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2010/05/31

屏風岩山・権現山 周回

「沖箱根沢左岸尾根をやるよ~」というM-Kさんの呼びかけに、乗っからせていただきました。この尾根、ちょっと検索してみましが、ほとんど歩いた人がいなさそう。面白そうじゃないですか! M-Kさん、AYさんという、丹沢達人のお二人と一緒に歩いてきました。

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5月30日

前日の予報では小雨模様でしたが、M-KさんとAYさんですから、当然決行です。私も小雨程度は気にしない。東丹沢だったらヒル地獄でイヤだけど、西丹ならOKさ。

大滝橋の林道奥に車を止め、出発したのは8時45分を回っていたでしょうか。ちょっと遅めのスタートです。

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しばらくは東海自然歩道を大滝沢沿いに歩きます。いつ見ても美しい沢だなァ。

マスキ嵐沢出合付近から、登山道を離れ沢沿いを歩きます。大きな堰堤を右岸から巻くと、ほどなく沖箱根沢出合です。

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出合の少し上に滝がありました。水量は少ないものの、そこそこ見応えが有る。「沢やってる人は、こんなとこを登ってしまうんだろう。スゴイなァ・・・」 なんて思いながら、しばし見とれます。

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さあ、滝から出合に戻って尾根に取り付きます。

傾斜は厳しい。でも、木もたくさん生えてるし、足がかりも多いし、登りやすい・・・と言えば言いすぎだけど、そんなにしんどくは無い。木に掴まりながら、ガシガシと登っていきます。

しばらく急登を頑張ったら、なだらかな気持ちの良い尾根に。自然林のなかなか素敵な尾根です。なによりも目障りなマーキングが無いのが良い。あまり人が歩いていない尾根なんだろうなァ、なんて思うと、ますます気持ちが良い。

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屏風岩山の東峰が近づくと、鹿柵が現れます。柵と柵の間の狭い通路を歩きます。丹沢を歩いていると、しばしばこういう所を歩くはめになります。でもここは、有刺鉄線じゃないからいい。両側が有刺鉄線の通路は本当に不快。まあ、文句は言えないけどね・・・。ハイカーが歩くところじゃないんだから。

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11時ちょっと過ぎ。屏風岩山に到着です。

なかなか面白い尾根だった! 

休憩後、畦ヶ丸方面に向かって出発。次なる目標は、畦ヶ丸の南の1160のピークから鬼石沢へ下降する尾根の探索です。

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あいにくの天気だけれど、かえって涼しくて良いくらいかも。それに霧の中のブナの森っていうのも、雰囲気あって嫌いじゃない。

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P1160から南東へ向かう尾根の突入地点。このヤブに一瞬ひるむ。

が、うっすらとトレースが付いていて、そんなに苦労するヤブ漕ぎじゃない。それほど時間もかからず、ヤブから抜け出す事ができました。

この尾根は、この辺を歩き尽くしているM-Kさんにとっても初めての尾根らしい。AYさんは歩いた事があるそうだ。(この人は丹沢で歩いていない尾根って有るのだろうか?)

私はもちろん初めて。先頭でRFを楽しませてもらう。未知尾根をRFしながら下降するのが、大好物なんだ。

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鬼石沢の予定の地点にピッタリ下降できました。やったね!

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鬼石沢を見つめる両達人。

次は鬼石沢左岸尾根へと登っていきます。

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左岸尾根への登路は、崩壊した古道。ここは西沢径路というのだそうです。一軒家避難小屋付近に有った集落から、権現山西の鞍部に登り、西沢出合(今の自然教室付近)への径路だったとか。

径路はところどころで崩壊していますが、それほど危険を感じる事無く歩けます。

鬼石沢左岸尾根に乗ったのが1時半頃。当初は、ここから尾根を下降して戻る予定でした。でも時間も早いし、このまま古道を辿って権現山へ登り、マスキ嵐沢左岸尾根を下降しようという事に。

ヤッホー!

実はこのルート、ひそかに歩きたいと思っていたルートなんだ。

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径路の崩壊程度はひどくなり、かなり危険度の高い道になってきました。

そしてついに現れた! 

腐りかけの木桟橋。オマケに濡れてヌメヌメとしている。木桟橋が大っ嫌いな私としては、この日一番の緊張でした。

でもこの径路、マイナールート探検隊のキリヤマ隊長のレポートを読んで以来、ずっと歩く機会を伺っていた径路なんだ。古道の風情をたっぷりと堪能しました。

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2時半頃。 権現山山頂へ到着です。

さあ、本日ラストのお楽しみ。未知の尾根に突入します。仮にマスキ嵐沢左岸尾根とでも言いましょうか。

この尾根はAYさんでさえ歩いた事が無いって。M-Kさんは昔々に登った事があるけれど、もう覚えていないとか。

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いよいよ下降を開始します。未知尾根の下降ですから、地形図を何度も何度も確認します。けっこう複雑に枝分かれしている。ましてやガスで見通しがきかない。M-Kさんから「登り返しはゴメンだから。しっかりRFするように!」とプレッシャーをかけられる。

緊張するなァ。でも、これは心地よい緊張。未知尾根の下降は楽しくてしょうがない。

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途中、戸惑う地点はあったものの、なんとか間違える事無く下降できました。

P788で最後のRFをして、植林地の急斜面を下ると、仕事道が現れます。ここまでくれば、あとはのんびりと降りるだけ。

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3時半頃。 権現山から約1時間で無事林道に降り立ちました。ピッタリと車を止めた地点です。これは気持ちが良い!

