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2011/11/15

富士見歩道

《本日の特ダネ》

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なんと! 法行大滝が、その姿を変えてしまいました。たぶん、9月の豪雨のせいだと思うけど・・・逆に前よりも迫力のある姿になっている。これは、丹沢の名瀑の一つに数えても良いんじゃないだろうか。

 

2011年11月13日

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2年ちょっと前だろうか。世附の山奥に地蔵平と水ノ木という2つの集落が有った事を知ったのは。そして、その二つの集落を結ぶ古道が有った事を。材木を積んだ馬車が通れるほどの立派な経路だったらしい。

まずは織戸峠から上法行沢までを探索してみた。S-OKさんやM-Kさんの記録を読んでいたから、これは簡単だった。

織戸峠から水ノ木の古道跡は、AYさんと織戸沢を下降している時に、偶然見つけた。

残るは地蔵平~富士見峠~上法行沢だ。探しに行こうと思いながらも、ずっと躊躇していた。ちょっとヤバい探索になりそうだったから。とにかく、ネット上に記録は上がっていなかった。今は林道で繋がっているから、わざわざ古道を探索して歩くヤツはいないのだ。だから「オレが探索してやろう」と思っていた。

なんて思いながらも、行きそびれているうちに、先日イガイガさんが古道跡を探り当てて完歩した。オイラも負けず嫌いだから、それが他の人なら悔しがるところだが、相手がイガイガさんだから悔しさは無かった。逆にイガイガさんの記録をじっくりと読んで、イメージが掴めた。

よっし! オイラも行くぞ!! 古の道を探しに・・・

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Tizu18

メンバー  AYさん、MASAHIKOさん、shiro

MASAHIKOさんの車に同乗させてもらい、上ノ原に着いたのが7時。支度をして歩き出したのが7時10分。二本杉峠を8時に通過してイガイガさんに教えてもらった清水沢の右岸尾根を下降する。さかせ古道の崩壊が激しく通過に困難する今、地蔵平へ入る最短ルートかもしれない。

9時10分。2時間で地蔵平へ到着した。

一休みした後、いよいよ古道の探索開始だ。先日入手した林班図には『富士見歩道』として地蔵平から富士見峠まで、イデン沢、富士見沢に沿った経路が記されている。林班図に記されているのは林業用の経路だから、古道と一致するのかどうかはわからないが、ほぼ同じだろうと思う。

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まずは、林班図にしたがって、慰霊碑の裏から沢へ降りる。ずっと昔、まだ古道が生きていた頃に歩いた事があるというT氏からお話を伺った時、「山神社の裏から沢に降りた」と聞いたが、どこで沢を渡ったのかはわからない。

大又沢がバケモノ沢とイデン沢に分かれる辺りで、沢を渡渉する。すると、経路跡らしき物を見つける。「ここか!」と思ったが、跡はすぐに消えた。

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イデン沢の右岸に渡ったり、左岸に渡ったりしながら探索する。それらしき平らな場所が随所に見つかるが、もしかしたら河岸段丘なのかもしれない。

大きな堰堤を2つ越えた所で、少し先に富士見沢の出会いが見えた。

おかしい・・・

林班図では、富士見沢出合より手前で沢から離れ山腹に上がっている。イガイガさんの軌跡を見ても、そうしているはずだ。

急斜面を這い上がる。3~40m這い上がった所で見つけた! 薄いけれど間違いない。経路跡だ。

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とにかく経路の痕跡を追う。

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ここはヤバかった。支沢を横断するのだが、濡れた岩をへつらなければならない。

MASAHIKOさんが乗った岩が剥がれて崩れる。身体能力が高いMASAHIKOさんだから、とっさに移れたが、オイラだったらヤバかったかも。

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経路は富士見沢にぶつかり、右岸斜面に続いている。沢には滝が見えた。

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よ~く見れば、経路の痕跡に間違いは無いのだが、ほぼ崩壊していて危ないトラバースが続く。

この程度で「危ない」なんて言っていたら、バリウォーカーの名が廃ってしまうが、先日の滑落以来こういうトラバースには恐怖心が沸いてしまうのだ。慎重になってしまうから、AYさんとMASAHIKOさんにどんどん置いていかれる。

いや、これでいいんだ。逆に恐怖心は大切だ。それだけ慎重で注意深くなれる。慎重さが欠如していたから、滑落なんてしてしまったんだ。

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やがて経路跡は消えた。沢床を歩く。沢床から右岸斜面を観察しながら歩く。所々、それらしき痕跡を見つけては這い上がって辿ってみるものの、すぐに消える。

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そんな事を繰り返しながら源頭部まで来ると、鞍部が見えた。

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這い上がってみると、間違いなく富士見峠だった。見覚えのある、朽ちた道標が転がっていた。

時刻11時20分。地蔵平から2時間もかかってしまった。

一応、地蔵平~富士見峠の沢ルートを解明できた。完璧とは言えないが、一度や二度の探索で完全に消えた古道の完全解明は無理ってものサ。残るは、ここ富士見峠から上法行沢までの区間だ。このまま探索を続けてもよかったのだが、日の短いこの時季に無理をする事は良策じゃない。それに、今日は満足感で一杯だ。

