩きつくしてるような面々だ。このメンバーが歩いてないルートを考えるだけでも大変だが、なんとか3案絞り出した中で、全員の賛同を得たのが四ノ沢だ。
土沢の支流の中で、一ノ沢、二ノ沢、三ノ沢は歩く人もそこそこいるが、四ノ沢はまずいない。仲間内ではイガイガさんくらいしか入っていない沢だ。
マイナーなヤブ沢を好んで歩くオイラにはもってこいだ。

2017年6月4日

Tizu1764

メンバー: AYさん はっぴーさん MASAHIKOさん レガーさん 
       shiro

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7:55 三国峠のすぐ脇、三国林道のゲートから出発です。
ここは標高1150m。最初の目標地点、四ノ沢出合の標高が680mですから、登山開始ならぬ下山開始という事になるのでしょうか。

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林道をしばらく歩き、一ノ沢と二ノ沢の界尾根を探し当てたら、下降を始めます。
地形図からは、いかにも緩やかで穏やかな尾根であることが読み取れますが、まさしくその通りの尾根でした。

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標高800m付近で山神様の祠を発見。
御幣やお供え物が新しいことからみて、この辺の山仕事の人達に祀られているのでしょう。

この山神様から少し下った所で、水ノ木幹線林道に出ました。
が、ここでルートミス。地図に載っていない鉄塔巡視路や廃林道が交錯していて、地形図を読み間違う。目的の尾根を見失って、少しウロってしまった。

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無事、目的の尾根に乗って、下降を続ける。
右手に一ノ沢、左手に二ノ沢の水音が聞こえ始めると、尾根は痩せてワイルドになってくる。
穏やかな尾根散歩もいいけれど、やっぱりこういうワイルドな尾根歩きの方が好きだなぁ。

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10:05 一ノ沢・二ノ沢出合に着地。尾根の末端は拍子抜けするくらいなだらか。

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この出合から下流部の沢名は土沢です。休憩後、土沢を下降します。
ちなみに『ツチザワ』じゃなくて『ドサワ』だよ。

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少し下れば四ノ沢出合。出合からいきなりゴルジュです。
さあ、四ノ沢遡行開始だ。

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遡行開始早々、いきなり滝出現。
高さは5~6mだが、どう見ても登れない。両岸の崖も上部がハングしていて、巻きも無理。
オイラは早々に見切りをつけて「出合に戻って大高巻するから」と言ってバックする。
AYさんとMASAHIKOさんは粘り強くルートを探っていたが、やはりあきらめて出合まで戻ってきた。この二人がルートを見つけられなかったのだから、本当にルートが無いんだと思う。
が・・・帰ってからイガイガさんの記録を読んだら、“右の岩を登り、トラバースで落ち口に抜けた”と書いてある・・・
神業だな・・・

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で、出合地点から斜度45度超の崖斜面をよじ登る。
斜度が緩んでトラバースできそうなルートを探っていたら・・・あれれ・・・20mほど上に林道が見える。このまま林道まで登っちゃうことにする。
林道から沢を眺めたら、5m滝の上にさらに3mほどの滝があった。

林道の四ノ沢橋から改めて入渓。

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橋から入渓してすぐに堰堤。
沢の脇には経路痕がある。四ノ沢歩道っていうらしい。

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出合のゴルジュの荒々しさから一転。穏やかなゴーロの沢歩き。

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いやはや倒木がすごいのなんの。

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標高790m二又地点。
こちらは右又。4~5mの滝で出合っている。

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こちらは左又。ゴルジュになっている。
沢床が低い左又が本流だろうと、こちらへ進むことにする。

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短いゴルジュの出口は滝。5~6mか。直登は無理っぽいが、倒木にしがみついて登れば行けるか・・・なんて気もしたが、ここも無理せず左岸から巻き。
でも、巻きも決して楽ではない。緊張を強いられるトラバースで巻いた。

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巨大なコンクリート堰堤を越えた所でちょうど12時。ランチ休憩とする。
そこでレガーさんがお湯を沸かしてコーヒーを落としてくれる。
山で飲む淹れ立てのコーヒーって格別だなぁ・・・なんてしみじみ思ったのでした。

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のんびりとランチを楽しんだ後、さあ、詰めに向かって出発だ。

