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2011/05/07

日高の頂を西から東へ

“ヒダカ”じゃないんだ。“ヒッタカ”って読むんだぜ。

丹沢を歩く人なら皆知っているよね。塔ノ岳の北にあるピーク。でも、わざわざ「日高を目指して登る」なんて人はまずいない。塔ノ岳から丹沢山(あるいはその逆)へ縦走する時に、通り過ぎるだけのピークだもの。

今回のターゲットはその日高。縦走登山道は南北に走っているけれど、西側から登って東側へ降りる。もちろん登山道では無い。

Tizu

2011年5月4日

連休ど真ん中だ。こんな時は、車で丹沢へは行かない。どうしても東名利用となるから、行きも帰りも大渋滞必至だもの。

電車・バスで行くのは嫌じゃないけど、西丹行きの超満員バスに1時間も揺られるのはうんざりする。ヤビツや大倉行きのバスも然り。その上、登山口も大混雑だろう。となりゃ、寄(ヤドリギ)行きのバスしかない。

新松田発寄行きの一番バスは、思ったとおり空いていた。それでもいつもよりも多い、10数人の登山客を乗せたバスは、7時20分頃終点の寄に到着。

雨山峠へ向かう登山道をテクテク歩き、コシバ沢を渡ってしばらく行った地点から、コシバ沢右岸尾根に取り付く。8時50分。

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このコシバ沢右岸尾根はツルハシ尾根ともいう。今は片付けられてしまったけれど、この尾根の取り付き点にツルハシが立てかけられていたのだ。そんな昔話じゃない。1年前にはまだ有ったはず。そのツルハシのわけは・・・なんとなく知っているけど、長くなるからまた今度。

実を言うと、このツルハシ尾根を歩くのは初めてなんだ。始めだけちょっと急登だけど、歩きやすくて良い尾根だ。Vルートだけれど、地面が固くて歩きやすい。そして薄っすらと踏み跡も付いている。けっこう歩く人が多い尾根なのだろう。

まずは未知尾根1本ゲット。

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9時25分 鍋割峠に到着。

ツルハシ尾根が意外に歩きやすく、思ったよりも早く到着できた。もしかしたら、コシバ沢沿いに上がってくる正規の登山道よりも、歩きやすくて早いかもしれない。

ショートカットルートを使って、鍋割北尾根に乗る。

この鍋割北尾根は久しぶりに歩く。2年近くぶりかもしれない。この尾根には以前から、樹木に赤スプレーのマーキングが有った。そこが気に食わない尾根だったんだ。

久しぶりに歩いて驚いた。以前からの赤スプレーに加えて、白スプレーのマーキングが増えている。

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山の樹に落書きするな!

ブナの樹に落書きなんかしやがってよぉ~。

どうしても道標を付けたいのなら、杭と槌を担いで来て地面に打ち込めよな。だいたい、バリルートに道標など要らないんだぜ。余計なお世話だ。もし、自分のためのマーキングが必要なら、他人にはわからないように目立たないヒモかテープをこっそりと付ける。それがカッコイイやり方だ・・・・と、オイラは思う。

ついでに言わせてもらうと

上の写真は970m付近の尾根の分岐点。『仏→』ってのは、尊仏土平は右の尾根へって意味だと思うけど。尊仏土平へ行くなら左の尾根へ進んで、P942手前の鞍部から降りた方が楽だし早い。オイラ、両方歩いた事があるからわかる。

まあ、人それぞれだし、それこそ余計なお世話だけどね・・・。

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10時10分 尊物土平へ降り立つ。相変わらず荒涼とした場所だ。

箒杉沢の左岸を進む。

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竜ヶ馬場沢の出合。さあ、ここからは全く未知のルートだ。

竜ヶ馬場沢に入る。2つの巨大堰堤は簡単に巻けた。

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10時45分 竜ヶ馬場沢と大金沢の出合に到着。この気持ちの良い場所で、本日初の休憩。

目指す日高西尾根は、目の前の二又の界尾根だ。

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日高西尾根は、地形図どおりの急尾根だった。距離900mで標高差450mを登る。取り付きから頂上まで、ずっと同じくらいの急傾斜が続く。

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標高1100m付近でワイヤーが現れた。ああ、そうだ。イガイガさんやミックスナッツさんのサイトで写真を見た事を思い出す。尾根の背にピンと張られたワイヤー。何のためだろう。林業用? 自然林なのに?

