素敵な山の一日・・・夏の終わりに・・・
え~と・・・たまには、まともな山行記でも書こうかなぁ・・・と。
いえ、“たまには”なんて言うと、時々書いているように聞こえますが・・・一度たりともまともな物は書いた事が無い。
でも、「書こうかな」と思うほど、素敵な山歩きをしてきました。ですから、この素敵なルートを皆さんにも紹介すべく、ルート図なども描いて、・・・などと考えていたのですが・・・。
めんどくさくなったので止めました。
それでも、いつもよりは少し真面目に山を紹介したいと思います。
8月29日(土)
夏の終わりにふさわしく、太陽がキラキラと輝いていました。今日は西丹沢の大滝橋から山へ入り、一軒家避難小屋~鬼石沢左岸尾根~畦ヶ丸~善六のタワ~ショチクボの頭~用木沢出合と歩きます。登山地図には決して載っていないバリエーションルートです。
この鬼石沢左岸尾根はM-K師匠がKAZESAYAGE第3号で紹介していたルートです。読んだ瞬間から、「絶対に近いうちにココは歩く」と決めていたルートです。
朝7時半 箒杉公園の駐車場に車を止めて出発です。
15分ほど歩いた大滝橋から大滝林道へと入って行きます。気持ちの良い林道を15分歩いたら、いよいよ登山道の入り口です。
登山道に入って一軒家避難小屋までは一般登山道。大滝沢沿いのとても気持ちが良い道です。要所要所に道標が立っているので地図を広げる事も無く、のんびりと歩きます。
そうこの“のんびり”が今日のテーマ。ここ最近の山歩きでは、必ずといっていいほど暑さバテをしていたので、今日はバテない事を心がけ、わざとのんびり・ゆっくり歩きます。
8時50分 一軒家避難小屋到着
さあ! ここからが本番だ!! 未知のバリエーションルートに突入です。5分ほど休憩しながら、M-Kさんの山行記と1/25000地図を眺めて、ルートを頭に叩き込みます。
小屋の裏手、鬼石沢の右岸に、こんなはっきりとした道が。 おや?道端に何やら小さな標識が有る。
おお! 立入禁止だって!!
が、もちろん立ち入る。そして立ち入ってしまう事に何故か少し快感を覚えてしまうのは、根が悪い子だからだろうか。
M-Kさんの山行記によると、鬼石沢右岸から左岸に渡り斜面を登る、とある。右岸を3~4分歩いた所で、左岸側に小さな黄色い杭が有るのを発見。ココだろうか?でも、右岸側の径路は上流へと続いている。判らない。判らないがココから尾根へ取り付くことにする。とにかく沢の左岸側の尾根へ登ればいいのだ。
かなりの急登だ。ジグザグに登っていく。息が上がる。汗が噴出す。

「もうダメだ。休憩しよう。」と思い始めた頃、尾根上に飛び出た。かなり長い時間登ったような気がしたが、時計を見たら12~3分だ。
いやはや・・・なんて気持ちの良い尾根だろう。自然林の緩やかな勾配の尾根。こういう所を歩ける事が嬉しくてしょうがない。
途中の鞍部で尾根の左右に径路がある。尾根の右へトラバースしている道は踏跡がはっきりとしている。尾根上は踏跡不明瞭だから、気持ち的に右へと続く道を進みたくなる。地図を眺めながらしばらく考えたが、やはり尾根上を進む事にする。
が、このトラバース道はとても気になる。権現山の方へ抜ける道だろうか・・・。ここはいつか、歩いて調べなければなるまい。
ほどなく小さなピークに出る。M-Kさんがモッコリ小ピークと名付けている場所に違いない。一休みするには気持ちの良いピークだ。地べたに座り込んで一息入れていると、スズメバチにまとわり付かれる。刺激しないように無視していたが、いつまでもまとわり付いてくるので、近くに巣が有るのかも・・・と早々に立ち去る事にする。
このピークからはいくつもの尾根が延びている。慎重にコンパスで方向を定めて出発。
右手に権現山の端整な姿を眺めながら、小さな鞍部を越えてすぐに権現山~畦ヶ丸の稜線に出た。はっきりとした尾根なので迷う事も無い。畦ヶ丸へ向かって左手へ進む。
この尾根もまた気持ちが良すぎる! なんて素敵な尾根なんだろう。
10分ほど歩くと、ブナの大木の有るピークに。P1079だ。
それにしても、山を渡る風の心地良さ! ひんやりとした風が、火照った体にとても気持ちが良い。天然のクーラーだ。
さて、ココまではとっても気持ち良く歩いてきましたが・・・。だんだん勾配がきつくなってきます。踏跡も不明瞭。ですが、尾根から外れないように歩けば迷う場所もありません。
P1079から50分ほど歩いたでしょうか。ササの背丈がだんだんと高くなり、ついに背丈を越える笹ヤブになってしまいました。M-Kさんの山行記にも書いてあった、“激ヤブ地帯”です。
シャキーン!! ここでゴーグルの登場だ。
この日のために、ホームセンターで、一番カッコイイ(と自分では思った)ゴーグルを買っておいたのだ。
ゴーグルを装着して激ヤブへ突入だ! なんだかゴーグルをつけただけで、ヤブ漕ぎのプロになった気分。
激ヤブを進む事15分、突然のように畦ヶ丸山頂へ飛び出す。11時半頃。
畦ヶ丸山頂は今日も登山家でいっぱいだ。“人が多い”が苦手な私は、早々に立ち去りたいが、ヤブの急坂を登ってきたばかりの心臓と肺は悲鳴を上げている。
