2019/01/21

早戸大滝

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先週のnenetaさんのレポを読んで、早戸大滝が結氷したことを知った。
丹沢バリエーション仲間の多くは、結氷した大滝を訪れているが、オイラはまだ見に行ったことが無い。
だいたい大滝が結氷する時期の早戸川林道は雪と凍結で、普通乗用車に乗っているオイラには敷居が高すぎる。
が、今年は早戸川林道も凍結してなさそう。これは数年に一度のチャンスかも・・・と思い、行ってみることにしました。

2019年1月20日

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思った通り、早戸川林道は全く凍結していない。湧き水が路面に流れ出てカチカチに凍結する、三日月橋先の危険個所も乾ききっていた。どうやらここの湧水も涸れてしまっているようだ。(やっぱり今年の渇水は異常だね。沢の水も極端に少ないし・・・)

本間橋にさしかかると、大勢の猟師達が集結していた。
窓を開け、一人の猟師に尋ねてみる。「今日はどこで猟をするんですか?」
彼の答えは「全部だよ」「は?」「ここらの山全部!」
なんだよそれ。ムッとしたが、そこは堪えて再度聞いてみる。「大滝の方面にも入りますか?」
すると「大滝ぃ・・・」と言って不機嫌そうな顔をして黙ってしまった。
もういいよ。こっちも不機嫌になったので、窓を閉めて先へ進む。

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魚止橋の少し手前に車を停めて、気を取り直してスタートです。
時刻は9:04。今日はだいぶ遅めの出発です。ショートコースのつもりなので、無理して早起きをしませんでした。

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9:16 伝道
林道の終点に車が停まっていた。3匹の犬を連れた一人の猟師がいたので、再びどこで猟をするのか聞いてみた。
今度の猟師は紳士で、丁寧に答えてくれた。早戸川の右岸側に広い範囲で入るとの事。
大滝の方面にも入るのかと尋ねると、円山木沢から北側だから大丈夫だとの事。
そして「お気を付けていってらっしゃい」とにこやかに見送ってくれた。

伝道から山道に入る。最近あちこちのレポで「危ない」と評判の、トラバース経路の木桟橋も、今日は乾いているからどうってことない。だけど濡れていたり、まして氷が付いていたら相当危険なレベルまできているな…と思った。

早戸川に降りて、雷平までの渡渉地点に架かる丸太橋は凍り付いていた。
今日はスノーブーツを履いてきたので、くるぶしまでなら水に漬かってもOKだ。早戸川も相当水量が少ないので、丸太橋を使わなくても、楽に渡渉できた。

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雷平から先、何度か渡渉を繰り返しながら登るが、凍り付いている岩が多いので要注意だ。

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10:34 早戸大滝の前衛滝の下に到着。
おおっ!大滝が凍り付いている。

前衛滝の脇から、残置ロープが垂れている岩を這い上がる。

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尾根筋に上がって、観瀑台から1枚。
大滝の全景を見るなら、ここからが1番だ。
水の流れも見えるから、完全結氷ではないようだ。

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滝つぼまで行ってみる。

う~~ん。なんか想像してたよりもショボい。
完全結氷してないせいかもしれないが、水量が少なすぎるんだろう。
50mの落差をドバドバと水が流れ落ちる、あの迫力が全く感じられない。

氷瀑への期待が大きすぎたせいで、ガッカリ感は否めない。
が、寒さに弱いオイラが、厳冬期にここへ来れたって事で満足しよう。

さて。
大滝を後にして、三峰の稜線に向かって登り始める。
今日の目的は早戸大滝だが、単純なピストンではオイラの趣味に合わない。
稜線まで登って、瀬戸ノ沢と太礼沢の界尾根を下降するつもりだ。
もう一つ、円山木沢の左岸尾根を下って、途中で円山木大滝の結氷具合も確認しようという案も持っていたが、先程の猟師の言葉で止めにした。

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大滝からしばらくは我慢の急登が続くが、瀬戸ノ沢左岸尾根に合流するとなだらかな美尾根になる。ここを歩くのも、本当に久しぶりだ。

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12:04 瀬戸沢ノ頭と呼ばれているP1375のすぐ下のコルで稜線登山道に飛び出す。

稜線は一面のガス。数分毎に突風が吹き、あられが降る。とにかく寒い。

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10分も歩けば太礼ノ頭と呼ばれているピークに到着。
変な言い方をするのは、オイラがこの三峰の山名に疑問を持っているからだ。本来、古の人が名付けた太礼ノ頭は、ここの北側、現在円山木ノ頭と呼ばれているピークだと思っている。ここは本来、瀬戸沢ノ頭だったはずだ。

これから降りる尾根を検討するため、おにぎりを食べながら地形図を読み込む。
複雑に分岐している尾根で、RFが難しそうだな・・・と思いながら、要注意ポイントをチェックする。
が、寒くて寒くて、10分もたたないのに震えが止まらなくなってきた。
早々に出発。

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山頂からしばらくは広尾根だが、鹿柵が張り巡らされている。
回り込みながら下降するが、尾根を外さないように注意だ。

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要注意だと思っていた1160m付近の尾根分岐を過ぎて、少し降りるとこんな鉄枠を発見。あ、これは鹿の絵が描かれている看板の枠に違いない。植林の仕事道でよく見かけるやつだ。という事は、仕事道があるって事だ。

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少し降りると植林地に入り、立派な仕事道が現れた。
黄色いプラ杭が点々と打たれている。そんなに昔の物じゃない。最近整備された仕事道だ。

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立派な仕事道に乗って、楽々と下降する。
道型はくっきりとしているし、黄色いプラ杭が点々と打ち込まれているから、道を外す心配もない。

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こんな急斜面もジグザグ経路で楽々だ。

標高900m辺りで、経路は出合に向かう尾根筋から離れ、太礼沢へと降りてゆく。
あれ?っと思ったが、まあ、経路なんだから大丈夫だろう。ちゃんと早戸川まで連れて行ってくれるはずさ。

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標高860m付近から、太礼沢左岸の高みを沢に沿って降りてゆく。
沢沿いの道になってからは、先程までとはうって変わって荒れた経路になる。ところどころで崩れてもいる。が、危険を感じるほどでもない。
そう言えば以前、太礼沢を遡行した時にこの経路を見ていた事を思い出した。

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13:45 早戸川の太礼沢・瀬戸ノ沢出合に降り立ちました。

こんな素敵な仕事道が付いているなんて知らなかった。
三峰からの下山路として、あるいはエスケープルートとして、一番楽で早いルートかもな・・・と思いました。

早戸川の河原から、20m上の水平経路に這い上がったら、あとはのんびりと魚止橋まで帰るだけです。

本間橋には、まだ猟師たちの車が停まっていた。
あんな大勢の猟師が山へ入っているのに、まだ一発の銃声も聞いていない。不猟なのかな・・・。そういえば、今日は獣の気配も全く感じなかった。こんな寒い日には、獣達だってウロウロ歩かないだろうさ・・・。

ともかく寒い寒い一日でした。

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2019/01/14

西丹沢ビジターセンターから ~大石沢左岸尾根と大塩地沢~

ショックです・・・

カメラを落としてしまいました。山行中に・・・。
今まで、山歩きの最中に落し物などしたことが無かったのに。
ああ・・・・

もう3年使っているカメラですから、「じゅうぶん元は取ってるだろ」と言い聞かせてはいますが・・・。
傷だらけだったしね・・・。

惜しいのは、今季初どころか数年振りの霧氷に出会い、そのファンタジックな光景の写真を撮りまくって、後から見るのを楽しみにしていた事。

残念・・・。

という事で今回の記事、前半は画像無しです。

2019年1月13日

いつも人が行かないような場所を好んで歩いていますが、今回も超マイナーなコースです。
興味を持ってくれる人も少ないだろうけど、自分的には興味アリアリで前から計画していた周回ルートです。
白石沢支流大石沢の左岸尾根を登り水晶沢ノ頭へ。甲相国境尾根をしばらく南下して、シャガクチ丸付近の枝尾根でモロクボ沢へ降りる。その後、モロクボ沢支流大塩地沢を遡行する。
という計画です。

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8:13 西丹沢ビジターセンターを出発する。
用木沢出合を過ぎ、白石峠へ向かう登山道を辿り、50分ほどで大石沢出合に到着。
この登山道は何度も歩いているが、いままでこの大石沢を見た記憶が無かった。
登山道がトリキ沢出合を越えてすぐ、白石沢の左岸から右岸へと渡る木橋の少し下流が大石沢出合だった。今回は意識しながら歩いていたからわかったが、なるほど、沢の出合には見えないような場所だった。

ここから左岸の尾根に取り付く。
植林の急斜面だ。適当にジグザグと登って行く。やがて尾根は痩せてきて、傾斜はますます厳しくなる。しかもヤセ尾根の半分を鹿柵にとられているから、歩きにくい事この上ない。しかし、逆に鹿柵に手をかけられるから助かるくらいの急斜面だ。

鹿柵が途切れると、二足歩行ができるくらいの斜度にはなるが、痩せた急尾根が続く。
こんなところ誰も歩かないだろうと思うような尾根だが、不思議なことにわりとくっきりとした踏み跡が付いている。
ヤセ尾根では、獣達でさえも歩ける場所が限られるため、獣道もくっきりとしている事が多いが、それだけではないような気がした。
鍬が落ちているのを見つけ、「やっぱり仕事道として利用されているんだ」と思った。植林地でもないこの場所で、何の仕事なのかわからないけれど・・・。
樅の大木が多い尾根だった。

