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2011/06/23

いつかは大タル丸・・・って思ってたんだ

あれはいつ頃の事だっただろう。まだVルートなんて歩いてもいない頃の事だ。

檜岳から北側の山稜を眺めていた。端整な山並みだ。なんて山なんだろう。エアリアを広げてみると、『大タル丸』『女郎小屋ノ頭』と書いてある。登山道は無い。でも、今度はあそこへ登ってみよう・・・そう思った。

その後、「どこから登ればいいのだろう」といろいろと調べてみると、自分なんかが気軽に行けるような山ではない事がわかってきた。丹沢でも屈指の秘境度と危険度。

それ以来ずっと思っていた。

いつかは大タル丸・・・

2011年6月19日

数週間前。西沢へ向かう車中でだったと思う。M-Kさんと大タル丸~女郎小屋ノ頭の話で盛り上がった。一昨年、この危険な山域からの引退を宣言した師匠ではあるが、宣言を撤回すると言う。私にとっては「いつかは大タル丸」と暖めている、未踏の山域だ。「近々行きましょう」との約束が、この日実現しました。

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まずはルート図。お判りだろうか、おバカ加減が。この山域を知っている人なら、これを見て「迷ったな」と思うだろう。でも、決して迷走しているわけではない。あえて、このルートを選んで歩いているのだ。なんてバカな連中なんだ・・・。

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で、この日のおバカオヤジ達。師匠M-Kさんを先頭に、ardbegさん、レガーさん。そしてshiroの4名。レガーさんとは初対面です。まだお若い方ですが、幼少の頃から丹沢を駆け巡っていると言う強者だ。

8時頃。仲ノ沢林道から仲ノ沢径路に入る。てっきり芋ノ沢ノ頭から大タル丸の稜線に乗るのかと思っていたが、M-Kさんはそんな甘っちょろい事はしないと言う。「仲ノ沢径路の途中から小川谷に降りるのだ。」と・・・。「へ??」ッて感じですが、我等が師匠がそう言うのですから・・・。

P714の尾根の鞍部を越した辺りから、「小川谷に降りれないか」と言われる。下降できそうな斜面を探りながら歩くが、いやァ・・・こりゃ無理でっせ。傾斜が厳しすぎる。

それじゃあ、P852の尾根の鞍部辺りからならどうだ? と覗いてみると、この枝沢なら何とか降りられそう。

で、水がチョロチョロ流れる名も無き沢をザザザっと降りる。最後は5mの滝だったが、左岸を巻いて小川谷に降りる。

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降り立ったのは稗畑沢出合。小川谷の下流部を見ても上流部を見てもゴルジュ。

おお~。スゲェ場所に降りてきたなァ・・・。

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で、ここから目の前の尾根に登るのだ・・・とM-Kさん。小川谷のゴルジュの真っ只中に降りて、それを横断するなんて事は、「スッゴイ事なんだ」とM-Kさんははしゃいでいる。この山域に初めて踏み入れたオイラには、そのスゴさがピンとこないが、つられてはしゃいでしまう。なんかスッゲェ事をしてるんだな。

でも、目の前の尾根の先端は断崖絶壁。さすがにこれは登れませんゼ・・・。

で、上流に歩きながら取り付けそうな斜面を探る。

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取り付いたのは藪の急斜面。でも、この尾根に取り付くならここしかない。この先上流側は、ますます斜面が立ってくるばかりだ。

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せっかく這い上がった尾根なのに、今度は反対側へ下降せよと言われる。

Why? なんで!?

どうやらオイラが、「どうせなら白ザレのピークから大タギリを通過したい」と言ったらしい。そのためには、もう1本向こうの尾根に乗らないといけないんだね。

そうは言ってもこの尾根、両側ともそうとう立っている。さすがにちょっと、降りる気になれないくらい立っている。

なんとか降りれそうな斜面を見つけて、それでもardbegさんにロープを出してもらって下降する。

そしてオオタギリへと伸びる支沢に降り立った。

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さて、今度は対岸の尾根に這い上がるのだ。バカとしか言いようが無い。だけどさっきの尾根よりも切立っているんだ。とてもじゃないけど登れない。

少し上流へ登って、緑が綺麗な涸れ沢を見つける。尾根に上がるならここしかない。そう思った。オオタギリに近づけば近づくほど、斜面は立ってくるに違いない。ardbegさんは、このままこの沢をオオタギリまで詰めてみたいと言うが、それでは白ザレのピークへ上がれない。

