« 大山参り | トップページ | 京都お散歩 »

2011/10/11

完治しました ~大ノ沢~

骨折をしてからおおよそ50日。そろそろ完治宣言を出したいところだ。

「もう治ったから山へ行ってくる。」とアイカタ(奥様)に言うと、「まだ治ってない!」と言われた。・・・オイオイオイ・・・医者でもないのに、何故そんな事がわかる。

まあ、確かにそうかもしれない。骨折した右手の骨はくっついているものの、まだ完全には動かせないし、力も入れられない。左手首は間接内遊離と言って、軟骨の小さなかけらが剥離しているらしい。これは固めようが無いんだそうだ。やはりこちらもひねると痛いし、力が入らない。

でも、そんな事でひるむオイラじゃない。「治った、治った。」と言い張る。足の指の骨折は、完璧に治ってる(と思う)。歩く事に不安は無い。

絶対に奥地には行かない事。3時までには家へ帰ってくる事。という約束をさせられて、ようやく山へ行く許可をもらう。

さて・・・。奥地には行かず、3時までに帰れる所というと・・・。

先日、AYさんとまーちゃんが行ってきて、「とても良かった」と言っている大ノ沢にでも行ってみるか。大山北尾根なんて、全然奥地じゃないさ。そうだろ?

Tizu18

2011年10月9日

7時5分。札掛の駐車場に車を停め、県道を挟んだ目の前の尾根に取り付く。札掛から最短距離で大山北尾根に乗れる尾根だからだ。

111009_009

けっこうな急斜面の尾根だ。まあ、短い距離で高度を稼ぐという事は、当然急斜面になる理屈だ。

それでも植林の尾根だから怖さは無い。「植林の尾根には熊はいない」というのがオイラの持論だからだ。本当かどうかは知らないよ。ただオイラがそう思い込んでいるだけだからね。なにしろ、この大山北尾根には熊の目撃情報が多いからね。ちょうど熊が日中に出没してくる季節だし。

8時5分。ジャスト1時間。P913で大山北尾根の登山道に乗る。

ミズヒノ頭まで登山道を歩き、そこから東へ伸びる尾根に入る。

111009_011

この尾根、大ノ沢左岸尾根とでも言っておこうか。なにしろほとんど歩く人がいない尾根だから、名称も決まっていない。オイラも、もちろん初めて歩く尾根だ。

先程の尾根とは違って、ちょっと熊が怖い。自然林の尾根だからだ。こういう尾根には木の実を求めて熊が出没する。もちろん、オイラがそう思ってるだけの、確かな根拠の無い話だけれど。

そしてこの尾根、地形図を見ればわかるとおり、下部へ行くほど複雑に分岐をしている。RFはかなり難しそうだ。大ノ沢出合にピッタリ下降しようと、慎重にRFしたつもりだったが、わずかに北へずれてしまった。

111009_013

9時30分。大ノ沢出合に到着。遡行を開始。

111009_015

5分も歩くと滝が現れた。気持ちの良いナメ滝だ。

111009_017

次々とナメ滝が現れる。

111009_018

AYさんとまーちゃんが言っていたとおり、かなりもうけもんの沢かもしれない。

111009_021

一つ一つの滝は、2~4m。登るには手頃な高さだ。そして巻きも簡単。

111009_022

標高740m付近で、左岸から支沢が流れ込む。水量ほぼ1:1。支沢には15mの多段の滝。滝につられて支沢の方を登りだす。滝の中段ででハッと気付き、地形図とコンパスを確認。あぶねェ、あぶねェ、支沢にまぎれこんじゃうとこだった。

111009_025

740mの二又の上流は、グッと水量も減ってくる。

111009_028_3

標高830m付近でちょろちょろ流れていた水もとうとう消える。そして850m付近の涸滝。

111009_029

860mに謎の石積み。AYさんは「炭焼窯の跡か?」と書いていたが、なんか違う気がする。窯跡にしたら、沢床に近すぎる。そして直線的すぎる。オイラの考えでは、石積堰堤が壊れた跡じゃないかという気がする。

堰堤博士AEK氏に調査をしてもらいたいところだ。

111009_030

さて、そろそろ沢から脱出する事を考えなくてはならない。AYさんとまーちゃんがたどったルートは、等高線の密度から見てとってもキツそうだ。その手前で脱出した方がいいかも・・・。なんて考えながら歩いていると、880m付近で二又。その界尾根の下に意味有りげなブルーのスズランテープ。

