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2010/05/17

鳥手山

矢倉岳北側の山域、鳥手山だとか鷹落場だとかははたして丹沢なのでしょうか? エアリアの『丹沢』では下の端にかろうじて鳥手山の山名が記載されているが、その南側で切れている。じゃあ、『箱根』の方か・・と見ると、矢倉岳の北側で切れている。どっちでもない、中途半端な存在の山域なのだ。

そんな山域だから、歩く人も少ない。 山伏平から鷹落場、鳥手山を通って谷峨へ抜ける尾根にはトレースが付いているから、歩く物好きはいるようだ。(実はこのトレースは鷹落場、鳥手山のピークは踏んでいない。詳しくは後ほど) 検索すると、大師匠S-OKさんをはじめ、何人かの山行記がヒットする。私も去年歩いている。

が、この稜線の東側は? とネット検索してもても、ヒットしない。(そんなに熱心に検索したわけではありませんが) ということは・・・オイラが開拓者になるチャンスじゃね? なんてアホな気持ちも抱きつつ・・・。先人の記録が無いのは、相当不安ですが・・・まあ短い尾根だし、なんとかなるでしょ。

Tizu10515

5月15日

8時半。21世紀の森の駐車場に車を入れて、公園の舗装道路を北へ向かって歩き出す。途中から森を適当に突っ切って、洒水の滝から登ってくる登山道へと入る。ここから登山道を西へと向かいながら、北側の斜面を観察する。滝沢へ降りれそうな場所を探っているのだが、どこも薮が濃くて突入する気になれない。

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出発前に地形図を見ながら、「沢へ降りられるのはここじゃないかな」と目をつけていた小尾根へさしかかると、薄っすらだけれど踏み跡が有る。「やっぱりね」と突入する。薄いけれど、はっきりと『人が歩いている』とわかるこの踏み跡は、尾根の突端の手前で、ジグザグに沢へと降りていく。こんな所を降りていくのは、釣師の踏み後だろうか。

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沢へと降りた。先月、鷹落場東尾根を下って降りた時の滝沢は増水で轟々たる流れだったが、今日は穏やかな小さな沢だ。

さて今度はどこから登るかだ。事前に地形図を検討していて、鳥手山の東尾根よりも、鳥手山の北のピークの東尾根の方が登りやすいんじゃないかと推測していた。その尾根は目の前のヤツだ。

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ところが目の前は崖のような斜面。「登れるか?」と、見上げる。20mも登れば尾根の背に乗れそうだ。「エイ、行っちゃえ!」と取り付く。なんとなーくだけど、踏み跡らしきトレースがジグザグに付いている。・・・が、人間のトレースかどうか・・・といった感じの物だ。木に頼り、根を掴み、時には草を掴みながらよじ登る。

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よっしゃ。なんとか尾根の背に乗った。ワイルドだけれど傾斜はきつくない。地形図を読んで推測したとおりだ。

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なんて嬉々として歩いたのも束の間。

笹薮だ・・・。それもかなり濃い。

山腹を伺うと、笹薮は尾根の背だけのようだ。薮の切れ目をトラバース気味に歩く。が、ここだって木が鬱蒼としていて、歩きやすいわけじゃない。それに山腹の傾斜がきつくなってきて、とてもじゃないけど歩けなくなる。

しかたねぇ・・・。薮に突っ込むか。

相当な激ヤブだ。でも、M-Kさん達の話だと、「本当の激ヤブに入ると、足が地面に付かない。笹の上を歩く感じ。」なんて言っていたから、「このくらいじゃまだB級のヤブだね」なんて言われちゃうだろうか。

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ずいぶん長い事ヤブでもがいていたような気がするが、きっとたいした時間ではなかったんだろうと思う。ヤブを抜けたら、桜の大木の有る小ピークだった。

ここから進路を西へ取る。もうヤブは出てくるな・・と祈りつつ。

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ご覧のとおり、穏やかでなだらかな快適尾根だよ・・・部分的にはね。

大部分は低木のブッシュ。救いは大半の木がアオキだという事だ。こいつは痛くないからね。笹ヤブよりはずっとましサ。

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沢から約1時間。鳥手山の北のピークへ到着です。狭いながらも草原になっている気持ちの良いピークだ。今日は早めに帰らなければならないので先を急ぐけれど、ちょいと昼寝でもしてみたくなるような場所だ。

さあ、ここからまたアオキのブッシュを掻き分けて鳥手山を目指す。

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程なく植林地のピークに到着。そこには『鳥手山』と手書きのプレートがあった。今日はこのピークを確認するのも目的の一つ。

去年、山伏平から山北へと歩いた時に、鳥手山のピークを踏んだと思っていたのだが、その後S-OKさんの山行記録を読んで「自分は鳥手山を踏んでいないんじゃないか」と思っていたのだ。やっぱりそうだった。こんな植林のピークは踏んでいない。

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山頂から南西の急斜面を降りる。

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するとくっきりとしたトレースに降りつく。去年辿ったトレースだ。やっぱりそうだった。トレースを辿っていたら、鳥手山を巻いてしまうんだ。

それじゃあ、去年鳥手山だと思ったピークはどこだったんだ? 今となってはわからない。あの頃は、今ほど地図も読めなかったしね。

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なんて考えながら山伏平へと向かう。おっと、トリカブトの大群生地だ。秋には見事な花畑になるんだろうね。猛毒の花畑だけれど・・・。

さあ、後はトレースを辿って山伏平へ。そして登山道を21世紀の森へ。今日は早く帰らなくっちゃいけないんだ。

ショートコースだけれど、なかなか濃いルートだった。

この山域は鹿が生息していないから、ヤブが濃い。でも裏を返せば、鹿がいないから植物も豊富。野草好きとしては魅力的な山域だ。また折を見て、別の尾根も攻めてみるつもり。

では・・・

この日見つけた花達を。

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クルマムグラ  そこかしこに咲いていました。

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これはオトメアオイかなァ。だとしたら、初めて見る花。

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ジャニンジン   別に美しくも無い雑草だけれどね。見かけるのは稀な花なんだ。

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クワガタソウもあちらこちらで咲き始めていました。

その他にも沢山の野草を見る事ができました。その中には絶滅危惧種の花も。これはちょっと公表できない。(ルート図を掲載しちゃったからね) 別の機会にいずれまた・・・。

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コメント

shiroさん
ヤブコギお疲れ様でありました!イヤイヤ・・立派な
ヤブですね~。あれはA級ですよ・・。身体で押し込み
ながら進めばS級ですね!(^^);
ところで「ダニまみれ」にはなりませんでしたか?
鹿がいないからダニもいないのかな・・?
近い内に水ノ木沢辺りで「お口直し」に綺麗な沢歩き
でもしませんか? 勿論ヤブの「お口直し」を含めて
ですが!(^^)v

投稿: M-K | 2010/05/18 01:59

M-Kさん、こんばんは。
立派なヤブでした。あの赤沢源頭部のヤブにも劣らないくらいの。S級まではいかないかもしれませんんが・・・。
ダニの被害はありませんでした。ヤブを出て、すぐに身体中をはたいたので。でも、ダニらしきものは確認していません。
>水の木沢
行きたいと思っている沢なんです! アプローチが遠くて、尻込みしてしまいますが・・・世附の奥は、とても魅力的です。機会があったら、是非!
ただ、沢を歩くのはとても遅いので、皆さんの足手まといになってしまうのが心配ですが・・・。

投稿: shiro | 2010/05/18 19:18

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