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這い上がった涸れ沢の中盤は物凄い急斜面。その上ボロボロ。ボロボロの斜面につま先を蹴り込みながら這い上がる。でも、こういうのは嫌いじゃない。岩や水は苦手だけれど、土の斜面なら得意だぜ。

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詰め上がった尾根は恐ろしいくらいのヤセ尾根だった。ずいぶん丹沢の尾根を歩いてきたけど、こんなに険しい尾根は他に有ったか。こんな所に立てるなんて・・・。スゴイ事をしてるんだなァ・・・。

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尾根に乗って、「ヤレヤレ。白ザレのピークまでもう一息だ。」と思ったら、今度はキレット。

再びardbegさんにロープを出してもらって下降。そして笹を掴んで這い上がる。

なんて、サラッと書いたけど、とても危険なキレットでした。個人的にはこの日一番緊張した場面。

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ようやく白ザレのピークにたどり着く。

お疲れ様・・・。ここまでホントに疲れた。でも・・・今日の目的はこれからだった。白ザレのピークから女郎小屋ノ頭まで歩く事。

一休みしたら、オオタギリへ向かって出発だ。

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丹沢一のキレット、オオタギリの下降。フィックスロープが有るからいいものの、ほぼ垂直斜面。

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そして今度は登り返し。こっち側にもロープがフィックスしてある。

これが、あの恐れていたオオタギリか・・・と、思うくらいあっさり通過。でもそれは、ロープがフィックスしてあったからだ。その昔は、ロープなど無かったというから驚きだ。下降は自前のロープをセットして降りりゃけど、登り返しはどうする? ここをフリーで登ったのかい?

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そして・・・

ついにやってきました・・・

大タル丸

『いつかは大タル丸』が実現した瞬間。

感慨ひとしお・・・。

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今度は女郎小屋乗越へ向かって下降する。

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またもや難関の女郎小屋乗越。

本当に飽きさせない山稜だ。こんなに危険地が続く尾根は、やっぱり丹沢で一番の秘境かもしれない。

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ロープを掴んで這い上がるレガーさん。

ここはardbegさんがバイルで足場を切りながら登って、上からロープを下ろしてくれた。

本当に頼もしい人だ。

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そして女郎小屋ノ頭へたどり着きました。とりあえず今日のミッション成功です。

さて・・・

帰りましょうか・・・

おバカな男達は、選ぶ帰路もまともじゃない。もっとも、この山域にまともなルートは無いけれど・・・。

次のピークから東沢へ降りようと。

理由は・・・誰も歩いてない尾根だろうから・・・。

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女郎小屋ノ頭の東にもキレットが有ったけれど、もうこのくらいじゃ可愛いもの。そこを越えてピークへ登る。M-Kさんがオオギリ山だと教えてくれた。

ここから北の尾根を下降します。

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この尾根もまた、秘境感溢れる尾根だった。

こういうほとんど人が入った形跡の無い尾根を歩く時って、妙に嬉しくなったりするんだ。

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途中で降りやすそうな(と言っても、かなり厳しい傾斜だけれど)涸れ沢を見つけて下降する。

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無事に東沢へ降り立ちました。

が・・・なんかイメージが違う。こんなガラガラとした沢だったかなァ? ここもまた、去年の台風で崩れてしまったのかもしれない。

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あとは勝手知ったる道。久しぶりに東沢のナメ滝を楽しんだり、ケヤキ平のワサビ田跡が鹿柵に取り囲まれてしまったのに唖然としたり、仲ノ沢径路の崩壊地に新しいステップが切られて通りやすくなった事を喜んだり。

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いやはや・・・お疲れ様でした。15時45分。無事に仲ノ沢林道に帰着しました。

こんなに凝縮されたコースが、今まであっただろうか。ホント、盛り沢山だった。おバカ満載・・・

M-Kさん。こんなコースは師匠しか考え付きません。楽しい山遊びをありがとうございました。

ardbegさん。キレットに先陣切って飛び込む姿、頼もしかったです。

レガーさん。メチャクチャな山行にニコニコ付き合っていただいて・・・。これからもヨロシク。

 

そしてあらためて思いました。

やっぱりオイラ、ヤブ尾根歩きが好きなんだ。

沢よりも。

 

 