1120m付近で雷木沢左岸尾根に合流して、10:45に水晶沢ノ頭に到着。

甲相国境尾根を南下する。
薄っすらと積もった雪と霧氷で、素晴らしい光景だった。
霧氷を見たのは数年振りだ。
すっかり感激して、うきうき気分で歩く。

11:16 シャガクチ丸(P1191)へ到着。
このまま霧氷の稜線歩きを続けたい気持ちもあったが、予定通りモロクボ沢へ向けて下降する。
ピークから100mほど西へ行った場所から、南へ伸びる枝尾根に入る。
1110m付近までは緩やかに降りていくだけだったが、その先は難解な尾根だった。
尾根筋は複雑に分岐をしているし、細かい谷筋が複雑に絡んでくるし。
立ち止まって地形を観察し、地形図と照らし合わせる。こんな作業を繰り返しながら進む。
1070m付近で方向を変え、大塩地沢出合へのピッタリ下降を目論む。
この枝尾根もまた曲者だった。実際の地形は、地形図よりももっと複雑。尾根らしきものと窪らしきものが入り組んでいる。慎重にRFしながら降りていった。途中、尾根筋を辿れないような場所もあり、窪地を下降したりトラバースして隣の尾根に移ったりもしたが、後からGPSの軌跡を見てみると、事前に予定した通りの尾根筋を辿っている。やっぱり実際の地形と地形図は違うんだ。

眼下にモロクボ沢が見えてきて、沢床まであと3~40mという地点からが激斜面だった。上から見下げれば、ほとんど崖だ。尾根の末端はたいてい急斜面になっているものだが、3~40mも激急斜面というのは久しぶりだ。
もっているロープは15m。回収のためにダブルで使うとしたら1ピッチが7.5mだ。いったい何ピッチ下降になるんだい?そんなメンドウな事やってられない。
樹にすがり、樹の根を掴んでソロソロと下降する。樹の生えていない区間4m程は尻セードで降りた。

モロクボ沢へ降り立ち、やれやれと・・・。降りてきた斜面の写真を撮ろうとしたら・・・ズボンのポケットにカメラが無い。
やっちまった・・・。
あの尻セードのとこか・・・とせっかく降りた激斜面を登り返す。が、そこには落ちていなかった。尻セードで降りたザレ斜面を登り返すのは容易な事じゃない。しばし考えた後、あきらめた。今日のところは・・・。

このヤバい枝尾根に入る手前で写真を撮った事は覚えているから、この尾根のどこかだ。
トラバース中に倒木をまたいだりしているから、ポケットから出ていたストラップを引っ掛けたりしたのかもしれない。

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ザックからスマホを取り出し、降りてきた斜面を写す。こうやって見ても40度はあるよね。上からだと崖に見える。

降り立った場所は狙い通りの大塩地沢出合。
さあ。気を取り直して先へ進もう。
スマホでGPSのログを取っているから、カメラ機能を作動させてもGPSが切れないかちょっと心配したが、どうやら大丈夫のようだ。

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12:30 大塩地沢に入る。
モロクボ沢の960m地点で右岸から流れ込む支沢だ。
この沢の名称は西丹沢頂稜河川土地名称図にも載っていない。イガイガさんが古文献で調べたのを教わった。
名がある支沢なら行かねば・・・と思っていたんです。この沢の記録は読んだことないし…と思っていたら、先月EAさんが歩いていた。EAさんの記録を読むと、特に何もなさそうな沢ではあるが、やはり自分の足と目で確かめておかなければ。

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これはナメか? と思ったが、ゴーロに積もった雪が氷となっているようだ。
沢床はビックリするくらい凍り付いている。

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氷の沢だ。チェーンスパイクを履いているから何とか歩けるが、薄い氷の上は踏み抜きの恐れがあって怖い。
チェーンスパイクも傾斜がある氷の上では完全にはグリップしない。刃先が丸いからだと思う。こんな事がわかっていれば、6本爪を持ってきたのにな・・・なんて思ってもどうしようもない。一歩一歩に緊張しながら歩く。
が、これはこれで綺麗な光景だなぁ・・と思った。こんな光景の沢を歩くなんて、滅多にない経験だ。

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特に何事もなく、1090m二又に来た。沢床はわずかに低くて本流っぽい左へ進む。

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左へ入ってすぐ。前方に10m位の棚が見えた。
遠目で見る限りでは登れそうな気もするが、それは乾いていればの話。氷の付いた岩なんか、とてもじゃないけど登れない。ここまで1mの段差を登るのでさえけっこう苦労しているんだ。
ここで逃げる事にした。

左手の斜面に取り付く。斜度的には守備範囲だと思って登り始めたが、凍り付いてカチカチになった斜面で苦労した・・・というか正直怖かった。
この斜面、冬枯れの季節は登山道から丸見え。幸い誰も通らなかったが、誰かに見られたら「あのバカ何やってんだ」と思われたろうね・・・。

沢といい、斜面といい、冬場は難易度が上がる事を認識しなきゃダメだ。これは反省材料。

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13:24 畦ヶ丸登山道の山頂から150mほど下に飛び出す。

下山は権現山経由かショチクボノ頭経由かと思っていたが、カメラを落としてテンション下がっていたのと、大塩地沢と詰め斜面の緊張感で疲れてしまった。
おとなしく登山道で降りる事にする。

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15:17 のんびりと歩いて、西丹沢ビジターセンターに帰還しました。

さて。
カメラを落としたことは、ウジウジ言っても仕方がない。きっぱりとあきらめよう。
しかし山にゴミを残すことは、ポリシーに反する。
だから、いずれは回収に行く。
が、凍り付いた沢と雪が付いたバリ尾根は難易度、危険度が数倍になるからね。雪が積もればあのヤバい尾根はとても上り下りできなくなる。
雪の季節が終わって沢を歩くのが気持ちの良い季節になったら、行ってくることにします。

それにしても・・・
最近は山でもスマホのカメラ機能を使う人が増えたが、こんな面倒な事よくできるな…と思った。
写真を撮るたびにグローブを外して、スマホのロックを解除して・・・。片手で持って、片手で画面を操作して・・・と両手を使わないといけないし。
歩きながら、片手でカシャってわけにはいかないよね。

やっぱりカメラは必要だ。

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2019/01/10

尊仏参り

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2019年1月5日

年明けは5日から大阪へ出張の予定でしたが、先方の都合で1日延びてしまった。
で、ぽっかりと予定が空いてしまった5日。せっかくだから山を歩いてこよう。
とはいっても出張の準備もあるし、2日前の大山の疲れも残っているし・・・昼まででサクッと歩ける場所にしよう。
さてさて・・・どこへ行こうかと考えて、塔ノ岳の尊仏様へお参りに行くことにしました。正月だしね。
3日には大山様へお参りしたばかりだけれど、昨年はうまくいかない事がいろいろと重なってしまったので、今年こそはとの思いを込めて尊仏様にもご挨拶をしておこう。

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オーソドックスに大倉からバカ尾根を登る。
バカ尾根を登るのは本当に久しぶりだ。下山ルートとして使う事はたまにあるけれど、大倉から登るのは何年振りだろう・・・。

バカ尾根は来るたびに整備が進んでいる。こんなに歩きやすい登山道が他にあるだろうか…と思うくらいだ。
ここまで整備されていれば、登山靴など必要無い気がする。逆に重い登山靴よりも軽いスニーカーの方が有効的だろう。

しかし、歩きやすいと言っても1200mの高低差をひたすら上りっぱなしの道だ。とってもキツイ。
例えばV尾根や沢などは、歩きにくいしRFが必要だから、必然的にゆっくりペースで登る。
だから心肺の負担は少ないし、比較的疲労感も少ない。
このバカ尾根は歩きやすいから、必然的に速いペースで登る。だからキツイのだ。足の筋肉に乳酸がどんどん溜まる。
じゃあ、ゆっくり登れば・・・と思うだろうが、わざとゆっくり歩くってのも疲れるもんだ。

まあ、でも。
たまにはこんな山歩きも良いものさ。身体を鍛えてる感はたっぷりある。

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塔ノ岳山頂はそのままスルー。

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山頂の北側へ入ると薄っすらと雪が残っている。
寒っ! 山の南側と北側ではこんなにも温度が違うのか…と思った。
暑くてザックにしまったジャケットとグローブを慌てて取り出す。

登山道から逸れると、尊仏様の方向へくっきりと踏み跡が付いている。
最近では尊仏様へお参りする人も増えたのだろうか。
などと思って、踏み跡を追って歩いていたら、なんだかよくわからなくなってしまった。

もっとも尊仏様を訪ねるのは7年振りだ。記憶も曖昧だ。
おかしいな・・・もうちょっと向こうだったかな・・・なんて思いながら斜面のトラバースを続けていると、ユーシンへ降りる登山道へ出てしまった。
しまった・・・と思い引き返しながら、周りの地形をよくよく観察。
あ・・・何となく思い出してきた。

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で、ようやく目印の岩を発見。
この岩の右手を降りていった場所に尊仏様があるんだ。

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7年振りの尊仏様。
手を合わせて祈願する。

確か7年前の時は雪が積もっていたっけ。
雪の中から胸から上だけが出ていたんだ。だから、この尊仏様が座っている岩の全貌を見たのは初めてだ。
これが関東大震災で崩れた8mの大岩の根元部分か・・・。

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塔ノ岳山頂に戻って、休憩をする。
いい天気だ。あいにくと富士山にだけ雲がかかっているが、それもまた良し。
西丹沢の山並みを眺めるのも気持ちが良い。尾根筋、沢筋がくっきりと見える。あそこは歩いたなぁ・・・あそこはまだだ・・・などと思いを巡らせていると、いつまででも眺めていられる。

