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2009/12/29

檜岳 雨山 周辺探索

なんで年末ってこんなにあわただしいんでしょうかね・・・

こんなせわしない時こそ、山を歩いてこなくっちゃ。ストレスが溜まってしまうからね。・・・なんて勝手な理由をつけてでも、山歩きは止められません。

今年最後になるであろう山歩きは、先週に続いてM-K隊にご一緒させていただきました。この日の企画は、檜岳南東尾根にシチミさんが新たに作ったという仕事道を見学。そして檜岳の北西尾根と、その北側の尾根という未知ルートの探索だって。面白そうな企画でしょう。乗っからないわけにはいきませんから。

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今日のルート図はKATさんから頂いたGPSの軌跡です。やっぱスゴイなァ、GPSって・・・。GPSロガー、買おうかなァ・・・。

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12月27日

朝8時に寒桜の咲く寄大橋に集合です。今日のメンバーは師匠のM-Kさん、ミックスナッツさん、KATさん、シチミさん・・・と私。

シチミさんは突然の参加です。作った仕事道を歩く企画を聞いて、いてもたってもいられなくなったらしい。

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寄沢の滝郷沢出合のすぐ北側。鉄製の仮設階段が取り付き口です。シチミさんの先導で出発だ。

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おお~。真新しい綺麗な仕事道だ。

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シチミさんが山仕事の表話、裏話、色々と教えてくれます。皆、興味津々で聞いています。ホント楽しくてためになる。

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なんだかいつも歩いている、暗い植林地帯とは雰囲気が違うゾ。地面まで陽が差し込んでいるんだ。ちゃんと適正な間伐をすれば、こんな明るい森になるんだって。ここら辺は、最近シチミさん達が間伐をした一帯。檜の切り屑が良い香りを漂わせています。

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標高900m付近になると、楽しい仕事道歩きも終わり、自然林の尾根に変わります。これはこれで、また素敵な尾根だこと・・・。

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10時20分 檜岳山頂に到着です。途中おしゃべりしながら、かなりゆっくりペースで登ってきました。たまにはこんなのんびり歩きも良いものです。

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ここでシチミさん。「やっぱつらくなってきたから帰るワァ」と一人下山です。登りながらも「痛ぇ、痛ぇ」と言っていたんです。だって、手術をして昨日退院してきたばっかりなんだって! 医者からしばらくは安静にするように言われているんだって! それなのに山登りだよ! やっぱりこの人も相当イカレてる・・・。

もちろん『イカレてる』はカッコイイ男の代名詞さ。

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さてと。残った4人は檜岳の北西尾根に突入です。目ざとく鹿柵の穴を見つけてしまうんですねぇ。

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私の知る限り、この尾根を歩いたという話は聞かない。(もちろん、誰か先人はいるんだろうけどね) M-Kさんだって初めてだって言うんだから。 こういう踏み跡の全く無い尾根を歩く時って本当にワクワクする。

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ヤブこそ無いものの、なかなか渋い尾根だよ。ミックスナッツさんの的確なRFで迷う事も無く降りていきます。

そして下降開始から50分ほどで、山神径路へ降り立ちました。

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山神径路をモチノキ沢へ向かって北進します。この山神径路、3ヶ月ほど前に単独で歩きました。次々と現れる崩壊斜面に「ドキドキ」と「ワクワク」と「ビクビク」が入り混じった複雑な心境で歩いたっけ。今日はこんなザレザレ斜面もハイキング気分だ。単独行をやめる気は無いけれど、「仲間と歩くのって楽しいんだなァ」とつくづく思う今日この頃です。

 

さて。モチノキ沢でランチ休憩を取った後、モチノキ沢の右岸尾根の取り付を探します。

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ですが、どこも急斜面で、楽に尾根に上がれそうな場所はありません。「ここを登ってみる?」というノリで取り付きましたが、かなりの急斜面。

こういう急斜面になると、ミックスナッツさんにぐんぐん置いていかれる。この人の脚力、ホントに凄い・・・。

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急斜面が終わると、ナント、素敵な広場のような尾根。「こりゃ、良い尾根を見つけた」と一同はしゃぎます。

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ほらほら。緩斜面の素敵なプロムナード歩きです。しかも踏み跡無し。マーキング無し。人が歩いた気配を感じません。 誰も知らない尾根を見つけた、喜びを感じながら歩きます。