今日の花

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ヒメレンゲ

イメージとしては5月の花だけれど、奥地の小川谷周辺では今が盛り。渓流に似合う花だよねぇ。

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2011/06/18

ビリ沢歩道と山伏沢 (後編)

癒しの沢でホクホクの巻

※ ここで山伏沢と言っている沢は、一般的には沖ビリ沢と呼ばれている沢です。昭文社のエアリアをはじめ、丹沢のガイド本にも沖ビリ沢と書いてあります。しかし、西丹沢頂稜河川土地名称図ではこの沢は山伏沢となっていて、沖ビリ沢はこの下流、750m付近から西へ伸びている沢の事を指しています。

何度も書いていますが、丹沢ではこういった例はいくらでもあり、どれが本当なのかわかりません。時代によって呼び名が変わる例も有り、どれが本当という事もないのかもしれません。が、前回の記事で述べた理由から、ここでは西丹沢頂稜河川土地名称図の記載を基にしています。

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前回からの続き

さて。

ビリ沢歩道の下降に失敗し、ボロボロになりながら樅ノ木林道、水ノ木林道と辿ります。樅ノ木林道へ這い上がった時点で、時刻はすでに10時40分。M-K隊の山伏沢到着を10時半から11時と読み、待ち伏せする企みだったオイラは、少し焦っています。このままだと間に合わない。急ごう・・・と思うだけでスピードは上がらず。3週間ぶりの山歩きでなまっていた足は、猛烈な激ヤブとおバカなむりくりトラバースでヒクヒクしています。

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「これ、やべェな。足つるかも。」と思いながら、林道終点から金山沢に入渓する。

初めての沢なので渓相も知りませんが、見た感じ沢靴じゃなくても歩けそうだったので、登山靴のまま遡行を続けます。

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ちょうど11時。山伏沢出合に到着。初めての沢ですが、この綺麗なナメを見て「ここが山伏沢だ」とすぐにわかりました。一応念のために高度計と地形図で現在地を確認。前回書いた理由でグズグズになった地形図のコピーが、ボロっと千切れる。チッ! こんなボロでも無くしてしまったら大変だ。丁寧に畳んでポケットにしまう。

ここが山伏沢出会いに間違い無い。そしてM-Kさん達の姿は無い。とりあえず休憩をしよう。沢靴にも履き替えなければならない。

そして考える。M-K隊はまだ到着していないのか・・・もうとっくに出発したのか・・・。M-K隊は遅くても8時半には山伏峠を出発しているはずだ(あくまでも予想ではあるけれど)。2時間あれば十分ここまで来れるはずだ。きっともう出発してしまったに違いない。

11時10分 山伏沢の遡行を開始する。30分差くらいなら、沢の途中で追いつけるはずだ。

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ナメって言うのか・・・綺麗なせせらぎの沢だ。

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おっ、鹿も水浴びしている。・・・と思ったら、どうも様子が変だ。こちらに気が付いても逃げる様子が無い。と言うか逃げたくても逃げられない様子だ。衰弱しているのかもしれない。可哀相だがどうする事もできない。自然の摂理に手を出す事もできない。脅かさないように、沢から離れて大巻きする。

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滝。7~8mってとこか。これくらいなら水流際を登れそうだ・・・と、取り付くと、左岸に残置ロープが有って簡単に登れた。

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見事なナメが続く。

これかァ! 美沢と評判のこの沢。なるほど、これは訪れる人を魅了するはずだ。

本当は、水の中をジャブジャブと歩くのは好きじゃないんだ。みんな、それが好きで沢を歩くんだろうけど、とにかく足を濡らすのは好きじゃない。沢靴を履いて沢歩きをする時も、極力濡れないように歩く。

でも、ここではオイラでさえも水流の真ん中をジャブジャブと歩く。そんな気持ちにさせる沢なんだ。

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また滝。今度は10mくらい。その奥にも10mくらいの滝が見えている。

さすがに直登はしないけれど、大巻きしなくても簡単に登れる。

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標高1000mを越えた。まだまだ美流は続く。それにしてもM-K隊に追いつかない。ここまで先行者がいた形跡も無かった。

う~ん・・・。これは・・・。もしかしたら・・・。M-K隊はまだ下流か・・・。

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標高1050m。だいぶ水流が細くなってきた。ここまで上がってきても、まだナメだ。他の沢ならガラガラのゴーロか、ヤブになっているくらいの上流部だ。

