2019/04/17

世附 三ノ沢~日向沢

はっぴーさん、M氏、レガーさんとの恒例のコラボ山行。今回はオイラがルート計画の当番です。
三国峠を起点にして、世附の沢を歩く計画を立ててみました。

記録が少ない三ノ沢左又を下降して、これまた記録が少ない日向沢を遡行してみようって計画です。

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2019年4月13日

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三国峠を8時に出発。メンバーははっぴーさん、M氏、レガーさんとオイラ。

まずは三国林道をしばらく歩きます。4月半ばでこんなに雪があるとは・・・ビックリです。2日前に相当降ったらしい。(もちろん平地では雨でしたが)

林道から三ノ沢の左又を覗き込むと、相当な急傾斜。それに巨大な堰堤も見える。

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ということで、まずは左岸の尾根を下降して、適当な所で沢へ降りる事にする。

M氏のカンで「このへんかなぁ~」という小尾根を下降して、標高900mの二又で沢へ降り立った。

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降り立った地点から上流を眺めると、厳しい滝場になっていた。
この滝を下降するとなると、相当苦労しただろうと思う。この二又地点を目指して下降したのは、良い判断だったなと思う。

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この左又は未知の沢だったが、その後は滝場も無く順調に下降する。

標高800mで右又と合流した。

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合流後は歩いた事もあるので、なんとなく様子はわかっている。
滝場も続くが、巻道もあるので下降も難しくはない。

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ナメ床を楽しみながら下降する。

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やっぱり三ノ沢は良い沢だなぁ。
土沢最上流部の一ノ沢~四ノ沢の中では一番いい渓相だな。

二ノ沢に合流した所で水ノ木幹線林道へ上がり、今度は日向沢へ向かいます。

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ほどなく日向沢橋へ到着。

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橋の上から日向沢を眺める。すぐに二又になっていますが、右が本流のようです。

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この日向沢も記録が少ない沢です。予備知識が全くないので、ワクワクします。

丹沢では珍しい、緑色の沢床です。

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標高690m 枝沢の奥に滝の頭が見えるとM氏が言うので、寄り道をして枝沢に入ってみる。沢が直角に曲がったその奥に30mはあろうかという滝。水量は滴るくらいで少ないが、見ごたえのある滝だった。

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本流へ戻って遡行を続けます。時折1~2mの滝が現れるくらいですが、渓相は悪くないと思った。

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標高730m付近で4~5mのすだれ状の滝。なかなか良い滝だ。水量が多い時季だったら、もっと美しいだろう。

直登はできそうもない。左手の脇に古いロープは垂れていたが、ロープがあってもそんな簡単に登れそうな崖ではない。右手の斜面に獣のバンドが付いていたので、そちらから巻くことにする。
が、こっちの巻もそれほど安全では無かった。

この滝の上には2mほどのスラブ滝があり、一緒に巻いた。

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その上小滝の段々。イイ感じ。

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歩いて気持ちの良い沢だと思った。

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もう少し水量が多ければもっと良いのだけどねぇ。梅雨明けか秋頃にでもまた来てみようか。

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標高800m付近で巨大なコンクリート堰堤。土沢の上流部は、どの沢に入っても巨大コンクリート堰堤があるよね。

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820m二又で橡ノ丸へ詰めるか、丸尾山へ詰めるか協議をした結果、丸尾山方面の左又へ進む。

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880m付近で再び滝が現れる。4~5mのなかなか形の良い滝だ。

一見、階段状に見えるが、逆層でとても登れない。右手のルンゼから巻く。

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滝を越えると、だんだんと沢床の傾斜が増し、雪も付き始めてきた。
腐った雪が積もった沢床は怖いので、この辺で尾根に上がろうと、相談がまとまる。

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上がる尾根の選択肢はいくつもあったが、その中から選んだ一本。

ヤセ尾根で、途中にいやらしい大岩が立ち塞がっていたが、何とか大岩も巻けた。

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無事、丸尾山のやや東で稜線に上がりました。

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13:40 丸尾山山頂で休憩。あとは、林道をのんびり歩いて三国峠へ戻るだけです。

 

今日も面白い山行ができました。
三ノ沢左又は、特に何もない沢だったが、日向沢は当たりだったな。
なかなか気持ちの良い沢だった。季節を変えて、また行ってみよう。

 

