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2011/07/04

みやま新道

暑っついですね~! 暑い夏がやってきました。“俺の季節”です。

皆がアルプスだ八ツだと、暑い丹沢からいなくなり。丹沢に残る連中も沢だ沢だと言う季節。そんな時、オイラは人がいなくなった静かな尾根を歩くのさ。汗をダッラダッラと流してね。

そいつがオイラのスタイル

さて。『暑い時には熱い尾根シリーズ』今年の第1弾はみやま新道です。

その昔、玄倉から箒杉沢を経て丹沢山に登る古道が有ったという。数年前にイガイガさんが探索をし、その後AYさんやミックスナッツさんも探索されている。いよいよオイラの番だ。

予想したとおり、熱い尾根だったゼ!

Tizu0703

2011年7月3日

みやま新道を登るには、箒杉沢へ行かなければならない。普通は寄から鍋割峠越えでしょう。でも、今日はバカ尾根から塔ノ岳越えで行ってみようと思った。年に1~2回バカ尾根を登るんです。これは年々落ちる、体力を測るため。ここを2時間半で登れるかどうかが、自分の体力の一つのバロメーター。暑い夏を迎えて、まず体力測定をしておこうってことで。

6時41分。時計をストップウォッチモードにして大倉バス停を出発。

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このバカ尾根、嫌いな人も多いけど、オイラは好きだな。人が多いから普段は来ないけど。こんな高速で登れる尾根は、他にちょっと無い。高度差約1200mを距離6.4kmで登る。勾配がちょうど登りやすいのかもしれない。急斜面で息が上がりかけると緩斜面になる、リズムも良い調子なんだろう。そして道は遊歩道なみに整備されている。

それにしても体調は絶好調だ。調子に乗って飛ばす飛ばす。あまりにも調子に乗りすぎて、天神分岐の上で息が上がってしまい、7分休憩。

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8時59分 塔ノ岳到着。所要時間2時間18分。

やった! 新記録だ。今年は体調絶好調だ。

この蒸し暑い中でのこの記録は、かなりなものだと思うのだけれど・・・。驚く事に途中5人にも抜かされているんだ。内2人はトレランだからしかたない。残り3人は、どう見たってオイラより年上。60代後半だろうと思われる人にも抜かされた。若いバリバリ兄ちゃんに置いて行かれるのはしかたない。もういい年なんだから。それでも同年代の中じゃ、登り足はかなり早いんじゃないかと思っているオイラは、ちょっとショックです。

バカ尾根には、2時間台前半で登るスーパー爺さんが大勢いる。そういう噂は聞いていましたが・・・。目の当りにするとビックリする。

バカ尾根恐るべし・・・。

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さて、塔ノ岳で一息入れた後、土平へ向かう尾根を降りる。

不動の清水は最近水が涸れかけていると聞いたが、この日はそこそこな水量でした。

冷たい水が美味しい♪

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清水から少し下った地点で、北西の尾根に入る。ここは大金沢と小金沢の界尾根。西丹沢頂稜河川名称図に大金歩道と書かれている尾根だ。その昔、玄倉から尊仏参りをする時の古道だったという話も聞く。

径路の痕跡は無いものの、穏やかな良い尾根だ。傾斜も緩く、危険な箇所も無い。下りで使う時には、1150m付近の分岐でやや注意。大金沢へ降りてしまう支尾根の方が降りやすく見え、引っぱられやすいかも。

いや・・・実際、ちょっと引っぱられかけちゃったんだけどね・・・。

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10時ちょうど。 竜ヶ馬場沢の小金沢出合に降り立つ。

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箒杉沢へ降りたら、今度は堰堤だらけの箒杉沢を登る。沢沿いに付けられた林道は、いたるところ崩壊していて、もはや林道ではない。

それにしても日差しを遮る物の無い林道は暑い・・・。

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10時45分。 1060m地点。林道の終点だ。そして目の前に見える尾根がみやま新道の取り付だ。これから始まる急登に備えて、10分休憩。