それにしてもこの尾根。急傾斜だけれど歩きやすい。トレースが有るわけではない。踏み跡らしく見えるのは、動物のトレースだ。たぶん、ほとんど人が歩かない尾根だ。なのにそれほど歩きにくくは無い。

もちろん、傾斜はキツイから楽ではない。汗が噴出す。ゆっくりゆっくりと歩みを進める。

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12時5分 ようやく登りつめた。鹿柵の向こう側に人が歩いているのが見えた。日高ピークの登山道へ出たんだ。

よし、本日2本目の未知尾根ゲット。

ピークで休憩中のハイカーからの奇異の視線を感じながら、登山道からそれて東の尾根へ進む。きっと、雉打ちでもするんだと思われているんだろうな。・・・まあ、いいけどね。

ほんの少し東へ行った地点で、三角ノ頭へ向かう稜線と別れて南東の尾根に向かう。オバケ沢1100m地点の二又へ降りようという目論見だ。

間違えて南南東の尾根に入ってしまったら、オバケ沢源頭部へ降りてしまう。以前、この源頭は詰めた事があるから、ここの尾根が崖状で厳しい事は見て知っているんだ。間違えたら大変だ。慎重にコンパスで方角を定める。

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ここもやはり急尾根だけれど、自然林の良い尾根だと思った。地面も固くて、歩きやすい。

こんな所誰も歩かない尾根だろうと思うが、ビックリする事に派手なマーキングテープが点々と付いている。

誰が付けたマーキングかは、一目見てわかった。誰とは言わないけれど、オイラも尊敬する丹沢Vルートの大御所のお方だ。だから、これについては何も言えない。マーキング大ッ嫌いなオイラだけどさ・・・。

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12時40分 オバケ沢1100mの二又に降りる。

よしよし、本日3本目の未知尾根ゲットだ。

さて、これからだ。計画では、オバケ沢を下降して、大日沢との出合地点から木ノ又大日の北東尾根を登り返す予定だった。だけど、ここまでで結構体力を消耗している。木ノ又大日北東尾根の500mの登り返しはキツそうだなァ・・・などと考え出す。ここから木ノ又大日へ上がれば 300mの登り返しで済む。もう今日は、ここから上がってしまおう。そうだ。ここから木ノ又大日へ上がる尾根は、歩いた事があるから、今日は沢を詰めてみよう。

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1150mで本流から木ノ又大日の西の鞍部へ伸びる支沢へ入る。

地形図を見て、「ゴルジュっぽいかもなァ」と心配していた1200m付近もなんて事無く通過。

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1250mの二又。もうほとんど水流はありません。どっちへ進むか迷った挙句右又へ。

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鞍部が見えてきた。表尾根の稜線だ。ハイカーがゾロゾロと歩いているのが見える。もう一息だ・・・が、ここからがキツかった。ズリズリ滑る急斜面を登る。一歩一歩踏ん張りながら。足が悲鳴を上げているようだ。

うまい具合に、ハイカーの列が途切れたところで稜線に飛び出した。

フ~・・・。4本目ゲット。尾根じゃないけど・・・。

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木ノ又小屋の脇から、木ノ又新道へ入る。ホソノノ尾根とも呼ばれている道だ。

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向こうに見えるのは三ノ塔尾根。右手を見れば、バカ尾根も見える。ここは好きなルートなんだ。ボッカ道だからトレースははっきりしていて歩きやすい。だけど登山地図には載っていないルートだから、ハイカーはいない。

だけど、このルートで一つ気になっていることがあったんだ。現在の木ノ又新道はとにかく尾根を下って950m付近で書策新道と合流する。でも、S-OKさんの昔の記録には、『書策新道が本谷を渡る地点から少し本谷を上流へ登った地点が木ノ又新道の取り付き』と書いてある。現在の取り付き点とは違う。

去年9月にその事を確かめに行った。取り付き点はわかったが、途中でルートを見失ってしまった。今日はそこをはっきりさせたい。

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以前はルートが違っていた証拠がこれ。1020m付近のプレート。もう、なんて書いてあるのか読めないが、薄っすらと『F5→』が見える。そして、矢印は尾根の西斜面をトラバースする方向を指している。

薄っすら残るトレースの痕跡を追う。

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崩壊斜面を巻くようにして、小さな尾根に乗る。

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ガラガラの斜面に出る。去年、ルートを見失った地点だ。よし、これで繋がった。