M-Kさん、AYさんのおかげで、面白い山歩きができました。Vルートを登って降りて、また登って降りて。

満腹です・・・。

 

それでは恒例の今日の花。

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ギンランは時々見かけるけれど、こんな大株を見たのは初めて!

6/3 追記

やまぼうしさんからご指摘いただきました。ギンランではなくてササバギンランです。ササバギンランの特徴の一つである、花の上へスーっと伸びる細い葉(苞)は無いのですが、花の後期にはこういう姿になるようです。

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コバノガマズミ。 花に付いた雫が綺麗です。

 

今日はこれだけ

ちょっと野草的には不作でした。

ルートが面白かったから、満足だけどネ!

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2010/05/23

新緑ウォーキング in 世附

5月22日

熊の影におびえ、ヒルやダニに襲われ、ロストルートに涙し、笹やイバラと戦う。そんな事を好きでやっているわけです。

が・・・。

時には思うんです。「ただただ、ボケーっと歩きたいなあ。」と。「のんびりと。穏やかな気持ちでサ。」

もともとは、歩く事が大好きなだけなんだ。気持ち良く、気分良く、歩きたいのさ。

という事で、歩いてきました。今日は普通にハイキングコースを歩いてきただけです。

丹沢湖の西、浅瀬のゲートに車を止めて、まず世附峠に登り、樹下の二人~白クラノ頭~湯船山~明神峠と稜線を辿り、三国峠から鉄砲木ノ頭(明神山)に登り、切通峠から東へ降りて、廃林道を辿りつつ途中で大棚を見学して、浅瀬へと戻ってきました。

この世附の奥の山域は、まだ踏み入れた事の無い山域だったので、楽しく気持ち良く歩いてきました。

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世附峠でこんな手製の看板に会う。あの有名なタニイズミ翁の道標だ。この後、明神峠まで、随所にこの道標が出てくる。1枚1枚に、いろんな事が書いてあって、デザインにも工夫が凝らしてあって、ついつい見入ってしまう。

惜しむらくは、塗料が剥がれてきている看板が目立つ事。屋外看板として、木材の下地処理もちゃんとしていないのかも。塗料も耐久性のあるものでないのかも。ユニークで心和む道標だけに、メンテナンスが望まれます。

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ここが『樹下の二人』かあ・・・。なんて気持ちの良い場所なんだろう。この『樹下の二人』という地名は、タニイズミ翁がつけたんだって。標にそのような事が書いてあった。

サンショウバラの木がいっぱい生えていました。花が咲くのはまだ先だけれど、もう小さな蕾がでてきていました。

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湯船山の山頂近く。 ここは標高1000mの稜線です。ちょうど今が新緑の季節。ブナの新緑は本当に気持ちが良いんだ。ゆったりとした気持ちで歩く。

このライトグリーンの色って、人の心にとても優しい色だと思う。

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鉄砲木ノ頭(明神山)からの眺め。 今日の富士山は少し霞んでいたけれど、それでも大迫力! 山中湖を一望し、正面にはドド~ンと富士山。間に遮るものは何も無い。ちょっと感動ものでした。

霞がかかっていない、澄んだ空気の日にまた来たいなァ。

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切通峠の付近。

ブナの新芽とバイケイソウの新芽がナイスマッチング。 バイケイソウの花って、そんなに綺麗な花じゃないけど(毒草だしね)、芽吹いたばかりの若葉の緑はとても綺麗だと思う。

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切通沢源流部から浅瀬までは長い長~い林道歩き。10数kmはあるでしょう。でも、木々の新緑や、道端の草を眺めながら歩けば、ちっとも苦にならない。

この写真は今日のベストショット。 タニウツギの花がそこかしこで咲いていました。

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ちょっとだけ寄り道をして、世附大棚の見物。

いやはやスンゴイ迫力! これは一見の価値有りだ。マイナスイオン・・・っていうのかどうかは知らないけれど、この冷涼で澄んだ空気って、なんだか身体に良さそうな気がするよね。

 

もちろん、たくさんの野草に出会ってきました。

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ヤマシャクヤクも数株か見つけた。 この花を撮るベストタイミングってなかなか出会えないんだよね。この花、開いてしまうと花びらが茶色く変色して、あまり綺麗じゃない。この写真の状態から、少し開きかけたタイミングがベスト。だけどなかなかそれに出会えないんだ。

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シロバナノヘビイチゴ。 初めて見た。嬉しいなあ! “ヘビイチゴ”と付いているけど、ヘビイチゴの仲間じゃない。実は美味しいらしいよ。

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ヤマウツボに似ているけど、違う。 サカネランだと思うんだ。だとしたらかなり貴重な野草。もちろん見るのは初めて。

 

浅瀬を出発したのが7時半。そして戻ってきたのが17時半。実に10時間のウォーキングでした。いやはや・・・長かった。30kmくらい歩いたんじゃないかな(ちょっとオーバーか・・・)。

でもそれほど疲れていない。たぶん、ずーっと道を歩いていたからだ。道って大事だよね。人が歩く上で、道ってとても重要だ。道さえあれば、どんなに長時間でも歩けてしまう。あらためて道の大事さを感じたのでした。