見上げると「こりゃおあつらえむきの尾根だ」なんて、とても思えないほどの急尾根だ。しばし思案をしたが、結局この尾根に取り付くことにする。地形図を見る限り、この上流へ行っても、さらにキツくなるような気がしたのだ。

111009_033

いやはや・・・キツい尾根だった。この日の核心はココだった。とんでもない急斜面の上に、痩せていてザレでいる。写真じゃそのキツさが伝わらないだろうけどサ。本当にしんどい尾根だった。手で樹を掴みながら身体を引き上げるのだけれど、最初に書いたように手に力が入らないのだ。痩せたザレを通過する時には、先日の悪夢がよみがえって恐怖心が湧き上がる。

西沢ノ頭のやや北で大山北尾根の登山道に這い上がったのが11時20分。

後は大山北尾根をたどりながらP913へ。

111009_035

P913からは、どうせなら未知尾根をという事で、ほぼ真西に伸びる尾根をたどる。

そして12時45分。無事、札掛の駐車場に帰着。

これなら2時半には家へ帰れる。やれやれ、怒られずにすんだな・・・。

それにしても、50日ぶりの山歩きはきつかった。最後の尾根を下っている時には、ヒザがガクガクしていた。50日間も本格的な山歩きを空けると、こんなにも筋力が衰えるものか・・・。2日経った今日でも、太ももが筋肉痛なんだ。

なにはともあれ・・・

いちおう、完全復活したという事で・・・

ではありますが。

今月は仕事が詰まっていて、次はいつ山へ行けることやら・・・。

 

オマケは、今日の『何だこりゃ!』

111009_034

P913にぶら下げてありました。最近、誰かが設置したんだろうね。ミズヒノ頭にも同じ木で作った山名板がぶら下げてあった。手作りにしちゃ、立派な名板。「ご苦労なこってス」と言ってやりたいが・・・。

場所が違う!

一ノ沢峠はここからさらに1.5kmほど北へ行った場所。だいたいココはピークなんだから、峠じゃない事はわかるだろう?

間違いに気付いた誰かが、矢印を書き足してるが・・・。

こんな立派な看板を作るのだから、場所の確認くらいちゃんとしなきゃ・・・。

オイラ、マーキングの類は大ッ嫌いだが、こういう山名板までは否定しない。でも、設置した奴、責任持って付け替えてや!

|

« 大山参り | トップページ | 京都お散歩 »

コメント

shiroさん。
完治おめでとうございます。
誰が何と言おうと(奥さんはまた別でしょうが(^_^;))shiroさんが「完治した!」と言えば完治したのです。
大山北尾根周辺、何気に熊さんいらっしゃるらしいですね。幸い私もお会いした事はありませんが。
もうけもんの沢、いずれ訪れてみようと思いました。
さすがのshiroさんでも筋肉痛になりましたか。
私も今月は山に行けないので、一月半は空いてしまう状態ですね。
早く行きたいと思っているのですが・・・今は私用も頑張んないといけませんので(>_<)
次回のアップも楽しみにしております。

投稿: レガー | 2011/10/12 00:07

shiroさん

ゴーインな復帰(笑)おめでとうございます。
奥さまとのカケヒキがいつも楽しいですね~

私も大ノ沢に行ってみたいなと思いますが、
どこにツメルかが課題のようですね。

次の山遊びも無理なさらずに、くれぐれもお気をつけて
いらしてください。
ではでは、ニカニカでお会いできるのを楽しみにしています。

投稿: はっぴー | 2011/10/12 00:39

shiroさんも山に復帰。
私も山に復帰しました。

それにしても、単独で最初から興味がそそられる場所へ行きますね。

大ノ沢も大ノ沢尾根も面白そうです。

投稿: yamajinn | 2011/10/12 08:20

shiro師 完治おめでとうございます<(_ _)>
「関節ネズミ」発生でしょうか?
野球のピッチャーがよく飼ってるらしいですね。
時間がかかるかもしれませんが、
平穏な治癒をお祈り致します<(_ _)>

石積み情報ありがとうございます<(_ _)>
AY師の写真では炭焼跡のように見えますが、
shiro師の写真ではまさに空積エンテイ(ハァト)
記録では、このあたり昭和11~13年頃にまとまった
治山工事が入ったようですが、物見沢や五葉松沢などの
作風とは違って、これは石工さんがメンバーに入ってない
タイプですね。
昭和初年の時局匡救(じきょくきょうきゅう)事業の
貴重な名残かもしれません。
そろそろヒルヒール星人たちも休みに入るっぽいので、
近々参上して調査したく<(_ _)>
いや~朝からイイモン拝見しますた~!