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そして本谷F6の下へ降りてきました。

オマケで木ノ又新道の旧ルートの解明もできました。

後は書策新道を降りるだけです。

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書策新道の崩壊地点はますます崩壊が進んでいるようです。そして、何人もの人が、親切でロープを張っているのだろうけど・・・。このガチャガチャしたロープ。かえってザックとかに引っかかって危ない。少しは整理した方が・・・。

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15時5分 無事戸沢へ下山しました。ここから大倉までのんびり林道を歩いて1時間弱。

いやはや・・・盛り沢山・・・というか、登って降りて、登って降りて、またまた登って降りて・・・。いつもながらおバカな歩きだった。

さすがに疲れた・・・。

 

 

今日の野草

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ミツバコンロンソウ

地味な花ではあるけど・・・。そうそうたくさん生えているわけではない。なかなか可愛らしい花だよ。

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コメント

shiroさん
今晩は、
相変わらず奇想天外なコースを歩いていますね
自分ではとても考えつきません
でも、面白そうなので、ついつい深読みしてしまいます
鍋割峠のショートカットは今では楽勝なんですか?
だったら今度行こうかな~なんて思っています
いいGWだった様ですね、お互いに!!

投稿: MASAHIKO | 2011/05/10 19:26

MASAHIKOさん、こんばんは。
奇想天外だなんて・・・MASAHIKOさんに比べたらまだまだです。(笑)
箒杉沢周辺は、まだまだ未探索地帯が多いのですが、どこかで稜線越えをしなければ入れない山域なのがツライです。この日も、けっこうヘロヘロになりました。
 
鍋割峠のショートカットは、古道ルートの水平トラバースにこだわるならとても危険です。でも、下巻きをするなら楽勝です。最近、整備をしてくれた勇者がいますので、ますます歩きやすくなりました。

投稿: shiro | 2011/05/10 21:34

数年前に鍋割山北尾根を歩いたことがある。このルートは,基本的に2本の尾根をハイクするだけだが,当時,至る所にマーキング(ヒモ・布テープ・PPヒモ)があり,非常に不愉快だったので,ほとんどのマーキングを取り外した。それらのマーキングは,3つのビニール袋が一杯になるほどの量になったが,その後,取り外しの出来ない,白色スプレーのマーキングが増えたとは,残念であり,驚いている。

それにしても,メイン・ルートへのマーキング「←ユーシン」よりも,バリエーション・ルートへのマーキング「仏→」の方を大きく書くとは,一体どういう神経をしているのだろう。エントリーでは,メイン・ルートには成り得ないとのことなので,登山ブームによって,読図も出来ない,経験の浅い,思考停止のハイカーによる自己満足の行為が横行しているように思えた。メイン・ルートを示していない,このような白スプレーのマーキングは,一般のハイカーにとって,非常に危険だ。改善が必要かもしれない。

話は変るが,読図ハイクとクリーン・ハイクをメインとし,せいぜい,夏前後の西丹〜大倉までの10時間コースが精一杯である,ユル〜い『ソロ・ハイカー』の私にとって,このようなルートを8時間弱でクリアする,バリエーション・ルートや沢をメインとしている『登山家』の山行は,スゴ過ぎる。丹沢でお会いすることは無いでしょうが,気をつけて楽しんで下さい。


投稿: Yoshio | 2011/05/11 00:57

Yoshioさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
>3つのビニール袋が一杯に
そんなにたくさんの! それほど長い尾根ではないですから、『数歩毎にマーキング』ってな感じだったのでしょうか。それはうんざりしますね・・・。そして、クリーニングお疲れ様でした。
 
マーキングについては、人それぞれ、いろんな考えを持っている事は承知しています。
現に、マーキングを頼りにバリルートを歩いている人もいるわけですから。私も、バリ初心者の頃はそうでした。でもマーキング頼りのバリルートは、とても危険です。自分で読図しながらの歩きでしたら、間違いに気付いた時にも修正ができますが、マーキング頼りですと現在地を見失ってしまうからです。
確かに、マーキングが必要である地点も多々あります。危険地帯への紛れ込み防止や、地形図上で読み取れないような難解な尾根分岐の注意喚起をするマーキングまで否定する物ではありません。そういった物には、むしろ敬意を表しています。
ただ、自己顕示欲丸出しのマーキングには腹が立つのです。意味無く山を汚す事をやめて欲しいのです。
 
西丹~大倉、10時間ですか!
どこがユル~いものですか!!
凄い健脚ではないですか。
 
これからもよろしくお願いします。
 

投稿: shiro | 2011/05/11 21:23

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