・・・と言いつつも

また道無き道に突撃するんだけれどね・・・。

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2010/05/19

ハタチガ沢~丸渕

またもやM-Kさんから「丸渕集合」の呼びかけがあった。

さて、今回はどのルートで丸渕まで行こうか。と考えた時に思い浮かんだのが、前回イガイガさんが歩かれたルートだ。ハタチガ沢を遡行し、鍋嵐東側のP719へ登って、丸渕へ直接降りる尾根を下降する。

普段はイガイガさんのルートをコピーしようなどとは思わない。あのお方は別格なのだ。『簡単』のように書いてあるルートだって、私レベルでは死にそうなルートである可能性が強いのだ。

でもこのルートを歩かれた時の記事には「アカチガ沢出合付近からP719の北まで、新しい仕事道ができている」といった内容が書かれている。ハタチガ沢が厳しくなるのは、アカチガ沢出合の上流部という話だ。そこに仕事道が付いているのなら、オイラだって歩けるはず。

という事で、行ってきました。

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5月16日

ちょっと寝坊をしてしまって、吹風トンネルの駐車場に到着したのは8時を回っていた。いつもより少し遅い出発だ。

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宮ヶ瀬の湖岸をテクテクと30分近く歩いただろうか。ハタチガ沢にかかる橋に到着した。橋から覗くと、沢ははるか下を流れている。けっこうな高度差だ30m以上あるんじゃないかな。

どこから沢へ降りるんだろう・・・と思いながらハタチガ沢林道へ入る。(後でイガイガさんに尋ねたところ、「橋のたもとに降りる踏み跡が有るだろ。」と。毎度ながら、観察力が足りないよね・・・)

林道を少し歩いた所で、沢へ向かう薄いトレースを見つける。ちょっと覗き込んだが、けっこうな急斜面を直滑降しているから、「エ゛~~」となってしまった。もう少し降りやすそうな所ないかな・・・と、林道を先へ進む。

10分ほど林道を歩いて、「そろそろ沢へ降りないとヤバイな。」と思い始めた頃、沢へ向かうトレースを見つける。今度は斜面をジグザグに降りて歩きやすそうだ。

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林道から降りている途中で、沢を歩く二人組みを発見! あれは・・・黒装束で沢を歩いている人なんて、あの人しかいない。

「イガイガさ~~ん」と呼びかけてみる。

やっぱりそうだった。そしてもうひと方はmassyさんでした。 イガイガさんとmassyさんも、同じルートで丸渕へ向かっている途中でした。

なんたる偶然! もちろん二人の後にくっ付いて歩きます。

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なかなか雰囲気の良い沢です。

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イガイガさんが“忍者”と呼ばれている理由がよくわかりました。岩から岩へと跳ぶように、沢を上がっていきます。

とても追いつけないし、真似できない・・・。

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アカチガ沢出合の手前で、径路がでてきました。これが新しい仕事道のようです。

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ハタチガ沢が厳しくなってくる所。岩の腹に丸太が2本渡してあるのがわかりますか。これが仕事道だ。

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なかなか面白い径路だよ。このアバウトな感じの丸太橋も良いでしょう? 渡る時にちょっと緊張するんだ。アドベンチャームード満載の径路です。

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やがて径路はオオユナラノ沢から尾根にあがり、P719の北側にある資材置き場で消えます。

でも、ここまでくれば、P719まで尾根を辿るだけ。

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P719から鍋嵐へ向かう尾根の途中から、丸渕へ向かう尾根に入ります。この尾根はけっこう複雑。RFをちゃんとしないと、丸渕へピッタリと降りられない。

イガイガさんはこの尾根をよく知っているはずなのに、後ろに付きます。わざと私にRFをやらせているのだ。ムムっ・・・これは間違えられないゾ。

にしても、複雑な尾根だ。分岐が多くて混乱する。

・・・が、massyさんがGPSを見ながら指示してくれる。

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で・・・。見事に丸渕へピッタリ下降。・・・・でも、massyさんがいなかったら『?』だったかもね・・・。

時間は11時半。

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しばらくしてM-KさんとAYさんがやってきました。そして花立小僧さんも。

大の大人6人が、バシャバシャと水遊びです。なんだか童心に戻って楽しいんだな、これが。私は美しかった『在りし日の丸渕』の姿を知らないのだけれど、丸渕を愛するこの人達のこだわりに参加している事が、なんだか楽しいんだ。

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2時過ぎ。本日の水遊びはここまで。

満足そうに淵を眺めるM-K師匠の姿を見ると、私も嬉しくなってしまいます。

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帰路は、全員で物見沢ゴルジュ帯を下降します。

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崩壊径路を辿り、黒岩を越えて山の神で小休止。ここで、イガイガさんとmassyさんとはお別れです。私は金沢キャンプ場へ向かうM-Kさん、AYさん、花立小僧さんの隊に加わる。

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山の神から林道へ上がるショートカットコースの開拓だ。

が・・・これが大失敗。ジャケツイバラのヤブに突っ込んでしまう。単独だと泣きたくなってしまうこのトゲトゲ地獄の突破も、『みんなで渡れば怖くない』。「ウヒャー!」とか言いながらも、笑えてしまいます。

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鉄塔の巡視径路を辿りながら、最後は中津川のジャブジャブ渡渉のオマケ付だ。水深30cm位あると、足がすくわれそうで緊張する。

時間はもう4時半。楽しい一日でした。

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2010/05/17

鳥手山

矢倉岳北側の山域、鳥手山だとか鷹落場だとかははたして丹沢なのでしょうか? エアリアの『丹沢』では下の端にかろうじて鳥手山の山名が記載されているが、その南側で切れている。じゃあ、『箱根』の方か・・と見ると、矢倉岳の北側で切れている。どっちでもない、中途半端な存在の山域なのだ。