さあ、下山もまたバカ尾根で帰ろう。
ピストンなんて滅多にしないけれど、たまにはいいさ。
登山道を普通に歩くことも、なんだか気持ちが良い。
そうだ、今度は表尾根も歩いてみよう。ヤビツから塔ノ岳までの縦走路を通しで歩いたのはもう10年も前になるかもしれない。

そんな気持ちになってしまった一日でした。

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2019/01/04

新春恒例大山詣~今年は地獄沢から~

毎年、新年の山行は大山詣でから始まります。
さてそのルートです。山頂はもちろん必須。お札とお守りをいただかねばならないので、下社に寄るのも必須。そして、毎年違うルートで登るという自分で決めた縛りがあります。
それらを合わせて考えると、北尾根から山頂へ登り、下社へ下るしかないのだが、問題はどのルートで北尾根に登るかだ。東側から北尾根に登るルートはだいぶ歩いてきた。まだ未踏ルートが多い、西側から登ってみようか。
考えた末、今年は地獄沢を登って大山山頂へ向かうことにしました。

2019年1月3日

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毎年の事だけど、事前に考えて決めているのは山頂までの登りルートだけ。
下社からの下山ルートは成り行きで決めている。
だから深く考えずにヤビツ峠まで車で来てしまった。
この事が、後で苦労することになるとは露ほども思わずに・・・。

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ヤビツ峠の駐車場は7時15分の時点で半分ほど埋まっていた。
支度を済ませ、7時半に出発。
まずは門戸口に向かって、沢沿いの登山道へ降りる。

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10年ほど前には道跡もわからないくらいに荒れ果てていたこの登山道も、その後手入れがされているようだ。だいぶ歩きやすくなった。

それにしても寒い。グローブをしている手が痺れる。道がカチカチに凍り付いているから、気温も氷点下なんだろう。

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門戸口からは県道をテクテク歩き、50分ほどで地獄沢橋へ到着。
ここから沢へ降りるのではなく、まずは地獄沢林道へ入る。

林道を15分も歩けば、今度は極楽橋という橋が現れる。地獄沢にかかる極楽橋か・・・。

8:25 この極楽橋から地獄沢に入渓します。

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地獄沢を遡行しようと決めた時に、「そういえば夏ごろにAYさんが登っていたな。」と思い出した。AYさんのblogの記録を改めて読んでみた。大きな滝は無いが、水流をジャブジャブ歩くと気持ちが良い沢だと書いてあった。
しかし、もちろんこの寒い冬空に、水の中をジャブジャブ歩くつもりなど微塵もない。全く水に濡れないで歩くつもりだ。水枯れの季節だから大丈夫じゃないかと思う。

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小滝が連なっています。良い渓相の沢だなぁ・・・と思います。
が、水流は少ない。AYさんのblogにupされていた写真と比べても1/3位の水量しかなさそうだ。水枯れの季節だとはいえ、今年の冬はどの沢でも異常に水が少ないような気がする。
しかし、そのおかげで、全く靴を濡らすことなく登っていける。

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この樋状滝なども、水流が多ければ美瀑なんだろうけどねぇ。

標高700mを越えたあたりで、水流が消えてしまった。

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水流さえあれば、高さ3m以上のそこそこ見ごたえのある滝なんだろう・・・と想像する。

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しばらくゴーロを歩くと、再び水流が復活する。
細いけどね。

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その水流も800m付近で消える。以後、水が現れる事は無かった。
ここも階段状の岩肌に水が流れていれば、いい景色だろうに。

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ミニゴルジュ。奥のチョックストンは簡単に越えたが、水が流れていれば苦労したかも。

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920m付近の二又を右に進み、しばらく進んだ1030m付近。
だんだんと傾斜が立ってくる。奥に稜線は見えているが、ザレザレの崖になっていることは明らか。
早く尾根に逃げないと行き詰る。という事は少し前から察知していたが、左手の尾根にはどこからでも登れそうに見えたので、「もうちょっと、もうちょっと」でここまで登ってきてしまった。
が、とうとうザレと傾斜角で危険になってきたので、ここらで尾根に上がる事にします。

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上がる尾根の様子を下から見上げて。
傾斜はきついが、岩伝いに行けば登れそう。
と、楽勝のつもりで登ったが・・・
左手に見える樹の直下で行き詰ってしまった。
あと2歩登れば、樹の根に手が届く…という所で、ザレザレの急斜面に手掛かり足がかりが無い。
クッソ!楽勝のつもりだったから、チェーンスパイクも履かなかった。
降りるのもヤバい。セミになってしまった。
手に持っていたトレッキングポールでカシカシと凍り付いた硬い地面を突いて足場を造る。地味な作業を数分。
1歩分の足場を造り、思いっきり身体を伸ばして樹の根を掴んだ。
やれやれ、助かった~~。

登った尾根も半端じゃなかった。樹が生えているからいいけれど、ものすごい急斜面。45度くらいはあったんじゃなかろうか。

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150m登るのに30分近くかかってようやく北尾根の背に乗る。
このフェンスの向こう側が北尾根のモノレールの線路だ。

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どうせ山頂はごった返しているだろう。モノレール脇の眺めの良い場所で早めのランチ休憩。
ああ・・・いい景色だ。

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11:25 山頂に到着。
奥宮にお参りだけして、早々に人の多い山頂から立ち去る。

いつもは表参道を駆け下りるのだが、久しぶりに雷ノ峰尾根の登山道で降りる事にした。

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見晴台から(ショーカットして見晴台には立寄っていないけど)下社への水平経路に入る。
ありゃりゃ、二重の滝には一滴の水も流れていないよ。

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12:20 下社に到着。
参拝客がずいぶん少ないな。と思ったら、今年から列の並び方が変わったみたい。茅の輪の向こう側で右手の方に列が伸びていた。去年までは茅の輪をまたいで階段の方に列が伸びていたんだ。

いつものようにお参りを済ませ。去年のお札とお守りをお返しし。新たなお札とお守りを頂戴する。

さあ。これで新年恒例のミッションは無事終了です。

後は車を停めたヤビツ峠に戻るだけですが、これが悩みどころだ。
この下社の標高は約700m。ヤビツ峠は761m。単純に考えれば、60m程登るだけなのですが、登山道でヤビツ峠まで行こうとすれば470m登って410m下る事になります。
ほぼ水平に楽していけるルートは無いもんかなぁ・・・。なんて考えている時にハッと思いついたのが、春岳沢を横切る作業経路。
オイラ、実はまだ春岳沢を登ったことが無いもんではっきりとは知らないが、春岳沢遡行の終了点が作業経路で大山の南尾根に抜けるらしい事を、諸先輩の記録から知っていた。
この作業経路を見つけ出せば、春岳沢を越えてヤビツ峠までほぼ水平に行けるかも・・・なんてよからぬ事を思いついてしまった。

まずはかごや道を登って、大山の南尾根に乗ろう。そして作業経路を探しながら南尾根を登って行こう。最悪見つからなくても、登山道でヤビツ峠へ下ればいいだけだ。

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13:00 かごや道から大山南尾根登山道に合流。

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あっ! 目の前にこんなのがぶら下がっている。
思わずほくそ笑む。こんな簡単に見つかるとはな。

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作業経路は歩きやすい良い道だった。ところどころ崩壊しているが、そんな場所にはちゃんとロープがかけてある。

シメシメ・・・と思っていた。ここまでは。

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経路はやがて春岳沢に降りる。標高780m付近。右上方には湧水らしき滝がある。
沢の対岸は絶壁の岩場だ。目を凝らしても経路らしきものは見当たらない。
さて、どうしようと思った。選択肢はいくつもある。あれこれ考えた末に、沢を降りてみる事にした。沢を降りながら、右岸側の尾根に登れる場所を探そう。

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20mほど降りた地点で右岸に標柱を見つけた。近づいてみると、うっすらとした経路痕が続いている。
やったぁ~。経路は続いていた。

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が、先程とは違ってはっきりとした道型は無い。かすかな経路痕。それも時々消える。

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ほどなく鹿柵のある尾根にでた。この壊れた扉を潜って進んだが、どうも違う。柵の中に入ると、上へ上へと登らざるをえない。このまま稜線まで登る選択肢もあったが、こうなりゃ意地でも水平経路を辿りたい。
扉から出て、尾根を下りながら探すと、経路痕を見つけた。

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今度は黄色いドラム缶のある尾根に出た。
ここでも経路を見失う。
先程と同じように、尾根を下りながら右手を探すと、再び経路痕を見つける。
が、これは経路痕ではなくて獣道だったかも。もみじ谷の左岸で柵にぶつかり、急斜面を這い上がる羽目になる。そして20m程這い上がった所に、はっきりとした経路があった。
先程のドラム缶の尾根は、少し上がるのが正解だったようだ。

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もみじ谷の源頭部の通過箇所ではほとんど道型は残っていない。かすかな経路痕を目を凝らして探しながら辿る。崩壊箇所は一つ二つじゃない。一歩一歩足場を確かめながら、場所によっては靴でグリグリと足場を造りながら、慎重に慎重にトラバースする。

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もみじ谷の本流を渡る地点。一瞬「こりゃあ無理か」と思ったが、なんとか渡れそうなルートがあった。
地形図を確認したら、この対岸の尾根が登山道のあるイタツミ尾根だ。ここが最後の難所であるはず・・・そうであってくれ・・・と思いながら通過する。

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14:30 イタツミ尾根890mの鞍部で登山道に飛び出した。
水平経路に入ってから1時間半。距離的にはショートカットしたんだろうが、時間的には全然ショートカットにならなかった。(むしろ時間かかったよね) 体力的には・・・半端なく疲れた。400m上り下りする方がよっぽどましだった。
最初は素敵なショートカットを見つけたとルンルンで歩いていたが、春岳沢から西側はとんでもない悪路だった。神経も疲れたし、体力も消耗した。
それでもね。未知のルートを見つけて、歩きとおしたことで、充実感は溢れているんです。

