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2023/12/19

P888と六百沢の山神様

前記事へのM氏からのコメントで、先日見つけた古道の痕跡が鳥屋鐘径路の一部である事がわかった。あの場所からどういう経路で六百沢出合まで続いていたんだろうか・・・などと思いを巡らせながら地図を眺めていた。
同時にM氏のコメントで「六百沢出合を望む早戸川左岸に山神あり」というのが気になっていた。あの辺は徒歩でも車でも何十回と通っているが、山神様など見たことが無い。そして、そうだ・・・昔M氏に教わった伝道の山神様もまだ見つけられていなかったんだ。

という事で、この日は二つの山神様を探しに行ってみることにしました。

2023年12月17日

伝道まで、早戸川林道を2時間近くかけて歩いていくのも気が進まない。何か他のルートはないかなぁ・・・と地図を眺めていて、久しぶりにP888へ行ってみようと思い立った。P888から鳥屋鐘沢へ降りて、ヌタノ丸経由で本間橋へ抜けよう。我ながら面白いルートだと思った。

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ところがまたまた寝坊をしてしまい、早戸川大橋へ到着したのは9時近くになってからだった。
そして松茸山登山口の駐車スペースには車が溢れていた。早戸川大橋の周囲も無理矢理路駐の車でいっぱいだ。きっと鳥見の連中だろうと思うが、年々数が増えてる気がする。そんなに野鳥が集まるスポットなのだろうか・・・。
この時点でもう、やる気が無くなりかけているが・・・、せっかくここまで来たんだし・・・。
少し戻って、道幅の広い場所に車を停めて歩き出す。

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早戸川大橋に着いたのは9:10だ。頭の中で時間を計算して、P888経由で伝道まで行くのは、時間的に無理かもなぁ・・・などと思う。寝坊をした自分が悪いのだけれど。

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早戸川大橋を渡って右の林道へ入っていく。

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少し進むと林道の終点だ。そしてここが六百沢出合だ。

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六百沢の対岸にはうっすらと径路が見える。

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そして吊橋。いまは施錠されて通れないが、この橋も鳥屋鐘径路の一部なのだろうか?
早戸川の対岸を眺める。あの辺りのどこかに山神様がいらっしゃるのだ。帰路で探してみるつもり。

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そして径路が続いている。これも鳥屋鐘径路なのか?
鳥屋鐘径路を辿って本間橋まで行くルートも考えはした。でも、あっさり却下した。以前、少しだけこの径路を歩いた事もあるが、もうあちこちが崩壊しているボロボロの径路なのだ。通しで歩くのは結構な体力と気力が必要だ。今のオイラにはそんな体力も気力も無い。

で、オイラはここから尾根に取り付く。

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地形図の等高線から予想はしていたが、キツイ斜面だった。いつものことながら、斜度のキツサは写真では伝わらない。緩斜面を撮っても急斜面をとっても同じような絵面になってしまうのは何故だろう。何か良い撮り方はあるのだろうか・・・。

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600mを越えたあたりで、ヤセ尾根に大岩が立ち塞がっていた。一瞬ドキッとしたが、右から回り込んで岩の上に上がる獣の足跡を辿ったらなんてことなかった。

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ブカブカで歩きにくい支尾根だったが、本尾根に合流したら歩きやすくなった。

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11:20 P888へ到着。倒木に腰掛けて休む。このP888も秘境の一つだ。訪れる人はまずいない。
さて、これからどうする?
ここまで2時間以上かかっている。標高をたった550m稼ぐためにだ。いくら急斜面のバリルートとはいえかかり過ぎ。
予定通り鳥屋鐘沢へ降りてヌタノ丸へ登り返すルートで伝道まで行くのは時間的に無理だ。暗くなる前に車まで戻れない。それに、気力がもう無くなっている。もう疲れちゃったんだ。
ここから栂立経由で下山するか?いや、それだったら、この尾根を降りてしまおう。早戸川林道のゲート下の堰堤に降りられるはずだ。それに、この尾根はまだ歩いた事が無かったし・・・。

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こっちの尾根にもやっぱり大岩地帯があった。でも尾根が広いから大丈夫。回り込める余地は十分にある。

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昔は、この近辺の山域を歩いていると、このP888の尾根からは盛んに銃声が聞こえていた。きっといい猟場だったのだろう。猟の季節になると、早戸川には簡易的な丸太橋などもかかっていた。早戸川林道に車が入れなくなって、猟師たちも入ってこなくなったんだろう。

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470m付近で鳥屋鐘径路と交差した。もう消えかかっていて、パッと見には獣道くらいにしかみえないが、石積の補強が残っているから獣道や杣道では無いのがわかる。かつては立派な古道だったのだろう。