そんな山域だから、歩く人も少ない。 山伏平から鷹落場、鳥手山を通って谷峨へ抜ける尾根にはトレースが付いているから、歩く物好きはいるようだ。(実はこのトレースは鷹落場、鳥手山のピークは踏んでいない。詳しくは後ほど) 検索すると、大師匠S-OKさんをはじめ、何人かの山行記がヒットする。私も去年歩いている。

が、この稜線の東側は? とネット検索してもても、ヒットしない。(そんなに熱心に検索したわけではありませんが) ということは・・・オイラが開拓者になるチャンスじゃね? なんてアホな気持ちも抱きつつ・・・。先人の記録が無いのは、相当不安ですが・・・まあ短い尾根だし、なんとかなるでしょ。

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5月15日

8時半。21世紀の森の駐車場に車を入れて、公園の舗装道路を北へ向かって歩き出す。途中から森を適当に突っ切って、洒水の滝から登ってくる登山道へと入る。ここから登山道を西へと向かいながら、北側の斜面を観察する。滝沢へ降りれそうな場所を探っているのだが、どこも薮が濃くて突入する気になれない。

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出発前に地形図を見ながら、「沢へ降りられるのはここじゃないかな」と目をつけていた小尾根へさしかかると、薄っすらだけれど踏み跡が有る。「やっぱりね」と突入する。薄いけれど、はっきりと『人が歩いている』とわかるこの踏み跡は、尾根の突端の手前で、ジグザグに沢へと降りていく。こんな所を降りていくのは、釣師の踏み後だろうか。

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沢へと降りた。先月、鷹落場東尾根を下って降りた時の滝沢は増水で轟々たる流れだったが、今日は穏やかな小さな沢だ。

さて今度はどこから登るかだ。事前に地形図を検討していて、鳥手山の東尾根よりも、鳥手山の北のピークの東尾根の方が登りやすいんじゃないかと推測していた。その尾根は目の前のヤツだ。

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ところが目の前は崖のような斜面。「登れるか?」と、見上げる。20mも登れば尾根の背に乗れそうだ。「エイ、行っちゃえ!」と取り付く。なんとなーくだけど、踏み跡らしきトレースがジグザグに付いている。・・・が、人間のトレースかどうか・・・といった感じの物だ。木に頼り、根を掴み、時には草を掴みながらよじ登る。

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よっしゃ。なんとか尾根の背に乗った。ワイルドだけれど傾斜はきつくない。地形図を読んで推測したとおりだ。

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なんて嬉々として歩いたのも束の間。

笹薮だ・・・。それもかなり濃い。

山腹を伺うと、笹薮は尾根の背だけのようだ。薮の切れ目をトラバース気味に歩く。が、ここだって木が鬱蒼としていて、歩きやすいわけじゃない。それに山腹の傾斜がきつくなってきて、とてもじゃないけど歩けなくなる。

しかたねぇ・・・。薮に突っ込むか。

相当な激ヤブだ。でも、M-Kさん達の話だと、「本当の激ヤブに入ると、足が地面に付かない。笹の上を歩く感じ。」なんて言っていたから、「このくらいじゃまだB級のヤブだね」なんて言われちゃうだろうか。

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ずいぶん長い事ヤブでもがいていたような気がするが、きっとたいした時間ではなかったんだろうと思う。ヤブを抜けたら、桜の大木の有る小ピークだった。

ここから進路を西へ取る。もうヤブは出てくるな・・と祈りつつ。

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ご覧のとおり、穏やかでなだらかな快適尾根だよ・・・部分的にはね。

大部分は低木のブッシュ。救いは大半の木がアオキだという事だ。こいつは痛くないからね。笹ヤブよりはずっとましサ。

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沢から約1時間。鳥手山の北のピークへ到着です。狭いながらも草原になっている気持ちの良いピークだ。今日は早めに帰らなければならないので先を急ぐけれど、ちょいと昼寝でもしてみたくなるような場所だ。

さあ、ここからまたアオキのブッシュを掻き分けて鳥手山を目指す。

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程なく植林地のピークに到着。そこには『鳥手山』と手書きのプレートがあった。今日はこのピークを確認するのも目的の一つ。

去年、山伏平から山北へと歩いた時に、鳥手山のピークを踏んだと思っていたのだが、その後S-OKさんの山行記録を読んで「自分は鳥手山を踏んでいないんじゃないか」と思っていたのだ。やっぱりそうだった。こんな植林のピークは踏んでいない。

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山頂から南西の急斜面を降りる。

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するとくっきりとしたトレースに降りつく。去年辿ったトレースだ。やっぱりそうだった。トレースを辿っていたら、鳥手山を巻いてしまうんだ。

それじゃあ、去年鳥手山だと思ったピークはどこだったんだ? 今となってはわからない。あの頃は、今ほど地図も読めなかったしね。

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なんて考えながら山伏平へと向かう。おっと、トリカブトの大群生地だ。秋には見事な花畑になるんだろうね。猛毒の花畑だけれど・・・。

さあ、後はトレースを辿って山伏平へ。そして登山道を21世紀の森へ。今日は早く帰らなくっちゃいけないんだ。

ショートコースだけれど、なかなか濃いルートだった。

この山域は鹿が生息していないから、ヤブが濃い。でも裏を返せば、鹿がいないから植物も豊富。野草好きとしては魅力的な山域だ。また折を見て、別の尾根も攻めてみるつもり。