もうそろそろ源頭も近いはずだ。詰の確認をしなければ・・・ポケットから地形図を取り出す。広げると、ボロボロと千切れていく。 チっ! こんなの読めねぇや。

別にいいさ。とにかく本流、本流と詰めて行こう。国境尾根か西丸の稜線かのどちらに詰め上がっても、かまわないんだ。

途中、どっちが本流かわからない分岐もあるものの、あまり気にせず気の向く方へと詰めていく。

そういえば・・・。

M-K隊の今日の目的は、この沢の源頭部に有るという鉱山跡の探索だった。どこに有るんだろうか・・・。簡単には見つからないような所と聞いているが・・・。

なんて考えながら歩いていたら、沢から20mくらい上になんか怪しそうな雰囲気を見つける。普通なら登らないような急斜面を四つん這いで這い上がる。ズリズリと滑る。フェルト底の靴だからだ。こんな所、沢靴で登るもんじゃない・・・。

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這い上がった先にはこんな物が。ピンボケゴメン。とんでもない急斜面を這い上がった直後で、手が震えていたんだ。

ほとんど埋まっているが、穴には違いない。覗き込んでみる。奥まで続いているような・・・そうでもないような・・・。よくわからん。人工の物か自然にできた穴かもよくわからん。東沢の鉱山跡には入った事があるけれど、もっと立派だったよな。ここはやっぱり、自然にできた穴かなァ・・・。

だいたい、何の鉱山跡だって言ってたっけ? 鉱山とかあまり興味が無いから。

じゃあ、なんでこんな急斜面を登ってきた・・・。降りるのだって一苦労だぜ・・・。

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再び沢に降りて、遡行を続ける。1100m付近。階段状の流れが、なかなか気持ち良い。

もう、M-K隊と合流するのはあきらめた。さっきから太ももがつり始めているんだ。

沢辺に腰かけて、おにぎりなどを食べながら、ゆっくりと休憩する。

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水が涸れて、最後の関門か。7~8mの涸棚だ。ちょっと取り付いてみたが、ヒクヒクしている太ももで無理をしたくないしなァ・・・とあっさりあきらめる。右手の尾根に這い上がって、そのまま尾根を詰める。

飛び出したのは甲相国境尾根。要所小屋ノ頭(水ノ木分岐)から200mほどの地点だった。

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1時ちょうど。水ノ木分岐のベンチで靴を履き替える。

とうとうM-K隊とは合流できなかった。後で聞いた事だが、この日のM-K隊は予定変更をして、金山歩道の探索をしてから山伏沢へ向かったそうだ。山伏沢出合の到着が12時を回っていたそうな。

なんだかんだで疲れた。けど、楽しい歩きだったなあ。この山伏沢は大当たりだった。こんなに気持ちの良い沢は滅多に無い。前回の西沢もそうだったけどね・・・。この金山沢の流域は美沢地帯なのかもしれない。これは金山沢、樅ノ木沢、西沢左又も遡行してみないといけないなあ。

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1時15分。 山伏峠に無事帰着。

見てくれよ、このドロドロのズボン。ビリ沢歩道のヤブ漕ぎでこんなになったんだぜ。ホント、あのヤブはひどかった・・・。

家に帰って、アイカタ(奥様)がヒステリックに叫んだのはもちろんだ。「子どもだってこんなに汚さないヨ!!」

 

 

最後は恒例の今日の野草シリーズです。

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ユキザサ

東丹沢では見かけない花です。

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ツクバネソウ 

なんと!5枚葉です。普通は4枚。4枚葉がこの花の特徴でもあるんです。

実はこの花、3週間前に国境尾根を歩いた時に、ハッピーさんが発見したんです。「珍しい! 5枚葉のツクバネソウだ」と。その時は花は咲いていなかった。この日、確かこの辺だったはず・・・と探したら、花が咲いていました。

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2011/06/14

ビリ沢歩道と山伏沢 (前編)

激闘のヤブ漕ぎとRFミスでボロボロの巻

前回、西沢へ行って以来の山だから3週間ぶりだ。

その西沢で、猛烈なヤブ漕ぎで国境尾根に詰、ハアハアしながら隣のぶっとい尾根を眺めていた。西沢と樅ノ木沢の界尾根。そうだ・・・たしかここは“ビリ沢歩道”っていうんじゃなかったかな。イガイガさんのblogで読んだ事がある。

後日調べてみると、やはりそうだった。しかも、ほとんど人が歩いていない。ネットで記録をググってもイガイガさんの他は2~3の記録しか残っていない。

こりゃディープだ・・・。行きたい、歩きたい気持ちがつのる。

と思っているところへ、12日にM-K隊が山伏沢へ行くという情報をキャッチ。前日、ようやく仕事を片付け、山遊びに行ける事になったオイラは、『国境尾根からビリ沢歩道を駆け下りた後山伏沢でM-K隊を待ち伏せしよう』という計画を企む。

相変わらずの『行き当たりバッタリおバカ山行』の始まりだ~!