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が・・・。やがて尾根は再び急斜面に。そして痩せてきて、両側は切り立った崖だ。ガランガランと自然落石の音もする。岩がゴロゴロの鋭い痩せ尾根を緊張しながら、慎重に通過する。僅かに付いている、獣の踏み跡を辿る。

こんな尾根を単独で、しかも下降で入り込んだとしたら、きっとビビッていただろうなァ。怖い怖い。ちょっとやってみたかった気もするが・・・。

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檜岳と雨山の中間に有る、P1145付近で稜線に登りつめました。そして13時30分、雨山山頂に到着です。

ここから雨山南東尾根を下降します。この尾根は、M-Kさんは既知の尾根ですが、私は始めてのV尾根。

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傾斜はきついですが、歩きやすい良い尾根です。

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標高1000m付近。 M-Kさんがルートを知っていましたが、私単独だったら迷っていたかも・・というポイントです。はっきりとした尾根をそれ、ぼやけた南向きの尾根に乗ります。

ブッシュに突入か! と身構えましたが、ブッシュの中にはっきりとした仕事道がありました。

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今日はいったい、何回鹿柵をくぐってきたのだろう。

かなりの急斜面ですが、仕事道が付けられているので歩きやすい尾根でした。

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無事、寄沢へ降りてきました。あれ!新しい木橋が渡して有る。ここは、雨の翌日などは水量が多くて渡るのに苦労していた場所なんだ。ありがたいねぇ~。

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15時ちょい過。寄大橋の駐車場に戻ってきました。今日は未知の尾根を何本もこなして、本当にお腹いっぱいです。充実した一日でした。

M-Kさん、ミックスナッツさん、KATさん、シチミさん・・・ありがとうございました。

 

そして・・・

いつもblogを読んでくださる皆様。今年一年、お付き合いありがとうございました。

来年も『おバカ』の追求は続きます。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは・・・

良いお年を!!

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2009/12/22

バケモノ沢上流部探険

我が師、M-K氏はイカレたお人だ。今回の山行計画を聞いた時に、つくづくそう思った。

今回の狙いは、西丹沢の奥の奥。まさに秘境と言うべき山域。バケモノ沢の最深部、戸沢、赤沢の探険だ。それを上から攻めると言う。つまり大界木山の稜線から未知の沢へ降り、そのまま沢を下降する。そこまで聞いただけで「はい??」である。さらにその後、未知の沢を遡行して稜線に戻る、という計画だ。「滝が無けりゃいいけどね」などと平然とおっしゃる。

こんなイカレた計画を立てられるのは、M-K氏が達人で有るからに他ならない事は間違いない。だから、並みの人は決して真似できないイカレ具合に、魅力を感じて惹かれてしまうのだ。

そして、このイカレた山歩きの極意を学ばんがため、同行させていただく事をお願いしたのだった。

私も「イカレた男だね!」と言われるようになりたいんだ!!

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12月20日

メンバーはM-Kさんを筆頭にAYさん、T.Iさん・・・と私。

この戸沢・赤沢、事前にググってみたものの、沢を歩いた記録がひっかからない。西丹沢の奥地だから、ここらを歩く人も少ないのだろう。ひっかかるのは渓流釣りの人の記録だけだ。でも釣師は魚のいない最深部までは行かないから、源頭部は全く未知の領域だ。ワクワクするが、さすがに単独で歩くのはビビッてしまいます。まして未知の沢の下降となるとなおさらだ。でも今日は達人にくっついて歩くんだから、怖いもの無しだゼ。

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朝8時40分  道志村の道の駅から林道へ入り、水晶橋という橋のたもとに車を止めて出発です。 零下じゃないの?と思うくらい寒い朝でした。

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林道を歩く事20分。ここからは登山道で城ヶ尾峠を目指します。歩きながら地形図に記された登山道とは違う尾根を歩いている事に気がつきました。あきらかに地形図が間違えている。そんなのよく有ることだけど、ここはあまりにも違いすぎる。いつも思うのだけれど、山道に関してはテキトーすぎるぜ、国土地理院。

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9時30分 城ヶ尾峠に到着です。ここで一服しながら、M-Kさん、AYさんの両達人が下降口を協議しています。そして、大界木山を越えて、少し下がった所から小尾根を下降しようという結論に。

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城ヶ尾峠から大界木山を目指します。さすがは東海自然歩道。公園の小道のような稜線歩きです。気持ちいい~!