では・・・

この日見つけた花達を。

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クルマムグラ  そこかしこに咲いていました。

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これはオトメアオイかなァ。だとしたら、初めて見る花。

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ジャニンジン   別に美しくも無い雑草だけれどね。見かけるのは稀な花なんだ。

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クワガタソウもあちらこちらで咲き始めていました。

その他にも沢山の野草を見る事ができました。その中には絶滅危惧種の花も。これはちょっと公表できない。(ルート図を掲載しちゃったからね) 別の機会にいずれまた・・・。

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2010/05/11

檜洞沢

玄倉川流域の沢は美しいよォ。 なんて話はよく聞くんですけどね。沢歩きド素人の私は、あの辺りの沢に一人で踏み込む勇気が無い。そこで、AYさんとミックスナッツさんに連れて行ってもらう事にしたわけです。

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5月9日

ユーシンの辺りで遊ぶのは、アプローチの長さが問題だ。寄から雨山峠越えがいいのか、玄倉から延々と林道歩きがいいのか(現在林道は、歩きも通行止めですけどね)。今日は雨山峠越えです。

7時30分。寄大橋の駐車場を出発。ここから雨山峠までは、1時間45分が私のアヴェレージタイム。ですが今日は、ミックスナッツさんの快足に引っ張られて1時間半で到着。それでもミックスナッツさんを10分ほど待たせてしまう。・・・恐ろしい人だ。

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雨山峠から30数分でユーシンロッジに到着です。出発から2時間ちょっと。ハ~~ヤレヤレ。と、すっかり到着気分ですが、今日のスタートはここからです。

ロッジの裏手に回り、東電の施設の脇を抜けて、古い登山道の痕跡を辿りながら歩きます。しばらく山腹を歩いてから、沢へと降ります。

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さあ、ここから沢歩きのスタートだ。石小屋沢出合の少し上流辺りでしょうか。

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ほどなく滝が現れる。魚止めの滝だそうな。きれいだなァ・・・なんて見とれている余裕は無い。この滝を越えていかなければならないのだ。

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滝の右岸の岩をよじ登っていく。

やってみれば『思ったより簡単』だが、取り付く時はドキドキだ。

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どんどん沢を遡上していきます。

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時々小滝が現れますが、巻くのはそれほど難しくは無い。

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ホント、美しい沢だ。

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かれこれ1時間半くらい遡上しているが、まだこんなに水量が有る。

なれない沢歩きで、いいかげんヘバってきた。最初のうちは地形図で支沢の出合を確認しながら歩いていたが、もうそんな余裕も無い。RFはミックスナッツさんとAYさんにお任せだ。

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美しいナメだ・・・。

と、立ち止まって一息つく間にも、二人はどんどん進んでいく。とにかく付いていかなくっちゃ・・・。

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ユーシンロッジから約3時間。ようやく径角沢出合です。

AYさんとミックスナッツさんが、どちらへ進むか協議。仲ノ沢乗越へ詰めて同角の頭経由で戻るか、金山谷乗越へ詰めて朝日向尾根で戻るか。私はもうバテバテで、『どっちでもいいや』状態。

結局、金山谷乗越へ向かう事になりました。

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源頭部が近づいてきました。

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ああ・・・階段が見える。

やった~! 金山谷乗越へ詰上げたんだ。

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でも、時間はもう1時半。日没を考えて、休む間も無くユーシン沢へと下降を開始します。

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たいした事ない滝だけれどね・・・。登るよりも降りるほうが、ちょっと怖い。もうヘロヘロだからなおさらだ。

そしてこの下流で、沢から尾根へと上がっていく。不慣れな沢から尾根歩きとなって、元気回復だ!

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朝日向尾根のP1196 北側の鞍部は、こんなに素敵なブナの森でした。

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P1196へ向かって、素敵な尾根歩き。元気を取り戻してきました。

この後、P1196で休憩して、ユーシンロッジへ向かって一気に尾根を下ります。ところがロッジの直前で尾根を間違えてしまった。崖状の斜面を隣の尾根に向かってトラバースする。こんな事はよく有ることで、「やっちゃったネ」と笑って済ませる範囲の事。

ところが今日は、長時間の沢歩きの後。わずかに残っていた体力を、このトラバースで使い果たしてしまった・・・。

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ユーシンロッジへ降りついた時には、本当にもうヘロヘロでした。

でも、時間はもう4時。小休憩だけで出発しなくっちゃ。この後の雨山峠越えの2時間は、意地だけで歩いたって感じです。

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6時。 日没前に無事、寄へ戻ってきました。

AYさん、ミックスナッツさん、本当にありがとうございました。檜洞沢は、噂どおり、とても美しい沢でした。

そして、歩くの遅くって、ご迷惑をかけました・・・。

あらためて思い知った事。

この二人の超人と私とでは、レベルが違いすぎる。だってお二人はたいしてヘバってないんだ。「疲れた~」と言いながらも、へっちゃらな顔をしている。それに比べて私ときたら・・・身体中がヘロヘロです。

参りました・・・。

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2010/05/08

ゴジラの背尾根~丸渕~樋嵐沢

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5月5日

連休最後の日の山歩きは、『未踏のゴジラの背尾根を歩いて丸渕へ行ってみよう』という趣向です。この日は、M-Kさん達も丸渕を目指して歩かれるはずなので、うまくいったらお会いできるなァ・・という目論みもありまして。

