« 土沢一ノ沢 | トップページ | 高尾 »

2017/08/08

法行沢~上法行沢

世附の大又沢の支流、法行沢は美渓です。気持ちよく歩けるいい沢です。
過去2回ほど行っていますが、ちょっと思うところを持っていたんです。
何故、みんな織戸峠へ上がってしまうのだろうと。
どの遡行記録を見ても、ガイドブックを見ても、まだまだ源頭部とは程遠い750m付近で右岸の支沢を詰めて織戸峠で遡行終了としています。(正確に言うと、織戸峠の一つ北側のコルになるわけですが、なぜだかそこを織戸峠と呼ぶ人が多い。この事について書き出すと、とっても長くなってしまうので、いずれ改めて…)
そういうオイラも、750m地点までしか遡行したことが無いのですが、法行沢はまだまだ北へ延び、上法行沢と名前を変えて大栂へ詰め上がっています。
この上法行沢の記録をネット上で探してみましたが、ドブ鼠さんが大栂から下降したという短い記録が一つ見つかっただけ。どうやらほとんど人が入っていない沢のようです。
これは行ってみにゃならん。
そう思っていたところ、前回土沢四ノ沢を探索した『世附の奥地探検隊(勝手に命名)』で行くことになりました。(残念ながらAYさんは都合で参加できませんでしたが・・・)

2017年8月6日

Tizu1786

メンバー:はっぴーさん M氏 レガーさん shiro

P8060001

7:10 浅瀬のゲート前に集合して出発します。

大又沢林道から法行沢林道と辿って、中流部の中法行橋から入渓するのが普通ですが、普通でないオイラ達は、当然、法行大滝を見物してからショートカットで法行林道へ上がります。
法行沢出合付近にかかる、大又沢林道の法行橋から入渓します。

P8060005

入渓してすぐにビックリした。いつもゴウゴウと水が流れる大滝の門番のミニゴルジュ。
ほとんど水が流れてません。
普段ならおっかなびっくりへつらなければならないゴルジュを、楽々と越えていきます。

P8060007

ありゃりゃ・・・
法行大滝が涸れ棚になってる!
いつも水しぶきを上げて流れ落ちてる大滝なのに、申し訳程度にチョロチョロと水が流れているだけ。
この大滝のすぐ上に発電所の取水口があるので、法行沢の水をすべて発電用に取水してしまっているのでしょう。
こんなこともあるんだねぇ・・・
これはこれで珍しい光景を見れた。
普段は絶対に直登できないはずの20m大滝ですが、今なら登るチャンスかも。
もちろんオイラはチャレンジしないけどね。クライマーじゃないし。

大滝の見物が終わったら、左岸のルンゼで30m上の林道へ上がります。
オイラ、このルートは何回も上り下りしているが、数年来ない間に上部の斜面が崩れてしまっていたようだ。いつも樹の根を掴んで這い上がっていた斜面がえぐれてしまって、ちょっと苦労する。
P8060011

なんとかかんとか這い上がったが、はっぴーさんをちょっと不機嫌にさせてしまった・・・

大滝の上流しばらくは、堰堤だらけになってしまうので、沢へは下りずに法行林道をテクテクと歩きますが・・・
とにかく暑いのなんの。まだアプローチなのにちょっとへばり気味です。

P8060017

9:05 出発してから2時間弱。ようやく中法行橋へ到着です。

P8060020

沢へ入ると空気が涼しい。気持ちイイ~~

P8060025

すぐに現れる小滝2~3mだが釜が深い。

P8060026

小滝の上はちょっとしたゴルジュ帯。

P8060029

4~5m。階段状の美瀑。

P8060035


小滝ながら深い淵を持っています。

P8060039


2mの上に3m。中段右岸には支沢が流れ込んでいます。

P8060043

右手から登って落ち口へ抜けるのですが、やや危うい。
『巻けるところは巻く』がモットーのオイラは右岸へ上がって旧経路で巻きながら高みの見物。

P8060048

2~3mだがちょっと厄介。ここは全員、右岸の旧経路で巻く。

P8060049

この法行沢は、右岸沿いに法行歩道という旧経路があるんです。ところどころ崩れてしまっていますが、水流を歩かなくても経路を辿って沢沿いに歩くこともできる。実際、織戸峠から登山靴で、経路を辿って下降してきたこともあります。
つまり、巻こうと思えば、右岸をちょっと登れば必ず経路痕があって簡単に巻けるんです。

P8060052

いったん沢へ降りて、4~5mの滝を見物。
これはこの沢一番の美滝。(個人的見解ですが)
今日は水流が少ないですが、普段はもっと見栄えがします。

この滝も直登は難しいので、右岸の旧経路で巻く。

P8060057

綺麗なナメ床が続きます。

P8060062

720m付近で石積堰堤が現れたら、法行沢のハイライト区間はおしまいです。
この後はしばらくゴーロ歩きが続く。

P8060067

堰堤のすぐ上は二又になっていて、ここは当然、本流の左へ進むのですが、右又の様子を見に、ちょっと寄り道。
出合のすぐ上は5~6mほどの滝。この沢は富士見峠へと詰め上がっていくはず。
いずれはこっちにも行ってみなければ。