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黒く光る沢床。これがヌメヌメで小滝といえど気を抜けない。

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源頭に近づくにつれ、沢は複雑に枝分かれをする。本流と思われる筋を詰めていく。
目指すは地形図に崖地記号が描かれている地点。

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何だこりゃ?
どうやら堰堤(土留め)が崩れて最上段だけが残ったらしい。

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どうやら崖地記号の地点はここらしい。
かつての崩壊地も土留めを築いて植生が復活しつつあるという事か。

ここから稜線まで100m急斜面を辛抱の登り。

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13:20 稜線の林道に這い上がりました。
朝出発した三国林道の丸尾山の西方400mの地点です。

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ついでに丸尾山のピークを踏んで、帰路につきます。

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火燃峠(ひもしとうげ)。見晴らしのいい場所です。

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三国林道から甲相国境尾根の登山道へ這い上がりました。
なんて気持ちの良いプロムナード。

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最後のピーク、鉄砲木ノ頭。ここは丹沢で一番富士山の眺めが良い場所・・・だが、残念ながら雲の中。

こうして15:26、無事に三国峠の駐車場へ戻りました。

 

四ノ沢は最初のゴルジュと滝だけが見どころで、あとは倒木だらけの平凡な沢でした。
ヤブ沢好きのオイラはそれなりに楽しんだけれど、他の皆はどうだったかな・・・とルート発案者としては心配なところではありますが・・・。
ワイワイとおしゃべりしながら楽しく歩けました。
レガーさんのコーヒーとはっぴーさんのお菓子もね♪

 

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白花ヘビイチゴ。東丹沢ではまず見かける事は無い。西丹でも中川辺りでは見たことが無い。が、世附の西の方へ来ると、そこかしこに咲いている。

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トキワハゼ・・・だよね。
本来は里の花だ。道端や畑の脇でよく見かける。標高1000mの山中に咲いているなんて思いもしないから、新発見の花かと思った。でも、写真をまじまじと見れば見るほどトキワハゼだ。
林道や保護柵工事の資材に種がくっついてきたのかねぇ・・・。

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サワハコベだ。
たぶんそれほど珍しい花ではないのだろうが、見つけた時に妙に嬉しい気分になった。たぶん何年も前に見たっきり、目にするのは久しぶりだからだ。あるいは、見かけても気に留める事が無かったのかもしれないが・・・。それほど小さくて何の変哲もない花だけれど。

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サカネラン。
これは本当に珍しい花。絶滅危惧種であると思う。7~8年前にやはりこの山域で見て以来、2度目の対面だ。
レガーさんが見つけてくれた。レガーさんは本当に目が良くて、保護色の小鳥やら草陰の小さな花やらをすぐに見つけ出してしまう。

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2017/05/28

丹沢三峰

2017年5月27日

蓑毛からヤビツ峠へ向かう県道で、神奈中の路線バス4台とすれ違った。
という事は、『ヤビツ峠行』が3台も増発しているってことだ。
思った通り、ヤビツ峠は登山者でごったがえしていた。
オイラはそれを横目で見ながら車を先へ進める。
こんな初夏の晴天の日には、表尾根を縦走したらさぞ気持ちが良い事だろうな。
景色を楽しみながら歩くなら、表尾根は丹沢でピカ一だ。
そうは思うけど、あの人ごみを見たらとても行く気にはならない。きっと行者の鎖場では渋滞の行列ができることだろう。

で、オイラは県道を奥へ奥へと進み、塩水橋へ車を停める。

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本谷林道のゲートをくぐって出発。
時刻は9:30.
遅っ!

瀬戸橋で塩水林道へ入り、3つ目のヘアピンカーブの手前で塩水川へ降りる。

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そこは弁天沢の出合。
ここから弁天沢の左岸尾根に取り付きます。
地形図を見れば等高線が密な急登の尾根です。

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が、意外にも仕事道が付いている。写真じゃわかりづらいかもしれないけれど、細尾根にジグザグ道がくっきりと。

標高を50mほど上がった所で仕事道は二つに分かれる。尾根を上がっていく道と弁天沢の上流へトラバースする道と。
くっきりとしてるのは弁天沢方向の道。そっちの道の行方も気になるけれど、今日は尾根を上がっていく。