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本厚木から宮ヶ瀬行きの1番バスに乗って、三叉路バス停に着いたのが7時40分。湖岸沿いの県道を南へ向かって歩く。吹風トンネルの駐車場でイガイガ師範の車を発見。「今日はどこを歩いているのだろう」などと考えながら歩く。早朝の湖の空気はなんだか気持ちが良いネ。

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湖尻の橋を渡ったら、目の前の尾根がゴジラの背尾根だ。取り付けそうな場所を探しながら、しばらく歩いて、擁壁の切れ目から山腹に取り付く。

植林の急斜面を 這い上がると、ほどなく尾根に乗っかる。明瞭なヤセ尾根だ。

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こんな感じのヤセ尾根がズーっと続く。

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こんな危なっかしい尾根ですが、西丹沢のヤセ尾根に比べてそれほど危険は感じない。西丹沢のようなザレ尾根じゃなくて、地面が固いせいでしょうか。

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鍋嵐(ナベワラシ)の直下がとんでもない急斜面だ。木の根っこを掴みながら這い上がる。

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で。

鍋嵐に到着です。取り付きから2時間ちょい。けっこうキツイ尾根だった。

この日の一つめの課題、ゴジラの背尾根をクリアです。

ここから進路を東へ。能ノ爪を経て物見峠に向かいます。

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物見峠からは、二つめの課題。廃道になっている物見沢の旧経路を歩きます。地形図には、破線で登山道の表記がありますが、数年前に廃道になっている道です。昨秋に黒岩から丸渕まで旧経路の探索をしたので、今度は物見峠から丸渕まで歩いて、線を繋げるのが目的。丸太の通せんぼをまたいで旧経路に入ります。

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その前に・・・。この日の秘密兵器、長靴の装着だ! 先日のニカニカでaibouさんが長靴で沢を歩いている話を聞いて、試してみようと担いできました。ヤマビル対策でもあります。

それにしても、けっこう重かった・・・長靴かついで尾根を歩いてくるのは。「この重さは考え物だナ・・」と思った。

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物見沢に下りるとすぐに、経路跡がわからなくなる。廃道になってから、そんなに長い年月は経っていないはずですが、もう完全に崩壊しています。

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とにかく沢沿いをあるいていると、こんな朽ちた木橋や道標が現れますから、旧経路が沢沿いにつけられていた事は間違いありません。

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この日は長靴ですから、何のためらいも無く水の中をジャブジャブと歩きます。こりゃ楽だね。

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12時半頃。物見峠から45分ほどで丸渕に到着です。

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そこにはM-Kさん、AYさん、ミックスナッツさん、そしてなんと、イガイガさんが水遊びの真っ最中。私も水遊びに混ぜてもらいます。これがまた、けっこう楽しい。

 

さて・・・。

私としては、課題二つをクリアしたし、M-K師匠達ともお会いできたし。

帰りはM-K師匠達の後ろにくっついて行く事にしました。

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林道と登山道で帰るのかと思いきや・・・。沢に入って行きます。やっぱり、普通の道を歩けない男達・・・。

ここは樋嵐沢(トヨアラシ沢)というんだって。

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なんだか危ない匂いがしてきたヨ・・・。でも今日は達人3人の後をくっついているから安心だ。

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チョロチョロ滝の横を、AYさんがよじ登ります。危ないよォ・・・。

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横を見ると、ミックスナッツさんは崖を登っています。なんて危ない人達だ・・・。

オイラは良い子だから真似しない。(というか、真似できない) で、手前から山腹を巻き巻きだ。ところが、滝の上が切り立っていて、トラバースできない。どんどん上へ登ってしまって、気が付くと皆さんより20mくらい上に。下でM-Kさんから声が・・・「shiroさん、上がりすぎ! 降りてきて!」 ヤベ・・・叱られた。崖斜面を、木に掴まってひやひやトラバース。結局、一番アホなのは私でした・・・。トホホ・・・。

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さあ・・・沢の源頭に近づいてきました。下から崩れ始めている石積み堰堤もなんだか興味深いなァ。

沢からP700の東の鞍部に上がって、三峰の登山道へと出ました。

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そのまま登山道を横切って、八丁径路へ。

トトト・・・と尾根を下って、途中から水の尻沢へと降ります。沢沿いの径路はヒルヒル地帯だ。自然と足が早くなります。それでもズボンに1匹くっついていました。AYさんにも1匹。M-Kさんには4匹。ミックスナッツさんはゼロでした(お見事!)。

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平成の森駐車場に到着です。

お疲れ様でした~!

この日は盛り沢山で内容の濃い山歩きができました。

満足・・・・

 

この後、M-KさんAYさんと厚木のラーメン屋で反省会。(なんの反省もしないけどね)

お二人の行きつけらしきこのラーメン屋が、またビックリだ。無色透明のスープのタンメンが美味い美味い。

これまた満足なのでした。

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2010/05/06

弥七沢ノ頭

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カモシカと至近距離で遭遇!