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木々の間から富士山もくっきりと。

気分上々で歩きながら、大界木山を越え、下降すべき小尾根を探します。

そんな時、M-Kさんがうっすらとした踏み跡を発見。「いや、ここは目指している尾根とは違います。」と言うが、「なんか知らんけど、ここを降りよう。」とおっしゃる。なんか知らんけど、もちろん異存は無い。

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という訳でここから下降開始です。踏み跡と言ったって、本当にうっすら。言われても「え?ホントに踏み跡?」というくらいです。

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薮の中を少し歩くと、こんな歩きやすい道が出現。いや、道じゃない! 沢の源頭だ。M-Kさんのカンが見事に的中。恐るべし達人のカン。

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水がチョロチョロと湧き出してきました。

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下降開始から30分。 もう立派な沢です。

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気持ちの良いゴーロ歩きが続きます。AYさんは「滝が無くて歩きやすいねぇ」などと言ってますが、ちょっと物足りなさそう。私としては滝が出てこない事を願います。

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なんて願っていたけれど・・・やっぱりね。滝出現です。高さは無いものの絶壁の滝。ここは左岸を20mほど高巻きました。こんな時のAYさんのルート取りはとっても的確。頼もしい人です。

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右岸から合流した沢にこんな立派な滝が! ここまでは釣り人も上がってこないだろうから、見た人も少ないんだろう・・・なんて思いながら見入ります。 

水量は少ないものの、高さは25mくらいは有るでしょうか。写真が下手で伝わらないかもしれませんが、本当に美しい滝でした。これを発見しただけでも、ここへやってきたかいが有るというものです。

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だんだん水量も増えて、危険度も増してきました。ここもちょっとした危険箇所でしたが、嬉しそうに笑いながら通過するT.Iさん。

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下降開始から1時間45分。 戸沢をずっと降りてきましたが、ついに赤沢出合に到着です。左が降りてきた戸沢。右から流れ込んでいるのが赤沢。そしてここから写真上へと流れていくのがバケモノ沢です。

時間もちょうど、12時過ぎ。この少し上流でランチ休憩をしてから、今度は赤沢の遡行開始です。

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10分も歩くと、美しいナメ滝出現。2段になってます。

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ここは、右岸から巻き巻きです。

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沢の水が凍っています。うっかり足を乗せるとツルンとこけるので要注意。

でも、凍りついた沢って綺麗だ・・・。

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だんだん水量も少なくなってきました。こうなると、沢歩きに慣れていない私も安心して歩けます。

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ウッヒョー! また美しい滝が出現だ。半分凍りついている。赤沢の最深部に有る滝。見た事が有る人も、そう多くは無いんだろう。そう思うと、感慨もひとしおです。

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源頭部も近づいてきました。どういうルートで稜線につめるか、協議する両達人。

結局、尾根には登らず、このまま沢をつめる事になりました。

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チョックストーンの滝。でも水量がチョロチョロだから、簡単に登れます。

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赤沢出合から遡る事、1時間と10分。ついに源頭部に到達しました。ここから上は猛烈な笹薮。

さあ! 薮に突入だ!

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完全に背丈よりも高い薮の中を、ずいぶん長い事もがいていたような気がします。が、実際は10分くらいだったかもしれません。

今まで、そんなに多くのヤブ漕ぎをしてきたわけではありませんが、こんな激ヤブは初経験だ。M-Kさんにそう言うと、「この程度じゃ、ヤブとしてはBクラスだな」だって。ええッ!? まだ上にAクラスがあるんだ! とビックリすると、「まだその上には特Aクラスがあるよ」だって。・・・恐るべし、ヤブ屋の世界。奥が深い・・・。

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14時20分。 城ヶ尾峠に到着です。

戦い終わった男達。西日が眩しいぜ・・・。

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後は登山道と林道をテクテクと車に戻るだけです。

あ~面白かったぁ・・・。本当に面白い山歩きでした。

いつも、未知のルートを無事歩きとおした後には、達成感と満足感が残りますが、今日はまた格別です。

私の実力と経験では、単独では絶対にいけないルートでした。

M-Kさん、AYさん、T.Iさん。本当にありがとうございました。

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2009/12/15

本間ノ頭周回 ~後編(下り)~

前回からの続きです。

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登りですっかり疲れきってしまい、本間ノ頭山頂でウトウトとしてしまいました。あまりの寒さに目が覚める。