14:40 ヤビツ峠に無事戻ってきました。
新年早々だから、危ないルートには行かないようにしよう…と思っていたはずなのに、おバカルートに入ってしまった。
これでも本人は、慎重に歩いているつもりなんです。
危険を感じたら無理をしない。これは常に心がけています。
でも、危険だと思うレベルをもう少し下げた方がいいかな…とも思う。
体力の衰えを感じているのも事実だしね・・・。

という事で。

皆さま。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年も安全で楽しい山歩きを続けていきたいと思ってます。

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2018/12/26

水晶崩レ沢から蛭ヶ岳

AYさんとは一緒に歩く約束をしながらも、スケジュールが合わずに数か月が経ってしまいました。ようやくお互いの休日が一致したのが12月24日。
幸いにもお天気は上々の予報です。
さあ、それではどこへ行きましょうか・・・
霧氷を期待して蛭ヶ岳なんてどうでしょう・・・
最短ルートの魚止橋スタートで中ノ沢近辺のどっかから登りますか・・・
という相談がまとまりました。
なんともアバウトな計画ですが、AYさんと歩くときはいつもこんな感じで、行き当たりばったりを楽しんでいます。

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2018年12月24日

早戸川林道の終点、魚止橋の手前に車を停めたのが7時頃。
支度を済ませ出発しようとしたその時、目の前を3人組が通過する。
あれっ?見覚えがある顔・・・。そう。3月に白滝の滝つぼで出合ったtantanmameさんだ。
ご同行のお仲間は初めてお目にかかるpikachanさんとtakatanさん。白馬尾根から蛭ヶ岳へ登るのだとか。

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途中まで一緒ですね・・・という感じで歩きだす。

おしゃべりを楽しみながら歩いているうちに、魚止橋から雷平まであっという間の1時間でした。

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雷平で、白馬尾根に向かうお三方とはお別れです。

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歩きながらコースプランを固めるつもりだったのですが、3人組とのおしゃべりですっかり忘れ・・・。ノープランのまま中ノ沢に入ってきました。

水流際の濡れた岩は、やはりヌメッています。この辺りは、乾いた石を選んで歩けるからいいけれど、上流部へ行くとそうはいかない。3週間前にヌメヌメの水晶沢で怖い思いをしたことが思い出される。中ノ沢は水晶沢よりさらに傾斜が厳しいからなぁ・・・。厳しくなる前に尾根に登れる場所あるかなぁ・・・。なんて事を考えながら遡行します。

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ほどなく水晶崩レ沢出合に到着。
ここでAYさんが、「水晶崩レ沢を登るっていうのはどう?」と言ってきた。
そうか、その手があったか。それいいですね!と二つ返事で賛成する。

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8:55 水晶崩レ沢の遡行開始です。
この沢の右岸尾根は何度か上り下りしたことがありますが、そこから覗き込んだ水晶崩レ沢のイメージは下流はガラガラの枯沢。源頭部は崩壊崖。
地形図を確認してみると、標高1300mから1350mにかけてが崖地になっています。
「崖マークに突入する前に脱出しないとやばいかもですね。」と、AYさんと話しながら登る。
「この水晶崩レ沢の遡行記録って読んだことあります?」と聞くと、AYさんも無いと言う。マシラさんとかドブ鼠さんとかは登ってるかもしれないけどね・・・。

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ガラガラの枯沢かと思っていましたが、意外にも水流があるんです。

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傾斜がだんだん厳しくなってくる。
気を付けないと不安定な石が多い。

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大きな岩の上の方に泥が付いていたりする。という事は、転げ落ちてきて間もない岩って事だ。
現在進行形で崩壊が進んでいる沢なんだ。

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数年前に、やはりAYさんと西丹沢の崩レノ沢を破風口まで登った時のことを思いだしますねぇ。などと話しながら遡行を続ける。
そう言えばAYさんとは、崩レノ沢だとか鍋割の地獄崩レだとか、『崩』の字が付く場所を一緒に歩くことが多いなぁ・・・。二人ともこういう場所が好きなんだろうか・・・。

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なにせ岩が不安定で、こんな段差を登るのも相当神経を使います。

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気が付いたら標高1300m。地形図の崖地マークの場所まで来てしまいました。

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両岸は崩壊崖ですが沢床の傾斜は緩いので、もう少し先まで行ってみる事にします。

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前方に泥の壁。
この中段の2mの泥壁で詰まってしまった。グズグズと崩れる粘土質の壁がどうにも登れない。
上の岩にロープを引っ掛けてなんとか這い上がったが、その岩も動くのでヒヤヒヤだった。
まあ、落ちても2mだから大怪我は無いって事で思い切ったけど。

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いかにも落石がたえず起きていそうな場所。尾根に逃げれそうな場所があったら逃げましょう。と、話しながら登っているが、両岸とも登れそうな場所が見つからない。

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そうこうしているうちに、また難関にぶつかった。前方に3mの泥壁。

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ここはAYさんが倒木をよじ登って、上からロープを肩がらみで下ろしてもらった。

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難関の泥壁をよじ登ったら・・・
なんとまあ、穏やかな景色に様変わり。
さっきまで、「早く尾根に逃げよう」と言っていたのに、こうなってくると「このまま最後まで詰めたいね」

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で、とうとう源頭まで来ました。1420m地点。

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最後は樹の根を掴んでハングした泥壁をよじ登る。
ああ、ここは市原新道を下る時に、寄り道をして見たことがある場所だ。

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市原新道に合流して、蛭ヶ岳へ向かって登ります。

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11:55 蛭ヶ岳に到着しました。

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山頂ではtantanmameさん、pikachanさん、takatanさんが休憩中。中ノ沢乗越から下へ降りて、銀河の残骸を見てきたとか。またまたおしゃべりに花が咲きました。
お三方は姫次から榛の木丸経由で下山するそう。
楽しいひと時をありがとうございました!
また丹沢のどこかでお会いしましょう!!

さて、オイラ達は白馬尾根から『魔法のロープ』ルートで降りる事になりました。
12:20 下山開始です。

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鬼が岩へ向かって歩きます。
この稜線を歩くのも、本当に久しぶり。
ガスガスの事が多い稜線も、今日は最高のお天気。鬼の角もはっきりと見えます。

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鬼の角の間からAYさんと蛭ヶ岳。

蛭ヶ岳~丹沢山の稜線歩きは本当に気持ちがいいなぁ。

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さて、鬼が岩から白馬尾根に入りました。

この尾根を歩くのも本当に久しぶりです。4~5年ぶりくらいかなぁ・・・。もしかしたらもっとかも。

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魔法のロープルートへの下降点の目印看板。
でも、鹿の絵が描かれた看板は無くなって、枠だけになってしまった。

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急斜面をずんずんと下るAYさん。
相変わらず、下りのスピードはものすごい。付いて行くのに必死です。

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魔法のロープもいまだ健在でした。
本谷沢へ降りる急斜面を、AYさんはものすごいスピードで駆け下りてゆく。
舌を巻きながら見ているオイラは、とても真似できない。ロープに手をかけながら、恐る恐る降りてゆく。

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13:55 本谷沢へ降り立ちました。
この右に写る大岩が、魔法のロープルート取り付きの目印です。
おそらく5~6年ぶりくらいのこのルート。丹沢バリ愛好家にとっては大事なルートですから、要所の景色・目印を思い出しつつ、再確認をしながら降りてきました。

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大滝沢出合から、早戸大滝を眺める。
AYさんは写真を撮るために、前衛滝の下まで足を伸ばしましたが、オイラは疲れてしまったので出合からの遠景で十分です。今日のところは。

大滝沢出合から雷平までの経路は、なんとなく整備の手が入っているような気がします。山仕事の人達でしょうか。

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雷平からは来た道を戻り、魚止橋先の駐車地に戻ったのは15:35。

楽しい山でした。
久しぶりにAYさんと歩けたのも楽しかったし、3人組との出会いも楽しかったし。
水晶崩レ沢も終わってみれば楽しかった。
沢屋は見向きもしない沢だろうが、オイラ達にとってみれば探求心と冒険心を満足させられる沢でした。
崖に囲まれた沢で緊張感に包まれ、終わってみればあれもまた心地よかったなぁ・・・なんて。

おそらく今年最後の山行になると思います。
今年は山へ行く回数が少なかったなぁ。
来年は、もうちょっと山へ行く回数を増やせたらいいなぁ・・・。

それでは皆さん。
良いお年を!