オイラは尾根の背を直進する。だいぶ前に、ここから早戸川に降りた記憶はあるのだが、あまり覚えていない。覚えていないってことは難なく降りられたのだろう。

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ヤセ尾根を塞ぐように古い設備。はっきりとは知らないが、鳥屋鐘沢の取水塔からどこかへ水を送るための中間設備だろうと思う。
これを以前にも見たことを思い出した。と、同時に、早戸川へ降りるのに危なっかしい斜面で苦労したことも思い出した。
そうだ。尾根の突端は崖になっているのだ。

崖になっている突端まで行く手前で山腹を降りるしかない。比較的傾斜の緩そうな斜面を探りながら、ソロソロと降りてゆく。今日はロープも持っているから、それだけでもだいぶ気が楽だ。ロープさえ出せばなんてことないのだけれど、あくまでもロープは最後の手段だ。できるだけ道具に頼らずに歩く。歩けない場所は歩かない。それがAYさんから学んだ山歩きのスタイルだ。

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ちょっと時間はかかったが、なんとか早戸川に着地した。

12:45 河原でのんびりとおにぎりを食べる。

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早戸川林道に上がって、テクテクと帰路につく。
ゲートは固く閉ざされたままだ。もう開ける気は無いのだろうか・・・。

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さて。六百沢の山神様を探すことは忘れてはならない。そんな事を考えながら歩いていたら、六百沢出合付近で落ち葉に埋もれた怪しげな階段を発見。
スリッピーな落ち葉が積もる急階段を登るのは、ちょっと怖いが・・・とにかく登ってみよう。

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急斜面を20mほど登ると、そこに山神様の祠を発見。
静かに手を合わせる。

ここに祠があるという事は、ここに古道が付いていたという事か?今はそんな痕跡はない。植林の仕事道は交錯しているが、このうちのどれかが古道の名残なのだろうか?
2週間前に見つけた松茸山登山道近くの祠とも繋がるのかも知れない。松茸山の北側から山の東側を巻きながらここまで来て、六百沢出合に向かって降りてゆくのか?
いろいろと思いめぐらすが、M氏のような古道の知識があるわけでは無いのでこれ以上の事はわからない。

まあ、山神様を発見できただけでも今日は有意義であった。

 

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2023/12/08

松茸山

最近何かにつけ「忙しい」という言葉が出てしまう。そしてその事に対して嫌気がさし、落ち込むのだ。
以前のオイラは「忙しい、忙しいと言ってる奴ほど、タイムマネジメントができない無能な奴だ」などという暴言を吐いていた。その暴言を今、自分自身で浴びているのだ。結局はオイラも無能な奴だったってことか・・・。

実際、以前ほど仕事をこなす事ができなくなってきている。すぐに疲れてしまうし、集中力も続かない。
同年代の仲間と会話すると「もう我々も現場は後進に譲って・・・。第一線からは退いて・・・。」なんて話題も出るような年齢になってしまった。
いやいや・・・でももうひと頑張り、ふた頑張りはしなければ・・・。コロナ騒動の3年間で大幅に業績が落ち込み、大赤字を作ってしまった。それを取り戻さなければ。景気が回復してきた今が頑張りどころだ。
そう思って頑張ろうとはしているのだが、昔ほど馬力が出ない。バリバリと働けなく無くなってきている。そしてつい、「忙しすぎて・・・」と言い訳してしまう。

そんな今日この頃ですが、夏前から続いていた体調不良もだいぶ良くなりました。8月に大腸ポリープの手術をして、2か月くらいはお腹の調子も変でしたが、それもおさまりました。
仕事面と健康面とで気持ちに余裕が無く山からも遠ざかっていましたが、久しぶりに山を歩いてこようって気にもなってきました。
といっても、体力的にはとっても不安。まずは軽~いお散歩程度としておこう。

で、思いついたのが松茸山。あそこはまだ登ったことが無いんだ。お散歩気分にはちょうどいいや。

2023年12月3日

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早戸川大橋のすぐ側の松茸山登山口から松茸山に登る事にしました。山頂に着いたその後はノープラン。時間と体力の余力をみながらこの辺を適当に歩くつもり。

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9:30 ここから出発です。ここは栂立尾根方面や金沢林道方面へ行く時によく車を停める場所ですが、この登山口を登るのは初めて。
案内板によると山頂まで1時間ほどのよう。気分的には裏山を散歩するくらいのノリですから、気負いもなくのんびりと登り始める。