そして今日のお目当て・・・

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ちょうど見頃でした。咲き乱れていました。
花期が短いから、見頃に巡り合うのは難しいんだ。
ちょっと感激しました。

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2019/04/08

世附 悪沢

娘が結婚するのだと言う。その相手を家に連れてくると。
なんだか気が重い・・・。
いや、別に娘が結婚することに反対ではないのだ。寂しさはあるが、それはそれで喜ばしいことだ。
だけど、その相手にかしこまって挨拶なんてされたくないんだ。どんな顔で向きあえばいい?
向こうだってきっと嫌だろう。お互いに嫌なんだから、そんな事しなくたっていいじゃないか・・・
と、思うのだが、そうもいかないらしい。一応、大人として、そういう儀礼もこなしていかなければならない事はわかっている。
わかっているけどねぇ・・・(溜息)

娘が来るという夕方まで、こんな気持ちのまま落ち着かないのも嫌なので、ちょっとブラブラ山を歩いてくる・・・と家を出た。
3時までには必ず帰る約束なのでそんなに山奥までは行けないが、浅瀬から世附をブラブラとしてみる事にしました。

2019年4月7日

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この時季は、季節の回転が速いなぁ。1週間ごとに空気感も道端の野草も変わる。
そんな事を思いながら、世附のゲートをすり抜けて林道をテクテク歩く。

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悪沢出合のスリット堰堤を通り抜けたのはもう10時を回っていた。
出発が遅かったし、少し寄り道をしていたので。

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この悪沢は3回くらい歩いているけれど、のんびり歩くにはちょうどいい沢だ。
それにしても水が少ない。出合から少し入った左岸の支沢から流れ落ちる20mの滝もすっかり干上がっていた。

水が少ないから乾いた石を辿って歩けるが、水際の石は苔でヌルヌルしているから要注意だ。

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出合から3分ほど入った左岸の10mほど高みにこんな石積遺構を見つけた。
過去3回の遡行では気が付かなかったが、見た瞬間に「なんだか炭焼釜っぽくない。なんだろう?」と思って、斜面をよじ登って近くまで行ってみた。
明らかに炭焼釜の跡とは違う。経路の縁石とも違う。山神峠を抜けて水ノ木へ向かう旧経路は、ここを通っていないはずだ。M氏から教わった旧経路痕はここよりも50m程高い所についていたから祠の跡とも考えにくいが、何か小さな建造物の土台っぽい気もした。

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ハナネコノメを探しながら歩いていたが、一株も見つからず。今年は花が咲きだすのもだいぶ早かったようだから、もう時季が遅すぎたのか、元々この沢には咲いていないのか。

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11時5分。山神沢出合に到着。
椿丸まで詰め上げるつもりでいたけれど、これ以上登ってもハナネコは望めないかな・・・って気もしたので、ここで右手の尾根に上がる事にする。
時間も押しているしね・・・。別に娘の彼氏に会いたいわけではないけれど、娘に恥をかかすわけにもいかない。早めに切り上げて帰らなければ・・・。

右手はずっと崖が続いているので、取水塔の上まで上がって、崖状の尾根に這い上がった。

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取り付きからピークまで230m登る。ずっと急斜面が続く。
でも、自然林の気持ちの良い尾根だった。

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フデリンドウがそこかしこに咲いている尾根だった。

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下山はどうせならまだ歩いた事が無い尾根でってことで、栗の木日影沢の左岸尾根。

傾斜のキツイ広尾根だった。地面がフカフカだったから、下りでは楽だが登りはきつそうだな…と思った。

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最後林道への下降は30mの崖。左手の斜面を樹に掴まりながらそろりそろりと降りてきた。
尾根の末端まで来ずに、だいぶ手前から右手の植林斜面を下降するのが安全だったかもしれない。

 

さて、今日の目的は春の花を楽しむ事です。

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山吹

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ニガイチゴ

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ミツバコンロンソウ

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ヤブツバキ

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ミツバツツジ

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そして、今日の目的はこの花。
少し寄り道をして、知人に教えてもらった生息地に行ってみた。
見つけた時は嬉しかった。
こんな場所にも咲いていたのか・・・。

 