しまった! もう11時半だ。実はこの日、夕方に用事が有って16時頃までには帰らなければならない。という事は、14時には早戸川大橋に止めた車に戻りたい。残り2時間半。たぶん行けるはず。が、途中で道迷いしたらアウトだ。

よ~し! と、気合を入れる。いよいよ栂立尾根の下降開始だ。いつもながら未知のVルートに突入する時には緊張が走る。でもこれは、心地よい緊張だ。ワクワクするんだ。

もう一度地形図を確認する。この栂立尾根、途中のピークが多い分、尾根が複雑に枝分かれしている。いかにも迷いそうな尾根だ。慎重にRF(ルートファインディング)をしなければ。

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いざ出発。 下降口は山頂のベンチの裏。はっきりとしたトレースがあります。

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山頂からしばらくは、エアリアにも記載されている、本間橋へ降りるルートをたどります。赤破線コースだけれど、登山道には違いない。踏み跡もくっきりとしていて歩きやすい。

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たぶん、エアリアに『危』マークがついていた場所だ。でも、ロープも張ってあるし、安全に通れます。

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最初のRF注意地点は、標高1260m付近。エアリアの赤破線コースから分かれて、北東の尾根に乗る地点だと思っていました。が・・・そこにはこんな道標が。

わかりやす!

とうせんぼロープをくぐって奥へ進めって事だね。

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そこはこんな素敵な尾根道。気持ち良く散歩気分で歩きます。

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カッコいいブナの大木も生えています。

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こんな光景にも野生の迫力を感じます。

そして鐘沢ノ頭を通過。ピークでは必ず尾根が分岐するので、RFが必要です。が、ここは迷う事無くすんなり通過。

続いてP1043通過。さあ、ここだ。事前の地図読みで、一番注意が必要だと思っていた地点にさしかかった。P1043を少し下った所で、尾根は二つに分かれる。そこを東へ向かうのだが、地形図上で見ると東へ向かう尾根はぼやけている。よほど注意深く観察しないと、見逃してそのまま北の尾根に乗ってしまうだろう。

慎重に東側を観察しながら進む。案の定、東へ向かう尾根の入り口は、地形を見てもわからない。が、すぐに見つかった。

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見つけたのはこの杭。この栂立尾根は、清川村と相模原市の境界尾根なんだ。だから、先程からずっと、この境界杭を辿って歩いていたんだ。東の斜面にこの杭を見つけたので、すんなり迷わずルートを見つける事ができたという訳さ。

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山頂から1時間15分。栂立ノ頭山頂です。

ここまではとても気持ち良く歩いてきました。ただ、不気味なのは時折聞こえる猟銃の音。音は遠いけれど東と西から聞こえてくる。これから向かう北方面から聞こえてこないから、少し気が楽だけど、先程空の薬莢が転がっているのを見つけたから、この山域でも猟が行われるのでしょう。冬の丹沢で一番怖いのがこれ。まあ、正規の登山道のそばでは、絶対に猟はしないはずだから、一般登山者には関係無い話かもしれないけれど・・・。

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栂立ノ頭から北東へ向かいます。この尾根上には鹿柵が張られ、自然林と植林に分かれています。かなりの急斜面。鹿柵の中へ入って、植林側を降りてみましたが、こういう急斜面は、木がランダムに生えている自然林側の方が降りやすいかも。

この尾根を登りで使う時には、ここが一番の心臓破りだね。

次のピークは六百沢ノ頭。ここでもRFは必要です。山頂から真北の尾根を降ります。

次のRFは標高670m付近。ここで尾根は3つに別れます。しかもボヤっとした地形で、尾根の分岐がわかりにくい。例の境界杭を探して、北東へ向かいます。

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そしてたどり着いたのがP532。ここがタロベエ峰だと思っていたのですが、もしかしたら違うかもしれません。

当初の予定では、境界尾根を辿って金沢橋の脇へ降りるつもりだったのですが、帰りの時間が気になるので、ここから北へ向かいます。

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新多摩線33号鉄塔の下へ出ました。さあ、ゴールは間近だ。

ここから、一の沢という小さな沢の右岸の尾根を下降しました。後でわかった事ですが、左岸の尾根に入るのが正解だったようです。

林道が近づくにつれ、嫌な予感がしていたんだ。こういう尾根の最後にありがちな事。

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ホ~ラね。嫌な予感は当たった。最後が擁壁だ。7~8mの擁壁が、2段になっている。上の段は比較的傾斜が緩やかで、なんとか降りられた。下の段は絶壁だ。さあ、どうする!