その差わずか20m(目測で)。 ヤセ尾根上で鉢合わせです。お互いに見つめあったまま(向こうは睨んでいたのかも)、1分ほど。やがてカモシカ君は静かに尾根を下って行きました。

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5月3日

河内川(中川川)と小川谷に挟まれた山域は、登山道の無い山域です。私もここには足を踏み入れた事が無いので、行ってみる事にしました。噂では、ちょっと“おっかない”山域らしいよ。

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GW渋滞が嫌なので、この日は電車&バスでの山行です。中川橋にバスが到着したのが8時半。橋を渡ってすぐの所にこんな階段が。きっとここが遠見山への取り付き口に違いない。

階段を登って藪を掻き分けると、そこは植林の急斜面。まずはフカフカの植林地をフーフー言いながら登ります。

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植林地が終わるとP540も近い。自然林の草むらの中にも、くっきりとしたトレースが。けっこう歩いている人も多いのかもしれない。

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階段から20数分でP540到着です。

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ワイルドな尾根が続きます。遠見山までは急登が続きますが、途中でカモシカとのサプライズ遭遇などもあり、楽しい尾根歩きです。

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遠見山到着です。名前から想像して、眺望を期待していましたが・・・ご覧のとおり、植林地で眺望ゼロでした。

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遠見山から大杉山までは、山とは思えないような平坦地歩き。

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約2時間で大杉山に到着です。ここまでは“おっかない”場所も無く、のんびりと歩いてきました。

だだっ広い山頂で木にもたれながらしばし休憩した後、さらに北へ向けて歩き出します。

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ほどなく小割沢ノ頭に到着です。

この辺から尾根も複雑に枝分かれをしてきますので、慎重にRFをしながら進みます。

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仲ノ俣乗越付近から、緊張感の有る尾根に変わってきました。“おっかない”感じが少し出てきたよ。ザレザレの急斜面だ。踏ん張った足がズリズリと滑る。手足総動員でよじ登る。

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たどり着いたP956はとても気持ちの良い山頂でした。

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12時半。 この日の目的地、弥七沢ノ頭に到着です。

それほど“おっかない”わけでもなく、楽しい尾根だったなァ。なんて思いながらおにぎりをほおばります。

さて、P926を通って、箒沢公園橋のバス停へ下りるか。地形図を眺めながら、「RFも難しくなさそうだ。」なんて思ったのが間違いだった。

弥七沢ノ頭から北へ、箒沢乗越へ向かって降り始めて、小尾根の多さに戸惑う。何度も何度も地形図とコンパスで確認をするが、地形図と実際の地形とが一致しない。戸惑いながら歩く。しかも尾根はザレザレだ。

慎重にルートファインディングしながら尾根を降りてきたはずなのに・・・なんか違う・・・。高度計は800mを表示している。箒沢乗越に降りてなきゃいけない標高だ。でも、今いる尾根は、この先ずーっと下まで落ちている。

間違えてる。絶対間違えてる。地形図を穴が開くほど見つめるが、自分がどこにいるのかがわからない。

クッソー! 登り返すしかないだろう。この辺の沢のヤバさは、他の人達からも聞いている。下手な沢に降りちまったらアウトだ。

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登り返す尾根はこんな感じ。下から見ると、とんでもない急斜面だ。一見、足がかりが多くて、登りやすそうにみえるでしょう? ところがこの緑のボコボコ、砂のかたまり。ちょっと足をかけると、ザザっと崩れる。どうやって登れって言うんだ、この崖のようなザレザレ斜面。 てか、どうやってこの斜面を降りてきたんだオイラ。

泣きそうになる。

50mほど登り返して、隣の尾根に乗る。

今度は恐ろしいほどのヤセ尾根だ。しかもザレザレ。少しでも足を滑らせたら、谷底まで滑り落ちる。

本当にこの尾根で合ってるのか? 不安で一杯になる。先程の登り返しで体力を使い果たしてしまった。もう登り返しなんてできないぞ。

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鞍部に降り立った。箒沢乗越だ。間違いない。この辺、他に鞍部は無いはず。両側は不気味なくらいに切り立っている。なるほど・・・“おっかない”所だ。落ちたら最後だな・・・。ヘトヘトに疲れきっているから、余計にそう思う。

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でも、ここまできたらp926は目の前だ。

とは言え、やっぱり簡単には進ませてくれない。急斜面を手足を使ってよじ登る。

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ようやくP926に到着です。なんてこった・・・弥七沢ノ頭からここまで1時間半もかかってしまった。こんなわずかな距離を。

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P926から北西の尾根を下ります。ザレは無くなって、歩きやすい固い地面だ。尾根の分岐を見極めながら、ダダダっと駆け降りる。

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1時間ほどで、箒沢公園橋のバス停に降り立ちました。

いやァ・・・疲れた~。噂どおり、ちょっぴり“おっかない”山域でした。

・・・でも、楽しかった。久しぶりにスリル感を味わった。

 

今日の野草達

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ミツバコンロンソウ

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ミヤマシキミ

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ギンリョウソウ

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ツルキンバイ

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2010/05/04

市原新道~蛭ヶ岳~白馬尾根

丹沢の最高峰蛭ヶ岳へ登る最短ルート、『市原新道』と『白馬尾根』の名前を知ったのは、丹沢歩きを始めたばかりの頃でした。もちろんVルートであり、「熟練者しか歩けない」と言われているルートですから、その頃は「いつかこのルートで蛭に登ってみたいものだ」と思っていました。「そういうルートを歩けるようになったら、オレも一人前だ」と。

先日、早戸川林道の通行止めが解除されたというニュースを聞いた時、その事をフと思い出したわけです。

「よし、行こう!」 丹沢Vルート界のメジャールート(?)。ようやく今、歩く時がやってきたのだ! いざ行かん。一人前になるために!!

