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2011/08/08

モロクボ沢

3週間ぶりの山遊びです。

ようやく山へ行けるというのに、体調が今一つ良くない。「こりゃ、ロングは無理だな・・・」と思った。好きな山行スタイルはパッカパッカとロングコースを歩く事。だけど、とてもそんな体調じゃない。

そうだ。沢へ行こう。

先週、M-K師匠達がモロクボ沢からキメ岸沢を遡行した記録を、指をくわえながら読んだ事を思い出した。

オイラ、まだモロクボ沢にだって行った事が無いんだ。あの、有名なモロクボ大滝だって見た事が無い。

そうだ。モロクボ沢へ行こう。

癒し系の沢だっていうし。疲れた心身を癒してもらいに行ってこよう!

Tizu110806

2011年8月6日

8時25分。西丹沢自然教室の前に車を停めて歩きだす。歩きだしてすぐにわかった。やはり体調が悪い。舗装路を歩いているだけなのに、心臓の鼓動がいつもよりも早い。

今日は無理は禁物だ。そしてゆっくりと歩こう。

林道からモロクボ沢沿いのキャンプ場跡地に入り、やまびこ橋を渡る。ここまで40分。だいぶペースは落し気味。

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沢沿いの踏み跡を辿りながら堰堤を2つ越えた所で、沢辺に降りる。

この辺りまではウロウロとした事が有るのだけれど、ここから先は未知の世界だ。沢靴に履き替えて遡行を開始する。

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しばらくはゴーロ歩きだ。けど、なかなか良い渓相だと思うよ。ゴーロ歩きだって嫌いじゃない。いや、どっちかと言えば好きだよ。

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20分ほど歩いたところで、樹間から轟々たる滝が見えた。

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これがモロクボ大滝かァ・・・

しばし見とれる。

これは見る価値大有りだな。迫力満点だ。25~30m位はありそうだ。

さて・・・。

大滝をたっぷりと堪能したら、巻き道探しだ。

右岸にそれらしき踏み跡がすぐに見つかる。

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踏み跡を追っていくと、こんな岩棚にぶつかる。昨夜ちょっと下調べをしたのだが、『右岸のチムニーを登る』のが、この大滝の巻きルートだそうだ。

これがチムニーか? という疑問はあるが、他に登れそうなルートは無さそうだし、ここで間違いないだろう。と、取り付く。

1段目の岩に足がかりが無いが、腕力で身体を引き上げる。2段目の岩に上がった所で残置ロープに手が届いた。

古そうなザイルだ。ちょっと引っぱってみるが、けっこうビヨンビヨンしている。大丈夫かな? とても命を預ける気にはなれないが、有るのと無いのじゃ大違いだ。ありがたく使わせてもらう。残置ザイルは滑ったときの保険として、左腕に巻きつけながら、岩を攀じ登る。一段一段が高いのだが、探れば小さなホールド・スタンスはけっこう有るので、仮に残置ザイルが無くなったとしても、なんとか登れるだろうとは思う。

岩棚を這い上がった所で、落ち口に向かってくっきりとしたトレース。なんなく落ち口の上に降り立った。

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そこで目にしたのは、美しいナメ滝。息を呑むような美しさだ。

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そう。大滝の上からが、この沢の真骨頂だった。ナメ滝とナメ床が続く。

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なるほど。こりゃ癒し渓だワ・・・。

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それぞれのナメ滝は、泳げそうなくらいの深い釜を持っている。水好きの人はジャブジャブと楽しいんだろう。水(濡れ)嫌いのオイラは、腰まで浸かって釜をわたる気にはなれないが、釜の縁をへつるのもそれほど難しくはない。水量が多い時にはどうだかわからないが・・・。

水晶沢出合の手前付近からゴーロになった。爽快なナメ歩きもこれで終わりか・・・と思った。

が・・・。

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水晶沢出合を過ぎて850m付近から、再びナメが始まった。

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標高900m付近。

ナメとゴーロが交互に現れる。そしてゴーロだってなかなか美しい。

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940m付近。

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950m付近

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970m付近

ホント、飽きない沢だよ。

1030m付近で二又。西丹頂稜図によれば、右又は清水沢。左又は酉ノ沢。モロクボ沢ノ頭へ詰めるなら右。畦ヶ丸へ詰めるなら左だ。

別にどっちへ詰めたっていいんだ。初めての沢だし、本流本流と詰めて行こう。と、水量の多い左の酉ノ沢へ進む。

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1090m付近

まだまだ楽しませてくれる。

1100mを越えると、次々と枝沢が分岐し始める。地形図で確認できる枝沢も有り、確認できない枝沢も有り。毎度の事ながら、源頭部の複雑な枝分かれはとても地形図とコンパスではRFしきれない。が、とにかく本流と思う方へ詰めていく。