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2018/12/04

水晶沢右又

西丹沢モロクボ沢の支流、水晶沢。左又は2回ほど遡行していますが、右又は未踏です。
過去2回ほど水晶沢右又遡行を計画して西丹沢まで行っているのですが、いずれも未遂に終わっています。
1回目は2年前の夏。善六山から水晶沢出合への下降をもくろんだのですが、体調不良で善六山で撤退。
2回目は今年の6月。西丹沢VCから出発しようとしている所で、AYさんとバッタリ。AYさんと山歩きした方が楽しそうだ…って事で急遽予定変更。

さあ、今回は『3度目の正直』って事になるんでしょうか・・・。『2度ある事は3度ある』ともいうしねぇ・・・。

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2018年12月2日

久しぶりに西丹沢VCへ来ました。8時15分頃に到着したのですが、すでにたくさんの車が並んでいます。紅葉シーズンも終わってガラガラだろうと思っていたので、ちょっとびっくり。

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もたもたと支度をしているうちに、1番バスが到着して20名ほどが降りてきました。VCの職員さんも外に立っていますが、倉持さんが所長だった頃のように登山者への声掛けはしていないみたい。倉持さんがいた頃は、出発前に山の情報などを聞けたのになぁ・・・などと懐かしむ。

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8:30 VCの横に架かる吊り橋からスタートです。
モロクボ沢へ行くならそっちじゃないだろ。と、思われるでしょうが、2年前に計画した『善六山を乗越して水晶沢出合へ計画』も未遂のままなので。

とはいえ、どのルートで善六山へ上がるかは、この時点でもまだ迷っています。
2年前は小山沢右岸尾根でショチクボノ頭の西の肩へ上がりましたが、結構キツイ尾根で、そこで相当の体力を消耗してしまった。
今日も、うっすら風邪気味で、体力万全とはいえない。水晶沢の入渓前に体力を消耗するのもなんだし、おとなしく登山道で善六のタワまで行くのもアリかな・・・なんて考えながら西沢沿いの登山道を歩きます。

登山道が西沢を離れ稜線へ向かって登りだし、唐棚沢の右又を渡った所で、ふと「この尾根を登ってみようかな」と思う。地形図を確認すると、唐棚沢の右又・左又界尾根で、善六山山頂へ直で続いている。

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登山道からの取りつきはかなり急でしたが、すぐになだらかな尾根になる。
こりゃ良い尾根だ。楽ちん楽ちん。と歩けたのも束の間でした。

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左手に唐棚沢の源頭を見て越えると、尾根・谷の区別ない急斜面になり、そこには大岩がゴロゴロと。
大岩の間を縫うように、登れそうなルートを目で追いながら探す。ただでさえ急斜面で、どこでも登れるわけではないので、ルートの見定めと判断が必要。

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こんな巨大な岩も鎮座している。
穏やかな善六山の南斜面が、こんなに荒々しい場所だったとは・・・。
こりゃ、良いもの見た。このルートを選んで当たりだった。クライミングチックな登りも楽しめたしね。

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10:30 相変わらず穏やかな善六山山頂へ到着。

そのまま山頂を乗越して、北側斜面の下降へ入る。
山頂直下は小さな尾根がたくさんあって、どれが正解かわからない。
地形図とコンパスを何度も確認しながら、どうやら水晶沢出合へ向かう尾根に乗れたようだ。

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一筋の鹿の踏み跡を追うように辿る。写真ではなだらかに見えるが、結構な急斜面だ。でも、フカフカの斜面だからそれほど足に負担なく降りられる。

モロクボ沢が近くなってきた辺りで、このまま尾根を進むと先端が崖になっているような気がして、手前で左手の窪地へ下降する。

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降りてきた窪地を振り返って。
ここもそれなりの急斜面だった。滑っても土斜面に着地できる場所だったので、思い切って降りられたが、下が沢床や岩場だったら間違いなくロープを出していたくらいの斜度だった。

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手前で左に逃げた分、狙い通りの水晶沢出合ピッタリとはいかなかったが、尾根の末端はやっぱり崖だった。我ながら良い判断だった。

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少しモロクボ沢を下降して、水晶沢出合に到着。11時10分。

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10分ほど休憩をして、水晶沢の遡行開始です。
こんな水流の少ない水晶沢は初めてだ。

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ほどなく5mのF1。
ショボ!いつもドバドバと水が落ちる迫力の滝なのに、こんなに水がショボいとは・・・
左手から巻く。

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水晶沢へ入って15分ほどで二又に到着。右から滝で出合っているのが、今日のターゲットの右又です。
遠くから見て、あまりにも水流が無いので右又出合の滝とは思わなかった。水が滴るただの崖かと思いながら近づいてびっくりだ。過去2回の記憶では、ザーザーと水が流れ落ちる滝だった。

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なにはともあれ、まずはこの10mの滝を越えなければ。
斜度が緩いので、よじ登れるかと思ったが・・・。
近づいてみると、落ち葉の下はヌルヌルの苔がびっしり生えている。これじゃあとても登れない。
左手から巻き上がった。

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出合の滝の上は、2~3mの棚が階段状に連なっている。
水際はやっぱりヌルヌル。倒木を手すり代わりにして、ヌルヌルを我慢して登る。沢の景観を壊す倒木も、今回は本当にありがたかった。

が、倒木も無くなった出口の3mで苦労した。ステップはあるので、普段なら簡単に登れてしまうのだろうが、恐ろしいくらいヌルヌル。ステルスラバーはヌメった水苔に弱い。まして、オイラ愛用のキャニオニア3は水陸両用でブロックパターンが粗いので、ちょっとでもヌメっていると全くグリップしてくれない。(この粗く大きなブロックパターンが、泥斜面の巻では安定感があるんだけどね・・・)
ザックの脇にぶら下げている束子に手をかけるが・・・えっ!無い。落とした?車に忘れた?いつも用が無くてもぶら下げている束子なのに、一番必要な時に無いなんて・・・。
グローブでゴシゴシとして、そっと右足を乗せる。幸い次の左足を乗せるステップは乾いている。ホールドを探ったが、良いホールドが無い。握力だけで岩を鷲摑みにして、左足を上げたとたんに右足がツツーっと滑り始める。やべぇ~!!
幸い、右足が大きく滑る前に左足を上のステップにのせて踏ん張れた。
しばらくドキドキが止まらなかった。今日一番の核心だった。

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その上はゴーロ歩きが続く。

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ナメ床もあるんだけどねぇ・・・
水がチョロチョロで、落ち葉がびっしり。
夏とかは美しいナメ床なのかもしれないけど、これじゃあ・・・ね。

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それに、ホラ。ヌルヌルなんだよ。
これじゃあ、怖くて歩けない。

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標高990m付近で沢は直角に曲がっていて、曲がった先にドーンと現れた10mの棚。

登るんなら、真ん中の溝状だろうけど、ヌルヌルだよ。登れねぇよ。

左手から巻くことにする。樹も生えていない崖状の土壁だけれど、ヌルヌルの岩よりはよっぽど安心感がある。

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2mのかわいいチョックストーンナメ滝。
ここは右手の乾いた岩から登れた。

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やがてチョロチョロと流れていた水流も消え、水が無ければ水苔も無く、こんな乾いた岩床には、ステルスラバーは抜群のグリップ力を発揮する。

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1110m二又でどちらへ進むか考える。もうこの辺までくれば本流も支流も無い。どこへ詰め上げたいかだけだ。
左又の奥に見える巨大な一枚岩の壁が気になったので、そちらへ進むことにする。

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一枚岩を越えた後も岩登りが続く。全て順層だし、乾いてるから快適。

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稜線の鞍部が見えてきた。

最後はズルズルの土斜面を頑張って・・・

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13時5分 稜線の登山道に飛び出しました。詰め上げたのは、水晶沢ノ頭の南のコル。

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水晶沢ノ頭で休憩していると、ポツポツと雨が降り出した。
下山ルートにはいくつかのプランを用意していたのだが、雨が降ってきたんじゃあ、速攻下山だ。
ここから一番早いルートは雷木沢左岸尾根だろうな。

13時20分下山開始。

雷木沢左岸尾根はRFが難しい尾根だと思う。
だいぶ以前に下降したことがあるが、途中3回もミスって登り返しをした。

まず取りつきがわからない。山頂から「はっきしりないけど尾根っぽい」ようなのが何本もあって、「さてどれが正解でしょう」という感じ。
前回、まずここでミスっているから、今回は間違えるわけにはいかない。

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このおどろおどろしいコブは前回も見覚えがある。
これがあったら正解だ。

このコブを左から回り込んで、その先も前回のミスポイント。
はっきりした尾根を直進したくなるが、ここは左折しなければならない。ところがこの左方向が「こっちは尾根?崖じゃないの?」という雰囲気を醸し出してるからたちが悪い。

この先は、地形図上では穏やかな尾根のように読み取れる区間だが、実際はゴツゴツと荒々しいヤセ尾根だ。

そして、1120m辺りで進路を南へ変えるのだが、ここもまたわかりづらいし、その先も地形図では読み取り切れないような支尾根がいくつか派生していて、本当にわかりづらい。
今日も、登り返しこそ無かったが、右に左にと少しウロってしまった。

この尾根の下降は、GPS頼りだけではなくて、地形を読む力が無いと難しいと思う。別にGPS片手に山を歩くことを反対はしないし、そういう遊び方があってもいいとは思うけど。(そういうオイラも最近ではGPSウォッチを腕にはめて歩いているしね)
でも、こういう複雑な尾根では、やっぱり頼るべきは地形図とコンパスだ。

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標高870m付近で保護柵が現れたら、左折して保護柵に沿って下降する。
ここを直進してしまうと、末端の雷木沢への着地で苦労することになる。
保護柵も急斜面に立てられているから、沿って歩くのもなかなか大変だが、我慢して進めばちゃんと尾根の背に乗る事ができる。
やがて仕事道が現れて、ジグザグ下降でキャンプ場跡地へ着地できる。

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14時50分 キャンプ場跡地の河原で最後の休憩。残ったパンを食べたり、道具を洗ったり。

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15時35分

西丹沢VCへ無事帰還しました。

さて水晶沢右又。とにかくビックリするくらいヌメヌメでした。沢床に落ち葉が積もっていて、落ち葉も滑るし水苔も滑るしで大変でした。
そして・・・
善六山を乗越すのはシンドイ。北斜面は急だし、そこで相当の体力を消耗してしまう。
・・・と、「そんな事地図見りゃ当たり前だろ」という事が当たり前にわかったのでした。

でも、今日も面白かったヨ!