ザイルを出そうか、と思った。先月、M-Kさんに「Vルートを歩くなら、6mmのザイルくらいは持って歩きなさい!」と忠告されてから、いつもザックの横にぶら下げてはいるんだ。1度も使った事はないけど。

どこにザイルを引っ掛けようかとキョロキョロしているうちに、「なんとか滑りながら降りられるんじゃ」と思い始める。「滑って降りても、下のフェンスで止まる」と。擁壁に腹這いになって、ザザーと滑ってみる。

ウッヒャー! うまくいった。そしてちょびっと気持ち良い。フェンスを乗り越え、2m程のコンクリ壁を飛び降りて、無事林道に降り立つ。

やったネ! ・・・と思ったが、シャツとズボンはドロドロだ。それも尋常じゃないくらいのドロドロだ。こんな擁壁を滑って降りたんだから当たり前だ。それを見て、さすがに自分でもゲンナリする。・・・バカだ。バカ過ぎる・・・。

まあ・・・そんなこんなで。

予定通り14時、早戸川大橋に戻ってきました。

よしよし。今日は一度も迷わずに、Vルートを下降できました。と言っても、境界杭という大ヒントを辿ってきただけだから、自慢にはならないけれど。

それに、たとえ間違った尾根に入ってしまっても、「必ず早戸川林道か金沢林道のどちらかに降りられる」という気持ちがどこかに有って、緊迫感にも欠けていたけど。

だけど、『静かな尾根歩きを楽しむ』という観点から見れば、この上なく素敵な尾根だった。地形図を見ると複雑に尾根が派生しているから、この辺一帯の山域を探索してみるのも面白いかも。

この辺はヤマビルが多いから、冬にこそ歩きたい山域なのだけど・・。怖いのは猟銃だ。猟の情報って、どこで調べればわかるんだろう・・・。

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本間ノ頭周回 ~前編(登り)~

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栂立(ツガタチ)尾根を歩いてみたい。

そう思った。もちろんV(バリエーション)ルートだ。どうせ歩くなら下りだ。初めてのV尾根は、登りよりも下りのほうが断然面白いんだ。もちろん賢い人は「最初は登りからだ」と言う。下りの尾根は、道迷いしやすくて危険だからだ。でも、こちとらおバカだからしょうがない。道迷いの恐怖と戦いながら、必死でルートを探しながら歩くスリルが大好物なんだ。

というわけで、本間ノ頭から栂立尾根を下ってみる事にした。で・・・登りはどうしよう。ここは正攻法で、一般登山道を上がる事にしよう。宮ヶ瀬湖から高畑山を通って丹沢山へと続く尾根(なんて名前の尾根なんでしょう?観光協会のページでは『登山道 丹沢三峰線』となっています。)を登ろう。

車は早戸川大橋に止める事にして、登山口の宮ヶ瀬三叉路まで歩くのはカッタルイ。金沢林道から、適当な尾根を這い上がるか。

・・・って、全然正攻法じゃ無いじゃん!

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12月13日

朝7時15分  早戸川大橋のそばに車を止めて、出発です。

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ど~よ! この素晴らしい朝の空。今日も素敵な山歩きを予感させるゼ。

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早戸川林道を湖沿いに歩き、金沢橋を渡ったら右に折れ、金沢林道に入ります。

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この林道を歩くのは初めてです。途中にはこんな滝も見れます。野草が豊かそうな林道だなァ。春になったらまた来てみよう。

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早戸川大橋から歩く事45分。ここから、御殿ノ森と高畑山の中間にあるピークへと続く尾根を登ってみようと思う。地形図を見て、「一番登りやすそうだなァ」と思ったから。ただのカンだけど。もちろんVルートですから、決まった取り付き口などありません。沢の横から這い上がるか。20mも上がれば尾根に乗れそうだ。かなりの急斜面だけどグリップの良い地面なら、何てこと無いさ。

