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2017/06/19

土沢三ノ沢

2017年6月18日

土沢の上流部の探索、前回は四ノ沢を歩いたので、次は三ノ沢、二ノ沢だと決めていました。
が、午後から雨の予報。
三国峠を起点としたコース設定が、体力的にも時間的にもかなり楽な事は前回経験済みなので、今回もそうすることにします。三ノ沢のみに的を絞れば、半日で周回できるはず。

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この西丹沢の西端の山域は、あまり歩いていないんです。
やっぱり遠すぎるので・・・
が、しかし、三国峠まで大井松田ICからの所用時間は、西丹沢自然教室へ行く時とあまり変わらないかもしれない。
6時過ぎに自宅を出て、三国峠に7:40に到着しました。

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支度を整え、7:50に出発です。標柱に『1168米』と表記されています。
こういうのありがたいよね。高度計を合わせるのに便利。
ところで5m刻みのプロトレック、この場合どちらに合わせる?1165か1170か。

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前回は一ノ沢・二ノ沢界尾根を下降したので、今日は二ノ沢・三ノ沢界尾根を下降する予定です。
三国林道を歩く事35分。尾根の下降点はすぐにわかりました。
ほら、東電の巡視路の標識が立っている。

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手入れされた巡視路を辿る。素敵な散歩道だ。

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尾根上の鉄塔の下にはサンショウバラが咲いていました。
鉄塔の下は草地になっていて、そこにサンショウバラが何本も。(自生しているのか東電が植えたのかはわからないが)
もし、『サンショウバラの下でランチを』なんて企画があったら、樹下の二人よりもこっちをお勧めするね。ハイカーがわさわさした湯船山稜よりも、秘境感を楽しめる素敵な広場だ。

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分岐の複雑な尾根ですが、なだらかで見通しが良いので、尾根分岐がわかりやすい。
前回の一ノ沢・二ノ沢界尾根もそうだったけど、地図読みの練習をしたい人にはいい山域だと思う。

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水ノ木幹線林道の三ノ沢橋の脇へピッタリと下降する。
この欄干もない小さな橋の下を流れるのが三ノ沢。
ショボ・・・これはちょっと期待薄か・・・

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9:25 橋の袂から入渓。
梅雨真っ只中とはいえ、雨が少ない今年。水量が少ないのは差し引いても細すぎる流れ。

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そしてすぐに表れる無粋なコンクリート堰堤。
これは期待外れの沢だったかも・・・とこの時点では思う。

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が、堰堤を越えたら渓相が一変。
ややっ! ナメが現れたぞ。

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橋の下よりも水量が増えている。なかなか素敵な沢じゃないか。

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1mクラスの小滝が連なる。釜は意外と深い。膝上・・もしかしたら腰くらいまであるかも。

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たいていの人はジャブジャブと釜を渡って、小滝登りを楽しむんだろう。それが沢歩きの醍醐味だからね。
だけど水濡れ嫌いのオイラは、もちろんそんな事はしない。釜が深けりゃ小滝といえど巻くのだ。
でもそんな人、他にもいるらしく、うっすらとだが巻きのトレースが付いている。

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おおっ!前方に黒光りする壁。ゴルジュだ!(小さいけれど・・・)
左岸の斜面を10mほど登れば安全に巻けそうだが、ゴルジュ奥の滝が気になったので、なるべく小さく巻く。

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ゴルジュの出口の滝。5~6mくらいか。
水流の右手を登る。ステップはあるが、ヌルヌル注意。

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またまた1mクラスの小滝が連なっている。

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直瀑・・・と言うと大げさか・・・2mくらい。釜が深くてこれ以上近づけない。と言うか近づかない。
もちろん巻く。

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標高800mふきんの二又。本流は右か・・・水量は1:2くらい。

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こっちが左又。ナメ床が続いている。

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で、こっちが本流右又。
左も気になるけど、やっぱり本流のこっちだろう。

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ああ・・・いい渓相だ。歩いていて本当に気持ちが良い。

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歩いていて飽きが来ない。

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おっと。またナメ床が始まった。

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ここのナメは圧巻だった。長くて広いナメ床が続いている。
くすんだ岩質のせいか腕前のせいか、写真だとそんなに綺麗に見えないかもしれないが、実際はとっても綺麗。

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ナメの出口はこんなナメ滝。
もちろん釜が深いから近寄らないけど。

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標高940m付近。この沢で一番の滝か。
・・・といっても3mくらい。そしてこの滝だけ不思議と釜が浅い。
ここは水流左手をよじ登る。1歩目2歩目がヌルヌルしていてちょっとビビったが・・・

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巨大コンクリート堰堤現る。
この堰堤を越えたら水流は無くなり、ゴーロの沢となった。

