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2010/08/23

蛭ヶ岳周回

今年は残暑厳しいのでしょうか。盆を過ぎても暑い日が続きます。でも、朝晩の空気が変わってきた事を肌で感じます。少しづつ季節が回り始めたんですね。

夏の終わりが近づいてきたんだなァ・・・

過ぎ行く夏に、物寂しさを感じてしまうのは何故だろう。学校嫌いで、夏休みが終わる事が悲しかった少年時代の感傷を、いまだに引きずっているのだろうか。

夏が終わってしまう前に、何かをしておかなければ・・・。

そうだ。一番暑い時に、一番暑い事をしておこう。丹沢で一番暑い事と言ったら・・・やっぱり急尾根登りだろう。それも、一番高い蛭ヶ岳へ向かって。

蛭ヶ岳へ登る、マニアックな急尾根はないかなァ。と、地形図を眺めていて目に付いたのが、中ノ沢と水晶崩レノ沢との界尾根だ。さっそく我が師匠であるM-KさんのHPを調べてみる。さすがだ。こんな誰も見向きもしないマニアックな尾根を2回も登っていらっしゃる。厳しそうではあるけれど、危険な事はなさそう。

という事で、行ってきました。暑い夏の思い出作りに。

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8月21日

この日は買ったばかりのGPSロガーを初めて使う山歩きでした。設定のしかたが悪いのか、ギザギザの見づらい軌跡になってしまったので、いつものように手書きのルート図です。でも、蛭~姫次の登山道のズレがはっきりわかったし、榛の木丸~伝道の仕事道のルートがはっきりわかったし。(こういう山腹についている道って、地図とコンパスだけで追っても、なかなか正確なルートを地図上に描きこめないんだ。) そんな意味では、GPSロガーって凄いし面白い。

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8時30分 いつもの魚止橋を出発です。欄干の上に、相変わらずMERRELLの片靴がポツンと。約1ヶ月前からずっとここで待っている。ここに置き忘れた人、早く取りに来てあげてぇ。

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雷平までは何度と無く歩いている、勝手知った道。雷平からは原小屋沢に沿って、雷滝へ向かう径路に入ります。

キハギが咲き始めていました。初秋の訪れを告げる花です。

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1時間15分ほどで、中ノ沢出会いに到着です。ここで原小屋沢の左岸から右岸へと渡渉します。出会いの少し上流から靴を濡らさずに、なんとか飛び石で渡りました。が、今日は水量が少なめだったからできたのかもしれません。水量の多い日は、靴を濡らすのは覚悟しなければいけないかも。

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中ノ沢を遡っていきます。右岸、左岸と渡渉を繰り返しながら、歩きやすそうなルートを探し探し歩いていきます。

事前にM-Kさんに伺っていたところ、水晶崩レノ沢出合までは沢靴の必要無し。登山靴で充分という事でした。今日は尾根歩きがメインですから、重い沢靴は持ってきていません。

まあ、登山靴でも何とか歩けますが、何度か滑って怖い場面も。

そして、ここで大事件発生!

なんと・・・

大事なデジカメを水没させてしまいました・・・。水流の中の岩をよじ登っている時に、ショルダーバックの中から転げ落ちてしまった。しまったァ・・・ショルダーの蓋を閉め忘れていた・・・。

ショックです。長年の散歩の相棒だった、大事な大事なカメラ。

とにかく今、乾かしていますが・・・復活するかどうか・・・。

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10時40分 出発から2時間10分で水晶崩レノ沢出あいに到着。

急に酷い画像でしょう。ここから先は携帯のカメラで撮った写真です。この携帯のカメラは初めて使うので、設定のしかたもよく判らず・・・。この先ボケボケ写真が続きますが・・・。

ともかく。ここから尾根歩きです。中ノ沢と水晶崩レノ沢との界尾根を登って、蛭ヶ岳山頂を目指します。

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尾根に取り付いて、最初の20mほどはとにかくきつかった。岩ゴロゴロの急斜面。しかも不安定な岩ばかり。足を乗せるとガラガラと崩れ落ちる。足の置き場所を探り探り、踏ん張りながら登る。

その後は写真のようなヤブ尾根。しかも急斜面。こういう尾根を望んで、ここへやってきたのだから、文句は言えないが・・・やっぱりしんどい。汗が流れ落ちる。草薮だけならまだしも、低木のブッシュで歩きづらい事この上ない。何度も言うが・・・しかも急尾根。