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標高900mを越えたら仕事道は消え、岩がゴロゴロとした尾根になる。
最初から最後まで傾斜角がほぼ一定のヤセ尾根だった。
きついけれど、なかなか面白い尾根ではあった。

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標高1020m付近で本間ノ頭南東尾根に合流。
この尾根なんどか歩いた事があるけれど、本当に美尾根だと思う。
丹沢で美尾根をいくつか挙げろと言われたら、間違いなくこの尾根も入れる。

ブナの大木が並ぶ癒し区間あり。

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ヤセ尾根のワイルド区間あり。

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やがて丹沢三峰の登山道に合流し、12:10、本間ノ頭に到着。

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この登山道も本当にひさしぶりだなぁ・・・などと思いながら、無名ノ頭を通過。

無名ノ頭山頂からちょっと降りた辺りで、西側の斜面から人の声がする。
ンン?こんな場所で?と、登山道からそれ、西側の谷を覗きに行ってみると・・・なんと見慣れた姿が!

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ardbegさんとnenetaさんでした。
円山木沢を詰め上がってきたんだって。
しばし歓談した後、登山道へ戻って先へ進みます。

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円山木ノ頭を通過。

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今日の楽しみの一つだったシロヤシオは、すっかりと散ってしまっていました。
この標高1300mの稜線では、毎年5月の最終週あたりが見頃だったと思うけど・・・。
今年は花期が早かったんだねぇ。1~2週間遅かったって感じかな。
でもほら。こんな花の絨毯を踏みしめながら歩くってのも、なかなかオツなもんだぜ。

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太礼ノ頭を通過。

ああ、久しぶりに丹沢三峰を縦走した。

太礼ノ頭を通過後、登山道から離れ東側の斜面を降りる。

P5270053

そこは堂平の森。
大好きな場所の一つだ。でも、訪れるのは数年振り。
久しぶりに来たけれど、やっぱり気持ちが良い場所だなぁ。
思わず深呼吸をしてしまう。

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地形図で標高1100mから1180mにかけて記してある崖記号。
どんな崖なのか覗きに行ってみました。
う~ん・・・ちょっとがっかり。崖じゃなくてただの裸地だよね。

ここはワサビ沢の源頭部の一つ。
裸地を横断して、向こう側の尾根も探索してみる。

P5270088

こっち側も雰囲気のある、良い森だなぇ。

このままこっちの尾根を下ると、最後がめんどくさくなることは知っているので、標高1000m付近で再び沢を横断して元の尾根に戻る。

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モノレールの鉄路はすっかり錆びついている。数年前には、丹沢山周辺の植生保護柵の資材運搬に大活躍してたはずだ。もうその事業もすっかり終わったのか。

そしてびっくりしたのが、見渡す限りに広がるテンニンソウ。
なんじゃコリャ・・・。
かつてはいろんな植生が広がっていたはずの堂平の森が、テンニンソウの森になってしまった。

14:30、塩水林道に着地して、今日の山遊びは終了です。
あとは林道をテクテクと1時間歩いて、塩水橋に戻るだけ。
ああ、楽しかった。

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今日の山歩きの第1目的はこれ。
ワォ・・・がっかりだ。花はすっかり終わって実が付いている。
こいつもシロヤシオと同じく花期が例年より1~2週間早かったようだ。
でも、まあ、群生地を確認できただけでもヨシとするか・・・

P5270061

でも、こんなうれしい出会いもあったよ。
キンランです。まだ蕾だけれどね。

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ツクバネソウもポツリポツリと。

P5270070

そしてこんな植物を数個体見つけました。
家で野草図鑑を何冊も調べてみたが、載っていない。
こりゃ、希少種発見か! と色めきだったが・・・
よく見りゃ、おしべ・めしべが付いていない。
って事は・・・花じゃなくて葉か?何かの樹の芽吹いたばかりの双葉か?こんな真っ白の?
ご教示求む。

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2017/05/22

世附 水晶沢

西丹沢には『水晶沢』と呼ばれる沢が二つあります。
一つはモロクボ沢の支流。
モロクボ沢は沢登りで人気の沢ですから、支流の水晶沢に入っていく人も多い。
もう一つは世附の大又沢の上流部、戸沢の支流。
アクセスが悪いせいもあって戸沢に入る人が少ないうえに、支流の水晶沢にはまず誰も入らない。魚もいそうにないから釣師も行かない。