P8060068

本流へ戻ると、河岸段丘ののどかな小川。

755mで、織戸峠(の北側コル)へ詰める支沢を通過して、さらに本流を遡行します。

P8060072

さあ、ここからはガイドブックにも無い未知の世界だ。

P8060076

富士見林道の上法行橋の下をくぐる。
どの地点で法行沢から上法行沢へと名前が変わるのか知りませんが、もうここは上法行沢なのだろうと思います。

P8060080

つまらない沢だとは思いませんが、ゴーロ歩きが続きます。
まあ、遡行する人がいないって事は、見どころの無い沢なのかもね・・・なんて事も思いながら歩いています。

P8060081

おおっ! 小滝が出てきたぞ。

P8060084

いいぞ、いいぞ! いい渓相じゃないか。

P8060085

ちょっとしたナメ滝もあります。

P8060088

小滝段々の向こうに一条の滝が見えます。

P8060092

標高870m付近。7~8mのスラブ滝です。
水流は細いながらに糸を引くような流れは、一見の価値はある。
これは良い滝を見つけた。

P8060096

滝を巻き上がったあたりから、ポツリポツリと雨が降り始め、あっと言う間に本降りになった。
木陰に逃げ込んでしばらく様子を見ていたが、降りはますます激しくなります。
10分も経つと、樹から滴る水も激しくなり、雨宿りしてても歩いてても同じだね・・・って事で歩き始めます。

P8060098

清流もあっと言う間に泥交じりの流れに。
が、歩き始めると降りも次第に弱まってきて、やがて止みました。

P8060100

920m二又。もう、ほぼ水流はありません。
本流は右なのでしょうが、この先傾斜が厳しくなる一方だろうという予想で、意見が一致する。ここは左へ入って、大栂の南稜線に詰め上がろうと。

P8060101

で、左の涸棚を這い上がる。
傾斜は厳しいが、ステップは豊富。

P8060103

涸棚を上がったら、左手の泥斜面を這い上がり、大栂の南1050m付近に詰め上げました。
時刻は11:55。

P8060106_2

ランチ休憩の後、椿丸へ向かって稜線歩き。
この尾根にも久しぶりに来たなぁ。とても気持ち良い尾根なんです。

P8060108

12:50 織戸峠を通過。

P8060110

13:30 椿丸に到着。

ここから悪沢へ降りてしまおうというM氏の意見に乗っかる。
稜線をアップダウンしながら降りるよりも、下り一方でラクチンなんじゃないの~という普通じゃない人達のおバカな考え。
M氏が見つけたという悪沢沿いの旧経路にも興味があるし。

P8060113

で、椿丸の南尾根を下降して・・・

P8060114

悪沢へ降り立ち、そのまま沢を下降する。

P8060117

山神沢の出合を通過して・・・

P8060119

悪沢を下降します。

標高480m付近で、右岸に経路痕。
かすかな痕跡だから、M氏に言われなきゃ気が付かなかったと思う。
ここから沢から離れて経路痕を辿ります。
途中でザレて危険な斜面の通過もあったけれど、くっきりとした経路が確かに続いていた。

P8060120

途中に山神様の祠がある。
ここが道であった確かな証拠だ。
M氏によれば、山神峠を越えて水ノ木集落へ続く道であったのだとか。
いつもながら、M氏の旧経路探索力には恐れ入ります。

久しぶりの長距離山行に最後はヘロヘロになりながら・・・15:50には無事に浅瀬のゲートへ戻ってきました。

さて。
上法行沢。
おススメです。いい渓相の沢でした。
せっかく法行沢まで行くのなら、755m地点で上がってしまうのはもったいないと思いました。
もう少し足を伸ばせば、ゴーロから再びナメと小滝の素敵な渓流になります。
何故みんな、途中で遡行終了してしまうのか不思議なくらいです。
法行沢を計画している人は、ぜひ上法行沢まで足を伸ばしてみいてください。

|

« 土沢一ノ沢 | トップページ | 高尾 »

コメント

shiroさん
計画からありがとうございました。
当日、当初の計画を一部変更となってしまい、
大変ご迷惑をおかけしました。
申し訳ございません。

上法行沢、素晴らしい渓相が続きましたね。
世附方面の沢は、どこもshiroさんの狙い通り
隠れ滝がありますね。
素敵な表情の滝でした。

富士見峠へ繋がる沢、確かに行かない訳には
参りません。
気になる一本ですね。

投稿: レガー | 2017/08/09 12:44

当日は20キロも歩いたかと思いましたが、
結果は16.7キロほどでした。
やっぱり、この時期は暑さでへばりますね。

法行の大棚、2012年6月にイガイガさんと訪問した時の写真では、確かに水量多く釜深しで、今回とはまるで別の滝でした。
大棚からの登り返しは、いきなりの核心?で不意を突かれました。shiroさんもかなりアブナイわー(^^;

水量が少ないのが残念でしたが、癒し系の良い沢でした。
ありがとうございました。

投稿: はっぴー | 2017/08/09 14:35

レガーさん
楽しい山行をありがとうございました。
上法行沢、小ぶりですが美渓でしたね。
滝もスマートな良い滝でした。
なかなか良い沢を見つけたと大満足です。
富士見峠へ詰める支沢にも行かなきゃいけませんね。
世附も主だった沢は大体歩きましたが、まだまだ記録のない(少ない)沢がたくさん残ってます。
また一緒に探索しましょうね!

投稿: shiro | 2017/08/09 21:48

はっぴーさん
僕のGPSでは16.8kmになってました。けど、暑さで20kmオーバー歩いたくらいの体力消耗です。中法行橋までの林道歩きでけっこうバテバテでした。coldsweats01
大滝の巻き上がりでは、簡単に上がれるような事を言ってしまいスミマセン・・・。despair
あそこは何回も上り下りしているので、簡単だと思ってたんですが・・・。いつも使ってるルートが崩れてえぐれて、使えなくなってたんです。と、言い訳。
花が少なかったのが残念ですが、またよろしくお願いします。
次は貴婦人探しですかね♪

投稿: shiro | 2017/08/09 21:57

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73531/65638477

この記事へのトラックバック一覧です: 法行沢~上法行沢:

« 土沢一ノ沢 | トップページ | 高尾 »