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上に稜線が見えてきた。最後の最後までナメ床だ。チョロチョロながら水も流れている。傾斜もかなりきつく、滑りそうな感じがしたが、意外に床がザラザラしていてフリクションがきく。

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尾根に詰上げた。が・・・ここがどこだかわからない。わからないけど、とにかく上へ登りゃ畦ヶ丸である事は間違いない。ヤブの中に、薄っすらとトレースも付いている。

高度計で確認すると、山頂まであと80mくらいだ。が、この80mの急斜面がキツかった・・・。汗がダラダラと噴出す。いつもに比べて、異常な汗の量だ。そして思い出す。そうだ・・・体調悪かったんだ・・・。モロクボ沢があまりにも楽しかったから忘れてた。

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12時20分 畦ヶ丸山頂にたどり着いた。

靴を履き替えたり、おにぎりを食べたり、若者グループと少しおしゃべりしたりしながら考える。下山はどのルートにしようか・・・。

この体調だから、厳しいルートは止めておこう。かと言って一般登山道を降りるってわけにもいくまい。一応バリウォーカーだからな・・・。久しぶりに権現山の吊尾根を行くか・・・それともショチクボノ頭経由で降りるか・・・。

なんて考えていたら空がゴロゴロと鳴り出す。南の方には真っ黒な雲も見える。

こりゃヤベェ。あわてて支度を整えて下山を開始する。12時40分。

ゴロゴロの頻度が高くなる。近くに落ちたような轟音も響く。もうバリだの何だの言ってる場合じゃない。とにかく一般登山道を駆け下りる。

と言っても、いつものスピードが出せるわけじゃない。ちょっとスピードを上げると心臓がバクバクしだす。変な汗が噴出す。それでも精一杯のスピードで降りる。

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14時ジャスト。西丹沢自然教室に到着。と、同時にザーザー降りになる。

間一髪セーフ。

なんたって身体が濡れるのが大ッ嫌いだからね・・・。

 

それにしてもモロクボ沢。

良い沢だったなァ・・・。それもとびきり良い沢だった。

また行こう。

あの沢の支沢も全て行ってみよう。

 

最後は恒例の今日の花

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御存知、イワタバコ。

まだ咲いているんだねェ・・・。そろそろ名残の花だ。

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ヒトツバショウマ

神奈川と静岡にしか生えていないんだって。神奈川でも西丹沢以外では見た事が無い。絶滅危惧種とかじゃないらしいけど、あまり見かけない貴重な花だ。

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コメント

shiroさん。
モロクボ沢お疲れ様でした。(アップを楽しみにしていましたよ)
私も今月中にモロクボ沢と水晶沢に入りたいと思っているのです。
大滝の巻き道の詳細、ありがとうございました。
とても参考になりました。
その後体調はどうでしょうか?
次回の山行は、最高のコンディションでロングコースの記事をお願いします。
最近は空模様が不安定ですね。
ですので昨日は思い切り地元の葛葉川で遊んできました。(新しい沢靴の試し履きを兼ねて)

投稿: レガー | 2011/08/09 09:11

shiroさん

更新滞り気味なので心配していました。UPを見て安堵すると同時に頑張ってください・・という気持ちです。

モロクボ沢、単独での初遡行はなかなか長く、やりでがあったと思います。アプローチもいいのでこれからも癒しに歩かれるのには適地ですね・・。支流もいろいろあるし尾根もあります。

またコラボも遊んで下さいね。(^^)v

投稿: M-K | 2011/08/09 19:23

レガーさん、こんばんは。
モロクボ沢、とっても素敵な沢でした。
たっぷりと楽しんできてください。
大滝の巻き道。チムニーと呼ばれている岩棚は、滝壺の右岸15mほど上にあります。よく見れば、そこへ続く踏み跡が見つかるはずです。
レガーさんの実力なら大丈夫とは思いますが、無理はしないでくださいね。他の人の記録を読むと、その手前から小尾根で高巻する安全なルートも有るみたいです。そっちは未確認ですが・・・。
 