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登り始めてすぐ。登山道から少し離れた場所に祠が見えた。山中で神様をお見かけしたら必ずご挨拶するのがオイラの流儀ですから、お参りするために寄り道してみます。
祠の扉は施錠されていますし、何も書かれていないのでどんな神様なのかはわかりません。山神様だとは思うけど・・・。

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植林の急登をジグザグに上がり尾根の背に乗る。ああ、いい感じのプロムナードだ。思惑通りのんびり歩く。

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やがて植林から自然林に変わり、ちょうど紅葉真っ盛り。

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50分ほどで三角点のあるピークに到着。ここが松茸山のようです。
想像では、かつては松茸が生えていた赤松林だろうか、なんて思っていましたが、赤松ではなくて樅の大木が立ち並ぶピークでした。

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山頂付近から北の方角を望む。あのピラミダルなカッコいい山は仙洞寺山だろうか。

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そしてこの山は紅葉の山でもあった。

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紅葉を踏み分け、とっても気分よく歩く。

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水沢橋の手前で松茸山登山口の標を見た記憶があるので、そこに降りてみようと思います。
歩く人も少ないらしく登山道には落ち葉が積もっていますが、クッキリとした良い道です。

途中で水沢橋方面へ降りる尾根に入ります。地形図に破線はついていませんが、しっかりした登山道は続いていました。

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水沢橋手前の堰堤の上に降りてきました。水沢川の向こうが奥野林道です。

さあ、ここからどうしよう。時間はまだ11時。体力的にもまだまだ歩けそう。
少し考えて、奥野隧道の上を渡って水沢川左岸の尾根を辿って戻ろうと決めました。

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奥野林道を少し東へ進み、この谷から左岸尾根に上がろうと思います。
地形図には黒破線が記されていますから、きっと道跡があるに違いない。

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と思い、沢の斜面を無理やりトラバースしながら進んだが、道跡らしきものがあるどころかどんどん危うい斜面になってくる。
たまらず尾根の背に這い上がった。

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尾根の背まで上がると、そこにはなんと立派な道がついていた。巾1間はある立派な道だ。
下の方を少し辿ってみると、どうやら這い上がってきた谷とは反対の西側の谷から続いているよう。
あきらかに地形図の表記間違いだと思う。よくある事さ。

もう歩く人がいない道は薮に戻りつつはあるが、1間巾の立派な痕跡は簡単に消えない。尾根まで続いていた。
尾根の鞍部に登ると、反対側の谷にも道があった。これで、確信した。今辿ってきた道跡は、杣道なんかじゃない。古道だ。きっと鳥屋から大平へ向かう古道の一部に違いないと思った。

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水沢川左岸尾根の背を辿る。
基本的に植林の山だが、時々現れる紅葉が綺麗だ。

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P464でRFをミスった。30mほど降下してから気が付いた。まあ、よくある事さ。

穏やかな尾根だと思いながら歩いていたが、奥野隧道の真上のコルがちょっとした崖状になっていてビックリした。通過してみれば、それほど危険というほどでも無い。だけど、「穏やかだなぁ」と思いながらのんびり歩いていたところに突然現れたのでちょっとビビった。

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そしてここが奥野隧道の真上のコル。幅広のコルなのだが、向こう側も崖状になっている。
ちょっと不思議な地形だなと思った。

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その後も紅葉を楽しみながらのんびりと歩く。

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あれは虹の大橋だ。この角度から見るのは初めてだ。

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紅葉もとっても綺麗です。

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鉄塔『新多摩線』。大山界隈でなじみ深い新多摩線の名前を見て、ちょっと嬉しくなってしまった。嬉しくなった理由は、ちゃんと説明できないけれど・・・。

この鉄塔までは本当に良い散歩でした。

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鉄塔から先は地形図でも等高線が密になっているので、少しだけ危惧はしていました。
思った通りの急斜面。植林から自然林に変わり、急斜面には落ち葉が堆積しています。落葉したばかりの紅葉は滑る滑る。いやはや、大変・・・っていうより怖い。
今日は散歩のつもりで、10Lのサブザックです。入っているのは食べ残しのパンとアクエリアスとタオルだけ。チェーンスパイクもロープも持っていません。せめてどちらかでも持っていればなんてことなかったのでしょうが、マジで怖かった。へっぴり腰で恐る恐る急斜面を下降する。後からログをチェックしてみると、傾斜の厳しい区間50mを降りるのに20分もかかっていた。

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13:50 松茸山登山口へ戻ってきました。

終始紅葉を堪能しながらの良い散歩だった。最後の斜面を除いては。
いや、それもまた面白かったか。終わってみれば。
5kmのコースを4時間20分の周回だったけど、余力もまだまだある。
これならバリルートも歩けるかな。
これからも時間を作って山歩きを続けていこう。

 

 

 

 

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