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標高955m二又。右は火燃峠へ向かう枝沢。4~5mの滝で出合っている。
地形図を確認して、本流の左へ進む。

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また堰堤だ。

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標高970m二又。
まるで林道のよう。右の枝沢には堰堤があるが、左の本流には無い。
堰堤越えにうんざりしていたので、ホッとする。

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と思ったら、本流にも堰堤があった。
しかも、こいつは巻くのが大変だった。堰堤直下左手のズルズル斜面を四つん這いで這い上がる。

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また堰堤だ・・・
堰堤の用途やら役割やらをよく知らないが、人里離れた源頭部に、こんな巨大な堰堤が必要なんだろうか。巻くのも大変なんだ。どうせ作るなら、階段も一緒に作っておいてくれ。

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この辺りの沢床はほとんど平らで、あまり標高を上げない。堰堤を越える度に10mづつ標高を上げていく感じだ。
で、またまた堰堤現る。
5つ目・・・いい加減にせいや・・・とつぶやく。

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林道まであと50mくらい・・・という地点で、傾斜が増し、V字が深くなってきた。
今までの経験からすると、こういうケースって最後の詰めが悪場だったりするんだ・・・と嫌な予感。

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が、予感は見事に外れ、パッと開けてなだらかな斜面。
おおっ、30mほど上には林道らしきラインが見える。

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11:25 最後は楽々、三国林道に詰め上がりました。

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12:15 ほぼ予定通り、三国峠に帰還しました。
空は曇天。いつ降り出してもおかしくない状態です。
ところが駐車スペースはほぼ満車(朝は1台も停まっていなかったのに)。団体さんなのか、マイクロバスも停まっている。
こんな日に山へ入る奴も意外と多いんだねぇ。オイラもそうだけどさ・・・。

 

三ノ沢は予想以上の美渓でした。
2時間ほどの短い遡行でしたが、充実感があります。
この土沢の上流部、ちょっとくまなく探索してみたくなりました。
次は二ノ沢かぁ?

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ムシカリの花が綺麗です。
山中で見かけると、ハッとするほど華やか。

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ムグラには違いないが、こんな葉っぱのムグラは初めて見た。
調べたらミヤマムグラらしいです。

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ヤマハタザオ。取り立てて珍しい花でもないが、丹沢山中ではあまり見かけたことが無いような気がする。むしろシコクハタザオの方がよく見るよね。

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2017/06/10

土沢四ノ沢

「6月には世附の奥深くを探検しましょう。」と約束していた。「オイラがルート案を考えときます。」と。
今日のメンバーはAYさん、はっぴーさん、レガーさん、MASAHIKOさん。丹沢を歩きつくしてるような面々だ。このメンバーが歩いてないルートを考えるだけでも大変だが、なんとか3案絞り出した中で、全員の賛同を得たのが四ノ沢だ。
土沢の支流の中で、一ノ沢、二ノ沢、三ノ沢は歩く人もそこそこいるが、四ノ沢はまずいない。仲間内ではイガイガさんくらいしか入っていない沢だ。
マイナーなヤブ沢を好んで歩くオイラにはもってこいだ。

2017年6月4日

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メンバー: AYさん はっぴーさん MASAHIKOさん レガーさん 
       shiro

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7:55 三国峠のすぐ脇、三国林道のゲートから出発です。
ここは標高1150m。最初の目標地点、四ノ沢出合の標高が680mですから、登山開始ならぬ下山開始という事になるのでしょうか。

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林道をしばらく歩き、一ノ沢と二ノ沢の界尾根を探し当てたら、下降を始めます。
地形図からは、いかにも緩やかで穏やかな尾根であることが読み取れますが、まさしくその通りの尾根でした。

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標高800m付近で山神様の祠を発見。
御幣やお供え物が新しいことからみて、この辺の山仕事の人達に祀られているのでしょう。

この山神様から少し下った所で、水ノ木幹線林道に出ました。
が、ここでルートミス。地図に載っていない鉄塔巡視路や廃林道が交錯していて、地形図を読み間違う。目的の尾根を見失って、少しウロってしまった。

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無事、目的の尾根に乗って、下降を続ける。
右手に一ノ沢、左手に二ノ沢の水音が聞こえ始めると、尾根は痩せてワイルドになってくる。
穏やかな尾根散歩もいいけれど、やっぱりこういうワイルドな尾根歩きの方が好きだなぁ。

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10:05 一ノ沢・二ノ沢出合に着地。尾根の末端は拍子抜けするくらいなだらか。

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この出合から下流部の沢名は土沢です。休憩後、土沢を下降します。
ちなみに『ツチザワ』じゃなくて『ドサワ』だよ。

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少し下れば四ノ沢出合。出合からいきなりゴルジュです。
さあ、四ノ沢遡行開始だ。