まずは尾根の下部を探索して古道の痕跡を探る。が・・・それらしき跡は見つからない。

ならば登るまで! 尾根の真ん中を登り始める。

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“登る”と言うよりは“攀じ登る”と言ったほうがいいかもしれない。いきなり物凄い急斜面だ。時々、岩が立ちはだかったりもする。この岩が、またボロボロ岩なんだ。

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危険を感じるほどでもないが、ボロボロのミニナイフリッジを渡る場面もある。

本当にこんな尾根に古道が有ったのだろうか? そう思ってしまうほど、キツイ尾根だ。汗がダラダラ流れる。歩みは極端に遅くなる。

急斜面は地形図を見て予想していたけれど・・・。

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1350m辺りで道の痕跡が現れる。薄っすらだけれど、あきらかに径路痕だ。付いているのは獣の足跡だけだけれど、これは獣道ではない。

トレースは尾根の背に沿って続いている。と思うと、背から外れ山腹をトラバース気味に登って折り返したりもしている。くっきりしている所もあれば、あやふやな所もある。とにかくトレースを追いかけながら登る。

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やがてトレースは笹原の中に消えた。でもこの笹原は、もう山頂が近い証拠だ。露をいっぱい溜めた笹原の中を登る。

12時15分。百名山の看板の裏手に飛び出した。山頂の登山者からの「こいつどっから来た?」と言いたげな視線を無視しながら、みやま山荘へ向かう。小屋の主、石井さんがいらっしゃったら、みやま新道の事を聞こうと思ったのだ。

ラッキーにも、今日の小屋番は石井さんで、快くいろいろと教えてくださった。

以下は石井さんの話の要約です。

○ みやま新道は古道ではない。元々、営林署の巡視路である。だから、登山地図やガイドブックに載った事は無いはず。

○ いつ、誰が言い出したのかはわからないが、一部の登山者がみやま新道と呼んで、歩いていたようだ。

○ 営林署が巡視路として使わなくなった20数年前から、手入れしない径路は荒れ、山崩れもあり、もうほとんど道型は残っていないだろう。

そのみやま新道を登ってきた事を話し、道の状況を伝える。石井さんは「ホウ・・・」と言って、さらに教えてくれた。塔ノ岳から丹沢山の一帯は国有林で、ほとんどの尾根に巡視路が付いていたらしい。探せばわずかな道型は残っているんだろうね。

なるほど・・・。先日、日高西尾根を歩いた時に、鉄のワイヤーが張ってあったのを思い出す。あれも営林署の径路の痕跡だったか。

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12時37分。 さあ、帰りましょう。

下山は一般登山道で降りましょう。ただし、タイムトライアルをしながら。大倉まで2時間半が目標だ。

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13時15分。 塔ノ岳山頂。 おおう・・・あいかわらず混みあった山頂だ。

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14時45分。 大倉バス停に到着。最後、バテてしまって、雑事場からスローダウンしてしまった・・・。

でも、丹沢山から2時間8分。塔ノ岳から1時間30分は快記録だ。

よしよし、今年は絶好調だぜ!

夏の暑い丹沢は、オレに任せておけ!!

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と、いい気になっていたら・・・

やられちまったァ~。 今年の初ヒル。

靴の中に、丸々と太ったヤツが転がっていやがった。

クッソ~!!

 

 

最後は恒例の『今日の花』 

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稜線ではヤマオダマキが咲いています。

なんか妖艶な感じのする花。不思議な魅力で惹かれます。

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イワキンバイ。 キジムシロ属の花は、見分けが微妙で難しいんだよね。ミツバツチグリやツルキンバイとの区別は、写真だけでは難しいかもしれない。でも、この季節に標高の高い岩尾根で咲いていたら、間違いなくイワキンバイでしょう。艶やかな黄色が美しい花です。