投稿: TI-AEK32 | 2011/10/12 09:42

shiroさん

まだ大丈夫、まだ大丈夫・・と見ているうちに、ウカウカと昼寝をこいてしまいました! いつの間にかエライ事に! シマッタ、シマッタ・・、いつも遅れをとるドジM-Kをお許し下さい。 頂いた地図帳にページNO、見出し目次と入りいよいよ私のお宝になりました。(大感謝!)今日リハビリ室で平行棒の中、体重計を右足のところに置き、右足で乗ってはふらつくのを堪え、多少の筋の痛みも堪えて手を離して(平行棒から)立ち込む訓練をしておりました。(離れたところで他の患者さんを診ている先生は私の様子もチラ見ながらも良く知っている)後で来た先生「ちょっとこっちで歩いてみましょう・・」「え~、まじっすか~」(とはいわないが)室内の通路を恐る恐る右、左、右、左・・と何も摑まらずに歩いたのです! (勿論形が出来ただけです)部屋に戻るエレベーターの中、ニカニカとガッツポーヅでした。(ヒィェーッ!うれしい~!!)

投稿: | 2011/10/12 13:48

レガーさん、こんばんは。
ようやくVルートを歩けるくらいまでは回復しました。
大ノ沢、是非行ってみてください。
普段Vを歩いている人なら、問題なく歩けるはずです。
 
そういえば、レガーさんもblogの更新が止まっちゃってますね。
山へ行きたい気持ちは痛いほどわかります!
でも、お仕事がお急がしいのが一番です。プライベートも大事な時期ですしネ!!
レガーさんはまだまだお若いのですから、一ヶ月や二ヶ月あいたところでヘッチャラでしょう。
僕は少し間をあけちゃうと、すぐに筋力が落ちてしまいます・・・。まだまだ若いつもりなんですけどねェ・・・。

投稿: shiro | 2011/10/12 21:41

はっぴーさん、こんばんは。
アイカタには心配をさせてしまって、申し訳ないのですが・・・やはり山を歩く気持ちは抑えきれません。
 
大ノ沢、どこから尾根に詰めるかが問題ですねえ・・・。
西沢ノ頭の東面はどこも急斜面ですから。ぜひ、良い詰ルートを見つけて、教えてください。
 
山遊びはあくまでも『遊び』。無理をするのは良くありませんね。その事が身に染みてわかりました。
 
ニカニカでお会いできる事を楽しみにしています!

投稿: shiro | 2011/10/12 21:51

yamajinnさん、こんばんは。
おお! yamajinnさんも復活されたんですネ。
2ヶ月のブランクでいきなり『原小屋沢から蛭ヶ岳』とは・・・。恐れ入りました。
 
大ノ沢の左岸尾根。他の人にはオススメはしませんが、yamajinnさんレベルなら、けっこう楽しめる尾根だと思いますヨ!

投稿: shiro | 2011/10/12 21:55

T.I-AEKさん、こんばんは。
そうなんです・・・。関節ネズミができてしまいました。うまいこと落ち着いてくれるのを祈るしかないそうです。もし痛みがいつまでも続くようなら、再び手術だと脅かされています。weep
 
例の石積は、やはり堰堤ですか!
なんか堰堤じゃないかと思ったんですよねえ。
時局匡救事業というと、前にT.Iさんがおっしゃっていた、素人だけで作ったという堰堤ですね。
世附の帝室ナントカの堰堤とは風格も気品も違いますが、これはこれで素朴な味わいがあります。

唐沢、大ノ沢では全くヒルの姿を見かけませんでした。僕はヒルが大嫌いなので、けっこうヒルには敏感なんです。だから、あの辺のヒルはもう冬眠に入ったと思われます。
物見沢辺りにはまだいるでしょうけど・・・。物見沢のヒルはしぶといですから・・・。

投稿: shiro | 2011/10/12 22:12

M-Kさん、こんばんは。
リハビリ、順調なようですね!
もう、退院までのカウントダウンが始まったのですものね。
またM-Kさんとご一緒に山を歩ける事が、本当に待ちどうしいです。
地図は、破れたり汚れたりしたら、いつでもまたプリントしますので。
 
この日の経験から。最初は短い距離で緩斜面を歩いた方が良いかと・・・。この日も、たった5時間半の山行でしたが、最後はヒザがガクガクしだして、本当に辛かったです。

投稿: shiro | 2011/10/12 22:24

とりあえず、疑似完治おめでとうございます。
治ったようでも治ってないので
調子にのらないよう、お気をつけください。
どっかのバカみたいになりますよ。

ところで、あの手の手作り名板、
丹沢の地名迷宮の悪の根源なんですよね。
余計なおせっかいもいいですが、
やるならちゃんと確認してから設置しろと言いたいですね。
めんどくさいけど付け替えに行ってきますか。

