« 謹賀新年 | トップページ | 大滝峠 »

2011/01/05

五町歩ノ滝とオバケ径路

いやはや・・・噂どおりの美しい滝だった。

五町歩ノ滝(ゴチョウホノタキ)・・・“貴婦人の滝”とも呼ばれている

1113_055

毎年正月の1日2日は、自分の実家とアイカタ(奥様)の実家へ行く。メンドクセェがしかたがない。

息子としての義務を果たして、2日の夕方帰宅する。さあ、明日は自由の身だ。どの山へ行こうか。初詣を兼ねて、宮ヶ瀬から鶴巻温泉まで大山の大縦走でもしてみようか。

なんて思いながら、PCのスイッチを入れる。と・・・、M-Kさんが五町歩ノ滝とオバケ径路へ行くと言う。おおっと、そりゃチャンスだぜ。あの辺りは行こう行こうと思いながら、行きそびれていたんだ。 なんたって、完全崩壊しているって話のオバケ径路。単独で行くのはちょっとビビってたんだ・・・恥ずかしい話だけどサ。

というわけで、今年の初歩きは、M-Kさんの計画に乗っかって、長尾尾根の北側を歩いてきました。

Tizu1113

1月3日

8時45分。塩水橋を遅めのスタート。メンバーはM-KさんAYさんと私の3人。

M-Kさんの計画では、五町歩沢の右岸尾根を登り、滝を見物した後、オバケ径路を探しあて、大棚沢へ向かって行ける所まで行ってみようという事です。

1113_004

本谷林道には薄っすらと雪が積もっています。

シバレル朝だァ・・・。寒いの嫌い。

1113_010_2

のんびりと林道を歩く事、約45分。五町歩沢出合に到着です。

沢が滝となって本谷川にそそぎこむ。でも、この滝、数年前に新しくできた滝なんですって。数年前の台風で、沢の流れが変わったのだそうな・・・。

すごいねぇ。自然の造形力って。

1113_017

五町歩沢の右岸の尾根を登ります。かなりの急登です。でも、自然林の雰囲気良いヤセ尾根だよ。

1113_028

標高840m付近。右手下に滝が見えた!

あれか! あれが五町歩ノ滝か!! 喜び勇んで、滝壺へ降りようとする私に、M-Kさんは「ここで待ってるから」と。後からわかったのだけれど、M-Kさんは一目見てわかっていたんだね。

1113_033

物凄い急斜面。しかも木も疎ら。つまり危険な斜面を3~40m下っただろうか。一足先に滝壺へ降りたAYさんが、手でバツ印の合図。最初意味がわからなかったけど、五町歩ノ滝じゃ無いって合図だった。

AYさん曰く「五町歩ノ滝は、こんな貧相な滝じゃ無いはずだ。」

ええ~!? これだって、立派な連爆だけれどなァ。

とにかく降りてきた斜面をよじ登る。降りる時危険だって事は、登る時も危険だ。クゥ~~。降りる時ロープ垂らしときゃよかったァ・・・。

 

尾根に戻って標高850m付近。M-Kさんが沢へ向かってトラバースを始める。わけがわからないが、とにかく後を付いて行く。

すると・・・

見えた!!

さっきとは比べ物にならないくらいの立派な滝だ。

1113_046

圧倒される。高さ15m・・・もうちょっとあるかもしれない。真っ黒な岩肌を銀色の水が飛沫をあげて流れ落ちる。滝の脇には長いつらら。

美しい滝だなァ・・・。S-OKさんが“貴婦人の滝”と言ったのが良くわかる。

1113_059

さて。たっぷり滝を堪能したら、左岸をよじ登る。崖に近いような斜面だ。

大汗をかいて、滝口にたどり着く。滝口のすぐ上流で湧水口が有って、その上流は涸沢になっていた。

ここで一休みしながら、M-KさんとAYさんが相談している。「このあたりをオバケ径路が横切っているはずだ 」と。例によって、全く下調べをしてこなかった私には、さっぱりわからない。

径路らしき痕跡は全く見当たらないが、とにかくトラバースを開始する。しばらく進むと、径路らしき痕跡を発見。「やったァ」と喜ぶが、またすぐに痕跡は消える。

1113_064

標高850mを保ちながらトラバースを続ける。上の写真でもわかるように、ほとんど径路の痕跡は無い。が、尾根を回り込むあたりでは、はっきりと径路跡が残っているんだ。だから、この850mにオバケ径路が付いていた事は間違いないと思う。

1113_065

それにしても、かなり危険な斜面だ。滑ってしまったら、たぶん止まらない。普段は、「土斜面のトラバなんかへっちゃらサ(ザレや岩場は怖いけど)」なんて強がっているが、さすがにこの日はちょっと怖かった。土が凍っていたんだ。こういう土斜面をトラバースするときには、ザクっと靴を地面にめり込ませながら歩くが、凍っているからそれができない。

危険地のトラバはやっぱり時間がかかる。五町歩沢と大棚沢の中間地点辺りで早くも12時になってしまった。日の短いこの季節、そろそろ引き上げ時。と、M-Kさんが判断を下す。この先の径路探索に未練タラタラだったが、ここは師匠の決断に従わなければならない。

ここは完全崩壊している、難しく危険な廃道だ。一回の探索で解明できるなんて思ってないさ。続きはまた必ずやる。必ず解明してやる。

という思いを残して、長尾尾根に向かって尾根を登り始める。

1113_074

樅や栂の巨木が立ち並ぶ、良い尾根だ。

1113_081

傾斜が緩やかになってブナの森になると、長尾尾根の登山道に飛び出した。標高1100m付近。

ここから長尾尾根の登山道を下っていく。

まだ鳥居杉を見た事が無い私は、鳥居杉経由で帰りたいとお願いをする。

上の丸の手前で登山道から離れ、そのまま尾根どおしに歩く。本谷橋へ向かう登山道と交差する地点から先は、エアリアにも登山道表記は無いが、実際ははっきりと道が付いている。M-Kさんの話だと、昔はハイキングコースだったそうな。