今日のターゲットは、そんな世附の水晶沢です。
だいぶ昔・・・いつごろだったかなぁ、6~7年は前か・・・戸沢から水晶沢の大滝までは行ったことがありますが、その上流部が未踏だったのでずっと気になっていたんです。

2017年5月20日

Tizu17520

8:00 西丹沢の大滝橋の林道をずずっと奥まで入り、登山道が始まるヘアピンカーブの脇に車を停めて出発。

登山道を黙々と歩いて、8:40、一軒家避難小屋を通過。

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ステタロー沢沿いの登山道を歩きます。
この登山道も久しぶりに歩くなぁ。黄色い目立つ道標が新設されているし、道も整備されて歩きやすくなっている。確か以前はわかりづらく迷いやすい登山道だった。

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出発から1時間半で大滝峠に到着。
看板で『廃止ルート』と書かれている旧東海自然歩道に入ります。

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大滝峠の看板には平成4年に廃止と書いてあった。もう四半世紀も前だ。まだ、こんな立派な経路痕が残っている・・・なんて思ったら大間違い。この写真のような部分はほんのごく一部。大半は崩壊斜面のトラバースで、沢を横断する地点は必ずと言っていいほど危険がともなう。この経路を歩いてみたいと思うなら、それなりの覚悟は必要だ。

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水晶沢の左岸尾根に立つ道標。この前にここへ来た時には(もう何年前か忘れた)、まだ支柱と道標がくっついていたはず。今では支柱は朽ち、道標の残骸が地面に転がり・・・

ここからは旧東海自然歩道と別れ、水晶沢の左岸尾根を下降します。

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緑が眩しい。なだらかでいい美尾根だ。
RFしながら狙うは、水晶沢の出合地点です。

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狙い通り、水晶沢出合にピッタリ降りてきたのだけれど、最後は10mの崖・・・。
何とかロープ無しでもいけるかなぁ・・・なんてそろそろと降りてみたが、半分ほど降りた地点で「やべぇ」となってしまった。
なにしろボロボロのグズグズ。ステップにした岩が転がり落ちる。ロープを出そうにも、掛ける樹が無い・・・
尻も使いながらズリズリと、なんとかかんとか降りきった。
いやア、冷や汗かいた。そしてズボンがドロドロだ。またアイカタ(奥様)に叱られる・・・「子供だってこんな泥だらけにしない」と。でも、「崖を滑り降りたんだから仕方ないだろ」とは口が裂けても言えない。

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そんなこんなで水晶沢に到着。10:55 さっそく遡行開始です。

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すぐに2mほどの小滝が出現。簡単に登れる・・・が、今日の足元は登山靴。ヌメリがひどくてちょっと苦労する。
記憶では以前この水晶沢に入った時も登山靴だったから、『沢靴じゃなくても歩ける沢』というイメージを持っていた。この日の計画ルートは大半が登山道と尾根歩きだから、圧倒的に登山靴の方が足が楽だもの。(沢靴を担いで歩くのも、荷物がかさばってあまり好きじゃない)でも、やっぱり沢靴を持ってくるべきだったね・・・。

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遡行を開始して7~8分で大滝出現!
3段で20mほどだろうか。なかなか見事な滝だ。
いい滝だねぇ~。

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上段は二つに分かれて見える。が、左手は湧水だ。
直登ルートはあるのかな? 下段と中段は行けそうだ。でも上段は逆層。無理なんじゃない。
巻ルートは・・・右岸の湧水崖も逆層。左岸には手掛かりが見えない。
こりゃ高巻だな。
左岸の斜面は急すぎる。少し戻って右岸の尾根に取り付く。が、湧水崖の上が急傾斜のルンゼになっているので、安全に巻くなら相当な大高巻になる。

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巻きながら大滝を観察すると、上段の上にさらに3~4mの滝があった。

落ち口の20mほどの上の斜面をトラバースして沢へ下降した。

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大滝の上は大岩がゴロゴロと転がる穏やかな渓相。
ゴーロ歩きがしばらく続きます。