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遡行開始早々、いきなり滝出現。
高さは5~6mだが、どう見ても登れない。両岸の崖も上部がハングしていて、巻きも無理。
オイラは早々に見切りをつけて「出合に戻って大高巻するから」と言ってバックする。
AYさんとMASAHIKOさんは粘り強くルートを探っていたが、やはりあきらめて出合まで戻ってきた。この二人がルートを見つけられなかったのだから、本当にルートが無いんだと思う。
が・・・帰ってからイガイガさんの記録を読んだら、“右の岩を登り、トラバースで落ち口に抜けた”と書いてある・・・
神業だな・・・

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で、出合地点から斜度45度超の崖斜面をよじ登る。
斜度が緩んでトラバースできそうなルートを探っていたら・・・あれれ・・・20mほど上に林道が見える。このまま林道まで登っちゃうことにする。
林道から沢を眺めたら、5m滝の上にさらに3mほどの滝があった。

林道の四ノ沢橋から改めて入渓。

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橋から入渓してすぐに堰堤。
沢の脇には経路痕がある。四ノ沢歩道っていうらしい。

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出合のゴルジュの荒々しさから一転。穏やかなゴーロの沢歩き。

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いやはや倒木がすごいのなんの。

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標高790m二又地点。
こちらは右又。4~5mの滝で出合っている。

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こちらは左又。ゴルジュになっている。
沢床が低い左又が本流だろうと、こちらへ進むことにする。

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短いゴルジュの出口は滝。5~6mか。直登は無理っぽいが、倒木にしがみついて登れば行けるか・・・なんて気もしたが、ここも無理せず左岸から巻き。
でも、巻きも決して楽ではない。緊張を強いられるトラバースで巻いた。

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巨大なコンクリート堰堤を越えた所でちょうど12時。ランチ休憩とする。
そこでレガーさんがお湯を沸かしてコーヒーを落としてくれる。
山で飲む淹れ立てのコーヒーって格別だなぁ・・・なんてしみじみ思ったのでした。

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のんびりとランチを楽しんだ後、さあ、詰めに向かって出発だ。

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黒く光る沢床。これがヌメヌメで小滝といえど気を抜けない。

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源頭に近づくにつれ、沢は複雑に枝分かれをする。本流と思われる筋を詰めていく。
目指すは地形図に崖地記号が描かれている地点。

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何だこりゃ?
どうやら堰堤(土留め)が崩れて最上段だけが残ったらしい。

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どうやら崖地記号の地点はここらしい。
かつての崩壊地も土留めを築いて植生が復活しつつあるという事か。

ここから稜線まで100m急斜面を辛抱の登り。

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13:20 稜線の林道に這い上がりました。
朝出発した三国林道の丸尾山の西方400mの地点です。

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ついでに丸尾山のピークを踏んで、帰路につきます。

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火燃峠(ひもしとうげ)。見晴らしのいい場所です。

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三国林道から甲相国境尾根の登山道へ這い上がりました。
なんて気持ちの良いプロムナード。

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最後のピーク、鉄砲木ノ頭。ここは丹沢で一番富士山の眺めが良い場所・・・だが、残念ながら雲の中。

こうして15:26、無事に三国峠の駐車場へ戻りました。

 

四ノ沢は最初のゴルジュと滝だけが見どころで、あとは倒木だらけの平凡な沢でした。
ヤブ沢好きのオイラはそれなりに楽しんだけれど、他の皆はどうだったかな・・・とルート発案者としては心配なところではありますが・・・。
ワイワイとおしゃべりしながら楽しく歩けました。
レガーさんのコーヒーとはっぴーさんのお菓子もね♪

 

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白花ヘビイチゴ。東丹沢ではまず見かける事は無い。西丹でも中川辺りでは見たことが無い。が、世附の西の方へ来ると、そこかしこに咲いている。

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トキワハゼ・・・だよね。
本来は里の花だ。道端や畑の脇でよく見かける。標高1000mの山中に咲いているなんて思いもしないから、新発見の花かと思った。でも、写真をまじまじと見れば見るほどトキワハゼだ。
林道や保護柵工事の資材に種がくっついてきたのかねぇ・・・。

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サワハコベだ。
たぶんそれほど珍しい花ではないのだろうが、見つけた時に妙に嬉しい気分になった。たぶん何年も前に見たっきり、目にするのは久しぶりだからだ。あるいは、見かけても気に留める事が無かったのかもしれないが・・・。それほど小さくて何の変哲もない花だけれど。

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サカネラン。
これは本当に珍しい花。絶滅危惧種であると思う。7~8年前にやはりこの山域で見て以来、2度目の対面だ。
レガーさんが見つけてくれた。レガーさんは本当に目が良くて、保護色の小鳥やら草陰の小さな花やらをすぐに見つけ出してしまう。

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