1113_099

初めて見る鳥居杉は、半分涸れかけた杉の大木だった。が・・・先日箒杉、弁天杉という巨木を見たばっかりだったので、「ふーん。こんなもんかァ」というのが正直な感想。

1113_100

鳥居杉から先は、なかなかワイルド。落ち葉の下に階段の痕跡が有るから、一昔前は整備されたハイキングコースだったんだろう。

県道が近づくと、また立派な径路が現れ、なんなく県道へ降り立つ事ができました。

 

さてさて。

五町歩ノ滝。素敵だった。新年一発目の山歩きにふさわしい美滝見物だった。そして、ほん一部だけとはいえ、念願のオバケ径路を歩く事ができた。

このオバケ径路、続きの探索は必ずやる! 

楽しみがまた一つ増えた。

|

« 謹賀新年 | トップページ | 大滝峠 »

コメント

shiroさん

前日の午後のコラボ呼びかけにも拘わらずの「行きますよ~」。大変嬉しかったです。ありがとうございました。その後のAYさんからの○メールで「ヤッタネ!」となりました。新進気鋭のshiroさん、何でもコイのAYさん・・。M-Kは本当に安心の心でした。M-Kのオッかなびっくりのヘッピリ腰・・、人に見せられたものではありませんでした。急なザレ地のトラバース。岩の場所があったり、凍結で靴が蹴り込めなかったり・・。ちょっと恐怖でした。大棚沢の部分はこの凍結の無い時に行きたいです。その時はまたよろしくお願いいたします。

投稿: M-K | 2011/01/06 00:16

M-Kさん、こんばんは。
五町歩ノ滝とオバケ径路は、行きたいと思っていた場所なんです。
こちらこそありがとうございました。
五町歩沢の右岸尾根を上がるなんて、思いつきもしないルートでした。
 
あそこのトラバースは、さすがにちょっと怖かったですね。ああいった古道は、年々崩壊が進んでいくから、数年後には全く通行不可になってしまうかもしれません。
だから、早い内にルートを解明しておきたいなァ。
でも、凍結していて、マジ怖かったです。春になってからの方が良いかもしれませんね。
次は大棚沢周辺ですね! 是非よろしくお願いします。

投稿: shiro | 2011/01/06 20:19

こんにちは、昨年12月4日、早戸川魚止橋で同類となりました向日葵です。
遅ればせながら、あけおめです。

本日01/16に沢デビューしまして、沢屋さんに案内していただき五町歩の滝を訪れました。

本来の目的は星型エンジンでしたが、往路林道から見えた滝を帰路に散策して行き当たりました。奥までは行けませんでしたが…

星型エンジンは想像以上の感銘を受けました。
五町歩ノ滝は…素晴らしかったです!!今度はウワサの上の美瀑を是非訪れたいです。
訪れた時は何の沢か滝かわからないで上がりましたが、帰宅して調べてshiroさんに辿り着きました(^0^)

私も山行記録をPCサイトにてアップします。

これからも楽しい山歩きを、笑顔で戻られる山歩きをお祈りいたします。

投稿: 向日葵 | 2011/01/16 21:34

向日葵さん、こんばんは。
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
 
星型エンジンって・・・キュウハ沢へ行かれたんですか!? このクソ寒い時季に!?(笑)
エンジンは凍えるような水を渡らなければ見れなかったでしょうに・・・。
向日葵さんも相当な猛者なんですね!
 
五町歩沢の連爆まで行かれたんですね♪
その上の大滝は本当に美しい滝です。是非、見に行かれてください。
でも・・・沢伝いにはちょっと難しいかもしれません。
あの連爆は、越えるのが難しいように見えました。1段目は滝の横を登れても、2段目が・・・。
沢のベテランさんがビレイをしてくれるなら行けるかもしれませんが。
私は尾根から回りこみました。
 
キュウハ大滝まで行かれたんですか? 
キュウハ沢の大滝も見事な滝で、私の好きな滝の一つです。
 
それでは。また山中でお会いできる事を楽しみにしています。

投稿: shiro | 2011/01/16 22:36

レスありがとうございます。

そうなんです。この寒い時期に沢デビューしました。
第一エンジンまでです。F1手前で引き返しました(^^;;;)

案内役が消防士さんなので少しでも危険なところはロープで完全ビレイです。

昨年ニシタンの遺言棚をロープなしで東沢から行って来てから沢、滝にハマってしまって…

PCメアドを勝手にお知らせさせていただきます。良かったらメールいただけますか。
向日葵の山歩き、ドタバタでお恥ずかしいのですが、URLお知らせさせてくださいませ。

投稿: 向日葵 | 2011/01/16 23:10

向日葵さん、こんばんは。
消防士さんが相棒なら怖いもの無しですね!
遺言棚にも行かれたんですか!?
そりゃ凄いや・・・。
私、いまだ遺言棚は行った事がないんです。東沢乗越までしか・・・。
今の季節、沢歩きは凍結で危険が多いですし、ハンターも沢筋で獲物待ちをする事が多いようです。
充分お気をつけて。

投稿: shiro | 2011/01/17 22:51

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73531/50493941

この記事へのトラックバック一覧です: 五町歩ノ滝とオバケ径路:

« 謹賀新年 | トップページ | 大滝峠 »