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標高1000mを越えると小滝なども出てきました。

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ナメ床もあります。なかなか雰囲気の良い沢ではないですか。

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水晶沢と名が付くからには、水晶とかが転がってたりするんだろうか・・・などと考えながら、のんびりと渓相を楽しみながら歩きます。

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適度な小滝が気持ちが良い。水流は少ないけれど、しっかりと流れています。

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2mクラスのスラブの小滝が続く。
沢靴ならフリクションで簡単に越せるだろうが、登山靴ではしんどかった。
やっぱり沢歩きするなら、沢靴持ってこなきゃだめだな。

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1050m二又。
右か左か、はたまた界尾根か・・・
沢の詰めは危険を伴う場合が多い。特に単独行の場合はいつも、リスクの少ないルート選択を心掛けている。事前の地図読みでは、この界尾根で上がる事も考えてはいた。
が、左又を選択。理由は特にない。ただなんとなく・・・。

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左又に入ると、すっかり水は枯れ、沢幅も狭くなってくる。
地形図を見れば、そろそろ詰めのはず。
まだ50m以上は登らねばならないはずなのに、一向に傾斜が緩いままなのが気になる。
こういう時って、最後の詰めが恐ろしいくらいの急斜面だったりするんだ。

で、カンは当たったようだ。前方に白く巨大な壁が見えてくる。白ザレの崩壊崖だ。
昔、(これから詰め上がろうとしている)水晶沢の右岸尾根を歩いた時に、崩壊崖の脇を通過した事を思い出した。
あそこへ詰めようとしてるのか・・・あそこはとても登れない。

1100m付近の二又地点。左は崩壊崖へ続く。右は傾斜がきつくて危なそう。
で、界尾根に取り付く。

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取り付きは緩そうな尾根だった。

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が、恐ろしほどのヤセ尾根だった。とんがった急傾斜の尾根に樹々が密生している。とてもじゃないけど歩けない。
左手のルンゼにいったん降りて、隣の尾根に乗り換える。
こちらの尾根も似たような感じだったが、何とか人が通過できるくらいの巾とスペースはあった。

もがきながら、水晶沢の右岸尾根に合流。大の字になって休憩する。
ああ・・・しんどかった・・・。

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13:00稜線の登山道に飛び出す。畦ヶ丸避難小屋まで0.2kmの地点。

のんびりと、登山道を大滝峠方面へ下り、途中ショートカットで鬼石沢右岸尾根を下降し、14:15に一軒家避難小屋を通過。

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14:45 無事駐車場所に戻ってきました。

短い周回ながらも結構充実感があります。
水晶沢も想像以上に良い渓相の沢でした。
今日も面白い山歩きができました。

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2017/05/13

竜ヶ馬場沢

GW真っ只中の5月5日。この日は5人でのコラボ山行です。
オイラのリクエストで竜ヶ馬場沢へ行ってきました。

2017年5月5日 

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メンバー:AYさん EAさん ardbegさん nenetaさん shiro

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タクシーで寄大橋まで入り、7:15に出発です。

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おとなしく登山道で鍋割峠に行くのかと思いきや、地獄崩沢出合で登山道を離れ、尾根直登のショートカットをするという。
とんでもない急斜面の尾根でした。体力の消耗度を考えると、全くショートカットにはならない。

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9:30 鍋割峠に到着。

ここから鍋割北尾根のコルまで、崩壊した水平経路を辿るのが早いか、鉄砲沢の源頭部へ降りて下から巻くのが早いかという話になり、AYさん、EAさんとオイラは沢源頭部ルートを。ardbegさんとnenetaさんは水平経路をと、二手に分かれて検証する。

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鍋割峠から左手方向へ斜面を降り、鉄砲沢の源頭部を下る。
50mほど降りた所で現れる右岸の枝沢を登り返す。と、ほどなく前方に鍋割北尾根のコルが見えてくる。
結果、ardbeg、neneta組よりも早く到着。実際歩いた感覚でも、こちらのルートの方が早くて楽な気がします。

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鍋割北尾根から箒杉沢へ降りる。
一休みしながら沢支度を整えて、11:20頃大金沢出合に到着。

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大堰堤を2つほど越えて、960m二又。左又が今日のターゲット竜ヶ馬場沢だ。