短い周回でしたが、有意義でした。

 

 

さて。

娘の相手との面会も無事に終わってホッとしました。なんだか好青年って感じで一安心です。(一度会っただけではわからないけどね・・・)

でも今度は、向こうのご両親に会ってご挨拶しなければならないんだって・・・(夏頃らしい)

はぁ・・・またまた気が重い。

 

 

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2019/03/25

バカ尾根と表尾根を歩く

「今日ママンが死んだ」
そんなセリフがフワッと頭に浮かびあがった。
母親が息を引き取ったという一報を受け、駆け付けるために玄関を出た時の事だ。
そうだ。これはアルベール・カミュの『異邦人』の冒頭の一節だ。
車を運転しながら、母親の事と、『異邦人』の事が代わる代わる頭に浮かんできた。
まだ十代の少年だった頃、カミュが描く不条理の世界に傾倒していた。この『異邦人』も何回も何回も繰り返し読んだ。
主人公ムルソーの不条理な生き方が痛いほどわかるし、共感もしていた。きっと自分もそういう人間だ。母親が死んでも涙一つこぼすことなく、普段と変わらぬ生活を送る。そう思っていた。
40年が過ぎた今、あの頃の気持ちが湧き上がってきて胸が締め付けられる。それが何の感情なのだか自分でもわからない。これが不条理の世界なのだろうか・・・
3月5日早朝。太陽が眩しい日だった。

 

2019年3月24日
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それから20日近くが過ぎ、僕はバカ尾根を黙々と登っている。
2年前に父親が亡くなった時にもバカ尾根を登ったはずだ。
なぜバカ尾根なのかは自分でもわからないが、何も考えずに黙々と登る事で気持ちの整理ができるのだ。
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思い返せば、怒涛のような2か月間だった。
例年2・3月は仕事の繁忙期なのだが、今年は輪をかけて忙しかった。
そんな中、母親が入院をし、医者からは余命いくばくもない事を告げられる。
そして2月7日には仲の良かった後輩が死んだ。腕のいい職人だったが、アル中だった。死ぬとわかっていても酒を止められずにとうとう死んだ。馬鹿な奴だった。
続いて母親の死。
そんな状況であっても、一度契約した仕事の納期は変えられない。葬儀とその準備のために休んだ日の穴を埋めるため、徹夜も何度かした。
それもこれも何とか乗り切り、落ち着きを取り戻し始めた今日。ぐちゃぐちゃになっていた気持ちを静めるために、山へやってきたんだ。
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塔ノ岳に到着。時計を確かめると、大倉から2時間45分かかっている。一度も休むことなく黙々と登ってきたのに2時間45分かぁ・・・。
今の自分にはこれが精一杯だった。体力も筋力も落ちてきているんだろう。年を取ったんだ・・・。
そんな寂しさもよぎったが、気持ちは妙に晴れ晴れとしていた。
このバカ尾根をただただ無心にストイックに登る事で、心の中のリセットボタンが押されるんじゃないか…と思うが、はっきりとしたことは自分でもわからない。
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さて、この後はどちらへ向かおうか。確か親父の時には鍋割山稜へ向かったはずだ。今日は表尾根を歩いてみよう。
歩きながら色んな事を考えた。これからの事。仕事の事。人生の事。表尾根の雄大な景色を眺めながら。
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久しぶりに三ノ塔へ到着。
久しぶりに来た三ノ塔は、なんだか見違えるような奇麗な山頂になっていた。新しく建て替えられた小屋も、間もなく完成するようだ。職人さんが一人、仕上げ作業をしている。
ああ、なんて気持ちの良い天気なんだろう。
ベンチの上で大の字になって空を見上げる。
久しぶりにガシガシと歩いたので、とっても疲れた。体力の衰えも実感した。でも反比例して気持ちは清々しくなっている。心地の良い疲労感に包まれる。年とともに体力が落ちるのは当たり前。その事をわかったうえで、次へのプランを練る事が大事な事なんだろ。何事も。
澄み切った空の青色と早春の陽射しが身体中に染みる。
「太陽が眩しかったからだ」とつぶやいてみた。特に意味はない。ただムルソーのセリフを真似してみただけだ。
「さあ。これからだ。」続けてつぶやく。これにも深い意味はない。いつも言っている口癖みたいなものだ。
だけど。このセリフが出ているうちは、まだまだやれる。気持ちが次に向かっているうちは。
そうだろう?まだまだ、これからだよ・・・。