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そんな急斜面のヤブ尾根を1時間半ほど頑張った。そこはマルバダケブキの大群生地。この花、ホント言うとあまり好きな花じゃ無いけれど、大汗かいてフーフーいっている身体に、何故かとても優しい風景に感じた。

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標高1450m付近になると、こんな気持ちの良い緩斜面になる。広い草原状の自然林だ。尾根の形はぼやけ、はっきりとしなくなる。こういう場所、下りの時はルートミスをしやすくて緊張する場面だが、登りの時は気が楽だ。とにかく上を目指せば、どこを歩いたって大差ないのだから。

ここはわざと右手を意識して上っていく。市原新道に合流するだろうと思ったからだ。

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思ったとおり、標高1520m付近で市原新道にでた。後ははっきりとした踏み跡を辿って山頂を目指す。

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山頂付近で、ソバナを見つける。この花、丹沢ではかなり標高を上げないと見れない花なんだ。こんな花付の良いソバナは初めて。ああ・・・こんな時に愛用のカメラが使えないなんて・・・。携帯の画像じゃボケボケだ。

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蛭ヶ岳山荘の裏手はキオンの花盛り。黄色い草原が風に揺れていました。

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13時10分 ついに山頂に到着です。魚止橋から4時間40分。たぶん、かなりのゆっくりペースだ。今日はあえて、ゆっくりゆっくりを意識して歩いてきた。 そして今日はそんなにバテていない。そりゃ、大汗かいたし、かなりきつかったけど、手沢右岸尾根や大滝新道を登った時のように、倒れこむようなグロッキーさは無い。ゆっくり作戦、成功だ!

ってか、ようやく夏のペース配分を掴んだ。もう夏も終わるっていうのに・・・。遅すぎ・・・。

山頂はガランとしています。さすが猛暑の中、蛭まで登ってくる人はいないか・・・。と思ってベンチに近づくと、一人の男性が木陰で休んでいます。

「コンニチハ~」と言いながら、顔を見ると・・・。なんとビックリ! 春のニカニカでお会いしたEAさんでした。

おしゃべりしながら30分ほど休憩しました。

EAさんは、単独で原小屋沢を詰め上がってきたんだって。それでなおかつ蛭まで上がってくるんだから、この人もかなりの猛者に違いない。

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13時40分頃  白馬尾根を下ると言うEAさんを見送って、私は姫次へ向かって出発します。蛭名物の階段をトントンと下りる。こういう整備された登山道も、疲れた足には悪くない。

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蛭ヶ岳から1時間ほどで姫次に到着。わざわざ遠回りな下山ルートを選んだのは、理由があります。

先々週、榛の木丸から伝道へ下りる時、尾根を間違えてとんでもないヤブ尾根を急下降してしまった。あれは酷い間違いだった。RF云々の話ではない。なんて言うか・・・山歩きの根本を間違えたような・・・上手く説明できないけれど、やっちゃいけない事をやっちゃったというか・・・。自分的にそうとうショックだったんです。大好きな未知尾根下降を、「やりたい」という気持ちが萎えてしまっているのが自分でわかるんです。それを振り払うためには、もう一度榛の木丸から下りるしかない・・・と。

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姫次から八丁坂ノ頭へ向かう途中で、榛の木丸へ向かう稜線に入ります。ここから榛の木丸へ向かうのは初めてですが、なんとなく入り口は知っていました。

緩やかなアップダウンの、とても気持ちの良い尾根です。

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姫次から50分ほどで榛の木丸に到着。

さあ、ここだ。 先々週はこの山名板からすぐ南の尾根に入ってしまった。『山頂から南の尾根へ』という思い込みで、地形図をチラ見しただけでヤブ尾根へ突っ込んでしまったんだ。よ~く地形図を読み取れば、山頂から少し東へ行った地点で南に折れる事はわかったはずなのに。

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そして、山頂から少し東へ行った地点。伝道へ向かう尾根には、こんなくっきりと踏み跡が付いている。いや、踏み跡というより、道だ。われながら唖然とする。こんな間違えようの無いルートを間違えたなんて・・・。

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どうよ。この立派な道。これが地図には記されていないVルートだって!? いやはや・・・。