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2018/11/04

瀬戸ノ沢

瀬戸ノ沢へ行ってきました。
先々週、丹沢三峰を縦走している時に、とても“ピーク”とは呼べないような地点に『瀬戸沢ノ頭』という山名が付いている事に対する疑問が強くなったことが動機です。
前々から、なんとなく疑問は感じていましたが、先々週歩きながら、その疑問が強くなりました。
あそこは、もし山名板が無かったら、ピークという認識なく通過してしまうような場所です。
何故あえて瀬戸沢ノ頭と呼ぶ?
丹沢山地で○○ノ頭』と名付けられているピークは、○○沢の源頭という意味あいがあります。つまりその沢を遡行していくと、そのピークへ上がるという事だと思っています。
瀬戸ノ沢を詰めてくると、この地点に上がるのか?
ネットに上がっている他の人の記録や、手持ちのガイドブックを調べてみます。
どの記録でも1090m二又を左又へ進み、太礼ノ頭直下のコルへ詰め上がっています。
地形図を見てみます。
1090m二又を右又へ進むと、沢筋は瀬戸沢ノ頭直下まで続いています。
もし右又が本流筋であるなら・・・本流ではなくても詰めやすい筋であるなら・・・
それは自分の目で確かめてみるしかない。

2018年11月3日

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ほぼ8時ちょうどに本間橋からスタートする。

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色づき始めた山を眺めながら、伝道へ向かって林道を歩く。

今日、瀬戸ノ沢へ行こうと思ったのは前述の理由からだが、未踏の瀬戸ノ沢へ行くのは今の時季しかないと思ったからだ。
早戸川のこの辺りは、山ビルの大生息地だ。奴らの活動が鎮まり、水が凍てつく前というと、この時季しかない。

伝道から早戸大滝へ向かう登山道へ入る。

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久しぶりに造林小屋の前を通過。
傾きが酷くなったなぁ・・・と思いながらふと見ると、柱が基礎から完全に離れている。
もう、この状態は倒壊と呼ぶ。後ろの斜面にもたれかかっているだけだ。

登山道から瀬戸ノ沢出合に降りる地点はどこだったかなぁ。歩きながら思い出そうとするが、思い出せない。
左下の早戸川へ向かっては急斜面が続くから、どこでも適当に降りられるわけではない。
なんとなく降りられそうな小尾根があったので、この辺かな・・・と降りてみた。

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が、降りる地点が少し下流だったようだ。
大岩の激流部に降りてしまった。
ここから出合まで、距離はたいしたことないが、大岩がゴロゴロしていて水深も深く、遡行に時間を食ってしまった。

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9:08 瀬戸ノ沢出合に到着。ここまで1時間もかかってしまった。

手前の本流に左から流れ込んでいるのが太礼沢。右からの流れが瀬戸ノ沢だ。

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遡行開始してすぐに小滝が現れた。

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連続して小滝が現れます。

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なかなか良い段瀑もある。

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2mクラスの滝が次から次へと。

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どの滝も登ろうと思えば登れるし、巻こうと思えば巻も簡単。

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おおっ! 巨大な岩が沢の真ん中に鎮座している。

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ミニゴルジュ。
右手の岩壁をへつって越える。

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こいつは越えられなかった。ほんの2mの滝だけれど。
結局、少し戻って右から巻いて越えた。

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またミニゴルジュ。
これくらいならジャブジャブ行った方が簡単か・・・と思ったが、近づいてみると意外と釜が深い。
左手の泥斜面を樹の根を掴みながら這い上がって巻きにかかる。

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巻きの途中で滝が見えたので近づいてみる。
5mくらいのスラブ滝だ。この沢で一番の滝だった。
こいつは見るからに登れない。手前から巻に入って正解だった。

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その後は傾斜も緩み、穏やかなゴーロが続く。

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問題の1090m二又に到着。

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こちらが左又。

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そして、こちらが右又。

沢床の高さはほぼ同じ。沢幅は右の方が広い。水量は圧倒的に左が多い。10:1くらいの差はある。

まあ、左が本流だろうね。どちらかって言うと、太礼ノ頭へ向かっている左又の方が本流っぽい。

が、今日のテーマは、「瀬戸ノ沢を詰めると瀬戸沢ノ頭へ上がるのか?」だ。
あえての右又へ進む。

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ガレガレの沢を5分も進むと、前方が蟻地獄になっているのが見えた。
ありゃりゃ、この沢はここまでか。

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右手から細い枝沢が流れ込んでいる。地形図を確認すると、この枝沢が瀬戸沢ノ頭へ向かっているようだ。

覗き込むと、チョロチョロと水流がある5m程の棚がある。この黒光りする棚は登れない。ほぼ垂直だ。
一旦、左の沢を登り、界尾根を乗越す事にする。

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界尾根に乗って右の支沢を眺めると、黒光りする棚が連続している。
一番奥の棚なんかハングしてるじゃん。
降りて近づいてみれば弱点も見つけられるかもしれないが、そこまでする意味があるか?単独行では危険リスクが大きい行動はできない。
このままこの界尾根を上がろう。

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しかし、この界尾根だって生易しくなかった。
デーンと岩壁が立ち塞がる。
幸い樹の根が豊富だった。木の根を掴みながら岩壁を這い上がる。

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岩壁を這い上がって一安心。
ガリガリのヤセ尾根だが、なんとか行けそうだ。

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ヤセ尾根から広尾根に変わったが、今度は恐ろしい急斜面が続く。二足歩行できるギリギリの斜度。10m登っては一休み、また10m登って一休みで登って行く。シンドイ・・・

その間も、右手の沢の様子を観察しながら登ってきたが、沢形はザレザレの蟻地獄に変わり、とてもまともに詰められる様子ではない。
結局どこかでこの尾根に這い上がってくることになるだろう。

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瀬戸沢ノ頭と呼ばれている地点から20m程下で稜線に上がったが、保護柵に阻まれる。
もう、すぐそこに登山道が見えているのに・・・。乗り越える事も考えたが、この山奥で工事をする苦労を考えたら、柵を痛めるような真似はできない。
柵に沿って左手に進み、切れ目を探す。
20mほど下に追いやられて、ようやく稜線登山道へ出る事が出来た。

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登山道を宮ケ瀬方面に向かって歩きます。
綺麗な紅葉のバックに円山木ノ頭が見えた。
今日は、あの円山木ノ頭から下降する事にします。

11:55 円山木ノ頭に到着。
前回の記事で、「円山木ノ頭と呼ばれているピークは、本当は太礼ノ頭じゃないのか。」と書きましたが、ややこしくなるので、ここでは現在一般的に流布している山名で書きます。

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一休みした後、北へ伸びる尾根に入る。円山木沢左岸尾根とでも言いましょうか。
山頂からの取り付き点はちょっとわかりづらい。登山道を少し戻りながらカンで斜面を下ると、尾根に乗った。

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少し下ると、馬酔木のブッシュ地帯になる。
尾根分岐のRFがしづらくなるのでなるべく尾根の背を歩きたいが、馬酔木が繁茂していて歩けない。背から少し下がった山腹をトラバースしながら降りる。

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馬酔木地帯を抜けた所で水源の森の杭を発見。

地形図の読みから、「1000mから下がまともに歩けるか?」という不安があったが、この杭を見て、なんらかのルートはあるだろうと一安心する。

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紅葉を愛でながら、気持ちよく歩く。

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点々と打ち込まれている杭を追いながら歩く。
が、今までの経験から、この杭は当てにしてはならない事も知っている。
どういう基準で杭を打つのかは知らないが、行きたい方向へ誘導してくれるとは限らない。

円山木ノ頭で休憩しながら、地形図をじっくり眺めていた。
1050mから先は要注意だと思っていた。尾根通しで降りていくと、円山木沢の800m地点に降りてしまいそうだ。大滝の上に降りてしまったら大変なことになる。
地形図上では尾根の形をしていない斜面を降りていかねばならない。

1020m付近でコンパスと地形図を確認すると、やはり沢へ向かっているようだ。
左手、左手へとトラバース気味に降りて、別の尾根に乗る。
しばらく降りたが、今度は太礼沢出合の方へ向かっている気がして、右の方へ軌道修正する。

この辺りは急斜面が続くうえに、地形図に描かれていない小尾根や小窪がたくさんあって、複雑に入り組んでいる。小尾根が突然切れていたり、崖があったり、慎重にルートを選ばなければ降りられない斜面だった。
こんな所を降りるのは、もう地図読みとかじゃない。地形を観察して、その先の地形を予想しながら、カンを研ぎ澄ませてルートを選択する。

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あと3~40mで早戸川という標高になって、植林地に入った。
最後は崖かもという危惧があっただけに一安心だ。
一安心すれば「面白かったな」という気持ちが湧いてくる。
これぞV尾根下降の醍醐味だ。
時間を食ってしまったし、疲れたけどね・・・。

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ほぼ狙い通りの円山木沢出合の少し上流で早戸川へ降りた。

早戸川から伝道へ上がって、のんびりテクテクと林道を歩き、14:30に本間橋に帰着しました。

さて。

瀬戸ノ沢を遡行してみた結果、やはりあの地点を瀬戸沢ノ頭と呼ぶのは違うんじゃないかという思いが強くなった。
実際に山を歩かない奴が、地形図だけを見て名付けたとしか思えない。現地の状況を知らないまま、1375mの標高点がある地点に命名したとしか思えない。

一つ、はっきりとわかったこと。
やっぱり瀬戸ノ沢は1090m二又を左に進むべきだね。
『瀬戸ノ沢の遡行だから、瀬戸沢ノ頭を目指そう』なんて考えると、エライ目に遭うよ!