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2011年6月12日

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朝7時に山伏峠に到着。オイラにしては頑張って早起きしたんだ。支度を済ませて7時15分に出発。

大棚ノ頭から東海自然歩道でもある甲相国境尾根に乗る。快調に飛ばして、1時間弱でP1306鳥屋ノ頭に到着した。

さて、このP1306。エアリアでは樅ノ木沢ノ頭となっている。が、西丹沢頂稜河川土地名称図では樅ノ木沢ノ頭はこの東の1310のピークで、ここは鳥屋ノ頭となっている。他に西沢ノ頭としている資料もある。こういう例は他にもあるが、あまり人が訪れない山域である証拠だ。

どれがホントかわからないが、いつも会話して情報交換しているニカニカ系の諸氏は西丹沢頂稜河川名称図を参考にしている事が多いので、オイラもそれに倣う事にしている。

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さて、鳥屋ノ頭から数十m東のピーク。ここがビリ沢歩道の入口のはずだ。

って、ここ? 猛烈な激ヤブ。ここへ突っ込めってか?

いやいや、こんな事は想定内だ。先日西沢を詰めた時に、この辺の薮がハンパ無い事は承知の上でやって来たんだ。

8時10分 さあ! 突っ込むゾ!!

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こりゃ、ひどい薮だ。西丸・東丸の薮も凄いけど、あっちはまだトレースが有るだけましだ。オマケに昨夜の雨で笹がビショビショなんだゼ。もうダニうんぬんなんて問題じゃない。とにかく身体中がビショビショだ。

ネット上に記録が少ないはずだ。こんな酷い薮尾根を歩こうなんて奴はそうはいない。ニカニカ系ではイガイガさんしか歩いていないはず。そして、神様イガイガさんに次ぐ2番手としてこの尾根に突っ込んだ事に、喜びを感じながらヤブを掻き分ける。

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それでも、激ヤブなんて数十mで終わるとタカをくくっていた。だが、行けども行けども激ヤブは続く。

しゃがみこんで、かすかな獣のトレースを探す。獣道でもいいから、トレースを追わないと体力が持たない。藪を掻き分けるのは、想像以上に体力を消耗するんだ。

昔から丹沢のヤブを歩いている先輩方は、「近頃、西丹のヤブもすっかり薄くなっちまった。」とお嘆きの方が多い。是非、ここを推薦したい。たっぷりとヤブ漕ぎを楽しんでいただけるに違いない。

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標高差にして150mくらいは激ヤブと格闘しただろうか。ようやくヤブが薄くなる。

ヤブが薄くなれば、自然林の良い尾根じゃないか。

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満開のヤマツツジを愛でながら、気分良く尾根を駆け下りる。

が・・・

調子に乗りすぎてたかも・・・

1120mあたりでRFをミスっていたらしい。後でわかった事だが・・・。

尾根を下りながら、違和感は感じていた。コンパスの指針は合っている。でも、地形と地形図が微妙に一致しない。P1004だと思い込んで通り過ぎたピークも、なんだか釈然としなかった。地形図では鞍部から20m登り返してピークのはずだが、ここでは10mも登り返していない。

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880mで沢へ降りてしまった。ここではっきりとミスった事に気が付く。地形図を冷静に分析する。樅ノ木沢へ降りてしまったんだ。現在地は特定できた。

現在地さえわかれば、登り返す選択肢は無い。疲れるだけだからね。このまま沢を下降するか、尾根をトラバースしながら本尾根に乗るか。

後者を選ぶ。

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こんな枝沢の源頭を巻きながら、トラバースを続ける。地形図から読み取る限り、本尾根以外にははっきりとした尾根は無さそうに思えるが、実際はエラク複雑な尾根形状をしている。何本もの枝尾根が走っているんだ。

太い尾根を見つけて、「やれやれ、こいつが本尾根に違いない」と下降をする。方角も合っている。

が・・・。途中から方角が東にずれ始め、また沢へ降りてしまった。

なんてこった・・・

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再び尾根の腹を這い上がり、ようやく本尾根に乗れたのが標高830m付近。もう尾根の終点間近だった。

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尾根の終点は西沢と樅ノ木沢の出合。AEK(堰堤研究家)のT.I氏に「これをはしゃがないで何とすると申します」と言わしめた見事な石積堰堤のある場所だ。

時間、10時30分。

これは・・・

ビリ沢歩道の探索失敗と言わざるえない。

クソ! クソッ!! リベンジは必ず!!!