なんて登り始めてみたけれど・・・。やっぱりね。グリップが良いはずが無い。腐葉土のズルズル斜面だ。ナニクソ! っと四つん這いでもがくように這い上がって尾根に乗る。

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尾根上はとっても雰囲気が良い。自然林の尾根だ。

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薮椿が咲いていたよ。

それほどの急斜面は無く、とっても歩きやすい。 ホラホラ、カンが当たってたんじゃない? なんてちょっと得意気。

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金沢林道の取り付きから50分ほどでピークに到着。これはなかなか良い尾根を発見した。

このピークから下がって、高畑山との鞍部で一般登山道に合流です。

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高畑山山頂の巻き道にこんな立看板。『登山道崩落のため通行できません。』だって。

この手の看板には、すぐに誘惑されちゃうんだよねぇ・・・と、もちろん入ります。

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おっ、崩落地はここか? でもわりと簡単に通行できる。

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あっ、また崩落している。さっきよりはちょっと慎重に。でも、Vルートを歩いていれば、こんなくらいの場所はしょっちゅうでてくる。

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さて、通行止区間も難なく過ぎて、また一般登山道に戻ります。右手の木立の間には、長い尾根が見える。あれが栂立尾根だ。

P844、金冷し、松小屋ノ頭と通過していきます。地形図上の登山道は、それぞれピークを通っていますが、実際の登山道はピークを巻いています。国土地理院の登山道表記は100%信用しちゃいけない、という事を改めて実感します。

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途中、こんな箇所も。ウ・・ちょっと怖い・・・。木桟橋が苦手なんだ。

実は、数ヶ月前に廃道の山神径路を歩いた時。雨と苔でヌルヌルになった腐った木桟橋(おまけに傾いていた)で死にそうな目に合って以来、トラウマになってしまったんです。今だに木桟橋を渡るのがちょっと怖い。ここの木桟橋は腐ってもいないし、傾いてもいないのだけれど、渡る時に足に力が入ってしまいます。

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あ! ツチグリ発見。 皮をむいた腐った蜜柑みたいでしょう? これ、突くとポフポフと胞子を噴き出して面白いんだ。

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P1047到着。 さあ、ここから300mの登りがキツイんだ。

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11時過ぎ。 本間ノ頭山頂に到着。

4時間近くかかってしまった。思ったよりも時間がかかった。3時間くらいで登れると思っていた・・・根拠はないけど・・・ただカンでそう思っていただけだけれど・・・。

イヤハヤ、疲れた。体調はそんなに悪くないはずだけれど。この尾根、けっこうキツイかも。考えてみれば、標高差は1000m以上有るのだもの。山頂のベンチに寝っ転がって、しばし休憩です。

さあ・・・

この後いよいよ栂立尾根に入ります。またしてもVルートの下降だ。

はたして今回は、迷わずに下降できるのか!

乞うご期待!!

つづく・・・

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2009/12/04

ホソノノ尾根~塔ノ岳~源次郎尾根 後編

前回の記事からのつづきです

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10時35分  塔ノ岳山頂を出発。下山ルートは源次郎尾根です。

この源次郎尾根、下りで使うと道迷いしやすい尾根だと言われています。あの、尊敬する大師匠S-OKさんでさえ、最初にこの尾根を下降した時には、間違えて沢に下りてしまったと、 自らの山行記で語られています。

「未知の尾根は下降するな」が山の常識。それだけVルート尾根の下降はRF(ルートファインディング)が難しいんだ。ましてや達人のS-OKさんでさえ惑わした尾根だ。

でもオイラ、そんなスリルが大好きなのさ。ワクワクするぜ。

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塔ノ岳からテクテクとバカ尾根を下って、花立のピークまでやってきました。この下に源次郎尾根の下降口が有るはずです。ピークから東側を観察します。

おお、あれだ。バカ尾根から派生して東に伸びる尾根が見えます。あれが源次郎尾根だ。

花立ピークを少し降りた場所で、左手に黄色いテープのマーキングを発見。ここが下降口か? 山腹をジグザグにうっすらとした踏み跡が有る。ここを降りていくのか? なにか違和感を感じる。もう少し先を調べてみよう。

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左手を観察しながら下っていくと・・・あった! 笹原の中にこんなにくっきりとしたトレースが。間違い無い。ここが源次郎尾根の下降口だ。