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2019/02/10

カバの原

2019年2月3日

はっぴーさん、M氏、レガーさんの3人と、半年ぶりの山行です。
今回のテーマは『陽だまりハイク』という事で、はっぴーさんのルート設定で榛の木丸からカバの原へと周回することになりました。

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早朝、集合場所の本間橋へ向かって車を走らせていたが、所々でみられる道路凍結で早戸川林道の奥へ入っていくのは、オイラの車じゃ無理だと思った。
とりあえず松茸山登山口の下に車を停めると、やはりレガーさんも同じ思いで停まっていた。
二人でM氏が通りかかるのを待つことにする。
ほどなくはっぴーさんを乗せたM氏がやってくる。M氏の頼もしい4駆に同乗させてもらって早戸川林道の奥へ入っていった。
やはり三日月橋の先はカチカチに凍っていたが、M氏の車は全く安定した走りで進んで行く。やっぱり4WDはいいなぁ・・・。

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7:15 本間橋を出発する。はっぴーさん、M氏、レガーさんの3人はスパイク長靴だ。オイラも長靴で山を歩いた事はあるが、どうしても馴染めなかった。悪路や斜面のトラバースでは足が安定せず怖くもあった。だから、長靴で山を自由に歩き回れる彼らはスゴイなぁ・・・と思うし、羨ましくもある。
今日のオイラはスノーブーツです。山用ではなくてタウンユースだけれど、とっても暖かいので冬はこれで山を歩くことが多いです。

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造林小屋の脇から榛の木丸へと続く仕事道に入る。
苦しい急登が続く。榛の木丸ってこんなにキツイ山だったっけ?
榛の木丸~魚止橋はいろんなルートで何度も歩いているが、よくよく考えてみれば下りで使うばかりで、登りで歩くのは初めてだ。

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榛の木丸で一休みした後、姫次方面へ向かう。

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P1320の先、「掘割」と呼ばれている鞍部からカバの原へと続くトラバース経路があるらしい。

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経路探索のスペシャリスト、M氏は間違いなく経路だと言うが、素人のオイラにはよくわからない。経路と言われれば経路っぽいな・・・とも思うが、言われなければ気が付かない程度の痕跡を辿る。

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清源寺沢の源頭部を何か所も越えていくのだが、やはり沢の横断には危険がともなう。これは廃道探索の宿命だ。
獣の足跡を追って谷底へ降り、対岸へ登り返す。
はっきり言うが、これは経路では無い。が、谷筋で消える経路痕は、さすがのM氏でも探り当てられない。かつては木桟橋とかが架かっていたのかもね。

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清源寺沢の源頭地帯を抜けると、今度は茨のブッシュになる。
以前、この経路を探索したM氏は、ここのトゲトゲ攻撃で断念して登山道へ上がってしまったそうだ。確かに樹勢がある夏場にここを抜けるのは厳しそうだ。

冬枯れの茨地帯を何とかくぐり抜けて進むと、植林が見えてきた。
そうか。この経路は、伝道の造林小屋とこの植林地を結ぶ仕事道だったのかもしれない。と思った。

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植林地から急斜面を50mほど下る。
そして、久しぶりにやってきました。カバの原です。11:40

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最近では『メルヘンの丘』と呼ぶ人が多い。これはS-OKさんが名付けたと聞いてびっくりした。改めてS-OKさんのHPで記録を紐解いてみると、2008年の記録に『日本離れした風景は山上の楽園。このメルヘンの世界は、急登にあえいだ者に対する自然からのプレゼント』という記述があった。
話はそれるが、丹沢バリエーションの先駆者であるS-OKさんの記録を改めて読んでみると、つくづくスゴイ人だという事を再認識する。

『カバの原』という呼び名はやはり丹沢バリエーションの先駆者、マシラさんが付けた名だ。
しかし、ここに生えている植物はカバではなくてテンニンソウだ。だからはっぴーさんはここを『テンニン平』と呼ぶ。
しかし、マシラさんの記録を読んでこの地に思いを馳せたオイラとしては、『カバの原』という名にこだわりたい。それがマシラさんの勘違いからきている名だとしてもだ。