とにかく急がなければ・・・

M-Kさん達を山伏沢出合で待ち伏せする計画だったのだ。オイラの予想では、M-K隊の山伏沢到着時刻は10時半~11時の間。

RFミスで20分ほど時間が押している。急ごう。

そしてもう一つ問題が。

持ってきた地形図のコピーがボロボロなのだ。ズボンのサイドポケットに入れていた地図が、ビショビショのヤブ漕ぎで湿り。迷走中に濡れたグローブで何度も何度も取り出して見ているうちに、ボロボロになってしまったのだ。

普通はビニール袋とかクリアファイルとかに入れて持ち歩くだろ。他の人達はそうしている。

だがオイラはそんな事は滅多にしない。あきらかに雨の日以外は。

メンドクサイからだ。そういう所がズボラなのだ。自慢じゃないが、大雑把なのだ。

だからこういう事になる。バリエーションで地図無くしたら、命取りだぜ。わかっているはずなのに・・・。

まあ・・いいさ。ここから山伏沢までは林道歩きだし、沢歩きにはそれほど地形図は必要無い。そして、地図をなくしたわけじゃないのだ。ボロボロだけど見ようと思えば見れる。

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沢の右岸からバスの影を見つけて、急斜面を這い上がる。イガイガさんのblogで見たことがある、プリンスのバスだ。そして、ここが樅ノ木林道だ。

急ごう・・・

と思うものの、足が思うように進まない。

けっこう身体にきてる・・・。激ヤブで体力を消耗し、バカなトラバースでさらに体力を消耗し・・・。3週間ぶりのなまった身体にけっこうきいている。

さて・・・

さてさて・・・

この後、思惑通りM-K隊と合流できるのか!

そして、美沢と評判の山伏沢とは!

続きは次巻だ。乞うご期待。

つづく

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2011/06/01

どうでもいい話ですが

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「目だけはいいんですヨ~。エッヘヘ」 なんて言うのが常套句でした。実際、子供の頃からずっと視力1.5だったんですよ。

それがですね・・・

先日の健康診断で、右も左も0.3だと言われました。運転免許の更新ができない視力だと。そりゃ、ショックでした。突然ですから。

いや、突然と言うのはウソです。自覚症状はありました。看板の字が読めないとか。標識とか表示板の字が読めないとか。なんとなく、「見えてたはずのものが見えなくなった」と感じ始めたのは10年前くらいからでしょうか。前回の健康診断(3年程前)では0.8でしたが、カンだけで正解を獲得した記憶がありますから、その頃にはすでに0.5~6位だったのかもしれません。

アイカタ(奥様)にその事を告げると、「この年で突然視力が落ちるのはおかしい」と。「白内障とかかもしれないから、病院へ行け」と。

で、眼科へ行って、いろいろと調べてもらったわけです。

結果・・・

近視ですね・・・と

正確に検査してもらったら、右が0.4で左が0.3だそうで。ギリギリで免許は更新できるけれど、安全のためには眼鏡を作ったほうが良いと言われ。処方箋を書いてもらって、それを持ってメガネ屋へ行き・・・。

そして昨日、メガネが出来上がってきたわけです。

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メガネをかけてメガネ屋を出た瞬間に驚きました。

なんと、これは・・・!

アナログテレビから地デジテレビに買い換えた時の、あの驚きです。

なんてクリアなんだ・・・。

遠くの看板の小さな字まで読める。あんな細かい物までハッキリと。向こうを歩いている女性、ずいぶん美人さんだね。なんて事もわかる。

今まで数年間、ピンボケの風景を見ていたって事か・・・。と考えると、なんだかちょっと複雑な気分ですが・・・。

こりゃ、メガネはいいワ。

という訳で、いい年こいて、ウレしハズカしメガネデビューをしました。というお話でした。

どうでもいい話なんですけどね・・・。

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