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しばらくはとても気持ちの良い尾根歩き。はっきりした踏み跡に沿って歩きます。左手には表尾根の稜線が見えます。奥の端整な三角形の山は大山だ。こういう雄大な眺めの中で歩くのって、とても気持ちが良い。

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ほどなくこんな広場にたどり着きます。

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広場の下は崩壊斜面。この辺から踏み跡はなくなります。

そしてここで尾根が二つに分かれています。右手の尾根にマーキングテープが見える。が、まてよ・・・。地形図を睨む。絶対左手の尾根に行くべきだ。右手の尾根は沢に飲み込まれるはず。あのマーキングは沢屋のものかもしれない。

ところが左の尾根は激ヤブで歩けない。右の尾根を降りながら、左の尾根のヤブが途切れたあたりで左の尾根に乗り移る。

コンパスを何度も何度も確かめながら下る。とにかく南東だ。ここは南東方向に下りていれば間違いない。

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崩壊斜面から降りること10数分。こんな場所にたどり着きます。まるで公園のような草原だ。 なんて気持ちの良い場所なんだろう。

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車を止めた戸沢がはっきりと見える。

でも、ここが魔の地点だ。標高1100m地点。地形図を見ても、尾根の形がぼやけてはっきりとしていない場所だ。出発前に地形図を見ていた時から、皆がルートを間違えるのはここだろうと予想してた。ほんのちょっと方角を間違えただけで、源次郎沢へと引き込まれる。源次郎沢は滝が多いと聞いているから、沢へ降りてしまったら大変な事になる。

ここは慎重に・・・。草原の縁をウロウロしながら南東へ向かう尾根を探す。・・・が、わからない。それらしきものはいくつか有るが、どれが正解かがわからない・・・。

困った・・・。とつぶやきながら、実は楽しんでいるんだ。そう、これはオイラと山との真剣勝負なんだ。この緊迫感が大好きなんだ。

決断する時がきた。いくつかの候補の中から、一番東寄りの尾根らしき場所を下降する。「南向きの尾根に乗ったら、沢へ引き込まれる」という思いが強かったのかもしれない。

20mほど下降する。ものすごい急斜面だ。正しい尾根なら、この下で尾根の形がはっきりとしてくるはずだ。チラと右隣の尾根を見る。あっちが正解だったか? もう少し降りてみよう。

さらに20mほど下降する。さらに斜面は急になる。尾根の形ははっきりするどころか、ぼやけはじめた。右隣の尾根ははっきりとした尾根形状になってきている。地図とコンパスを眺めて考える。どうやら自分が今立っている場所は、地形図にはっきり出てこない小尾根だ。まただ・・・。先週に続いて、また小尾根トラップに引っかかってしまった・・・。

クッソー! また負けだ。そして負けた罰ゲームは、強烈な登り返しだ。

こんな急斜面をよくぞ下降したと思う。四つん這いでよじ登る。キッツー! こんな時、AYさんの言葉を思い出す。「木さえ生えてれば、どんな斜面でも登れる」 なるほど、名言だ。木から木へと辿るようにルート取りをしながら這い上がる。

草原の直下まで這い上がったら、右隣の尾根へトラバース。この尾根もやはり急斜面だが、少し下降してはっきりわかった。ここが正解だった。

皆さんには正解ルートの探し方のヒントを。

草原の直下から植林地帯が始まります。この植林地の東端、つまり植林と自然林の境目を辿るように進んで下さい。すると、正解の尾根に乗る事ができます。植林地帯の真ん中を進むと、沢へ降りる南向きの尾根に乗ってしまうおそれがあります。

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ここも相当な急斜面ですが、下草が無い植林地帯ですから、適当にジグザグしながら下降していきます。この後はただ尾根を下るだけ。標高900m下あたりと850m下あたりで尾根が別れますが、両方とも右手の尾根へ進みます。ですが、地形図を見るとどちらへ進んでも書策新道へ降りられるようです。

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標高750m付近になると、尾根上に間伐材や枝が散らばり歩きにくいったらありゃしない。左手下方に書策新道がチラチラ見えていますから、適当な所で山腹を降りても良いのですが、ここはできるだけ尾根を最後まで・・・と、間伐材をまたぎながら歩きます。

結局、標高720m地点で書策新道と合流しました。

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12時45分  無事に戸沢の駐車場へ到着。

ここら辺は紅葉真っ盛りです。戸川林道の紅葉を楽しみながら、帰途につきました。

 

また山との勝負に負けてしまった・・・。あの登り返しはキョーレツだったなァ。でも、ちっとも嫌じゃない。むしろ逆。とっても楽しい山歩きができました。

今日もまた、面白かったァ~。

そして・・・次は絶対勝つ!!