P830の尾根で帰ることにする。3人とも未知の尾根だ。

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林道からP830の尾根に入る。なだらかで歩きやすい尾根だ。薄っすらと踏み跡もある。

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P830に立つ。何にも無いピークだった。

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P830からは南の尾根を下る。最初は気持ち良く歩ける尾根だったが・・・

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標高650m付近からだんだんヤブが濃くなり・・・

久しぶりに猛烈なヤブ漕ぎをした。ホント、ひどいヤブだった。

降り立ったのは法行沢林道。

帰りがけの駄賃に、法行大滝を見物する事にする。

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滝壺に降り立ってビックリした。滝の姿が変わっているのだ。3段20mのこの滝、以前は中段が大岩の奥を斜めに落ちていて、滝壺からは中段が見れなかったのだ。9月の豪雨で上段の滝壺が埋もれて、流れが変わったんだろうと思う。中段が直爆している分、迫力が増している。オイラ的には、以前よりも美滝になったと思う。

参考までに、下の写真は今年の1月に撮ったものです。

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さて、ここから二本杉峠に戻るのだが、ただ登山道を歩いてもつまらない。清水沢を登る事にする。

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大又ダム湖に降り立つ。と言っても、もうダム湖じゃない。完全に土砂で埋もれてしまったんだ。以前なら、こんな所に立つのは不可能だった場所。

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清水沢は、堰堤が3つ有っただけで滝も無く、清流も無く、ただガラガラしただけのつまらない沢でした。

ただ、大又ダム辺りから二本杉峠へ行く時は、千鳥橋まで行って登山道に入るよりも、若干時間的に早いかも。

この後、二本杉峠を越えて、15時35分、無事に上ノ原へ帰還しました。

 

オイラ的には、とっても有意義な山行だった。長い間暖め続けていた、地蔵平~富士見峠の古道を歩けたのだから。

ただ、危険なルートである事は間違いない。途中の富士見沢支沢を渡る場面は、本当に危険だった。興味あってここを歩こうと思う人は、心して行ってください。決して気楽に歩けるルートではないです。AYさんとMASAHIKOさんという強力な達人と一緒だったから達成できたのだろう。

お二人に・・・謝謝。

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コメント

shiroさん、法行の大滝のこと、
10/8 のゼフィルスさんの記事に載ってましたよ。
残念ながら、特ダネならずです。
でも、このところ、大きく姿が変わった滝ばかりが目立ちますが
法行の滝はよい方の変貌でよかったです。

富士見歩道はイデン沢のコンクリ堰堤手前、
右岸の小沢にある黒っぽい堰堤のあたりから、
はっきり径路が続いてましたよ。
4枚目のヤバかった支沢横断と6枚目、
ここだけ気をつければあとは遠足ですね。

投稿: イガイガ | 2011/11/16 15:31

イガイガさん、こんばんは。
アチャ~!
勇み足でしたbearing
ゼフィルスさんのHPを確認したら、確かに法行大滝の写真と記述がアップされてます。
必ず目を通しているはずなのに・・・ウッカリです。
 
確かにコンクリ堰堤の手前に、堰堤のある小沢が有りました。やはりあそこから上がるのでしたか!
そこから、薄い踏み跡を少し追いました。やがて踏み跡はトラバース気味に上へ続く方と、沢へ降りる方に分かれました。上へ続く方は獣道に見えて、下へ降りてしまいました。
場所はわかりましたので、今度また挑戦してみます。富士見峠~上法行沢の探索も残っていますし。
 
このルートを『遠足』と言えるのは、イガイガさんだからですヨ!coldsweats01

投稿: shiro | 2011/11/16 20:05

shiroさん

お疲れ様です~。 富士見歩道検証と富士見峠林道~830mP~南尾根下降。いいですね~。適度な薮。RFも楽しい範囲だったでしょう! ふふっ!(^^)v

投稿: M-K | 2011/11/16 22:30

M-Kさん、こんばんは。
けっこう厳しいルートでしたが、楽しいルートでもありました。
P830の南尾根の薮は“適度”を通り越して物凄い激ヤブでした。林道が崩壊しているので、山仕事の人達がはいらないせいもあるのかもしれません。
でも、ヤブ漕ぎは嫌いじゃないですから・・・

投稿: shiro | 2011/11/16 23:02

こんばんわ。
世附素人には大変参考になります。
でも世附はどこから手を付けて良いか分かりませんです(笑

投稿: tetuJA11 | 2011/11/17 20:18

tetuJA11さん、こんばんは。
世附にも綺麗な沢が多くて、けっこう面白いですよ。
とりあえず。
姿を変えた法行大滝はオススメです。一見の価値は有ります。
僕は滝壺から眺めるだけで、とても登れる気はしませんが、tetuさんなら・・・?

投稿: shiro | 2011/11/17 23:25

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