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ゴーロの沢。
延々とゴーロ登りが続く。

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やっと出てきた滝。といっても2mくらい。
簡単に巻けるのだが、ardbegさんはあえて直登する。

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続いてnenetaさんも。

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だんだんと傾斜は増してくる。
1~2mの小滝が連なり、いい雰囲気になってきた。

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水流は少ないが、3~4mの棚も出てきた。

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これも4mくらいはあるか。

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傾斜がきついうえに不安定な石が多いので、足の置き場に神経を使う。

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標高1210m二又。右は日高へ左は竜ヶ馬場へと続く。
ここは当然、本流の左へ。

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左又へ入ってすぐに湧水を発見。
崖斜面をよじ登って水を補給。
何しろこの日は気温が高く、水の消費量が予想以上。1L持ってきたオイラも、ここまでで残り1/4になってしまっていたから、のどの渇きを我慢していたんだ。助かる~。

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水はすっかり枯れ、岩がゴロゴロとした急傾斜の沢を登る。

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標高1350m付近。
5mほどの垂直の涸棚が出現。

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真下まで行って観察をしたら、左から巻くルートはありそう。

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左手に斜上してから、かすかなバンドを辿って落ち口にぬける。

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この涸棚はコイワザクラの花園だった。

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その上も涸棚が連続していた。

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涸棚地帯を抜けたら稜線が見えてきた。
最後の詰めは岩が抜き出しの泥斜面。ズルズルの上にすべてが浮石。
オイラはたまらず、右手の草付に逃げる。

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竜ヶ馬場休憩所付近の笹原に詰め上げた。

いや~!気持ちイイ!!

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14:50 塔ノ岳に到着。
一息入れた後、バカ尾根で下山しました。

竜ヶ馬場沢、面白かった!
見事な滝とか、綺麗な渓相とかは無かったが、歩いて面白い沢だった。
なかなか歩きごたえがあったしね。

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2017/05/09

西丹沢 ショチクボの頭~畦ヶ丸周辺

AYさんとardbegさんと3人でのコラボ山行です。GWが始まったばかりの4月30日。自家用車では行きも帰りも大渋滞は目に見えてます。バスで西丹ですかねぇ~という事で、コース設計はAYさんにお願いしました。
ルートは西丹沢ビジターセンター(西丹沢自然教室が、4/1から西丹沢ビジターセンターに名称変更したそうです)を起点に、焼山沢という聞いた事も無い沢からショチクボの頭へ上がり、善六山から北西の尾根でモロクボ沢へ下る。その後は畦ヶ丸へ上がって、下山路は成り行きで・・・というアバウトな計画。
一見、ユルユル歩きっぽいルート計画ですが、なかなかどうして、AYワールド全開のハードな山行でした。

2017年4月30日

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メンバー:AYさん ardbegさん shiro

さすがGW、新松田駅前は登山客でごった返していました。始発前の増便を見送ったおかげで、何とか座ることができました。西丹までの1時間、満員バスで立つのと座るのじゃ大違いだもの。途中の谷峨駅から花立小僧さんが乗り込んできたのだけれど、何せ身動き取れない満員状態。話す事も出来ないまま目で挨拶だけして、花立さんは大滝橋で降りていきました。

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8:40頃、西丹沢VC(ビジターセンター)を出発します。

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西沢沿いの登山道を歩き、二つめの堰堤を越した所で右手から流れ込むのが焼山沢です。
ゴロゴロと岩が転がるだけの枯沢。なるほど記録が無いはずだ。これでは誰も遡行しようとは思わないよね。

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が、少し歩くと水流が出てくる。
そして前方に3mほどの滝が出現。
ヌルヌルのスラブで、一目見て直登は無理。両岸とも傾斜がきつく、巻くのも大変そうだなぁ・・・と思ったが、意外と簡単に左手から巻ける。

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滝を巻き上がったら、ナメ床が続いていた。
出合付近の渓相からは予想もしていなかったので「おお~!」と声を上げてしまう。

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またまたスラブ滝3m。
左岸にトラロープがフィックスされてあるので、楽に越えられるが・・・一体誰が何のために?
魚はいそうもないから釣師の残置ではないだろう。沢屋が来るような沢ではないし、山仕事の人の通勤路とも考えにくい。