事前に地形図を読んで、要注意と思っていた1200m付近の尾根の分岐だって、はっきりと径路が付いているから間違えようが無い。それでもコンパスを確認しつつ、慎重に地図を読みながら降りる。もし、今日もルートミスをしてしまったら、それこそ立ち直れなくなってしまいそうだったから。

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標高1000m付近で、尾根を直進する踏み跡と、山腹をジグザグに降りる仕事道とが分岐する。なんとなくジグザグ道のほうが近道のような気がして、そちらへ入る。新しいGPSロガーの性能も試してみたかったしね。こういう山腹を降りる道やトラバース道は、地図上でどこを歩いたのか特定しにくいんだ。ロガーがどこまではっきり軌跡を出してくれるのか、という期待をこめながら、いっきに仕事道を駆け下りる。結局この道、伝道沢のすぐ脇につながっていました。

なんだかんだで16時40分、魚止橋に戻ってきました。

とにかく暑い一日だった。でも、いい汗かいた。中ノ沢からの急尾根もなかなか面白い登りだった。

デジカメのハプニングを除けばね・・・

ホント・・・ショック・・・・・

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コメント

shiroさん

記事のUP、お待ちしていました。

まず、先日のリベンジ、おめでとうございます!!
最初、あのルート図を拝見した時、ルートを間違えたのではなく、
ご存知ないのかと思ってしまいました。
これは、教えてあげなくちゃ!と早トチリしました。
(私の想定ルートは、以前自分が下りた1292m、979m経由のものですが)

でも、間違えたのだと分かり、なぁ~んだと思ったのです。
たぶん、約束の時間までに帰らなければという焦りで、
冷静な判断が出来なかったのではないでしょうか・・・
でもでも、ご本人にとっては大ショックだったのでしょうね。
それもリベンジ成功で、もう大丈夫ですね。

GPSロガー成功でしたか!?
私も、送っていただいた説明を頼りに、
頑張って使ってみますので、またよろしく
お願いします。

カメラ水没のショックは、やった者でないと
分かりませんね。
愛着のある大切なカメラ、直るといいですね。

投稿: ハッピー | 2010/08/24 00:22

shiroさん
お疲れさんでした~!(^^)v
界尾根の登りは快適な部類ですよ~!
ブナ大木が並び廊下状から斜面に取り付きましたね。
あそこからの別世界・・。V尾根歩きの幸せを感じる
処です。shiroさんも感じましたか?
榛ノ木丸からのリベンジ。笑ってしまったと思います。
白馬尾根から魔法のロープ。榛ノ木丸から東、1292mピークからの難解仕事道、&V尾根下降・・とお楽しみルートが目白押しですよ! 思いっきり迷ってくださいね~! (何て無責任!)

投稿: M-K | 2010/08/24 09:48

はじめまして
M-Fと申します
8月21日私も魚止め橋-姫次歩いてきました
当方早めの出発にてコース中
人との出会いありませんでしたが
もしかすると?ニアミス
と申しますのも前回のSHIROさんの記事
榛の木丸からの下降を記憶していたため
ルートミスすることなくすみました
ブログ参考にさせていただいています
どこかで会える日を楽しみにしています
青いバイクを見たら
一声掛けてください

投稿: M-F | 2010/08/24 20:56

ハッピーさん、こんばんは。
先々週、榛の木丸からの下降で大失態をやらかした時は、自分でも何を考えていたのかわかりません。(汗)
M-Kさんから、「はっきりした踏み跡があるからね。」と聞いていたのに、獣道さえ無いヤブ尾根をダダっと駆け下りてしまったのですから。山歩きの感覚がマヒしていたとしか思えません。山では絶対にやっちゃいけない事ですよね。(汗、汗)
この日、榛の木丸からの正しい(?)下降ルートを歩いて、自分のアホさに呆れると共に、なんだかスッキリしました。
 
GPSロガー、とりあえず、第一歩としては成功だと思います。とにかく軌跡を地形図に出す事ができましたから。
でも、ギザギザで見難かったり、あちこちでとんでいたり、衛星を捕捉していない区間が2ヶ所あったり・・・。設定とか、ザックに付ける位置とか、いろいろと工夫・勉強をしなければいけないようです。
 