山頂の片隅で息を整えるのに5分ほどかかってしまった。
山頂から西沢方面へ一般登山道を駆け下りる。木ハシゴなども有る急坂だが、Vルートを歩いてきた身にとっては楽勝の道だ。
30分程で善六のタワに到着。さあ、ココからまたVルートへ突入だ。本日のセカンドステージ。
善六のタワから登山道を離れ、尾根に乗ったところでトウセンボだ。『登山道ではありません』と書いてある。
わかってる、わかってるサ。とロープをまたぐ。またもや、何故か快感。
しばらくは尾根上にはっきりとした径路が続くが、ほどなく尾根の形がなくなり、踏跡も不明瞭になる。が、地図を見ると、もうP1119の直下だ。とにかく歩きやすそうな斜面を選びながら、上へ上へと登る。
すぐに、穏やかな広場のようなピークだ。P1119だ。後でネットで調べたら、善六山というらしい。
ココは南側の眺めがとても良い。権現山から畦ヶ丸の山並みをしばし眺める。写真の右の山が畦ヶ丸。数時間前、左の辺りからこの稜線を歩いていたんだ。
さあ、ここから次のピーク、ショチクボの頭までのルートを地図で確認する。尾根ははっきりとしていて、迷う事もなさそうだ。
途中の鞍部での事。痩せた鞍部を尾根上から見ると、3mほどの高さだが崖になっている。これはとても降りられないと判断。少し戻ったところから、山腹を降り、鞍部へ向かってトラバースを試みる。が、コレが判断ミスだった。滑る斜面をこらえながら、かなり危険なトラバースだった。必死の思いで鞍部に立ち、崖を眺めると・・・これは登れる。木につかまりながらだけど、わりと安全に登れるかも。という事は、降りられる。崖の上からもっと良く観察すべきだった・・・。
13時10分 ショチクボの頭に到着。
よく見ると、山頂の木に小さな札が『塩地窪の頭』と書いてある。なるほど。漢字で書くとこういう名前だったのか。
さて、ここからどのルートで降りるか。事前に調べたネット情報では、北の尾根を用木沢出合へ降りるのが一般的らしい。いや・・・一般ルートではないのだから、一般的も何も無いのだが・・・。
しばらくは穏やかな、気持ちの良い尾根が続く。ココもまた、極上の尾根だ。
しばらく歩くと・・・シカ柵が現れる。尾根をちょうど半分に切るように、続いている。
シカ柵扉の前でウ~ンと考える。シカ柵の内を歩くか、外を歩くか・・・。
迷った挙句、外を歩く事に。なんとなくだけど、今までの経験上、シカ柵は尾根のチョイ下に付けられる事が多いのだ。シカ柵の外側の方が歩きやすいだろう・・と思ったのだ。
が、これが全く逆。やがて尾根はシカ柵内に占領され始め、シカ柵外は脆い斜面を歩くはめに。シカ柵の中に入りたいが、扉も無し。乗り越えたくても有刺鉄線。
やがてガレた急斜面で、前へ進めなくなる。いったん谷を渡って隣の尾根に登り、しばらく降りたところでまた谷を渡りなおしてシカ柵尾根に戻り。かなりの時間と体力のロスだ。
完全に失敗した。シカ柵の中へ入るべきだったんだ。
ところが!
なんとか、かんとかシカ柵沿いに尾根を降りきり、シカ柵扉を見てビックリ!! なんと、南京錠がかけてあります。もし、シカ柵の中を歩いていたら、ここで外に出られない。有刺鉄線の柵を乗り越えなければならない事になっていたんだ。いやはや・・シカ柵に入らなかったのは正解だった。
それにしても何のための鍵? 丹沢では数多くのシカ柵と扉を見てきたが、鍵をかけている扉なんかはじめて見た。だって、シカのための扉なんだから、鍵なんて必要ないでしょう? それともVルート歩きに対する嫌がらせか?
14時20分頃 何はともあれ無事、用木沢出合の林道ゲートに到着です。
さて、ココから長い舗装路歩きだ。山を降りてからの林道歩きを嫌う登山家も多いけれど、私は別に嫌いではない。歩いてきた山の余韻を噛みしめながら、のんびり歩きでクールダウンするのも悪くは無い。
そして今日は暑さバテもしなかった。わざとゆっくり歩いた事が良かったんだ。ようやく夏の歩き方を掴んだ気がする。
が・・・もう夏も終わりだ。きっと、来年の夏には忘れている事でしょう。それが私流なのだ。
14時45分 やれやれ。いつもの西丹沢自然教室に到着。
お疲れ様でした~。
と思ったら、今日は箒杉公園に車を止めたんだっけ。まだ30分くらい歩かなくてはならない。ガクっとくるゼ・・・。
しかたがない、もうひと踏ん張り。
と歩き出したところで、本日最大のビックニュース!!
なんと、丹沢マイナールート探検隊のキリヤマ隊長とアンヌ隊員にお会いしたのでした。丹沢歩きをしている人なら、知っている人も多いでしょう。愉快・痛快なHP『丹沢マイナールート探検隊』。私もこのHPの大ファンで、いつも読んでいるんです。だから、お二人にお会いするのはもちろん初めてですが、雰囲気ですぐにわかりました。
いや~、これは嬉しかった。舞い上がっちゃって、ろくにお話もできなかったけれど・・・。
というわけで・・・
本日は、素敵なバリエーションルート2本立て。そして憧れの探検隊に遭遇。
と、とても有意義な一日でした。
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