投稿: イガイガ | 2011/10/13 19:48

イガイガさん、こんばんは。
治ったようでも治ってない・・・
よくわかります・・・。
調子にのらないよう、気をつけます。
 
今回の山名板は、ずいぶん立派な物だったのでビックリしました。ミズヒノ頭にも設置してありましたし、この分だと西沢ノ頭にもぶら下がってるんじゃないかと思います。
こんな立派な看板を作って、担いでくるくらいですから、北尾根に対する思い入れが深い人なのでしょう。
それだけに、「何でこんな間違いを?」と思ってしまいます。
今回は、一ノ沢峠を回ると帰りが遅くなってしまうので、放置してきましたが・・・やはり付け替えておいた方が良かったですかね・・・。

投稿: shiro | 2011/10/13 21:38

shiroさん

はっぴーさんに教えてもらって買った「ウォーターウォーキング」で紹介されていた沢で、これは行く人余りいなそうで、東丹沢独特の苔むして脆い岩と思ったのですが、行ってビックリでした。
良いルートでしたね!

投稿: まーちゃん | 2011/10/18 19:41

まーちゃん、こんばんは。
本当にいい沢でした。
クライミングの要素が少ないから、まーちゃんには物足りないかもしれないけど、僕にはちょうどいい沢です。
まーちゃん達が行った時の写真と比べると水量はだいぶ少ないけれど、それでも満足です。

今、まーちゃんの故郷へ出張中です。

投稿: shiro | 2011/10/18 20:49

shiloさん

山復帰おめでとうございます。

みんな完璧状態は少なく、なんかしら悪いところ持ちながらうまく付き合って遊んでるんでしょうね。安全に遊ぶにはその方がいいかも。

あの一ノ沢峠の手作り山名板、まさか本当の場所を知らないような人が設置したとは思えず、あの場所と峠の中間辺りにもありますので、多分峠方向を示したつもりなんだと思います。
親切心からとは思いますが、きちんと矢印を入れるとかしないと知らない人から見たら混乱のもとでしょうね。

投稿: AY | 2011/10/19 01:28

AYさん、こんばんは。
なんとか復帰できました。また、一緒に遊んでください。happy01
 
あの山名板、P913と峠の中間地点にもぶら下がっているんですか!?!?
630m付近の尾根の分岐点辺りかな? あそこは尾根を間違えがちな地点ですからねェ・・・。
でも、僕に言わせりゃ、ホント余計なお世話です。道標の類は、登山道として整備されている経路のみに設置されるべき。小汚いテープよりはましかと思ってしまいましたが、やっぱりこういう私設の板は良くないとおもうなァ。

投稿: shiro | 2011/10/19 21:56

shiroさん、完全復帰(?)おめでとうございます。
無理をしないで、って言うのがホント難しいですよね。。。

実は明日、竜ケ馬場南西尾根か日高西尾根をtryしようとして、あっちこっち検索し、shiroさんの日高南西縦走、参考にさせてもらいました。
でも、大ノ沢左岸尾根、それもなかなか良さそう。
後日、行ってみましょう。

自然林の美観を損ねる、不必要なマーキング類、『環境浄化活動』と称して私は勝手に撤去させて頂いております。

ちなみに、私はまだ完全復帰できないです・・・トホホ

投稿: YOKO2 | 2011/10/22 14:38

YOKO2さん、こんばんは。
日高西尾根に行かれるんですか!
「完全復帰できない」などと言いながら、あんなキツい尾根に行かれるなんて!(笑)
大ノ沢左岸尾根も、なかなか面白かったですヨ!
 
>『環境浄化活動』
YOKO2さんもですか!
僕も、汚らしいマーキングテープは引っぺがして歩いています。
ただ・・・。マーキングテープを頼りにVルートを歩いている人達も確かにいるわけで・・・(それはそれで、危険な事ではあるけれど)剥がしてよいテープかどうか、悩む時もあります。
この看板は、良し悪しは別にすれば、山に対する愛情を感じる部分もあり・・・むやみに撤去するのは、はばかられちゃうんですよねェ。

投稿: shiro | 2011/10/22 21:43

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73531/52960918

この記事へのトラックバック一覧です: 完治しました ~大ノ沢~:

« 大山参り | トップページ | 京都お散歩 »