カメラ・・・。とりあえず、乾かしたら動くようになりました。ただ・・・レンズの曇りが取れません。まだ、内部に湿気が残っているようです。

投稿: shiro | 2010/08/24 20:59

M-Kさん、こんばんは。
本当に素敵な尾根でした。最初のうちは、低木をくぐりながらの歩きが煩わしかったですが、上の方のブナの美林は感激でした!
踏み跡やマーキングが無い事もよかった。人間の気配を感じない美尾根って、歩いていて幸せを感じます。最初の急斜面は、かなりヘバりましたけど。でも、急斜面や草薮は嫌いじゃないんです。
 
榛の木丸南東尾根の取り付きを見つけた時は、ガックリしてしまいました。こんなわかりやすい分岐だったかと・・・。しかも親切に『鳥屋造林組合』の矢印まで・・・。
 
早戸川上流部、まだまだ歩きたい尾根や沢は尽きません。この辺の山域は美しさと険しさを併せ持っているところが良いですね。

投稿: shiro | 2010/08/24 21:33

M-Fさん、はじめまして! 
訪問&コメントありがとうございます。
21日は魚止橋だったんですね! 私は橋の横に車を止めて、ヘアピンはショートカットしてしまったので、青いバイクには気がつきませんでしたが。
私が姫次に到着したのは、写真のデータでは14:42ですから、きっとM-Fさんが出発してだいぶ後だったんでしょうね。
私もこの日は、蛭山頂で顔見知りの人と偶然出合っただけで、他は誰とも出会いませんでした。真夏の丹沢は人が少なくて、静かな山歩きができて良いですね♪(もちろん表尾根やバカ尾根は人が多いでしょうけど)
 
M-Fさんのblog、拝見させていただきました。やはりVルートをいろいろ歩かれているんですね! こちらこそよろしくお願いします。
先々週の榛の木丸下降の記事を参考にされたとは・・・もう恥ずかしいかぎりです・・・。

投稿: shiro | 2010/08/24 21:55

Shiroさん
EAです、こんにちは。
山でのこういう偶然な出会いが実にいいですね。大滝新道や白馬尾根などを開いた人の話や、仲間の動向の話や写真の話やらいろいろな情報が聞けて私にとってはこれからの励みになりました。私は白馬尾根経由雷平への直下降コースで魚止橋に16:30分頃戻りました。ほとんど同じ時刻だったのですね。蛭ヶ岳頂上への階段も疲れましたが、雷平の手前の急ななが~いくだりがかなりこたえました。もういい加減にしてくれの投げやり状態での下降でした。原小屋沢遡行ではガータゴヤ滝でははまってしまい、滝の途中から滝の左にある岩へ逃げようと思ったのですがなかなかあがれずにもたついてしまいました。昔のものと思われる鎖の一部が急な岩面のちょっと上に残っており、なんとかそこまで上がることができ助かりました。帰宅して反省のためネットを調べていたら丹沢今昔にガータゴヤの滝左の一枚岩の鎖場の写真が掲載されているとのことで、本を取り出し昭和37年に撮影されたという写真を見ましたが以外にも穏やかな感じがしますね。四つんばい(+ひざとひじ)になってもづり落ちそうでしたが...でももっとよく調べてから行けばよかったと反省しています。もう少し慎重さが必要なのです私は。
ところでshiroさんもかなりハイペースですよね。
またばったりお会い出来るといいですね。

投稿: EA | 2010/08/24 22:06

EAさん、こんばんは。
山での偶然の出会いって、本当に嬉しいですね!
ベンチで沢靴を干しているのを見て、「なんで沢屋が蛭の山頂に?」と驚きましたが、それがEAさんだったから2度ビックリです。
魚止橋4:30だったんですか。私は4:40頃だったから、一足遅かったんですね。
白馬尾根の植林地の急斜面は、ホントイヤになりますよね。風景も単調だし、なにより急斜面に付けられた階段状の径路はヒザにきます。
 
原小屋沢は、先日カサギ沢出合まで行きましたが、その先は知らないんです。バケモノ滝やガータゴヤ滝、写真では見ていますが。単独で登っちゃうなんて、凄いですね。私には原小屋沢を単独で登る技量も勇気もありません。
厳しい原小屋沢を詰めた後、蛭の山頂まで登ってきてしまう事には敬服します。並みの体力ではできない事です。
またどこかでお会いしましょう!

投稿: shiro | 2010/08/24 23:21

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