なんて・・・・

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5月1日

魚止橋に車を止めたのが7時半。橋のたもとの駐車スペースはもうすでにいっぱいです。みんな早いなァ。

雷平までは『山と高原地図』にも載っている、早戸大滝への正規の登山ルートです。(赤破線コースですが)

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木橋を2回渡ります。実は私、この木桟橋が大の苦手。以前、ヌルヌル木橋で死にそうな目に会ってから、トラウマになってしまっています。崩壊斜面のトラバースよりも10倍くらい怖い。でも、こんな激流を渡渉するわけにもいかず、我慢して渡ります。慎重に・・・。

途中で早戸大滝の方から引き返してきたという人とすれ違う。今日の早戸川は普段の2倍の水量があるから、危険だという。「止めたほうがいいよ」と言われたが、忠告にお礼を言って先へと進む。

雷平からは赤破線ルートと別れ、原小屋沢沿いに遡上する。左岸にマーキングが付いていたので、薄っすらとした踏み跡を追いながら進む。

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なんだか明るくて、気持ちの良い沢だ。ヒトリシズカがそこかしこで咲いている。

事前に調べた情報では、市原新道は雷滝の所から尾根に上がっていくらしい。とにかく滝の所までは、沢沿いに歩くのだ。

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2段の滝が現れた。これが雷滝か? 右岸側を観察するが、尾根に登れそうのもない。滝の上からか?と左岸側を巻き上がる。

この滝の上をしばらく登ると、左岸は崖になるので右岸に移らざるえなくなる。が・・・、渡れそうな場所が無い。たぶん、普段より水量が多いのだ。ジャブジャブ渡渉もいとわないが、渦巻く激流ではそれもできない。先程のおじさんの忠告を思い出す。

が・・・ここで引き返せない。ギリギリ岩から岩へと飛べそうな場所を見つける。距離を目測するが、本当にギリギリだ。深呼吸して、気持ちを落ち着かせ、意を決してジャンプ!

フ~~   なんとか成功。

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その少し上流に轟々と音を立てている滝が出現!こいつが雷滝だ!!

スゲー! 凄い迫力だ・・・。しばし見とれる。

さて・・・

市原新道の取り付きはどこだ。 滝の上に巻き上がる踏み跡は有る(うっすらだけど)。でも、これは沢登りのルートじゃないかなァ。市原新道の取り付きはこの下に有ったのかも。なんて考える。全く根拠の無い、ただのカンですが。(後で調べ見ると、滝の上へ巻き上がった所が取り付だったようです。)

斜面を観察しながら下流側へ降りるが、それらしきトレースは無い。やっぱり滝の上か・・・と思ったが、めんどくさくなって斜面をよじ登る。とにかく尾根に乗っかればいいのだ。こんな時、登りは気が楽だね。とにかく上へ上へと登れば、間違いないんだから。

しばらく登った所で、右手から上がってくるトレースを見つけた。これが市原新道だ。

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植林地の横を登っていく。はっきりとした踏み跡が付いている。しばらくは急登が続く。

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雷滝から1時間ちょっと。単調な急登を喘ぎながら登ると、こんな素敵な尾根歩きになる。美しい自然林の尾根。傾斜もそれほどきつくは無い。気持ち良いなあ~。

踏み跡はくっきりと付いているから、RFの必要も無い。緊張感も無く、のんびりと歩く。

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が・・・ここで緊張が走る。 ヤツだ! 熊だろ、この糞。乾き具合から見て、今日じゃなさそうだけど。この尾根をウロついているヤツがいるんだ。

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ヤセ尾根の通過も有るが、危険な場所は無い。

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山頂が近づいてくると、なだらかなブナの斜面。バイケイソウの新芽が瑞々しい。

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11時半。 山頂に到着です。

あ~。富士山が見える。気分爽快!

山頂のベンチは全て埋まるくらいの人がいます。ちょっとビックリする。この時間にこれだけ人がいるとは。大倉や東野から登ってきているとしたら、おそろしく早いペースだ。

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しばし休憩をした後、鬼ヶ岩へ向けて出発します。 丹沢最高峰の稜線は、早春の花キクザキイチゲの花盛り。山の上では、ようやく春が始まったようです。

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コイワザクラもチラホラと。

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鬼ヶ岩が見えてきました。

この稜線へ来る時には、いつもガスの日ばかりでしたから。こんな快晴の丹沢主脈を歩くのは始めてかも。

さて、鬼ヶ岩ノ頭から白馬尾根に入ります。

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東側の急斜面を適当に降りていくと、くっきりとしたトレースが現れました。

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しばらくは草原歩き。まだ草達は芽生える前だけれど、1ヶ月ほど後には素敵な緑の草原になる事でしょう。右手には丹沢三峰の山並み。とても眺めの良い場所です。

でも、気持ちの良い尾根歩きは1350m付近まで。そこから下は、植林の急斜面をひたすら降ります。

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鬼ヶ岩の頭から、約1時間。雷平に戻ってきました。

市原新道と白馬尾根。Vルートとは言えど、くっきりとトレースがついていますから、ほとんどRFの必要無し。とくに白馬尾根の下半分は、植林地の仕事道歩きです。その点、少し期待外れの感も有りますが、素敵な尾根で有ることは間違い無い。特に山頂直下の草原は、緑萌え出す5月末頃だったら最高に気持ちが良いだろうなァ。

さて・・・

念願だった、憧れの市原新道と白馬尾根を、無事歩く事ができました。これでオイラも一人前になれた・・・・・のか?

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