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2009/12/03

ホソノノ尾根~塔ノ岳~源次郎尾根 前編

11月29日

この日はお馴染みの塔ノ岳登山ですが、一味つけて登りはホソノノ尾根(木ノ又新道)を、下降は源次郎尾根をと歩いてみました。

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朝7時半 戸沢林道の終点の河原に車を止めて出発です。

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朝の陽射しを浴びて、山が燃えているよう。良い山歩きを予感させます。

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書策新道の入り口は、あいかわらず通行止めのテープが。テープをくぐって書策新道へと入ります。

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本谷の滝が見えるあたりでの崩壊箇所。(通過後に逆から撮影)

おそらくここの崩壊で通行止めのテープが張られているのでしょう。前回来た9月よりも崩壊が進んでいるかな・・・。あまり山を歩きなれていない人は、もう通らない方が良いかも。っていうか、通行止めのテープが張ってあるんだから、そういう人は入ってこないか。

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水無川本谷を渡る。

ここは大好きな場所。なんか開放感が有るんだよなァ。ここでは必ず休憩を取ります。岩の上に腰掛けて谷間を眺めるのが好き。

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そしていつも気になる、ここに立っている道標。

『林道まで1197米』と記されています。何故『1.2km』じゃダメなんだ? この3mのこだわりは何だろう。

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あ!石積みの壊れた堰堤だ。どうやらセメントを使わず、自然石を積み上げただけの堰堤だ。しかも涸れ沢に。相当古い時代の物なのだろうか。今度、堰堤博士のT.Iさんにお会いしたら聞いてみよう。

・・・と、先日T.Iさんにお話を伺ってから、今まで興味の無かった堰堤にも目が行くようになりました。

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標高1000m付近。 手書きの小さな道標の裏の笹薮の中に、くっきりとした踏み跡があります。前々から、ホソノノ尾根の入り口じゃないかと目を付けていた場所。地形図で確認しても間違い無い。この踏み跡の有る尾根は、木ノ又大日へと続いています。

書策新道から離れて、いざ突入!

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入ってしばらくは急斜面を登ります。ほどなく、こんな気持ちの良いなだらかな尾根が現れたりもします。

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かと思えば、こんなワイルドな険しい尾根道になったり。

なかなか変化にとんでいて、楽しい尾根だゾ。

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手足をフルに使わなければ登れない急斜面や、小崖も随所にあります。でも、そんな場所にはお助けロープがぶら下がっています。

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ホソノノ尾根に入ってから約1時間。 霧の中に木ノ又小屋が見えてきました。木ノ又大日の山頂です。

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木ノ又大日からは、表尾根を塔ノ岳に向かいます。

そしてここでは素晴らしい霧氷を見ることができました。気温が上がってきたせいでしょう。霧氷が木からはがれて、パラパラと降り始めたのです。ちょうど霧が晴れ、陽射しが当たり始めました。降り注ぐ霧氷が陽射しでキラキラと光ります。本当に感動の光景でした。

まだ 時間が早いせいか、銀座通りの表尾根にもほとんど人が歩いていません。この美しい世界を独り占めにしながら、塔ノ岳へと歩きます。

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10時すぎ頃。 塔ノ岳山頂へ到着。いつもは人でごった返しているこの山頂も、今日は人もまばら。この時間だと、大倉着の1番バスの人達がポツポツ到着し始める頃なのかな。ヤビツ峠から登ってくる人達はまだまだなのでしょう。

さすがに山頂は寒いので、尊物山荘に入って休憩します。コーヒーが美味しい・・・。

それにしてもホソノノ尾根は面白い尾根だった。そして表尾根の霧氷。今日もいい山歩きができたなァ。

30分ほど休憩をして出発だ。下りは源次郎尾根を使います。今日もまた未知のVルート尾根の下降だ。

さあ、お立会い。 はたして今日はすんなりと下降できるのか!

続きは次回のお楽しみ!!

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