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コメント

shiroさん、

この暑い盛りにみやま新道とは驚きです。
一度は、登ってみたいと思っているルートでした。先を越されてしまいました。

小屋番の石井さんの話には興味あり、です。
尾根には巡視路が多くある。闘志が湧いてきます。

それにしても、バカ尾根を2時間半以内で登るのには、ビックリです。わたしは3時間以内が目標です。

投稿: yamajinn | 2011/07/05 08:58

yamajinnさん、こんばんは。
汗を流すのが好きなんです。
夏は涼しい沢歩きもいいけれど、暑い尾根歩きも大好きです。
 
石井さんのお話では、竜ヶ馬場や日高の尾根には巡視路が有ったとか。竜ヶ馬場の西側の尾根は、まだ歩いた事が無いので、近々行ってみようかと思っています。
 
>バカ尾根を2時間半以内
この日はタイムトライアルのつもりだったので、かなり本気モードで歩きました。さすがにヘトヘトです。『山の空気を楽しみながら歩く』という僕のポリシーとは真逆の歩き方ですね・・・。こんな歩き方は滅多にしません。
それにしても、韋駄天のようなご年配の方、3人もに抜かれた事はショックでした。(笑)

投稿: shiro | 2011/07/05 21:20

みやま新道探索お疲れ様でした。

1350mから上は尾根が狭まり明瞭ですが、問題はその下ですよね。私は「経路は尾根を直登しない」と思っています。

そう思っているから、それらしく見えたのかも知れませんが、取り付きは右の沢側をトラバースで折り返し尾根を越す。その先は尾根の背とその左10~15mほどを行き来して1350mまで上がっていると考えます。

訪れたのが落葉後だからか、所々に道型も感じ取れました。気軽に行ける場所ではありませんが、再訪いただければshiroさんにも感じて貰える気がします。


しかしこの暑い中、凄い速さで大倉尾根を登りましたね!私もスピードにはいささか自信がありますが、箒杉沢へ下ることを考えるとマネは出来ませんよ~。

投稿: ミックスナッツ | 2011/07/06 12:36

ミックスナッツさん、こんばんは。
>「経路は尾根を直登しない」
たぶん、その通りなんだろうと思います。あんな急尾根を直登するわけないですよね。
ミックスナッツさんの記録を読み返してみました。最初右の沢側の腹をトラバース気味に登られたんですね。
私はど真ん中を直登してしまったので、径路の痕跡を見つける事ができなかったのでしょう。
いずれ再訪する機会もあるでしょう。その時は、その事を頭に入れて歩いてみます。
 
スピードに関しては、ミックスナッツさんにはかないませんが・・・今回は会心の記録を出すことができました。scissors
けっこう、暑さには強いんですヨ!

投稿: shiro | 2011/07/06 21:51

shiroさん、お久しぶりです。
大倉尾根、私も好きです。
(というか麓の生まれなので馴染み深いのです)
でも「登った~。」という実感をしっかりと感じられる道ですよね。
しかし、そこをこのペースで登ってしまうとは(^_^;)
しかも塔ヶ岳が終点ではなく、通過点なのにこの登り方。レガーに同じ事は出来ません。
日々鍛えておきます。
この間お話してくださった「ヤビキ沢」。
今月中に訪問してきますよ。
また西丹沢ご一緒しましょう!

投稿: レガー | 2011/07/07 20:12

レガーさん、こんばんは。
バカ尾根はレガーさんのお膝元でしたね♪
この“バカ尾根”って呼び方が好きなんです。バカ同士で親近感が湧くのかも。
丹沢以外の山を知らない私ですが、こんなに良い登山道はちょっと無いのではないでしょうか。1200mもの高低差が有るのに、こんなに歩きやすいんですから。
 
レガーさんの脚力ならば、これくらいのタイムは楽勝でしょう。
でも、こんな歩き方をしたら、回りの景色は楽しめないし、山の空気も楽しめないし。
本当にたま~に、体力測定のつもりで早足で歩くだけなんですよ。
 
ヤビキ沢、楽しんできてください。天気が良いと良いのだけれど。陽射しでキラキラと光るナメ床に感激するはず。おっと・・・あまり言うと、発見の楽しみを奪ってしまいますね。
 
また、ご一緒に歩く事を楽しみにしています。

投稿: shiro | 2011/07/07 22:16

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