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2018/10/23

宮ケ瀬~大倉

負けず嫌いなんです。
まあ、それなりに年を重ねてきましたから、堪える事も覚えましたし、『負けるが勝ち』なんて事も覚えました。
だいいち、負けず嫌いの奴って、周りの人間からしたらメンドクサイでしょう?つき合ってて疲れるというか。そんな事もわかってきましたから、若い頃ほど負けず嫌いを前面に押し出すことも無くなりました。
でも、本性はとっても負けず嫌いなんです。

2週間前に宮ケ瀬から大倉への縦走にチャレンジして、あえなく本間ノ頭でリタイアしたことが、くやしくって仕方が無かったんです。
これはもう、くやしいを通り越してショックに打ちのめされました。
『チャレンジ』と書きましたが、そんなつもりは全くなく、ただ「久しぶりにロングを歩くか」くらいの軽い気持ちだったんですから。宮ケ瀬~大倉くらいは軽くできるはずだったんですから。

足を引きずりながらの下山中に、体力と筋力の急激な衰えをひしひしと感じながらも、心に誓っていました。「このままじゃすまさねぇぞ」と。

あれから2週間。毎晩、仕事帰りにジムに行って、筋トレと走り込みを続けました。

そして、宮ケ瀬~大倉の縦走に再びチャレンジです。
秋晴れ予報のこの日、寒さ本番になる前に行っておきたい沢もあったのだけれど・・・。
とにかく宮ケ瀬~大倉をやっつけないと先へ進めない。他になにもできない。そんな気持ちでいっぱいだったもので。
ほんとメンドクサイよね。負けず嫌いの奴って。自分でもそう思うんだけどサ・・・。

2018年10月21日

2週間前と同様、本厚木に車を停めて、宮ケ瀬行きのバスに乗る。
ただ、2週間前と違うのは、6:55発の1番バスに乗った事。
日の短いこの時季にロング山行するのに、寝坊して1時間遅いバスに乗るなんてナメすぎてたよね。
まずそこは反省した。

Pa210001

7:40に三叉路バス停に降り立つ。
車窓から見た湖岸の気温計は12℃だった。よしよし、この気温ならまずヒルの心配はない。安心して歩けるぞ。
支度を整えて7:45に出発します。

最初はペースを抑えて歩きます。
松小屋ノ頭まではなだらかな尾根道です。ついつい飛ばしたくなりますが、今日はロングなんだ。後半の体力を温存しなければと、あえてゆっくりを心掛けて歩きます。

Pa210013

松小屋ノ頭を過ぎると、本間ノ頭へ向かって急登が続きます。
2週間前は絶望的な気持ちで見上げた急斜面も「ああ、気持ちの良いブナの森だ。」なんて余裕しゃくしゃく。

Pa210019

11:00 本間ノ頭に到着。
三叉路から3時間15分。

事前に考えていた目標時刻は、本間ノ頭11時。丹沢山12時半。塔ノ岳14時。大倉16時。(休憩時間込み)
ここまでは予定ピッタリだ。

一休みした後、丹沢山へ向かって出発する。
ここから丹沢山までは、わりと激しいアップダウンが続く区間です。

Pa210026

11:20 無名ノ頭を通過。

ところで、この無名ノ頭。山仲間のardbegさんは、本来はここが円山木ノ頭であると主張されています。昔の地図や文献を調べて考察されているので、たぶんそうなのだろうと思う。(興味深い記事です。一読の価値あり。)

先日、円山木沢を遡行した時に、円山木沢を本流、本流と詰めていけば、無名ノ頭へ向かう事を確認しました。その事からもここが本来は円山木ノ頭であるという説に納得できます。

だいたい“無名”っておかしいだろ。顕著なピークなのに名前が無いから“無名ノ頭”と誰かが言い出したって事だろ?

このピークに名前が無いって事は、ここは本間ノ頭の一部って考えなのかもしれない・・・なんて事も思った。
でも、だとしたら、標高が高いこっちの方が本間ノ頭のピークだという事になるはずだよな。

Pa210032

では、円山木ノ頭の道標が立つこのピークは?
本来は太礼ノ頭という事になるのだろう。

太礼沢を遡行した時はどうだったっけ?
確か、本流、本流と詰めて、円山木ノ頭(現)と太礼ノ頭(現)のコルに上がったっけ。
つまり、どちらも“太礼ノ頭”を名乗る資格があるって事だ。

11:40 通過

Pa210033

だとすると、太礼ノ頭の道標が立つこのピークは、本来は瀬戸沢ノ頭って事か。
あれれ?そうすると、丹沢三峰じゃなくて四峰になってしまう。どういう事?

でも、その答えはすぐ思いついた。
このピークから次のコルまでは、20mほどしか下がらないのだ。それも緩やかに!
つまり、稜線途中のコブであって、顕著なピークではないのだ。特に下界から見上げれば、ピークには見えないくらいなのかもしれない。
だからこのピークは三峰には含めないのだ。
ここでもardbeg説に納得する。

12:05 通過
そろそろ疲れが出始め、この手前の急登で、がっくりとペースダウンしてしまった・・・。

Pa210035

瀬戸沢ノ頭と手製の山名板がぶら下がる道標を通過。
こここそピークという認識はできない。稜線の途中のちょっと平らな場所くらいの認識だ。
ここを名のあるピークだと誰が言いだしたのだろう。
瀬戸ノ沢を詰めればここへ上がってくるのか?
そういえば瀬戸ノ沢はまだ歩いていなかった。今度、確かめるために歩かねばなるまい。

12:20 通過

この後、丹沢山へ向かっての登りで、ついに足が止まってしまった。
太ももの内側が攣ったのだ。
筋肉が攣った時には、痛いのを我慢して、思いっきり伸ばして直す。
太もも内側の筋肉は、膝を伸ばすための筋肉だから、逆に膝を曲げて座り込む。激痛を数分我慢して、なんとか収めた。

だけど、無理をかければ再発必至だ。筋肉をいたわりながら、ノロノロと丹沢山の山頂へ向かう。

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12:55 丹沢山到着。

ここに立つのは、もう何度目になるのだろう。でも、本当に久しぶりだ。去年、今年は一度も来ていないから、2年振りくらいになるのかな。

ここで大休止をとったので、何とか太ももも回復したしたように思える。
目標タイムよりも30分以上遅れている。先を急ごう。

Pa210044

丹沢山から塔ノ岳への稜線トレイルは、今日、一番楽しみにしてた区間だ。
富士山もバッチリ!
景色も開放感も最高でした。

竜ヶ馬場、日高と順調に通過して塔ノ岳への登りにかかる。
ここが今日の最後の登りだ。何とかもってくれ太もも・・・と思いながら。

Pa210045

13:55 塔ノ岳
ワオ! 相変わらずすごい人だ。

ここで最後の休憩をとる。後はバカ尾根を下るだけだ。
ゆっくりと休んで、大倉まで1200mの下降に備える。

14:10 塔ノ岳を出発。

Pa210047

このバカ尾根を嫌う人は多いけれど、オイラは好きだな。
なんたって、バカ尾根と表尾根は丹沢歩きの原点だもの。

このバカ尾根を2時間15分で登って、1時間20分で駆け下りたのは、もう10年近く前の話だ。
今は、そんな脚力も体力もない事はわかってる。
でも、2時間は切らないとな。いくらロング山行で疲れていると言っても、バカ尾根下降に2時間以上かかったんじゃ話にならない。

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16時ジャスト。大倉へ到着。
ヘロヘロです。雑事場からラストの下りでは急激にスピードダウンしてしまった。
それでも自分の立てた目標タイムをクリアするために、舗装路に降りてからは小走りした。
で、目標の16時ピッタリに到着です。

なんとかかんとか、宮ケ瀬~大倉の縦走を完遂しました。
それでもやっぱり、体力・脚力がそうとう落ちていることは実感しました。
こんな体力と脚力じゃ、『丹沢を自由気ままに歩き回る』というオイラのスタイルもままならない。
もっと体力をつけなきゃ。
山歩きもここのところさぼり気味だったし。
もっと山に行こう。

それでも、久しぶりにロングを歩いて、爽快感と満足感に包まれたのでした。

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2018/10/09

本間ノ頭

ほぼ2か月ぶりに、山へ行こうと重い腰を上げてみました。

といっても、モチベーションも上がらず、沢やVルートをガシガシ歩こうという気にもなれず。
足慣らしのつもりで登山道を散歩してこよう…くらいの気持ち。

表尾根なんか景色が良くって気持ちよさそうだけれど、秋の3連休の中日。登山道に行列ができてそうで、考えただけでげんなりする。

丹沢三峰を縦走してみるかな・・・。人が少なそうな、宮ケ瀬から入って。

Tizu18107

2018年10月7日

宮ケ瀬から大倉へ縦走するつもりだったので、車を厚木に置いて宮ケ瀬行きのバスに乗る。
が、寝坊をしてしまい1番バスには間に合わず・・・
2番バスに乗って三叉路バス停に降り立ったのが8時40分。
大倉までの長距離を歩く計画だってのに、このテイタラクだ・・・。

Pa070002

三叉路の登山口。
もしかしたら、この登山口から入山するのは初めてかも。

ジメジメとした登山道を歩きながら、イヤ~な気持ちになる。
今日は10月とは思えないくらいの陽気だ。ちょうどヤマビルが一番活発になる気温。
自然と足早になる。足元ばかりが気になってちっとも気持ち良くない。
せっかく久しぶりの山の空気なのに。

ヒルに取り付かれていないか、靴のチェックをマメにしながら速足で登る。
御殿の森を過ぎ、高畑山を巻き、金冷シまで来て、もう、ここまでくれば大丈夫だろう。
さすがに10月だもの。標高がここまで上がれば、ヒルの動きも鈍っているはず。

と、一息ついたところで、ドワーっと疲労感に襲われた。
金ヒヤシの岩に腰掛けながら考える。
なんだこれ? こんな短時間で、これほどの疲労感に襲われたことはかつて無かった。
しょっぱな飛ばしすぎたせいか?
異常な高気温のせいか?(平地では30度の予報が出ていた)

一休みした後歩きだすが、ペースを上げられない。しんどい・・・身体中から汗が噴き出す。
気温のせいもあるだろうが、それだけじゃないな。
明らかに体力不足だ。2か月ぶりってのもあるんだろうが・・・。

Pa070005

松小屋ノ頭を過ぎて、急勾配になると、もう駄目だ。足が上がらない。
チクショーという気持ちで一杯になるが、ここで無理はできない。筋肉に負担をかけないように、ゆっくりゆっくりと、そして休み休み登る。
まだまだ先が長いんだ・・・っていうか、こんなんで大倉まで縦走できるか??