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倒木に埋もれた滝。そしてここにもトラロープがフィックス。

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おおっと、連瀑だ。3m×3段・・いや4段。さらにその上にも続いていそう。
よく見れば右手の小尾根を10mほど登った所からトラロープが垂れているのが見える。

ともかくトラロープを辿って連瀑帯を巻き上がる。
トラロープが途切れた場所は沢床から20mほど上。沢へ降りるのも、このまま尾根に上がるのも急傾斜という場所。
沢の上流を観察すると、ガラガラとした岩がちな渓相だ。上流部は等高線も詰まっている。オイラが苦手なクライミング地帯になるに違いない・・・と思った。

で、このまま尾根に上がってしまう事にする。
AYさんとardbegさんは当然ながら、沢を詰めるという。「それじゃあショチクボノ頭で」と二人と分かれて、一人尾根を登る。

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急傾斜の尾根だった。岩盤むき出しのいやらしい場面もあったが、あれ以降フィックスロープは無かった。

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ショチクボノ頭~焼山の稜線に出てからは、下の沢を詰めてくる二人を見物しながらのんびりと歩く。
後から聞けば、やはり涸棚が続き、厳しい沢だったよう。二人には楽しかったみたいだけどね。

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ショチクボノ頭からはクラシックVルートをのんびり歩き善六山へ。
しばらく来ないうちに、山名板が付けられている。それも2つも!

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北西の尾根を下ってモロクボ沢を目指す。
この尾根も初尾根だが、いい感じのやせ尾根だ。

11:30 狙い通りにモロクボ沢の越場ノ沢出合に着地。

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久しぶりのモロクボ沢2年ぶりくらいかな。

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ここは大好きな沢です。
と言いながら、去年は一度も来ていないけれど・・・。

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Z型の滝。
「モロクボ沢は大滝とその上の数百mだけが見どころ」なんていう人が多いけども、上流部のこの辺りの渓相も見てほしい。

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標高1000m付近で左岸の支沢へ入る。

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2年前に初めてこの支沢を歩いた時にも書いたけれど、ビックリするくらいナメ床が続く。
水流が少ないのが残念だが、一度訪れてみる価値はあると思うよ。

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ああ、こんな小滝もあったっけと懐かしむ。

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2年前は標高1080m二又で右沢を詰めたが、今日は左沢へと入る。

水はすっかり枯れて、沢床に樹が生えている。

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緩やかなまま、何事もなく稜線へ詰め上げた。

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13:00モロクボノ頭へ到着。

休憩しながら、帰路の相談。登山道で下山ってわけじゃないだろうけど、このまま何事もなく帰るのかと思っていたが・・・ここからがAYワールドの真骨頂だった。

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畦ヶ丸避難小屋の裏手から、鬼石沢へ下る尾根に入る。
こんな所、誰も歩かないよね。

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ワイルド感たっぷりの尾根を下降して、鬼石沢980m付近に着地。

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鬼石沢の鬼石を見学。
ardbegさんはわざわざ鬼石の下まで降りて、鬼石胎内潜りのクリアの仕方を実演してくれた。

この後は、仕事道を辿りながら権現山へと向かう。
この付近で、オイラはもうけっこうバテバテ状態です。

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権現山の手前の小ピークから、権現沢左岸尾根を下るというAYさん。地形図を見て、ゾッとする。こりゃ厳しそうな尾根だぜ。
オイラはもうすっかりバテバテで、RFを頑張る気力はゼロ。「後ろ付いて行くから好きにして」という感じ。

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地形図から感じ取った通りの厳しい尾根だった。RFも難しいし、急傾斜だし、ナイフリッジの上に樹が生えていて、巻くのも危険を感じる場所もあったし・・・

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権現沢出合で登山道に無事着地。
16:30には西丹沢VCへ戻ってきました。

 
距離は短めなものの、登ったり降りたりの繰り返しで、しばらく山から遠ざかっていたオイラの足には相当なダメージが。最後の尾根下降はヘロヘロだった。
でも、なんだかんだで面白いコースだった。これぞAYワールドだね。

朝のバスですれ違った花立さんとは、新松田で合流した後、ビールで乾杯したことを付け加えておきます。

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センボンヤリの春花を発見。丹沢ではあまり見かけない花だ。

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