体調はなんとなく悪いままです。たぶん夏風邪かな・・・。
今週末も天気は芳しくないみたいですね。やっぱり沢歩きはピーカンの天気の時が気持ち良いですよねェ。
 
沢靴を新しくしたんですか?
まさかレガーさんもアクアステルス?
ウ~ン・・・。オイラはどうしようッかなァ・・・。

投稿: shiro | 2011/08/09 21:11

M-Kさん、こんばんは。
なんだかんだで更新が滞ってしまいました。
それほど忙しいわけでもないのですが・・・ダラダラと忙しいっていうか・・・。
 
モロクボ沢、とってもいい沢でした。
長い沢でしたが、傾斜も緩やかだし渓相も綺麗だし、とても楽しく歩けました。次々と現れるナメと小滝にそれほど長くは感じませんでした。
雷木沢、水晶沢やその両岸の尾根。善六ノタワへ詰める沢も有るし。
基本、危ない沢には単独で行かないつもりですが、あの辺なら守備範囲でしょうか?
M-Kさんはたいてい歩かれちゃってるんですよね。

投稿: shiro | 2011/08/09 21:21

shiroさん

ニアミスでした。
夏の雷雨は気を付けてるつもりだったのですが、やられしまいました。ビショビショで避難小屋でした。
AYさんは、へっちゃらな感じでしたが、アブにも閉口でした。
でも、西丹沢の沢は何処も白くて綺麗ですね!

投稿: まーちゃん | 2011/08/09 21:54

さらに詳しいルート説明ありがとうございます。
楽しめる範囲で、無理のないルートを判断したいと思います。
私の知り合いも夏風邪らしく、二週間ほど症状が続いていますね。早く良くなって下さいね。
そーなんです。アクアステルスを試してみたくって(^^)
次元の違いを感じてしまいました。
凄すぎて自分の技術が上がったと錯覚しないよう気を付けています。
まだ暑い日は続きそうです。あと何本か沢に入りたいですね。
明日M-Kさんとtetuさんは小川谷へ行かれるそうです。羨ましい。私も休みだったのですが、会社同僚と長野の入笠山へハイキングに行く予定がありまして(>_<)
またの機会を楽しみにしています。

投稿: レガー | 2011/08/09 22:23

まーちゃん、こんばんは。
この日、戸沢から畦ヶ丸に詰上げてたんですね。
1時頃、物凄い雷鳴が轟きませんでしたか?
近くに落ちたなと思いました。
僕は間一髪でセーフでしたが、あの雷雨にやられたとは・・・お疲れ様でした。

>AYさんは、ヘッチャラな感じ
あの方は、なんでもへっちゃらです。超人ですから。
 
夏の西丹沢は虫が多いですね。アブにはホント、閉口します。ずっとまとわり付くからね。刺されたことは無いけれど・・・。あと、ブヨっていうのか・・・刺してくる小さな虫。こいつは蛭ヶ岳の北側に多い。東丹沢はヒルだし・・・。
でも、虫なんかには負けないヨ!

投稿: shiro | 2011/08/09 22:26

レガーさん、こんばんは。
やっぱり! アクアステルス買ったんですね。
そんなに違いますか!!
そっかァ・・・。
最近、みんなステルスを買っているから、僕も買おうかな・・とは思っているのですが・・・。
靴ばっかりが増えちゃって、しまう場所にも困っているので・・・。今のフェルトが磨り減って履けなくなってからにしようかな・・・。
 
長野の山は、全く知りませんが・・・。
良い山歩きになる事をお祈りしています。

投稿: shiro | 2011/08/09 22:32

shiroさんが行かれたモロクボ沢・檜洞沢は今年に行く予定にしていますが、孫の世話と夏風邪でダウン(現在も進行中)してしまい、一ヶ月以上も山から遠ざかっています。

モロクボ沢の滑滝や檜洞沢の美しい流れは一度は行きたいと思っています。
shiroさんの山行記録を読んで、9月中までには行きたいと思っています。
それから推奨のヤビキ沢の滑滝も見に行きたいですね。

投稿: yamajinn | 2011/08/11 09:01

yamajinnさん、こんばんは。
最近、山記録がアップされないので、どうなさったんだろうと思っていました。
夏風邪は長引いてイヤになってしまいますね。僕もまだ風邪を引きずっています。
 
モロクボ沢や檜洞沢、とっても良かったですヨ!
檜洞沢は、どんなコース取りをしても超ロングになってしまいますが、yamajinnさんの脚力なら問題無いですネ!
ヤビキ沢はショートで行ける沢ですが、尾根に上がってからの急登が厳しいんですよねぇ・・・。
でも、歩く価値のある美しい沢だと思っています。
 
お孫さんとの夏休み。楽しそうですネ♪

投稿: shiro | 2011/08/11 20:19

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