Pa070006

13時ちょうど。
ようやく本間ノ頭へ到着。
歩きだして4時間15分。考えていたタイムより1時間遅い。

ベンチに座って考える。
このままのゆっくりペースだとしても、ギリギリ日没には大倉へ降りられるだろう。
但し、ここから塔ノ岳まで大きなピークだけでも7つ。アップダウンの繰り返しに足の筋肉が耐えてくれれば・・・だ。

ここから引き返そう。悔しいが、今はそれがベストの選択だ。

といっても、来た道をピストンするのは芸が無い。
栂立尾根で帰ろう・・・。

まずは本間ノ頭から本間橋へ続く登山道を降り始める。

Pa070007

そして、このとうせんぼロープを潜って栂立尾根に入る。
予定外のコースだから地形図は持っていない。Vルートを歩くのに地形図持ってないのはどうかと思うが、この尾根は何度も歩いているから様子は知っている。RFとしては簡単な方の尾根だ。P1043の先で右折するポイントさえ見落とさなければ、他の尾根分岐はわかりやすい。

しかし、体調は最悪だ。下りだからといってペースは一向に上がらない。足の筋肉の疲労感がハンパなく、油っぽい汗が吹きだす。
フラフラ、ヨタヨタと歩きながら、大人しく登山道を降りた方が良かったかな・・・なんて弱気もチラリと。

でも、久しぶりに栂立尾根のパトロールも必要だ。
・・・と、ヒラヒラと目障りなごみを掃除しながら歩く。
まったく・・・この尾根にマーキングなんて必要ないだろ。
この尾根は、清川村と相模原市の境界尾根だ。ポツポツと打ち込まれている、赤い頭の境界杭を追いながら歩けばいいだけだ。

Pa070009

相変わらず静かな栂立ノ頭で大休憩をとる。30分くらい座っていただろうか。
普段、30分も休憩するなんてことは、滅多にない。それくらい疲れ切っていた。
さあ、もう少しだ…と歩きだす。

本間ノ頭で決断したのは正解だった。
あのまま進んでいたら、大倉到着は真っ暗になってからだったな。それか、みやま山荘で一泊する事態になってたかも。

金沢橋のたもとに降り立ったのは16時35分。
ここから宮ケ瀬園地まで約2km。
毎時50分発のバスに、小走りなら間に合う・・・と頭をかすめたが、そんな体力は残ってなかった。

のんびりと林道を歩く。・・・が、最後の最後にもう一波乱。
林道に猿の群れがたむろしていた。アケビや木の実が散乱していたから、林道で食事の最中だったんだろう。
オイラの姿を見て、道の脇に寄るものの逃げもせず、ガードレールの下からじっとこっちを見ている。
さすがにだいぶ緊張した。普段は熊スプレーなども腰にぶら下げているが、今日は登山道歩きだからと置いてきてしまった。武器はトレッキングポール1本だ。
200m程の区間を、数十匹の猿に見守られながら通過する。
なんとも言えない、異様な体験だった。正直、ちょっとビビった。

17時。
宮ケ瀬園地に無事到着。
ヘトヘトです。
今のオイラには、宮ケ瀬~大倉の縦走など無謀な計画だった。
まずは体力をつけないと。
あらためて、そんな事を思った今日の山行でした。

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2018/09/28

円山木沢

ご無沙汰しております。

前回の更新から2ヶ月近く空いてしまいました。

なんだか最近、山へ行くモチベーションがダダ下がりになってしまって・・・

かといって趣味らしい趣味は山歩きくらいしかないオイラですから。仕事を休んでも所在が無い。でも、早起きをして山へ行く気にもなれない。結局、することが無くて退屈だから、会社へ行って仕事でもするか・・・。

こんなふうに変な感じの日々を送っている今日この頃です。

これじゃあイカンなぁ・・・。また、山歩きを再開しないと、本当にダメになっていしまう。
健康のためにも、ストレス発散のためにも・・・

と考えていると、8月に行った円山木沢の記事を未だアップしていなことに気が付きました。
1ヶ月半も経ってしまい、今更…という気もしますが、今後の山歩きのモチベーションを上げるためにもblogだけは続けていかないと・・・ね。

2018年8月19日

Tizu18819

もうだいぶ記憶も薄れてしまいましたが・・・。

猛暑の真っただ中にしては、わりと涼しい日だったような気がする。

P8190002

この日のメンバーは、はっぴーさん、M氏、レガーさんとオイラ。

企画を立てて、声をかけてくれたのはレガーさん。他のメンバーから、「癒し系でのんびりと歩ける沢」というリクエストが上がっていたし、オイラもモチベーション最低期だったから、癒し系のゆる~い沢が良いなあ・・と思っていた。でも、レガーさんが選んだ沢は円山木沢だった。
円山木沢には行ったことが無いが、読んだり聞いたりした話では確か登攀系のわりと厳しい沢のはず。
計画を聞いた時には「え~?」と思ったが、他のメンバーからも反対の声が上がらないので、彼らにとっては癒し系の範疇に入るのかもしれないと思って、黙ってついていく事にした。

もっとも、この円山木沢は登攀系なので、単独で入る事に躊躇していた沢だったんだ。
オイラ、わりとイケイケな性格だけれど・・・いや、そういう性格なだけに、リスキーな沢に単独で入る事を自重している。
7年前にヌタ小屋沢で滑落して骨折して以来、肝に銘じて自重している。
でも、このメンバーと一緒ならOKだ。円山木沢を歩くいい機会をもらった・・・と思い直した。

歩きながらレガーさんに、癒し系のリクエストでなぜ円山木沢を選んだのか尋ねた。
「アプローチが短いから」だって・・・
そこ!?
レガーさんの癒しポイントってそういう事なんだ・・・

P8190005

出合にかかるF1。確か左岸から巻いた。

P8190009

次に現れたのが円山木大滝。

右岸に巻ルートがあった。

P8190018

大滝の上のゴルジュ連瀑。

ここを登った記憶が無いからたぶん巻いてるんだろうと思うが、正直言ってよく覚えていない。
1ヶ月半も経ってしまったから、写真を見ても記憶が戻らない部分もある。

P8190030

ここはFいくつ? 水流左手にレガーさんが写っているから、ここは巻かずに登ったんだろうね。

P8190035

奥の大滝が見えてきた。

P8190036

この奥の大滝の事は覚えている。20m位はある見事な滝だった。今風に言うとバエるってやつ。この沢一番のフォトスポット。

どうやって巻いたかも覚えている。滝の左手の岩壁をよじ登った。階段状になっているから難しくは無いんだろうが、高度感はたっぷりだ。
岩壁上部からの眺めもまた最高だった。

P8190043

大滝の上は、小滝が連なっていた。

P8190045

この辺までくると、確かに癒し系の沢だ。

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1060m二又。左又は滝で出合う。水量は左が多いような気もするが、「沢床の低い方が本流」という原則を当てはめれば、右が本流か。

登っている途中で、円山木ノ頭と無名ノ頭のコルへ詰めようという相談がまとまっていた。
ので、右又へ進む。左又の滝にも未練はあるけれど・・・。

P8190067

水が涸れて、稜線がチラチラ見え始めた辺りで、鉄の残骸を発見。
丹沢山中でたまに見かける、山仕事で使ったドラム缶だろうと思ったが、M氏が何やら興味を示して観察を始めた。そして、はっぴーさんと一緒にほじくりはじめ、飛行機の燃料タンクかもとか言い始める。
言われて、しげしげと眺めると、なるほどドラム缶じゃあない。何か機械の一部だろうと思った。

さすがM氏だね。こういうのには目ざとい。丹沢山中でいくつも飛行機の残骸を探し当てている実績者だ。
近いうちにこの周辺を探索しなければ・・・とか言っていた。
オイラ、鉄くずにはあまり興味が無いけれど、円山木沢の源頭部一帯をうろつくなら、面白そうだからつき合おうかな・・・。

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目論見通り、円山木ノ頭と無名ノ頭のコル・・・つまり、この沢の源頭で一番低い場所に詰め上げた。
沢の詰めに関しては、人それぞれいろんな思いと考えを持っているだろうけど、オイラは一番楽な場所に詰め上げる主義。
だけどそれは(初めての沢の場合)地形図読みとカンとで決める事だから、外れる事も少なくない。地形図上では楽そうにみえても、実際は崖だったりとかもある。
でも、今回は読み通り。割とラクに詰め上げる事が出来た。

決して癒し系の沢ではなかったけれど、いい沢ではあった。
滝が連なっていて、面白い沢でした。

という事で・・・
今回は沢の様子や滝の巻き方など、記憶が薄れていることが多く、沢の遡行記録としてはなんの役にも立たない記事になってしまいました。

まあ、この沢はメジャーだからガイドブックやネットに記録が多いし・・・

詳しくは

レガーさんの記事

はっぴーさんの記事

M氏の記事

をどうぞ・・・

と、お茶を濁しつつ・・・
ではまた。

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