まあ、名前はどうであれ山中に突然現れる安らぎの空間だ。この不思議な空間の魅力は、きっと訪れた者にしかわからないだろう。

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カバの原でランチ休憩をとった後、荒沢と間子小屋沢の界尾根を下降開始。
この尾根にも経路が付いています。

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自然林の良い尾根です。

雪の深さは10~20cmくらい。雪踏みにはちょうど気持ちの良い深さです。
本日のテーマ通りの陽だまりハイクになりました。

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うっすら残る経路を辿って間子小屋沢の720m付近に降ります。

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間子小屋沢を横断して、伝道へ向かう経路へ入ります。
この辺りは経路痕がくっきりと残っている。

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沢の横断部では、やっぱり崩壊しているけど。

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最後は植林の急斜面を下降して早戸川へ。

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14:00 本間橋へ戻ってきました。

経路を辿っての周回でした。榛の木丸~カバの原間は、とても経路歩きとは言えないような状態ではありましたけど。
やはり仲間とおしゃべりしながら歩くのは楽しいです。
適度な雪踏みの陽だまりハイクも、久しぶりのカバの原も嬉しかった。

でも、この早戸川林道の凍結は春まで解けないでしょう。
この山域へ来るのは、春までお預けか・・・。

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2019/01/21

早戸大滝

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先週のnenetaさんのレポを読んで、早戸大滝が結氷したことを知った。
丹沢バリエーション仲間の多くは、結氷した大滝を訪れているが、オイラはまだ見に行ったことが無い。
だいたい大滝が結氷する時期の早戸川林道は雪と凍結で、普通乗用車に乗っているオイラには敷居が高すぎる。
が、今年は早戸川林道も凍結してなさそう。これは数年に一度のチャンスかも・・・と思い、行ってみることにしました。

2019年1月20日

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思った通り、早戸川林道は全く凍結していない。湧き水が路面に流れ出てカチカチに凍結する、三日月橋先の危険個所も乾ききっていた。どうやらここの湧水も涸れてしまっているようだ。(やっぱり今年の渇水は異常だね。沢の水も極端に少ないし・・・)

本間橋にさしかかると、大勢の猟師達が集結していた。
窓を開け、一人の猟師に尋ねてみる。「今日はどこで猟をするんですか?」
彼の答えは「全部だよ」「は?」「ここらの山全部!」
なんだよそれ。ムッとしたが、そこは堪えて再度聞いてみる。「大滝の方面にも入りますか?」
すると「大滝ぃ・・・」と言って不機嫌そうな顔をして黙ってしまった。
もういいよ。こっちも不機嫌になったので、窓を閉めて先へ進む。

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魚止橋の少し手前に車を停めて、気を取り直してスタートです。
時刻は9:04。今日はだいぶ遅めの出発です。ショートコースのつもりなので、無理して早起きをしませんでした。

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9:16 伝道
林道の終点に車が停まっていた。3匹の犬を連れた一人の猟師がいたので、再びどこで猟をするのか聞いてみた。
今度の猟師は紳士で、丁寧に答えてくれた。早戸川の右岸側に広い範囲で入るとの事。
大滝の方面にも入るのかと尋ねると、円山木沢から北側だから大丈夫だとの事。
そして「お気を付けていってらっしゃい」とにこやかに見送ってくれた。

伝道から山道に入る。最近あちこちのレポで「危ない」と評判の、トラバース経路の木桟橋も、今日は乾いているからどうってことない。だけど濡れていたり、まして氷が付いていたら相当危険なレベルまできているな…と思った。

早戸川に降りて、雷平までの渡渉地点に架かる丸太橋は凍り付いていた。
今日はスノーブーツを履いてきたので、くるぶしまでなら水に漬かってもOKだ。早戸川も相当水量が少ないので、丸太橋を使わなくても、楽に渡渉できた。

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雷平から先、何度か渡渉を繰り返しながら登るが、凍り付いている岩が多いので要注意だ。

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10:34 早戸大滝の前衛滝の下に到着。
おおっ!大滝が凍り付いている。

前衛滝の脇から、残置ロープが垂れている岩を這い上がる。

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尾根筋に上がって、観瀑台から1枚。
大滝の全景を見るなら、ここからが1番だ。
水の流れも見えるから、完全結氷ではないようだ。

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滝つぼまで行ってみる。

う~~ん。なんか想像してたよりもショボい。
完全結氷してないせいかもしれないが、水量が少なすぎるんだろう。
50mの落差をドバドバと水が流れ落ちる、あの迫力が全く感じられない。

氷瀑への期待が大きすぎたせいで、ガッカリ感は否めない。
が、寒さに弱いオイラが、厳冬期にここへ来れたって事で満足しよう。

さて。
大滝を後にして、三峰の稜線に向かって登り始める。
今日の目的は早戸大滝だが、単純なピストンではオイラの趣味に合わない。
稜線まで登って、瀬戸ノ沢と太礼沢の界尾根を下降するつもりだ。
もう一つ、円山木沢の左岸尾根を下って、途中で円山木大滝の結氷具合も確認しようという案も持っていたが、先程の猟師の言葉で止めにした。

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大滝からしばらくは我慢の急登が続くが、瀬戸ノ沢左岸尾根に合流するとなだらかな美尾根になる。ここを歩くのも、本当に久しぶりだ。

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12:04 瀬戸沢ノ頭と呼ばれているP1375のすぐ下のコルで稜線登山道に飛び出す。

稜線は一面のガス。数分毎に突風が吹き、あられが降る。とにかく寒い。

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10分も歩けば太礼ノ頭と呼ばれているピークに到着。
変な言い方をするのは、オイラがこの三峰の山名に疑問を持っているからだ。本来、古の人が名付けた太礼ノ頭は、ここの北側、現在円山木ノ頭と呼ばれているピークだと思っている。ここは本来、瀬戸沢ノ頭だったはずだ。

これから降りる尾根を検討するため、おにぎりを食べながら地形図を読み込む。
複雑に分岐している尾根で、RFが難しそうだな・・・と思いながら、要注意ポイントをチェックする。
が、寒くて寒くて、10分もたたないのに震えが止まらなくなってきた。
早々に出発。

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山頂からしばらくは広尾根だが、鹿柵が張り巡らされている。
回り込みながら下降するが、尾根を外さないように注意だ。

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要注意だと思っていた1160m付近の尾根分岐を過ぎて、少し降りるとこんな鉄枠を発見。あ、これは鹿の絵が描かれている看板の枠に違いない。植林の仕事道でよく見かけるやつだ。という事は、仕事道があるって事だ。

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少し降りると植林地に入り、立派な仕事道が現れた。
黄色いプラ杭が点々と打たれている。そんなに昔の物じゃない。最近整備された仕事道だ。

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立派な仕事道に乗って、楽々と下降する。
道型はくっきりとしているし、黄色いプラ杭が点々と打ち込まれているから、道を外す心配もない。

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こんな急斜面もジグザグ経路で楽々だ。

標高900m辺りで、経路は出合に向かう尾根筋から離れ、太礼沢へと降りてゆく。
あれ?っと思ったが、まあ、経路なんだから大丈夫だろう。ちゃんと早戸川まで連れて行ってくれるはずさ。

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標高860m付近から、太礼沢左岸の高みを沢に沿って降りてゆく。
沢沿いの道になってからは、先程までとはうって変わって荒れた経路になる。ところどころで崩れてもいる。が、危険を感じるほどでもない。
そう言えば以前、太礼沢を遡行した時にこの経路を見ていた事を思い出した。

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13:45 早戸川の太礼沢・瀬戸ノ沢出合に降り立ちました。

こんな素敵な仕事道が付いているなんて知らなかった。
三峰からの下山路として、あるいはエスケープルートとして、一番楽で早いルートかもな・・・と思いました。

早戸川の河原から、20m上の水平経路に這い上がったら、あとはのんびりと魚止橋まで帰るだけです。

本間橋には、まだ猟師たちの車が停まっていた。
あんな大勢の猟師が山へ入っているのに、まだ一発の銃声も聞いていない。不猟なのかな・・・。そういえば、今日は獣の気配も全く感じなかった。こんな寒い日には、獣達だってウロウロ歩かないだろうさ・・・。

ともかく寒い寒い一日でした。

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